2019/04/08 - 2019/04/10
12421位(同エリア20561件中)
オリオンさん
ハノイからフエ、ダナン&ホイアン、そしてサイゴンへ
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 航空会社
- JAL
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
いよいよ今回の旅のメインテーマ、ハノイからサイゴンまで2泊3日の列車旅の始まり。
乗り込んだのは14時30分発のSE9。
ハノイ駅を出てしばらくは首都近郊の賑わいも見られるが、出発から3時間後の風景は、線路と並行する道路沿いに民家や商店が点在するばかり。 -
さらに1時間が経過する頃には大空の下、広大な田園風景が姿を現す。
その後、次第に陽は傾き外は暗くなって景色は楽しめなくなる。
明日の朝は早く、他にやることもないので床に就くことにする。
明朝4時55分、まだ夜の明け切らぬフエ駅に到着。
本日はフエで王宮を見た後、ダナンへ向かいそこから更にホイアンへ行ってからダナンへ戻り、サイゴン行きの列車に乗る計画。
予定を無理矢理詰め込んだ、今回の旅では最も慌ただしい一日だ。 -
4時55分フエ着。
予習してあるとはいえ、初訪問の地を暗い中で彷徨うのは避けたいところ。
夜が明けるまで30分ほど駅で待つ。
その間、入国時に利用し損ねて面倒くさい思いをした反省から、帰国時のSEE-OFFサービス(https://www.hanoitransferservice.com/)の予約手続きを進める。 -
空が白みかけたところで王宮に向けて歩き出す。
フエの朝は早い。
写真は撮らなかったが、まだ薄暗いうちから散歩やランニング、道路沿いの公園で体操をしている人達が相当大勢いる。
駅から15分ほど歩いた所でフォン川を渡る。 -
川を渡って王宮の正面方面へ向かうと見えてくる要塞らしき建造物。
大砲が設置されてるので、阮朝時代ではなくフランス統治時代の遺物かな。 -
次いで外堀を渡る。
-
6時ごろ、ようやく陽が昇る。
写真は、さっきとは180°逆の位置から要塞を見た様子。
駅からここまでゆっくり歩いて30分くらい。
ベトナム中部に位置するフエは北部のハノイよりも気温が高く、バックパックを背負って歩くと早朝だというのに汗だく。
フエ駅にコインロッカーがあれば荷物を預けて身軽になろうと思ってたけど無かった。
内堀とその先に見える王宮への入口、午門。
午門とは言うものの敷地の方形が東西南北に対して斜めの配置なので、本来なら巽門と呼ぶべきだろう、などと余計な事を考えてみる。 -
王宮は8時オープン。
2時間待って中を一通り見る予定だったが、この時点でかなり体力を消耗してしまった。
東南アジア旅行者としては有り得ない話だけど、筆者は暑さに滅法弱い。
この後、ホイアンでも歩かなければならない事を考えると体力は温存しておきたい。
ベンチに腰掛けながら悩んだ結果、内部の見学を諦めてダナン行きの列車を早め、ホイアンに時間を割く事にする。
これでは何の為にフエで途中下車したのか分からないが、地球を歩きに来たんだと、無理矢理自分を納得させる。 -
駅まで歩いて戻り、フエ発10時59分(SE1)の切符を8時37分発のSE3に変更しようとしたところで、予期せぬ展開が。
駅員が言うには、切符の予約変更は発車の4時間前までしか出来ない、との事。
この時、時刻は7時10分。わずかに10分少々間に合わなかったのだ。
しかし4時間前って、そんなバカな話があるか!?
寝台の下段が取れなかった時といい、イマイチ駅員の言葉は信用できないと思いつつも、駅員がそう言う以上は如何ともし難い。
このまま駅でSE1を3時間半待ち続けたのでは、王宮見学を諦めた意味がなくなる。
無論、再度王宮へ向かって見学しても構わないが、気温はジリジリと上昇中で更なる体力の消耗は不可避だ。
思えば朝から何も食べていない。
取り敢えず何か食べようと近くの店でバインミーを買い、待合室で食べながら考えてると妙案を思い付いた。
フエ~ダナン間は長距離ではなく中距離。しかも昼間の移動だから寝台ではなくソフトシートの予約。つまり料金が安い。
変更が出来ないのなら、SE1の切符は捨てて新たにSE3の切符を購入すれば良いのではないか?
