2019/10/14 - 2019/10/14
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tono202さん
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10月10日前後に、頂上付近から始まる剱の紅葉。
その様子を見に来たついでに、修験道の行場コースを歩くことにしました。
夏の草花が立ち枯れした後の沢沿いは、苔が元気で緑の絨毯のようでした。
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
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剣山の頂上テラスで冷たい風に吹かれながらランチ終了。
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風に吹かれて足を運ぶのは一の森への縦走路です。
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クマザサの中をしっかりとした道が続きます。
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戦後になって見ノ越へ道路が通じるまでは、剱への参拝は木屋平経由のこの道が使われていたようです。
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そのためにしっかりとした道が残っています。
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穴吹川の源流を詰めた谷頭の頂には、いまも修験者たちが祀る祠があります。
これらは、今は神社と呼ばれていますが、神仏分離以前は権現でした。権現は金毘羅大権現が有名ですが「仏や菩薩が衆生を救うために権(かり)に姿をあらわしたもの」とされて、隣村と境をなす聖なる霊山に多く祀られていました。
例えば剣山(1,955m)山頂ヒュッテの隣に鎮座する「宝蔵石権現」,
ここに鎮座する「二森大権現」,さらに一ノ森(1,879m)の「経塚大権現」、
そして、これから行く行場にある「古剣大権現(1,720m)」
と「権現」は、剣山修験の行場に鎮座しているのです。
その権現さまに手併せて、稜線をすすみます。 -
一の森がすぐそこに見えてきました。
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このコルが行者場への分岐点になります。
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ここに殉難碑があります。
昭和40年頃の新聞によると、剣山測候所職員吉田勝さん(四十一)が同僚とともに通信線保安のため、一ノ森の地区で作業中、突然おきだ表層雪崩に巻き込まれ、行方不明となっています。なお、同僚の山本さんは無事の模様」という記事があります。
その山本さんは、後に次のように回顧しています。
「昼めしのあと、頂上の測候所から一ノ森の奥の通信線の保安にでかけました。雪の重みで切れたり曲がったりしますので、それを修正するためです。現場はゆるやかな坂だが雪は三メートルの深さでした。谷を渡った向こう側の奥はダケカンバの林になっていて、吉田さんはそれを見て『何かあったらあっこへ逃げこめばええんじや』というていました。頭の隅には雪崩の危険に対する防禦策もあったあったと思います。また、積雪のなかを漕いできたことで空気が振動し、雪崩発生の予兆はあったのです。上のほうでギシギシ、というかでパチパチというか、積雪に割れ目の入るような無気味な音を、聞いています。
そのとき吉田さんは『十分くらい待ってみよう』といい、雪崩をやりすごそうとしたのですが、十分後には何も起こりませんでした。 そこで、吉田さんは私に『お前、ここで待ってな』といって一人で渡ろうとしたのです。私よりも十メートルほど上のほうを漕ぎ渡り、ダケカンバの林のとりつきにもう少しで届く、というときでした。突然に雪が崩れ落ちてきました。轟音とともに私の目の前は真っ白になり、雪煙とともに山は崩れ落ちました。私の悲鳴が聞こえたかどうか、栂の木に必死でつかまっている私のすぐわきを、まんまるくなった吉田さんは雪に包まれたまま、猛スピードで転げ落ちて行った。まるで雪だるまをころがすように落ちていきました・・・・。
この殉難に対して、同じ気象庁の職員であった新田次郎が、この言葉を同僚に寄せています。ここを通る度に、冥福を祈ります。 -
この分岐点から稜線を離れて、剱の北斜面に入って行きます。
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ここはあまり陽が当たらないためか苔の絨毯が広がります。
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台風一過の雨が止んだばかりなので水をいっぱいに吸った苔が大きく膨らんでいます。
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沢沿いの岩場は一面の苔
どこかの庭園にいるような気もしてきます。 -
朽ちた大木も、苔に覆われています。
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桂の巨木立ちが立ち並ぶ開けた場所に出てきました。
私が「桂の森」と勝手に呼んでいる所です。 -
ここで一休み。
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こんな巨木が天に枝を伸ばしています。
そして樹身はこけに覆われて、緑の服をまとっているよう。
私の「もののけ姫の森」です。 -
ここは剱本宮・龍光寺から行場へと向かう修験者や参拝者が通っていた道ですが、今は台風による一部崩壊で通れないようです。
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巨木の中を抜けて行くと・・
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いくつかの沢が姿を見せるようになり、沢の音が聞こえてきました。
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そして石灰岩の断崖の下に見えてきたのが両剱神社です。
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大きな石灰岩がゴロンゴロンところがり、常ならぬ雰囲気を出しています。
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この沢が穴吹川の源流になるようです。
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神社といってもトタン葺きの小屋に過ぎません。しかし、修験者にとっては行場群の中心にある聖地です。
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神社の中にあった案内図です。
木屋平の本宮から登ってきた修験者たちは、今もここで行を行っています。
石灰岩の岩の中には深い洞もあり、水が流れ冷気(霊気)が漂います。笹原の頂上とは、また違う姿の剣山が見えてきます。 -
両剱神社の西の峯にも祠が鎮座します。
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三十五社です。
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この断崖の下にも「胎内巡り」と「蟻の塔わたり」の行場があります。
「少し修行して修行して来たらわ」との配偶者の声
のぞき込むだけで引き返してきました。 -
そしてさらに進むと・・・
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古剱神社のようです。
名前の通り、この行場の中心はここであったようです。
それが。時代が下るにつれて里に降りて行くことになります。
ガスが出てきて幽玄な雰囲気に包まれ始めました。 -
そして、マリモのような苔が姿を見せてくれます。
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キレンゲショウマの群生地を抜けて、修験道コースの合流点までやってきました。
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足元には咲遅れたトリカブト
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ここから刀掛けの松までは10分足らずです。
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剣山頂上への尾根道コースにある刀掛けの松まで帰ってくると、警察官の姿見えました。行方不明者が出て捜索中とのこと。
無事に見つかることをお祈りして下山です。 -
帰りはリフトを使わずに歩きます。
汗は貞光のゆうま温泉で流しました。
紅葉が頂上で始まったばかりの剣山からの報告でした。
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