現在、世界で一番軍事力が強い国といえば、アメリカが筆頭であるのは誰もが認めるでことあろう。<br /><br />こんな世界最強の軍装備の国に勝てる国なんてありはしない。<br />と思うのが、常識。<br /><br />ところが、現代史上、アメリカに戦争で勝った国が一つだけある。<br /><br />それが、ベトナムである。<br /><br />なぜ勝ったか、については諸説あるが、(僭越ながら)私見を言うと、ベトナム人は「忍耐強く、勤勉で、気が利くし、なによりも目標達成まであきらめない持続する精神力」が勝因の有力要因と思う。(数少ない、私の知っているベトナム人達にあった時の印象よりの推論ですが。。。)<br /><br />アメリカはとんでもない気質の人達の国と戦争をしてしまったのである。<br /><br />しかし、勝ったとはいえ、ベトナムの支払った人的・文化的・経済的代償は、あまりにも大きかった。<br /><br />良いことは、このベトナム人気質は今も続いていて、近年素晴らしい経済発展が進行中である。<br /><br />ダナンの美しい海岸では、数多くの高級リゾートホテルの開発・建築が進行中であり、数年後にはバリ島のような大型リゾート地域に変身するのは確実である。<br /><br />最近、日本からベトナム中部のダナンまで直行便が飛ぶようになって、中部へのアクセスが断然便利になった。<br /><br />今回、ベトナム中部を訪ね、ホイアン・古都フエ・痛々しいほど破壊されたミーソン遺跡を廻ってきました。

なぜか懐かしいノスタルジックなベトナム中部の街ホイアン・古都フエ・痛々しいほど破壊されたミーソン遺跡

86いいね！

2019/05/30 - 2019/06/03

92位(同エリア1784件中)

エリア

ホイアン(ベトナム)

旅行の満足度: 4.5

観光: 5.0

ホテル: 4.5

グルメ: 5.0

ショッピング: 4.0

同行者: カップル・夫婦（シニア）

交通手段: 観光バス

航空会社: ベトナム航空

旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

今日は、成田からベトナム航空でダナンへ。実は、ＡＮＡと共同運航便。しっかりＡＮＡのマイルをチャージしてもらいました。
機材は古い形のＡ３２０。今時めずらしく、前の座席にモニターがありませんでした。

尾翼のマークは、ベトナムの花、ハスの絵柄が堂々と。
約５時間で、ダナン市へ。おや～～？　ダナンのハン河には巨大ドラゴンが、まさに河を渡るところ。まるで生きているみたい。
アップして見ましょう。　顔がなんか金属的。でもかわいい顔をしている。な～～～んだ、これ橋の筐体なんですね。オサレ！
ダナンから４０分で、ホイアンへ到着。

今日のお宿はAllegro Hoian Little Luxury Hotel & SPA.
プールもあるし。小さいけど結構こぎれいなホテル。
部屋も、清潔で上品。
大きな浴槽のバスタブもあるし、シャワーも別。私の大好きな、お湯がたくさん出るレインフォーレストシャワーで快適です。
さっそく、ホイアンの街へ散策に行きましょう。

トゥボン川をわたり、対岸へ。
街中は昔ながらの歴史的な家並みが続きます。
まず行ったところは、ここ、福建会館。
昔から、福建省からは多くの華僑が海外へ出て活躍している。そのため世界中の各地に福建会館がある。

ここでは、航海安全の神様、天后聖母を祀っています。
これは、当時の東南アジア地域の貿易航路図。ホイアンも海のシルクロードの一大貿易港だったんです。（写真は、ホイアン:海のシルクロード博物館より)
さて、船を利用して海外で貿易している華僑にとって、航海安全が一番の心配事。

これは、航海安全の神様、天后聖母(左上)が、嵐の中で難破船(右中央)を助けている絵です。華僑の想いがよくわかります。
内部の天井には、グルグル眼が廻ってしまうような飾りがいっぱいに。

なにこれ？　アップして見ましょう。＝＞次の写真へ。
実はこれ、渦巻きのお線香なんですね。

右下に火が付いているのですが、見えますか？　全部燃えるまで何日もかかるそうです。
夕刻になると。ホイアンの街角には提灯の灯りが！

この街へは、中国やインド、アラビア、そしてヨーロッパの貿易商たちがこの街を拠点に活動しました。もちろん、日本も。結果、建物や街並みは、中国風の中にも各国の建築様式が混在する独特のものなり、エキゾチックな雰囲気が漂よっています。
ここは、夜の日本橋(現在名：来遠橋）。ホイアンにも日本橋があるんですよ！