手元の切符を確認すると料金は86,000ドン。日本円にして430円くらい。
ベトナムでは決して安い金額ではないが、この際、金で時間を買うことにしよう。
駅員にその旨を伝えると空席があったようで、何故だか不機嫌そうに応じてくれた。
切符一枚が余計に売れるのだから、会社が儲かって喜んでも良さそうなものだが、大人しく予約列車を待とうとしないのが気に入らないのだろうか?
ベトナム人の思考回路は測りかねる。
ともかく、当初の予定より2時間少々早くフエを後にし、ダナンへと向かう事となった。 -
今回の旅程の中で幾つかあるミッションの一つがハイヴァン峠越え。
大部分が平地を走る統一鉄道の路線で、唯一ともいえる難所がフエ~ダナン間にあるこの峠。
ただ、予想してたほど急勾配ではなく、スピードは落ちるものの結構軽快に列車は走る。
車窓から山側を見上げると、遥か上方でヘアピンカーブを走る車が何台も見える。
写真を撮らなかったのは失敗だったが、ひょっとするとこの峠越えの醍醐味は鉄路ではなく道路だったのかも。 -
写真中央右寄りに映るプライベートビーチの様な小さな砂浜。
-
フエからハイヴァン峠まで2時間。峠からダナンまで30分という感じ。
筆者にとってダナンは、あくまでホイアンへ行く為のターミナルに過ぎないのだが、かなり栄えた街だった。
時間に余裕があれば1泊して街を堪能するべきかもしれない。
残念ながらその時間はないが。 -
ダナン~ホイアン間には路線バスが運行されているらしいのでトライしてみた。
車体が黄色で表示番号①のバス。一応、車体にもDa NangーHoi Anと書いてあるので乗り間違える事はないだろう。(またしても写真撮り忘れ)
ダナン駅最寄りのバス停はグーグルマップで155 Le Duanと表示される場所で、駅から徒歩10分くらいの距離にある。帰りは道路向かい側の166 Le Duanで降りる。
事前情報では運賃20,000ドンなのだが、どうやら車掌が料金をボるらしい。
現地人に紛れてシレっと20,000ドン渡してOKなら良かったのだが、筆者がバスに乗った直後に白人カップルも乗り込んで来た。
これはマズい。白人には間違いなく吹っ掛けるだろうし、その後でコッチに正規料金を要求できるハズがない。
案の定、まず白人に1人30,000ドンを要求。続いて筆者にも30,000ドンの要求。
ベトナム語を話せない筆者が、この時の為に覚えたハイムォイギンとバームォイギンを駆使して抵抗を試みるもあえなく敗退。
が、車掌が微かに「ゴメンよ」という表情をしたので許す。
ホイアンのバスターミナルまで小1時間の移動。
観光バスではなく普通の路線バスだから乗り心地は悪い。しかもエアコンなし。
窓を全開にして生温かい風に身を任せた。 -
ハン川を渡る時、遠くにドラゴン橋が見えた。
夜、ライトアップされた姿を近くで見れば見応えがあるのだろうが、昼間はどうという事はない。ていうか、うっかりしてると存在にすら気付かない。
ホイアンのバスターミナルにはバイタクの運ちゃん連中が待機してたが、バイタクは危ないので基本的に使いたくない。
シクロでのんびりと移動したかったが一台もいない。
仕方ないので、目的地まで20分ほど歩いて行く事にする。 -
ホイアンに足を延ばす決意をさせた遠来橋。
あまりにも小さな橋だが、15世紀末に日本人が造った橋が400年以上の時を経た今も現存しているその姿は必見だろう。 -
こちらは近くにある近代的な橋、The town bridge。
新来遠橋とでも言うべきか。 -
トゥボン川沿いには飲食店から衣料品店まで様々な店が立ち並ぶ。
観光客目当ての店なのは承知だが、その景観は美しく心惹かれる物があった。
もう一度ベトナムを訪れる機会に恵まれたら必ずホイアンで宿泊しようと思わせる、そんな街並み。
