2019/12/11 - 2019/12/11
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ハイペリオンさん
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2019年の夏、関東圏には大きな台風が来襲し、各地
に水害をもたらした。
ぼくは関西人なので、関西では夏から秋は頻繁に台風
に見舞われたものだが、東京に来て30年以上、台風の
直撃を受けるということはほとんどなかった。
ところがここ数年、台風が直接東京湾に入ってくるこ
とが急に増えたように思う。地球温暖化の影響なんて
全く信じちゃいないが、関東上陸回数も強さもちょっ
と異常に感じる。
それにしても、東京は災害、とくに雨や雪にはホント
に弱い都市だと感じる。鉄道の計画運休はしょうがな
いとして、台風が通過した翌日になってもいつまでも
運転再開しないのはどういうつもりなんだJRA、じ
ゃなくてJR。他の私鉄はもうとっくに動いてんだよ。
前の日休んだんだから、次の日はちゃんと始発から動
かせよ。だらしねえ会社だなあ。だいたいなあ、相鉄
線だりんかい線だとか、うれしそうにあちこちの路線
とつなぎすぎなんだよ。おかげで新宿周辺は開かずの
踏切だらけじゃねえか。今はいちいち切符売り場に並
ばなくても、PASMOやSUICAでピッと通れるんだから、
客なんて歩かせりゃいいんだよ。
タワーマンションは使い物にならなくなり、セレブが
集ういけ好かない街も水浸しになった(これは何とな
くざまあみろだ)。千葉では家は流され、死者も多く
出た。
しかし、電車が止まった程度で、大きな災害が起きな
かった場所がある。
実は東京である。
東京だけがなぜ水害から免れたのか。東京を救った施
設を見に埼玉の春日部まで出かけた。
大谷石採石場跡、土合駅に続く地下シリーズ第3弾
である。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 交通手段
- JRローカル 私鉄 徒歩
-
最寄り駅は、東武アーバンパークライン南桜井駅。
横文字でシャレオツ感出してるけど、千葉の柏市
と埼玉の大宮を結ぶ路線にあるド田舎駅である。
まずは、住宅街を通り抜け、国道16号線を目指した。 -
16号を越えると、周囲は田んぼだらけになった。
地図に従い用水路に沿って歩く。 -
用水路の先に「首都圏外郭放水路管理支所」の標
識があった。
林の先にレンガ色の建物が見えた。あれが龍Q館
という見学用施設だろう。 -
林の中を通り抜けると、視界が広がり、運動場の
先に龍Q館があった。
運動場の下には、巨大な空間が広がっているのだ。 -
正式名称は「首都圏外郭放水路庄和排水機場」と
いう。国土交通省の施設である。
お役所感覚のお堅い施設だが、事前に予約すれば
内部を見学させてくれる。まあ納税者に対する義
務みたいなものなのだろう。 -
2階に見学のための受け付けがあるので、らせん階
段を上る。
入口には芸能人のサインが所狭しと飾られていた。
女子アナから堂本光一や三吉彩花まで、名の知れた
芸能人が、有名レストランでもない、お堅いお役所
の施設に来ているのだ。 -
受付で見学料千円也を支払い、時間まで施設内をぶら
ぶら。
首都圏外郭放水路の全体像のパネル。
ぼくが今いるのは建物が描かれているところ。
向かって右側の大落古利根川から地下水路でここまで
つながり、庄和排水機場で江戸川に水を流すのが首都
圏外郭放水路の思いっきりざっくりしたシステムである。 -
大落古利根川から江戸川の間には、幸松川、倉松川、
中川、第18号水路の4つの河川があり、それぞれの
河川のところには立坑(たてこう)と呼ばれる深さ
数十メートルにもなる穴がある。
各河川が氾濫しそうになると、この立坑に水が流れ
込む。そして、立坑が満杯になると江戸川の方に流
れ、ここの排水機場から江戸川に放流される。 -
つまり、中小河川が氾濫しそうになると、水を地下に落
とし、大きな河川に逃がすシステムである。