鎖国前の１７世紀に、当時ホイアンにいた日本人たちが架けた屋根付きの橋です。

情報ですが、なんと、日本橋はベトナムの2万ドン紙幣の裏面にも印刷されており、ベトナム全体でも有名な橋です。
ホイアンのシンボルであるトゥボン川は、夜になると灯籠流しで、まるで天の川。

息を飲むような美しい光景が広がっていきます。
ゆっくりと流れる、鮮やかな光の河を見ていると、時の流れが止まったような落ち着いた気持ちになります。
夜のホイアンといえば、ランタン。
この幻想的な夜を彩るランタンの洪水。
日常を離れた別世界に紛れ込んだような気分に浸り切ってしまいます。
昔懐かしい、縁日の出店の中をワクワクしながら歩いたときのようなノスタルジックな気分になりました。
さて、お腹が減ってきました。

今夜のデナーは、ここリトル・ファイフォ（Little Faifo）レストラン
http://littlefaifo.com/

ホイアンの典型的な伝統家屋を、そのままレストランに改修した造りになっていて落ち着いた雰囲気のインテリアが期待を高める。
内部は洗練されたおしゃれなレストランです。

ところで、情報です。このレストランはホテルの系列店なので、Allegro Hoian Little Luxury Hotel & SPA.の宿泊客はなんと、２５％デスカウントクーポンが貰えます。フロントから予約してもらいました。
まず、揚げ春巻きなどの前菜から。

ベトナム料理の期待とおリのおいしいアペタイザー。
メインはTiger Prawnのシーフードカレー。　おいしい！
デザートもおいしかった。Seasonal Fresh Fruit 。
ワインを４杯飲んで二人で、合計日本円換算で約５０００円。
２５％デスカウントクーポンを使ったけど、この値段で、この美味しさ、雰囲気の良さ、サービスの丁寧さ！申し分ありませんでした。

感動のあまりお店の前で記念写真。はいチーズ！
さて、今日は世界遺産ミーソン遺跡へ。ホイアンから５０キロ程です。森のど真ん中にあります。
２世紀から１７世紀までこの地を治めたチャンパ王国の聖域である。
ヒンドウー教の影響を受けているため、祠堂跡には王の神格化されたリンガが女性を象徴するヨミの上に安置されています。
建物の外壁にはチャンパの女神像が並んでいます。
気品のある、気高いお姿。
ここは、さきほどの遺跡の北側にある遺跡。

元は２０メートルほどの高さの遺跡だったのですが、ベトナム戦争時に空爆を受け、見るも無残な姿に。
その隣も、爆撃による大穴が！　ベトナム軍の陣営がミーソン遺跡に設営されたのが爆撃の理由とのことだが、大変もったいないことである。痛々しい限りである。
ミーソン遺跡には、当時の(不発)ナパーム弾も展示されている。

まだ、ベトナム戦争の傷跡が。
さて、今日は古都フエへ。まず、カイディン帝廟ヘ。フエ郊外の山間にあります。
最後の皇帝グエン朝１２代皇帝カイディン帝が永眠する廟。
竜が刻まれた手すりの石の階段を登ると、馬や象、役人の石像が立ち、廟を守っている。　

西安の兵馬俑のような、こわもて顔の武士像が出迎えてくれました。
さらに階段を登り、廟に入ると、そこは別世界。超豪華キンキラキン。フランス統治時代、さぞお金を使ったものと察する。
廟の内部には金箔を押した青銅のカイディン帝の等身大の像があり、下には皇帝の遺体が安置されている。それにしても度を過ぎた豪華さである。

お墓にこんなに住民の税金を使った彼は、今でも「最も嫌いな皇帝」の烙印を押されているとのこと。でも、今は、観光客がたくさん来てお金を落としていくので、少しは人民に還元しているのでは？
壁は陶磁器やガラスを用いたモザイクが素晴らしく、贅をつくしたものである。
でも、この梅の幹をよく見てみると、見慣れた黒光りが。
さらにアップすると！　これ日本のビール瓶を使っているんです！
素晴らしい芸術センス。感動！
カイディン帝廟から、さらに進んで、フエ市街へ。ご存じ世界遺産阮朝王宮。
本日は、王様皇后さまに合う予定です。期待してください！

ベトナム戦争によりその大半が大破されましたが、現在は修復が進み多くの建築物が往事の姿を見せてくれます。
ベトナム最後の王朝がおかれた、グエン朝王宮はフエを象徴する観光スポット。

約3.6 平方キロメートルの広大な敷地内には、宮廷文化を今に伝える建築物が残っています。
入り口を入るとさらにハス池が。鯉もいます。
蓮の花はいつ観ても美しい。
これなんだと思います？なんと、王様が、ただ、月や星を観るるために建築されたそうです。これが文化ですねえ～。
王宮内にある閲是堂ではユネスコの無形文化遺産に認定されている、宮廷雅楽を観賞することができます。
結構豪華。派手。

