2019/06/17 - 2019/06/17
1010位(同エリア2841件中)
naoさん
大阪市住之江区北加賀屋は、大阪市の南西部を流れる木津川の河口付近にひろがる街で、大正時代から造船業が盛んだった街は、高度成長期には約2万人が働いていたと言われ、一帯には数多くの造船所、下請け工場、倉庫が建ち並ぶとともに、そこで働く人々のための住宅や商店などが一体となって町場が形成されました。
しかし、その後の産業構造の変化に伴って、名村造船所が佐賀県に製造拠点を移すなど、多くの造船所が次々と北加賀屋から移転してしまい、斜陽化への道を歩むこととなりました。
そんな北加賀屋に再び活気を取り戻そうと、平成16年に各種シンポジウム、パフォーマンス、クルージングイベントなどが連続36時間にわたって繰り広げられた「NAMURA ART MEETING」が名村造船所大阪工場跡地で実験的に開催されました。
この「NAMURA ART MEETING」が一定の評価を得たことから、芸術・文化活動の有効性を認識した地元では、翌平成17年に名村造船所大阪工場跡の建物の一部を改装し、さまざまな展示やイベント、大規模な見本市にも使える「クリエイティブセンター大阪」を誕生させました。
これをきっかけに、北加賀屋を創造性あふれる魅力的な街に変える試みとして、平成21年に「北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ構想(KCV)」が提唱され、国内のみならず広く世界に向けて情報発信する「芸術と文化が集積する創造拠点」を目指して、「クリエイティブセンター大阪」を中心とした大阪メトロ北加賀屋駅の北側エリアに点在する空き家や空き地で、創造的な活動を行うアーティストやクリエイターたちがアトリエやオフィス等を開設できるような取り組みを進めておられます。
このような地道な努力が実を結び、エリア内の建物の壁面などを彩る壁画や、空き地にオブジェを設置するなど、多様な屋外アート作品が25点あまりを数えるまでになり、今や大阪市内でも屈指の『アートのまち北加賀屋』に生まれ変わろうとしています。
そんなアート作品が、昨今流行りのインスタグラムの被写体としてピタッとはまったようで、またたく間に若い女性達の間に噂が広まったことから、壁に書かれた作品の前で絵になるポーズを決め込んで『映える』写真を撮る、『カベジョの聖地』と呼ばれるまでになり、今や若い女性が行ってみたいと思う街へと変貌しています。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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大阪メトロの北加賀屋駅に着きました。
さっそく北加賀屋ウォールアート街を歩きましょう。 -
北加賀屋の町並みです。
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この作品は、駐車場の車がミニカーに見えるような大きさで描かれているそうです。
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ビルの屋上まで伸びる緑色のパイプから・・・
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何やら勢いよく飛び出てきました。
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そう、皆さんもよくご存じのマリオです。
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マリオが飛び出てきたパイプはとても便利なもので、なにせ安倍総理が地球の裏側のリオデジャネイロまで行けちゃうんですから・・・!
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町家の陰から水鳥たちが飛び立っていきます。
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この作品は、北斎が描いた鳥の絵から題材を得ているんだそうです。
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四角い頭のロボットが、私に向かって手をふってくれています。
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北加賀屋の町並みです。
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この絵の主題は「Kita Kagaya」の『K』の字だそうです。
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車止めブロックがお寿司になりました。
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エアコン室外機のファンの部分を和傘に見立てた作品です。
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何やら意味ありげな矢印をたどって行くと・・・
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ドミトリーを中心とした格安のホステルでした。
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こちらは「眼鏡屋さんか?」と思いきや、そうではありませんのでお間違いなく・・・。
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妻面を覆い隠すほどまでに茂った蔦の下には、かわいい犬が隠れています。
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蔦の隙間から顔をのぞかせる白黒の犬に、赤いムクゲの花が彩を添えています。
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蔦が茂っている町家はカフェバーのようです。
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板材のパッチワークでできたドア。
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犬の絵の反対側の壁に描かれた作品。
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貴重な名画なんだから、イタズラするんじゃないよ。
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撤去された町家の跡を家畜小屋に見立てて、カラフルなロバと鳩が描かれた作品です。
この作品は、この絵の作者である牡丹靖佳さんがご自身でお書きになった「おうさまのおひっこし」と言う絵本を題材にされているもので、『泥で汚れたロバをきれいにしてやりなさい』というくだりからヒントを得ているそうです。 -
次の作品へ移動中に通りに目をやると、「Kita Kagaya」の『K』の字をモチーフにした作品がはるか先に見えていました。
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この町家には、以前巨大なクジラが描かれていましたが、現在はひし形のパターンの作品に替えられています。