全長約6キロ、地底50メートルの世界最大級の放水路だ
そうだ。 -
男性職員が、床の空撮写真を使って説明してくれる。
説明を聞いているのはぼくを含め数人。様子が変だと思っ
て彼らの会話を聞いていると中国語だった。
10時の見学時間になったので、この日の見学者が集合し、
女性職員が説明を始めた。
社会科見学の中学生が10人ほど、一般の日本人はぼくと
あと一人か二人、それ以外の10人近い大人は全員中国人
だった。
さては習近平め、日本が香港情勢を気にしている隙に地
下の仕組みを知ろうとスパイを送り込みやがったな。
ちょこざいな奴め。 -
説明を受けた後、全員で外にある入口へ向かう。
-
これが放水路への入口。作業関係者用なので、特に何の
デザインもされていない。
扉を開けて作業員用のような鉄製の急階段を100段近く
下りる。この間は写真撮影は禁止。帰りがきつそうだ。 -
階段を降りたところには巨大な地下空間が広がっていた。
巨大な列柱が規則正しく続くさまは、確かに地下神殿の
よう。 -
振り返ると第1立坑が見えた。
-
人が映るとその巨大さがよく分かる。
-
見学用にこの周辺は泥をきれいに掻き出しているいるが、
川の水が流れ込んでくるわけだから、流木やらゴミやら
いろんなものが流れ込んできているはずだ。
清掃用のブルドーザなどを搬入する開口部が天井にあった。 -
利根川と荒川に挟まれたこの地域は、お皿のような地形
で、大雨になると川が氾濫し、浸水被害を出してきた。
さらに、河川の勾配が緩やかなので、水位が下がりにく
く、洪水が起きやすかった。 -
おまけに戦後の人口増による都市化の波が押し寄せ、
この地域にも住宅が建てられるようになると、大雨の
際の浸水被害は甚大なものになった。 -
1950年代から2010年ごろまで、合計で13度の洪水が
この地を襲っている。
浸水被害を受けた家屋は昭和の時代は3万以上に上っ
ていた。 -
河川の氾濫を防ぐために、単純に高い堤防を造るので
はなく、地下水路を使って大きな河川に流すようにし
たのがこの水路である。
中川などの中小の河川が氾濫しそうになると、一旦す
ぐそばにある深さ数十メートルの立坑に流れ込み、そ
こが一杯になると、この放水路を流れて江戸川に流れ
込む仕組みになっている。 -
工事に着手したのが平成5年。
完成したのは平成18年というから、一昨年のこと
である。
総工費がどれくらいかかったかはパンフレットには
書かれていなかった。おそらく何千億というレベル
だろう。 -
遠くから音楽が聞こえてくる。
ミュージシャンたちがMV撮影のために使うことが多い
そうだ。 -
絶えず津波や洪水など、水の被害に悩まされる日本だが、
防災対策としては、堤防をより高く、より強くという発
想に行きがちだ。
しかし、いくら高い堤防を作っても、自然の力はあっさ
りそれらを呑み込んでしまうことは、3.11の震災で経験
させられた。
だったら、水の流れを別の方向へ逃がす発想というのは
有効のように思われる。
ただし、費用のことを考えると、このような設備を全国
の水害多発地域に作るのはやはり難しい。 -
放水路の見学時間は正味15分ほど。
きついきつい階段を上り、今度は立坑の見学に行く。
この入口を入ると、すでに地下数十メートルの穴が見えた。
一人の中国人女性が、首を振りながら上がってきた。ぼく
もずっと股間がスースーする感じになる。 -
狭いエリアなので、大勢が一度に入ることはできないし、
高所恐怖症の人たちは入りたがらなかった。
ここに水が流れ込み、これがいっぱいになると、江戸川
に排水されるわけだ。
水が枯れることはないようで、底には魚が住み着いてい
るという。 -
見学時間は全部で30分。あとは職員の説明と現場までの
歩く時間だった。
名所旧跡ではないから、見どころが多いわけではないので、
これくらいで十分かもしれない。
記念にステッカーとカードをもらった。
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