2019/10/14 - 2019/10/18
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Pontakaiさん
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通算四度目の慶州訪問ですが、今回はいつかしてみたいと思っていた南山地区の磨崖観音、仏像や石造如来像や七仏庵、神仙庵を拝観見物しながらのハイキングの様をレポートします。
南山地区の山々は高さは500mにみたない低山ですが、谷合を上り下りする道端に石造の如来像や巨大な岩に彫った線で描かれた観音像や如来像が数多くあります。南山地区全体は広大であり、一日ではとても全体を回ることはできません。ハイキングコースは私のような初級者用から高度のレベル者用までいろいろなコースがあることが現地案内図で分かりました。
今回はもっともポピュラーなコースとなっている35号線道路に沿った西側の三陵というところからその谷に沿って登り左右の石仏や線刻像を見ながら金鰲山(キンゴウサン)の頂上を経て、茸長寺石塔へ寄り、さらに南の奥にある七仏庵と神仙庵まで歩き、その後いったん戻るコースから東面側へ降りて書出池、統一殿まで歩き続けてみました。
三陵を8:00頃登り始めてから統一殿到着はほぼ3:00、途中の休憩などを含めて7時間ほどかかりました。沢には岩場があったりしましたが、基本的には膝より高い段差の道はほとんどなく、普通に歩ける人ならば誰でもゆっくりと歩けばへばらずに歩ききれると思います。立派な松林や赤くなり始めた山桜の葉や他の紅葉を見たり、稜線の西東に慶州の街を眺めたりして、また秋の空気を感じて爽快な気分でした。
慶州の市内の主要見学のほかに、この郊外(と言ってもバスで15分くらいの距離にある)の南山地区は新羅王朝期の遺跡の数々があり、一日滞在日数を増しても足を伸ばしてみることをお勧めします。
それからアドヴァイスですが、わたしのように韓国語は全然分からない方は慶州の案内所で地図をもらう時、日本語版と韓国語版の両方をもらっておいた方が良いです。わたしは日本語版しかもらわず、後で道を訊く時に大変苦労しました。出会った人々は数も少なく、しかも漢字が読めないからです。韓国の若い人は漢字を読めないと思っていた方が良いです。
14~18日の旅の内14,17日は大邸泊、15,16日を慶州泊で過ごしました。本レポートはそのうちの16日のものとなります。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 航空会社
- ティーウェイ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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35号線にある曲水の宴の古跡で有名な鮑石亭付近から見た南山の西側から見える全容です。実際は東面への奥行きがありますので、山はかなり深いです。
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三陵口です。ここからハイキングコースは始まります。西面側にはほかにもいくつかの登山コースがありますが、ここが一番人気です。というのも沢谷に沿って一番たくさんの石仏、線刻像が見られるからです。
この日、8:00ころは朝靄がかなり濃くかかっていました。 -
準備運動を勧めています。
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緩い坂道を登り始めて15分もしないうちに石仏らしきものが見えました。ほとんど摩耗してしまっており、わずかに仏の座像らしき線が浮かんでいます。
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さらに登って行くと首の欠けた仏像が……平日なので誰にも会うまいと思っていましたが、豈はからんや、熱心に拝んでいる方がいました。
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こんな石畳状の沢を上がって行きます。
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手前側に3体の像、後ろ側の岩に3体の像が彫られています。線刻による6体の像ですが、ほとんど図柄が識別できません。
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線刻六尊仏についての説明です。日本語の説明が有難いです。
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ほとんどが花崗岩の岩です。こんな道がしばらく続きます。
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案内表示に従って本道から少し入ったところに石仏像があります。少し見えています。
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イチオシ
正面から見た石造如来坐像です。
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聖顔をアップしてみました。奈良の古寺にある仏頭などを連想します。
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石造如来座像の説明文です。
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良く分からなかった磨崖線刻画像
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約1時間ほど登って着いた上仙庵という庵。干し柿用の剥いた柿がおもしろい。
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イチオシ
さらに登って行くと松林の途切れた空間が拡がり、黄金色の水田、慶州を貫く兄山江そして北西方面には慶州の街の建物が見えます。
街を囲む山にはまだ靄が立ち込めています。 -
首のない釈迦如来立像があるというのですが、識別できませんでした。
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さらにこんな尾根道を歩きます。
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とうとう金鰲山の頂上の標識岩です。あまり頂上という感じがしません。ここまで約2時間ほどかかりました。
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すぐに次の訪門ポイントとなっている茸長寺に向かいます。急に道が広くなり、下って行きます。
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20分ほど下ると道しるべが見えました。本道からそれて脇道に入ることになります。黄色の文字の方向です。