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「北加賀屋みんなのうえん」の看板が掛かった空き地がありました。
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「みんなのうえん」とは、人口の減少が進んだことにより生じた、街中の低未利用地を活用したコミュニティ農園活動のことで・・・
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都市で暮らす世代や性別を超えた人々が野菜づくりやものづくりを通じて人と人のつながりを生み出し、生きがいや潤いのあるまちづくりを目指した活動に取り組んでおられます。
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さて、工場や倉庫が建ち並ぶエリアにやって来ました。
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こちらは工場の壁に描かれた作品です。
科学忍者隊ガッチャマンのメンバーが捕らえられて、水攻めにされようとしています。 -
白鳥のジュン。
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燕の甚平。
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コンドルのジョー。
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工場の妻面一面に描かれた、とにかくでかい作品です。
作者は「Kita Kagaya」の『K』の字をモチーフにした作品を描いた方のようです。 -
工場街を見返した光景です。
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北側に延びる道路に面する建物の壁には・・・
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迷惑駐車防止の単管柵を平均台に見立てた、女子体操選手の躍動感ある演技の様子が描かれています。
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佐賀県に製造拠点を移転させた名村造船所大阪工場跡地にやって来ました。
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ここ名村造船所大阪工場跡地では、北加賀屋に活気を取り戻そうと、平成16年に「NAMURA ART MEETING」が実験的に開催されました。
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連続36時間にわたって各種シンポジウム、パフォーマンス、クルージングイベントなどが繰り広げられた「NAMURA ART MEETING」が一定の評価を得たことから・・・
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地元では芸術・文化活動の有効性を認識することになります。
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その結果、翌平成17年には名村造船所大阪工場跡の建物の一部を改装して、さまざまな展示やイベント、大規模な見本市にも使える「クリエイティブセンター大阪」を誕生させました。
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現在、北加賀屋を創造性あふれる魅力的な街に変える試みとして、平成21年に提唱された「北加賀屋クリエイティブ・ビレッジ構想(KCV)」に基づき、国内のみならず広く世界に向けて情報発信する「芸術と文化が集積する創造拠点」を目指した取り組みを進めておられます。
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閑話休題。
ちなみにこの絵の子は、関西を拠点に活躍されている某女装家の雰囲気に似ていると思いませんか・・・。 -
何の法則にもとらわれることなく、コンクリートのキャンバスに自由に題材を散りばめた作品です。
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コラージュの手法を使って描かれた作品です。
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「クリエイティブセンター大阪」界隈の町並みです。
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正面に建っているのは「クリエイティブセンター大阪」です。
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右側のガラス張りの中には、ベアリングチェーンと歯車で組立てられた「大」と「阪」の字が動く「大阪マシーン」と名付けられた作品が納められています。
この作者は、「大阪」に対する大阪の人々の愛情を表現するとともに、「大」、「阪」と動く以外は何も仕事をしない機械のバカバカしさを通して大阪特有の「笑い」を伝えようとされているそうです。 -
ネジが廻っているように見える作品。
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美味しそうなアイスクリームが私を手招きしています。
じゃあ、この辺りでアイスクリームでも食べて、一呼吸入れるとしますか・・・! -
通天閣が楽器を演奏しながら踊っています。
浮かれた気分で、とってもハイになっているようです。 -
赤と黄色に塗分けられた建物の窓から・・・
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銀河鉄道999のメーテルが、憂いのこもった顔で見つめています。
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メーテルがたたずんでいる建物の隣りには・・・
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銀河鉄道を走る蒸気機関車のシルエットが描かれています。
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蒸気機関車には、横長の窓に車輪を付けた客車が連結しています。
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丸く切り取られた街の光景が描かれています。
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ここにも「北加賀屋みんなのうえん」がありました。
なお、この「北加賀屋みんなのうえん」には「Parabolic Farm(パラボリックファーム)」と名付けられた作品が置かれています。
この作品は、パラボラアンテナのように空に向けた直径4mのお皿を特別な農園に見立てたもので、みんなのいろんな思いを受け取って育てていくんだそうです。 -
人の顔が描かれたドア。
さて、これでひと通り見て回ったようなので、北加賀屋ウォールアート街の散策を終わります。
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