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2019年8月6日(火)、ジャマイカは57回目の独立記念日(Independence Day)を迎えた。57年前の1962年のこの日、292年間の英国支配を脱し、カリブ海英領植民地の中で最初に独立を達成した。<br /><br />1938年頃、西インド諸島およびカリブ海沿岸のイギリス植民地を西インド連邦(West Indies Federation)として独立させようとする動きが始まり、1945年にイギリスが西インド諸島を統合する具体案を打ち出すが、バハマ(Bahamas)とバミューダ(Bermuda)が拒否し、離脱、さらに1950年に、カリブ海連邦案の勧告をイギリス領ホンジェラス(British Honduras=現在はベリーズ(Belize))とイギリス領ギアナ(British Guiana=現在はガイアナ共和国(Republic of Guyana))が拒否し、離脱した。<br /><br />1958年、以下の10植民地による西インド連邦が成立、外交と防衛を除く自治権を有する半独立国としてスタートした。<br />・アンティグア・バーブーダ(Antigua and Barbuda)<br />・イギリス領ジャマイカ(British Jamaica) ジャマイカ+ケイマン諸島(Cayman Islands)+タークス・カイコス諸島(Turks and Caicos Islands)<br />・グレナダ(Grenada)<br />・セントクリストファー=ネイビス=アンギラ(Saint Christopher-Nevis-Anguilla) 現在はアンギラとセントクリストファー・ネイビス(Saint Christopher and Nevis)に分かれる<br />・セントビンセントおよびグレナディーン諸島(Saint Vincent and the Grenadines)<br />・セントルシア(Saint Lucia)<br />・ドミニカ(Dominica)<br />・トリニダード・トバゴ(Trinidad and Tobago)<br />・バルバドス(Barbados)<br />・モントセラト(Montserrat)<br /><br />しかし、広大なカリブ海に点在する島々を無理矢理繋ぎ合わせたため、島によって人種、産業、政治制度、歴史の相違は著しく、国の中心的役割を担うトリニダード島とジャマイカ島は1500kmもの隔たりがあるなど、当初から問題は山積していた。それらの歪みは構成国間の対立として現れ、とりわけ国家運営の在り方をめぐってトリニダード・トバゴとジャマイカの対立が深まっていった。ジャマイカは連邦議会の議席に占めるジャマイカの割合が連邦の総人口に占める割合よりも少なかったり、連邦の首都として選ばれなかったことなどが不満であったが、さらにこの連邦の独立への動きが遅かったことから連邦脱退の動きが進み、1961年の連邦脱退の是非を問う住民投票でアレクサンダー・バスタマンテ(Sir William Alexander Clarke Bustamante)率いるジャマイカ労働党(Jamaica Labour Party)が主導する脱退派が勝利、そして1962年のこの日、独立を果たした。<br /><br />8月30日にはトリニダード・トバゴも分離独立することとなり、西インド連邦は1962年に解散、各連邦構成国は再びイギリスの直轄植民地に復帰した。その後、1980年代にいくつかの島は独立しているが、未だにイギリスの海外領土のままの島も多い。<br /><br />そんな独立記念日の夜、国立競技場(National Studium)では独立を祝うグランドガーラ(Grand Gala)の祭典が開催された。1962年の独立以来、8月1日の奴隷解放記念日(Emancipation Day)からこの日の独立記念日までの期間はいろいろな独立記念行事が行われているが、そのクライマックスを飾る、ジャマイカ最大の音楽と文化の祭典。ジャマイカ中から多くの人々が集まり、毎年のテーマに合わせて特別にデザインされた音楽、芸術、ダンスが行われ、ジャマイカの人気アーティストが、ジャマイカの最高の衣装とファッションデザイナーによって作成された絶妙な作品とともにパフォーマンスを繰り広げる。<br /><br />ショーは夕方6時からと云うことだが、4時半頃にスタジアムへ。5時過ぎにメインスタンドに入ったが、すでにメインスタンドの7割は埋まっている感じ。ショーの開始の6時頃にはメインスタンドは完全に埋まり、バックスタンドやサイドスタンドもほぼ満員になった。国立競技場に入ったのは先日の男子のサッカーの試合以来だが、その時よりも人は多い。収容人員3万5千人のスタンドがいっぱいになると迫力はある。<br /><br />6時前から、主催者、来賓の入場が始まる。最初はこのショーの主催の娯楽・スポーツ・文化・ジェンダー省(Minister of Entertainment, Sport, Culture and Gender)の大臣を務めるオリビア・グランジ(Hon. Olivia Grange)大臣。73歳の女性大臣。