2019/11/05 - 2019/11/05
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ペコちゃんさん
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鹿俣山(かのまたやま)は、群馬県北部の沼田市にある1,637mの山で、南西の山麓にある玉原高原には日本有数のブナの原生林が広がり、春先の新緑・秋の紅葉の時期には多くの登山者が訪れます。
紅葉の見ごろは10月下旬ですが、今年の秋は台風など雨の日が多かったため、11月に入って仲間6名で登りました。
紅葉は終盤でしたが天気に恵まれ、秋の風情が楽しめました。
帰りには、天狗の寺として知られる迦葉山弥勒寺(かしょうざんみろくじ) に参拝。
弥勒寺は、東京・高尾山薬王院、京都・鞍馬寺と共に「日本三大天狗」の一つに数えられる曹洞宗の寺院で、紅葉も綺麗な山寺でした。
写真は、弥勒寺の拝殿に奉納されている、顔の丈が6.5mと5.5mの天狗面・・・国内屈指の大きな天狗面が並ぶ姿に圧倒されます。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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車2台で関越道を走り、7時過ぎに赤城高原SAで小休止。
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群馬県では、日本百名山の赤城山・谷川岳などを含めた「群馬百名山」を選定していますが、鹿俣山もその一つ。
赤城高原SAからも、鹿俣山(写真の中央左側)がよく見えます。 -
鹿俣山の右側には、山頂に雲がかかる日本百名山の武尊山(2,158m)。
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関越道を沼田ICで降りて、玉原高原の駐車場に向かう途中、鹿俣山がよく見えました。
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山道に入ると、ご覧のような見事な紅葉!
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8時過ぎに玉原(たんばら)高原の玉原センターハウスに到着。
広い駐車場には40台ほどの車が停められます。 -
玉原センターハウスは玉原湖の東側にあり、北側には玉原湿原やブナ平、その東にはこれから登る鹿俣山、その山麓には夏に咲くラベンダーや冬のスキー場があり、年間を通して楽しめるスポットになっています。
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アスファルト道を歩き始めると、すぐにある「ぶなの湧き水」・・・ブナ林から湧き出ている美味しい水です。
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熊野権現を祀る「十二山宮」。
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今回のコースは、玉原湿原 ⇒ 三角点 ⇒ ブナ平 ⇒ 鹿俣山 ⇒ ラベンダー畑 ⇒ 銅金沢 ⇒ 玉原センターハウス と周回するコース。
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玉原湿原の入口にある「玉原自然環境センター」。
トイレもあります。 -
青空と紅葉の美しいコントラスト。
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木段を登ると・・・
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標高1,178mの玉原湿原へ。
泥炭湿原の玉原湿原は、近くの尾瀬より200m以上標高が低いのですが、植生が近似しているため「小尾瀬」とも呼ばれます。 -
黄金に輝く草紅葉!
その先にはブナ平が広がっています。 -
玉原湿原は、雪が融けるGW頃に約2,000株のミズバショウが見頃を迎え、初秋にかけて数十種類の湿原植物が咲きます。
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三角点経由でブナ平へ。
玉原高原のハイキングコースは、よく整備されており、ポイントごとに標識が設置されています。 -
湿原を抜けてブナ平に向かう途中、ブナの木々の間から電波塔のようなものが見えました。
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歩き始めて約1時間、長沢三角点に到着。
「三角点(長沢)1302.5m」と書かれた標識の横には、確かに三角点の標石がありました。 -
緩やかな傾斜が続く「ブナ平」はブナの疎林が続き、ダケカンバも混じって気持ち良く足が進みます。
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紅葉は終盤ですが、まだまだ楽しめます。
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石を抱いた木がありました・・・石の上にも3年(?)
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普通は鬱陶しい熊笹も、紅葉の引き立て役。
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鮮やかな黄色。
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仲間がブナの木に耳を当てたり、叩いたりしてみましたが、水を吸う音は聞こえなかったようです。
「ブナの森に水筒はいらない」と言われるほどの保水力があるブナ・・・一本のブナの木から8トンもの水が湧き出ると言われます。 -
ブナの根がコブ状に盛り上がり、それがまるでお地蔵さまのように見えることから付いた名前が「ブナ地蔵」。
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” 地蔵様には見えない ”という意見もありましたが、自然に出来た有り難い地蔵様です。
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これは、沼田の名木百選「シナノキ」。
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右側にまっすぐ立つシナノキは、周囲2.5m、樹高24mの大きな木です。
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天狗の腰掛(?)から見たシナノキ。
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ブナの木のコブ・・・これは表皮が傷ついたり、枝が折れたり、虫が木の中に入った時などに、自身を修復するため「ヤニ」を出し、そこがコブになるそうです。
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ブナの実の殻の中には、三角形の茶色の実が二つあり、その形がソバの実に似ていて、クリのような味がするので、別名「ソバグリ」とも呼ばれます。
脂肪分が多く香ばしいブナの実は、人間が食べても美味いので、熊やリスなどの野生動物も好んで食べます・・・このためブナ林は ” クマに注意 ” -
天気も良く、仲間の皆さんも写真を撮りながら玉原高原のハイキングを楽しんでいます。
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ブナ平を抜けて、ここから鹿俣山まで1.5km、40分。
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標識から10分ほどで、スキー場のゲレンデに出ました。
東急グループが運営する「たんばらスキーパーク」は、鹿俣山の南西斜面に面したスキー場で、初・中級のコースが多く、ファミリーに人気があります。 -
ゲレンデを登る途中で振り返ると・・・玉原湖が見えました!