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茸長寺への道の途中谷の向こうに仏の上半身のような肌色の巨岩が見えます。後に現場の下に「三花領」という表示盤がありました。
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茸長寺三層塔が見えてきました。
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世界遺産としての説明 新羅期
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イチオシ
秀麗な遺産と自然の調和のある景色です。
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茸長寺から元来た道を引き返し、大蓮華台という烽火台稜線につながる分岐点まで戻り、本道に戻りました。そして歩き続けている途中、先ほど訪ねた三層塔がちょうど真ん中の窪んだ地点に見えます。きれいな景色です。
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稜線に沿って歩き約1時間、時に巨岩の間をくぐりながら目指す七仏庵へ向かいます。
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稜線からの西側の眺めです。
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反対側南山東側の眺めです。向こうには慶州を訪れる人々は必ず訪れる仏国寺(ブルグッサ)や石窟庵(ソックラム)を抱く丘陵地が見えています。
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三稜口から3時間半以上歩いてやっと七仏庵への道標のある地点まで来ました。あと550mという文字が元気を出させます。
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こんな岩場を降ります。滑落しないように気を使います。降りるルートは右側にありますのでここまで急ではありません。(ちょっと脅かし過ぎの写真ですね)
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イチオシ
5,60m下降して見えて来た七仏浮彫です。とうとう最終目的地に到着です。ちょうど12:00。約4時間の道のりでした。
朝靄の中の出発からお天気もすっかり秋らしいすっきりした空。紅葉も始まり出しており、達成感もあり大満足です。 -
イチオシ
少し広い広場があり、真正面から七仏に向かい合うことができます。あとから分かったことですが、頭上背後の高い岩の部分に次に訪れる神仙庵があります。
他に違うコースから上って来たグループの人々が10人くらいいました。 -
庵があり、「七仏庵」と名打ってありました。上って来たハイカーや信仰者たちを迎えてくれます。ちょうどお昼時とあって甘いアズキ豆の乗ったお餅状の御飯を無料でご馳走してくださいました。
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左側からの七仏の姿も挿入しておきます。
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七仏についての説明です。
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15分ほど休んでから神仙庵へ行くためにまた元と来た岩の道に戻ります。今度は急な登りです。道導標まで戻ってから別の道を下ります。こんな笹藪の道を降りて行きます。
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そして岸壁に彫られた神仙仏です。以前は柵がない危険な場所でしたが、今は柵で囲われているので安全に拝観できます。
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岸壁の真下に七仏と庵が見えます。
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最終目的地、神仙庵、七仏庵を訪れた後、今回は元来た道を統一殿へとつながる分岐地点まで戻り、そこから広い下り坂を2kmほど歩きました。
他のコースもあることが分かりましたが、それはまたの機会があれば……としたいと思います。実は帰りの道で道に迷い、そのまま進むと全く違う村へと降りることになった危うい場面がありましたが、途中で勘が働き本道へ戻ることが来ました。下りは右膝痛が出て後ろ向きになって下ったり、却って閉口しました。 -
麓まで来るとここにも三層石塔がありました。後方が東側から見た南山丘陵地帯の全貌です。
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書出池と呼ばれている新羅時代からある池だそうです。この池から王様の命を救ったという文書が出て来たということに因んでこの名があるそうです。
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今日の最後の訪問地、統一殿に向かいます。古代三国統一の主人公たちを祭った建物で大変立派な庭園と建物があります。
経済発展を遂げた現代の韓国(朝鮮民族)の歴史文化政策の反映した姿です。 -
太宗武烈王、金庚信将軍、文武王の三人を奉った碑
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古代の英雄のみならず、三国時代当時の統一のために命を捧げた無名戦士たちを讃えた石碑
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統一殿。英雄の三人の肖像画が飾られています。といっても肖像画はあくまでも架空の想像ものだと思いますが……
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と言うことで南山西側三稜口から始まり、東側統一殿までの約七時間のハイキングを兼ねた仏跡拝観となりました。
しかし、案内書を見ると東面側にも今回見損なっている重要仏跡がまだ残っており、それらも次回訪ねる折があれば、見てみたいと思っています。こちらはそれほどの山歩きは必要のないところに点在しているようです。
ハイキング自体を楽しみたい人は他にも多様なルートがあるようです。南山地区はなかなか奥深いエリアのようです。以上で本レポートは終了です。 -
最後に行程の分かる地図(慶州マップガイド日本語版)を追加しておきます。参考になれば幸いです。クリックして拡大するとより鮮明になるかと思います。
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