<br /><br />続いてキングストン市(Kingston &amp; St. Andrew Municipal Corporation)のデルロイ・ウィリアムス(Delroy Williams)市長、警視総監(Commissioner of Police)のアンダーソン少将(Major General A.B. Anderson)、国防長官(Chief of Diffence Staff)のミード中将(Lt. General Rocky R. Meade)、最高裁長官(Chief Justice of Jamaica)のブライアン・サイクス裁判官(Justice Bryan Sykes, OJCD)、上院議員(Senator)のトム・タバレス・フィンソン氏(Tom Tavares-Finson)、93年にミスワールド女王に選ばれ政治家に転身し青少年文化大臣(Minister of Youth and Culture)を務めたリサ・ハンナ議員(Lisa Hanna)と続く。ちなみにハンナ議員は現在は野党の人民国家党(People&#39;s National Party)の所属で、07年に31歳で初当選し、最年少女性議員となった。<br /><br />ここで来賓の入場はいったん終わり、警察と国防軍の合同音楽隊が入場する。6時半前、ジャマイカの総理大臣(Prime Minister)であるアンドリュー・ホルネス首相(The Most Honourable Andrew Holness)が盛大な拍手を浴びて入場。彼は1972年スパニッシュタウン(Spanish Town)生まれで西インド諸島大学(UWI)卒業後、97年に初当選し、2011年に39歳でジャマイカ史上最年少、かつジャマイカ独立後に生まれた初めての首相となった。その後11年年末の総選挙で野党となり、首相を退任したが、16年の総選挙で再び与党となり2度目の総理大臣を務めている。<br /><br />首相の後は、ちょうどこの期間、国賓としてジャマイカを訪問していたアフリカ、ケニア(Kenya)のウフル・ケニヤッタ大統領(His Excellency Uhuru Muigai Kenyatta)。そして最後がジャマイカ総督(Governor-General of Jamaica)のパトリック・アレン卿(His Excellency The Most Honourable Sir Patrick Allen)。ジャマイカは英連邦王国(Commonwealth realm)の構成国で、国家元首はイギリス国王が兼ねる国王と定めており、総督はその代理人である。アレン卿は51年キングストン生まれで牧師となり、2009年に総督となった。<br /><br />全員が揃ったところで、国歌演奏が行われ祭典は開幕。まずは子供たちのメイポールダンス(Maypole dancing)。ヨーロッパ各地で5月1日に夏の豊穣を予祝する祭りとして行われている五月祭(the May Festival)で行われるダンスで、3mほどの高さの杉の丸木に結ばれた色とりどりのリボンを、子供たちが1本ずつ持ち、右に左にステップを踏み1人が掲げたリボンの下をもう1人が潜ったりと、複雑なステップを踏みながら編み上げていく。次は士官候補生たちが入場し、パフォーマンスを行い、子供たちが歌と踊りで盛り上げる。<br /><br />7時を過ぎ、日が暮れるとよく分からないがジャマイカ古来のキャラクターであるピッチーパッチ(Pitchi Patchi)に扮した司会者が現れ、ダンスとボーカルショーが続く。7月29日行われたジャマイカフェスティバルソングコンペティション(Jamaica Festival Song Competition)の3位ジェローム・ジェイ・スミス(Jerome “Jay Smith”)、2位アレー・ブレス(Alley Bless)、そして優勝者ラルデーン・”ローディッド・イーグル” ダイヤー(Raldene “Loaded Eagle” Dyer)の歌が続く。<br /><br />7時半を過ぎ、私はしばらく夕食を買いに行ってたのだが、その間にはケニヤッタ ケニア大統領とホルネス首相が登場し、スピーチを行い、その後アフリカ大陸をモチーフとしたパフォーマンスが行われていたようだ。席に戻るとそれの終わりかけだった。<br /><br />それからしばらくゴスペル(Gospel)タイム。シスターパット(Sister Pat)、ククデュー(Kukudoo)、マークランド・”アクション”・エドワーズ(Markland &#39;Action&#39; Edwards)、ミニスター・マリオン・ホール(Minister Marion Hall)。私は全く知らないシンガーばかりだが、力強い歌声は素晴らしかった。<br />https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.3083197868416883&amp;type=1&amp;l=8a89379cb0<br /><br />と云うところで9時も過ぎたので会場を後にしたのだが、祭典はその後11時前まで続いていたようだ。<br /><br /><br />以上