せっかく王宮に来たのだから、王様・皇后さまにお会いできるかな～～～と、我儘を言うと。　＝＞次の写真を！
お～～出ました！　王様・皇后さま。
高貴な黄色のご衣装でお出まし。

でも、このお顔どっかで見ましたね？
ダナンに戻って、今日は、五行山へ。行くと、何だ！このあたりの雰囲気に逆行するような、文明の利器は！

知っているくせに見えを張るシニアの私達。もちろん、しっかりエレベータに乗って山に登りました。軟弱、でも、楽ちん楽ちん。
五行山は、たくさんの見所がありますが、一番のパワースポットは、ホアギエム洞窟。

洞窟内の建築自体は中国風の装飾で、下からのライトアップが神秘さを加えています。
怪しげな、少しカワイイお顔の神将様。しっかり洞窟の入り口を守っています。
カラフルな祠を拝んで、ふと上を見上げると！　＝＞次の写真へ
天井には、ぽっかり空いた天窓が。もともと小さな天窓があったのですが、アメリカの爆弾でさらに大きく空いたものです。五行山に、北ベトナム軍の陣営があるとの情報を得て、爆撃したそうです。

丁度いい大きさの穴なので、神秘的な感じが演出されていました。災い転じて福となす。
もう一つの見所は展望台。ここからは、五行山の残りの4つの山を一望できます。
終わりの４枚はこれ。ベトナムといえば、バイク。街中の主な交通手段はバイクが主流。大活躍です。これを見るとベトナムへ来た！という気分になります。
おばちゃんも。掃除用品を抱え込んでお店へ突っ走る。たくましいですねえ！
おや！！！これは何だ！　子豚が、いち、に、さん、、、、いっぱい。（南太平洋のある国では、３以上の数字は「いっぱい」になります）、これは、子豚の宅急便。

窮屈そうなのに、じっと我慢しているけなげな、どの子豚の顔もカワイイかったです。見えますか？　なに、良く見えない？　ハイ分かりました、拡大しましょう。
はい、どうですか？各子豚の、窮屈にもかかわらず、じっと耐えている健気なお眼めとお顔。かわいい～～～！

以上、ベトナムからＴＫが報告いたしました。

この旅行記のタグ

この旅行記へのコメント（8）

開く

閉じる

mistralさん 2021/02/23 21:29:36

ベトナムにて

TKさん

こんばんは。
この度は私の旅行記に沢山のご投票をいただき、ありがとうございました。

ホイアン、随分以前にベトナムに行った折に立ち寄りました。
私も、ご夫妻が国王、皇后さまになられたような衣装を、どこかで着た記憶があります。
その折は、そんな高貴な方が着用される衣装とは思ってなかった記憶があります。
お二人はとてもお似合いでした。
私はランタンフェスティバルの折ではなかったので、いつか再訪してみたいとおもいました。

まだ戦争の惨禍が生々しく残っているミーソン遺跡、古都フエ、、、
見どころはたくさんありますし、食事は美味しくて、人柄はおだやかな人たちで、
今まではヨーロッパにばかり目を向けていましたが
このコロナ禍がおさまった折には、アジアにも目を向けて旅したいと想います。

最後に、バイクでネットに入れて運ばれていく子豚さんたち、
みんなあどけない顔をしていますが、もしかしたら食用？
自分たちの運命を知っているのでしょうか？

mistral

TKさんからの返信 2021/02/24 16:47:16

Re: ベトナムにて

mistralさん
私の旅行記にいいね！、及びコメントをありがとうございます。
ホイアンでは毎晩観光客のために通りではランタンに灯りをともし、川では
灯籠流しもやっているようです。

ギュウギュウ詰めの子豚ですが、まずは養豚場に買われるとか。その後大きく育てられてからお肉になるようです。でも、愛くるしいかわいい顔をしていましたね。

ベトナムのお料理は、期待を裏切りませんね。生春巻きとか、日本人の味覚にもマッチするので、大変美味しかったです。

mistralさんの、トレドのパラドール旅行記懐かしく拝読いたしました。私達も、２０１９年秋の世界一周旅行時（確か、１１月上旬に）に、パラドールに宿泊しました。部屋から眺める夕暮れのトレド城下街の色の変遷の素晴らしかったことを思い出します。また行きたい場所の一つです。