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ブナ平と玉原湖・・・素晴らしい眺めです。
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これは照明設備でしょうか。
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鹿俣山の山頂近くにあるリフトの終点。
「たんばらスキーパーク」は標高が高いため、12月~4月までスキーが楽しめます。 -
リフトの終点から10分ほどで鹿俣山(1636.7m)の山頂へ到着。
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山頂から西側を見ると玉原湖・・・その先には、迦葉山・三峰山・子持山などが望めます。
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東側には、日本百名山・武尊山の八つの峰の一つ「剣ヶ峰」・・・標高は2,083m。
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南側は赤城山と沼田の街。
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まだ11時過ぎでしたが、山頂で早目の昼食をとって下山。
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帰りは、山頂のすぐ下を左に曲がり、「たんばらラベンダーパーク」の方に下って行きます。
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ラベンダー園が見えてきました。
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ここも冬にはスキー場になるので、ラベンダーもこれから雪の下で春を待つのですね。
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所々にラベンダーが咲いていました。
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夏には大勢の観光客で賑わうラベンダーパークも営業休止中で、誰もいません。
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スキーシーズンの到来を控え、人工降雪機がスタンバイしています。
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たんばらスキーパークと鹿俣山。
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キャンプ場の近くから登山道に入り、ゲレンデのトンネルをくぐって銅金沢の方に向かいます。
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黄葉が鮮やか。
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標高1,000m以上の所で生育する「オオヤマザクラ」・・・沼田の名木百選になっています。
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ブナの森が育んだ銅金沢の流れ・・・澄んだ綺麗な流れです。
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この辺りは、まだまだ紅葉が楽しめます。
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赤・青・黄色のコントラストが見事!・・・気持ちの良い登山でした。
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リンゴと言えば青森・長野ですが、群馬県のリンゴも全国7位・・・そして沼田は群馬県随一で、この時期は赤く色づいたリンゴがあちこちに実っています。
立ち寄ったのは、迦葉山に近い「斉藤りんご園」。
このリンゴは群馬県生まれの「陽光」・・・大きめで果皮は綺麗な赤色をしています。 -
斉藤りんご園で話を聞いて、標高1,322mの迦葉山(かしょうざん)中腹にある弥勒寺に行ってみました。
迦葉山は古くから「天狗の霊峰」と言われ、弥勒寺には日本一の天狗面が奉納されています。 -
一方通行の山道を進むと、突然、現れる「山門」。
弥勒寺の伽藍はここから参道を30分ほど登った所にあります。
” あの建物は何だろう ” と言いながら、そのまま通過してしまいました。(写真はWikipediaより) -
「迦葉山 弥勒寺」は、848年に桓武天皇の皇子・葛原親王の発願により、比叡山から慈覚大師を招いて、天台宗の寺院として創建されたと伝えられます。
1456年に曹洞宗に改宗し、徳川初代将軍の祈願所として御朱印百石・十万石の格式を許された、由緒あるお寺です。 -
駐車場から境内に向かう途中にある「聖観音菩薩像」。
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車道から石段を登って行きます。
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弥勒寺の紅葉も、なかなか見事です。
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石段を上がると、右側に本堂が見えてきました。
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天狗面が飾られた拝殿のような派手さはありませんが、こちらが本堂です。
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本堂の左側には、狛犬ならぬ狛天狗(右:大天狗像、左:小天狗像)・・・さすが、天狗信仰!
<天狗面の由来>
1456年に天巽(てんそん)禅師が弥勒寺を訪れ、曹洞宗に改宗して伽藍造営や布教伝道に努め、中興の祖となりました。
天巽の高弟だった中峰は天巽を補佐し、最後に「私は迦葉仏の化身なり。今より末世の衆生を救うため昇天せん。」と言い残して姿を消したあとに天狗の面が残っていた為、これを祀るようになったそうです。
迦葉仏:過去七仏の6番目の仏で、釈迦の直前に出現した仏。 -
手水舎。
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中峯堂は平成7年の大開帳を記念して、手前にあるこの拝殿が全面改修されました。
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拝殿に近づくと、多くの天狗面が見えます。
鰐口は昭和11年に奉納されたもの。 -
拝殿の中には、奉納された大小の天狗面がビッシリ!
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おびただしい数の天狗面・・・篤い信仰を物語っています。
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拝殿の手前には、多くの「お借り面」と「お返し面」が置かれています。
最初に参拝した際に天狗面をお借りし、願いが叶い再訪した際にお返しするとともに、新しい天狗面を寺院の売店で購入して奉納する習わしなのだとか。 -
拝殿の左側には、地元有志が奉納した二体の大天狗が安置されています。
右の面は昭和14年に商工会有志により戦勝を祈願し作られた日本一の大天狗面(顔の丈:6.5m、鼻の高さ:2.8m)、左の面は昭和45年に大天狗奉賛会により交通安全を祈願して作られた「交通安全身代わり大天狗」(顔の丈:5.5m、鼻の高さ:2.7m)。 -
拝殿の左側にある「鐘楼」。
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その先にある「坐禅堂」は研修道場として使用され、入り口に「諸願成就大天狗」が安置されています。
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昭和58年に沼田青年会議所より奉納され、坐禅堂に安置された「諸願成就大天狗」(顔の丈:4.2m、 鼻の高さ:2.0m)。
沼田市内の「街なか天狗プラザ」に安置された「観光大天狗」(顔の丈:4.3m、 鼻の高さ:2.9m)とともに、8月の「沼田まつり」で女性に担がれ、まつりの華として人気を博しています。 -
境内に祀られた仏像。
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千手観音菩薩像。
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秋晴れの中、沼田の山とお寺の紅葉を楽しんだ一日でした。
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