ジャマイカ 独立記念日の祭典2019 (Independence Grand Gala 2019, Kingston, Jamaica)

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2019/08/06 - 2019/08/06

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ちふゆ

ちふゆさん

2019年8月6日(火)、ジャマイカは57回目の独立記念日(Independence Day)を迎えた。57年前の1962年のこの日、292年間の英国支配を脱し、カリブ海英領植民地の中で最初に独立を達成した。

1938年頃、西インド諸島およびカリブ海沿岸のイギリス植民地を西インド連邦(West Indies Federation)として独立させようとする動きが始まり、1945年にイギリスが西インド諸島を統合する具体案を打ち出すが、バハマ(Bahamas)とバミューダ(Bermuda)が拒否し、離脱、さらに1950年に、カリブ海連邦案の勧告をイギリス領ホンジェラス(British Honduras=現在はベリーズ(Belize))とイギリス領ギアナ(British Guiana=現在はガイアナ共和国(Republic of Guyana))が拒否し、離脱した。

1958年、以下の10植民地による西インド連邦が成立、外交と防衛を除く自治権を有する半独立国としてスタートした。
・アンティグア・バーブーダ(Antigua and Barbuda)
・イギリス領ジャマイカ(British Jamaica) ジャマイカ+ケイマン諸島(Cayman Islands)+タークス・カイコス諸島(Turks and Caicos Islands)
・グレナダ(Grenada)
・セントクリストファー=ネイビス=アンギラ(Saint Christopher-Nevis-Anguilla) 現在はアンギラとセントクリストファー・ネイビス(Saint Christopher and Nevis)に分かれる
・セントビンセントおよびグレナディーン諸島(Saint Vincent and the Grenadines)
・セントルシア(Saint Lucia)
・ドミニカ(Dominica)
・トリニダード・トバゴ(Trinidad and Tobago)
・バルバドス(Barbados)
・モントセラト(Montserrat)

しかし、広大なカリブ海に点在する島々を無理矢理繋ぎ合わせたため、島によって人種、産業、政治制度、歴史の相違は著しく、国の中心的役割を担うトリニダード島とジャマイカ島は1500kmもの隔たりがあるなど、当初から問題は山積していた。それらの歪みは構成国間の対立として現れ、とりわけ国家運営の在り方をめぐってトリニダード・トバゴとジャマイカの対立が深まっていった。ジャマイカは連邦議会の議席に占めるジャマイカの割合が連邦の総人口に占める割合よりも少なかったり、連邦の首都として選ばれなかったことなどが不満であったが、さらにこの連邦の独立への動きが遅かったことから連邦脱退の動きが進み、1961年の連邦脱退の是非を問う住民投票でアレクサンダー・バスタマンテ(Sir William Alexander Clarke Bustamante)率いるジャマイカ労働党(Jamaica Labour Party)が主導する脱退派が勝利、そして1962年のこの日、独立を果たした。

8月30日にはトリニダード・トバゴも分離独立することとなり、西インド連邦は1962年に解散、各連邦構成国は再びイギリスの直轄植民地に復帰した。その後、1980年代にいくつかの島は独立しているが、未だにイギリスの海外領土のままの島も多い。

そんな独立記念日の夜、国立競技場(National Studium)では独立を祝うグランドガーラ(Grand Gala)の祭典が開催された。1962年の独立以来、8月1日の奴隷解放記念日(Emancipation Day)からこの日の独立記念日までの期間はいろいろな独立記念行事が行われているが、そのクライマックスを飾る、ジャマイカ最大の音楽と文化の祭典。ジャマイカ中から多くの人々が集まり、毎年のテーマに合わせて特別にデザインされた音楽、芸術、ダンスが行われ、ジャマイカの人気アーティストが、ジャマイカの最高の衣装とファッションデザイナーによって作成された絶妙な作品とともにパフォーマンスを繰り広げる。

ショーは夕方6時からと云うことだが、4時半頃にスタジアムへ。5時過ぎにメインスタンドに入ったが、すでにメインスタンドの7割は埋まっている感じ。ショーの開始の6時頃にはメインスタンドは完全に埋まり、バックスタンドやサイドスタンドもほぼ満員になった。国立競技場に入ったのは先日の男子のサッカーの試合以来だが、その時よりも人は多い。収容人員3万5千人のスタンドがいっぱいになると迫力はある。