まだ読みたい旅行記がありますので、又訪問させていただきます。

ＴＫ

ログインして返信する
nomo1215さん 2019/12/31 23:21:45

こんばんは・・・

ホイアン・・素敵ですね～～
今年ベトナムを訪問し、すっかり魅了されました。
ホーチミンだけでしたが、次はベトナム中部のホイアン・フエ・を訪問したい・・・と、この旅行記にたどり着きました。
ベトナム戦争が実際の事として記憶にある私としてはミーソン遺跡も是非見てみたい！と、思っています。
今回ホーチミンだけの旅でしたが、そこに暮らす人人の笑顔！優しさ！が、大変印象に残っています。オプションツアーの４０代のガイドさんも言葉にも未来に向かって頑張っているんだな～～・・って、思いが痛いほど伝わってきました。

この旅行記を拝見しノスタルジックな気分にも浸ってみたい！・・
宮廷雅楽・・・
素敵・・
旅行の参考にさせていただきます・・・

素敵な旅行記ありがとうございましたm(__)m

nomo1215

TKさんからの返信 2020/01/02 20:05:52

RE: こんばんは・・・

nomo1215さん

あけましておめでとうございます。

コメント。ご訪問ありがとうございます。
nomo1215さんのホーチミン旅行記楽しく読みました。

ベトナム良いですよね。食べ物もおいしいし、歴史もあるし、景色も美しいし。
ホイアンは、ホーチミンとは、違う印象の街だと思うので、是非行ってみてください。
nomo1215さんから見た、印象の旅行記楽しみにしてます。

それから、その後はハノイ・海の桂林ハロン湾などはいかがですか？
また、違ったベトナムを楽しめると思います。

さらにnomo1215さんのマラッカ旅行記も拝読しました。
今年マラッカへ行く予定なので、大変参考になりました。
昔から、交通の要所、マラッカ(海賊にも興味あります)に興味ありましたので、
是非行ってみたくなりました。

ありがとうございます。

本年のどうぞ、よろしくお願いします。

ＴＫ

ログインして返信する
pedaruさん 2019/08/31 06:54:55

ベトナム

TKさん　はじめまして

ベトナムの魅力が満載の旅行記でした。私には未踏の国ですが、行きたくなるような所ですね。国王、皇后とも魅力あるお方だと知りました(笑)。

pedaru

TKさんからの返信 2019/09/01 19:34:43

Re: ベトナム

pedaruさん

こんばんは！
コメントありがとうございます。

ベトナムいいですよ！
フォーやシーフード春巻きなど、食べ物は美味しいし。
北のハロン湾は、海の桂林と言われて素晴らしい感動ものの絶景です。今回訪れた、中部ベトナムのホイアンも，昔の懐かし夜景だし、
pedaruさん、是非一度行ってみてください。

今後も、pedaruさんの楽しい旅行記、期待しています！
どうぞ、よろしくお願いします。

TK

ログインして返信する
salsaladyさん 2019/08/10 08:38:17

ホイアンの昼と夜～

☆素敵なランタン風景を沢山見る事が出来てラッキーでしたね！

☆Viet Namの歴史を少し知る身として、ホーチーミンやハノイからは感じ取れない古き良き時代を体験しようと数年前に訪れたとき。。。経済格差の大きさに驚いたり、急なスコールで洪水の中を歩いたり?ちょっと酷い目に遭いましたが～

☆思い返せば懐かしい風景です。ホテルのリッチも良かったようですね！我らは正にリゾート地なる海岸線でしたから、毎日タクシーで街へ出掛けることに也、大変でした。ホテルライフは最高にラグジュアリーだったけどチップの額を間違えたり。。。

☆Viet Namの発展が良い方向に進めば嬉しいけど?中国的ながめつさが増えるのは考え物です。～再見～

TKさんからの返信 2019/08/11 23:27:16

Re: ホイアンの昼と夜～

salsaladyさん

今晩は！

昨晩お返事を送ったつもりが、なぜか、今日になって、送られてないのが、判明しました。どんなオペミスをしたのか分かりません。暑さのせいか、うっかりしていますね～。(反省)

salsaladyさんの、ベトナム旅行記３部作訪問しました。ダナンの超高級リゾートで楽しまれたようす、何よりです。さぞかし、優雅なお時間を堪能したのではないでしょうか。(クルーズ船は期待倒れのようでしたが、まあ、これも旅のハプニングの一部。後ほど、良い思い出に変わることでしょう。)

salsaladyさんのご指摘のとおり、私達のホテルはホイアン市内にあったので、夜のホイアンランタン探索には大変便利でした。

美味しいレストランのある繁華街までは、民家の裏道を５分ぐらい歩きました。途中、細い路地を何度も曲がり、普通の人達の暮らしぶりが垣間見られて、(特に夕暮れ時の)、大変楽しかったです。

また、旅行記訪問させていただきます。よろしくおねがいします。

ＴＫ

ログインして返信する