6時前から、主催者、来賓の入場が始まる。最初はこのショーの主催の娯楽・スポーツ・文化・ジェンダー省(Minister of Entertainment, Sport, Culture and Gender)の大臣を務めるオリビア・グランジ(Hon. Olivia Grange)大臣。73歳の女性大臣。

続いてキングストン市(Kingston & St. Andrew Municipal Corporation)のデルロイ・ウィリアムス(Delroy Williams)市長、警視総監(Commissioner of Police)のアンダーソン少将(Major General A.B. Anderson)、国防長官(Chief of Diffence Staff)のミード中将(Lt. General Rocky R. Meade)、最高裁長官(Chief Justice of Jamaica)のブライアン・サイクス裁判官(Justice Bryan Sykes, OJCD)、上院議員(Senator)のトム・タバレス・フィンソン氏(Tom Tavares-Finson)、93年にミスワールド女王に選ばれ政治家に転身し青少年文化大臣(Minister of Youth and Culture)を務めたリサ・ハンナ議員(Lisa Hanna)と続く。ちなみにハンナ議員は現在は野党の人民国家党(People's National Party)の所属で、07年に31歳で初当選し、最年少女性議員となった。

ここで来賓の入場はいったん終わり、警察と国防軍の合同音楽隊が入場する。6時半前、ジャマイカの総理大臣(Prime Minister)であるアンドリュー・ホルネス首相(The Most Honourable Andrew Holness)が盛大な拍手を浴びて入場。彼は1972年スパニッシュタウン(Spanish Town)生まれで西インド諸島大学(UWI)卒業後、97年に初当選し、2011年に39歳でジャマイカ史上最年少、かつジャマイカ独立後に生まれた初めての首相となった。その後11年年末の総選挙で野党となり、首相を退任したが、16年の総選挙で再び与党となり2度目の総理大臣を務めている。

首相の後は、ちょうどこの期間、国賓としてジャマイカを訪問していたアフリカ、ケニア(Kenya)のウフル・ケニヤッタ大統領(His Excellency Uhuru Muigai Kenyatta)。そして最後がジャマイカ総督(Governor-General of Jamaica)のパトリック・アレン卿(His Excellency The Most Honourable Sir Patrick Allen)。ジャマイカは英連邦王国(Commonwealth realm)の構成国で、国家元首はイギリス国王が兼ねる国王と定めており、総督はその代理人である。アレン卿は51年キングストン生まれで牧師となり、2009年に総督となった。

全員が揃ったところで、国歌演奏が行われ祭典は開幕。まずは子供たちのメイポールダンス(Maypole dancing)。ヨーロッパ各地で5月1日に夏の豊穣を予祝する祭りとして行われている五月祭(the May Festival)で行われるダンスで、3mほどの高さの杉の丸木に結ばれた色とりどりのリボンを、子供たちが1本ずつ持ち、右に左にステップを踏み1人が掲げたリボンの下をもう1人が潜ったりと、複雑なステップを踏みながら編み上げていく。次は士官候補生たちが入場し、パフォーマンスを行い、子供たちが歌と踊りで盛り上げる。

7時を過ぎ、日が暮れるとよく分からないがジャマイカ古来のキャラクターであるピッチーパッチ(Pitchi Patchi)に扮した司会者が現れ、ダンスとボーカルショーが続く。7月29日行われたジャマイカフェスティバルソングコンペティション(Jamaica Festival Song Competition)の3位ジェローム・ジェイ・スミス(Jerome “Jay Smith”)、2位アレー・ブレス(Alley Bless)、そして優勝者ラルデーン・”ローディッド・イーグル” ダイヤー(Raldene “Loaded Eagle” Dyer)の歌が続く。

7時半を過ぎ、私はしばらく夕食を買いに行ってたのだが、その間にはケニヤッタ ケニア大統領とホルネス首相が登場し、スピーチを行い、その後アフリカ大陸をモチーフとしたパフォーマンスが行われていたようだ。席に戻るとそれの終わりかけだった。

それからしばらくゴスペル(Gospel)タイム。シスターパット(Sister Pat)、ククデュー(Kukudoo)、マークランド・”アクション”・エドワーズ(Markland 'Action' Edwards)、ミニスター・マリオン・ホール(Minister Marion Hall)。私は全く知らないシンガーばかりだが、力強い歌声は素晴らしかった。
https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.3083197868416883&type=1&l=8a89379cb0

と云うところで9時も過ぎたので会場を後にしたのだが、祭典はその後11時前まで続いていたようだ。


以上

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