昼でさえそう思うのだから、夜はさぞかし綺麗に違いない。 -
日本人が来遠橋を作ったように、こちらの寺院は在りし日の中国人が作ったのだろうか。
散々歩き回って疲労困憊し、三叉路にある木(菩提樹?)の陰で暫し休憩。
ホイアンにはシクロが走り回ってたが、それはどうやら世界遺産の範囲内限定のようでバスターミナルまでは行ってくれないっぽい。
観光客でも自転車やバイクに乗っている人を大勢見かけたので、どこかにレンタル屋があるのだろう。
しかし、看板はベトナム語だけで英語表記ナシの物ばかり。売ってるんだか貸してるんだか修理してるんだか分かりゃしない。観光地なんだからもう少し商売っ気を出せばコッチも助かるんだが・・・。
いずれにしろ、バスターミナル~ホイアン間を徒歩で移動するのは時間と体力の無駄でしかないのでおススメ出来ない。 -
3時間あまりの滞在の後、来た時の逆ルートを辿る。
バスターミナルまで歩き、再び路線バスに乗って駅まで戻った。
バスでは今度こそとばかりに素知らぬ顔で車掌に20,000ドンを渡したところ、それで事なきを得た。
ダナンから乗るSE7は22時36分発なので5時間ほど余裕がある。
昨晩は車中泊でシャワーを浴びていない上に、本日はフエとホイアンで大汗を掻いて体が気持ち悪い。
このまま今夜も車中泊では、明日までシャワーなしになってしまう。
そこで、駅近くのホテルでシャワーを浴びようと安そうなホテルを検索したら何と、さっき降りたバス停の目の前。
またバス停まで歩き、ホテルと休憩利用の交渉。
汗を流してサッパリした後、クーラーMAXの部屋でクールダウン。極楽極楽。
ホテルを出てから地元の食堂で腹拵え。これで今夜は熟睡できるだろう。
駅へ行くと時間に正確だと評判の統一鉄道にしては珍しく(?)1時間ほど遅延している、との情報。待合室も人で一杯だ。
やがて待ちわびた列車が到着し、再び車上の人となる。 -
なお、寝台車のベッドは使い回し。
途中の駅まで前の乗客が使ってたベッドに後から乗って来た別の乗客が寝る。
神経質な人や潔癖症の人には無理な話かも知れない。
かつて日本中を走り回ってたブルートレインではそんな事はしてなかったハズだが。
夜が明けた車窓からは、また長閑な田園風景が見られる。 -
海が見えると、それだけで何だかサイゴンに近付いている気がするから不思議だ。
南シナ海は波もなく穏やか。
インドシナ半島とフィリピンとボルネオ島に囲まれた内海だから、なんだろうな。 -
かと思えば岩山が現れたり・・・
-
太陽光発電設備を作ってたり・・・
-
風力発電の風車があったり。
-
1時間遅れでダナンを出発した列車は、30分遅れまで挽回したところで終点サイゴン駅に到着。
延長1,726km、2泊3日に及ぶ統一鉄道の旅はこれにて終了。
その後のホーチミンシティは次回に記載する。
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この旅行記へのコメント (3)
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- すすむ君さん 2019/10/22 15:12:47
- 貴重な情報、有難う御座います。
- 結論から言うと、ご指摘通り3区間位に分けて(途中で2~3泊して)座席で車窓を楽しみながらの列車旅にします。時間的な制約は無い身分ですから。
タイ鉄道の寝台特急は、就寝前は座席で景色を眺められますが、2段ベッド化した後は只只ベッドに横になって寝るだけ(いつも下段の窓有り席ですが)
朝の座席化した時からの景色は眺められますが。
マレーシア鉄道の寝台特急は最初から2段ベッドで、いつも下段の窓有り席ですが、横になるだけなんで、時々は食堂車へ行って景色を眺めています。
-
- すすむ君さん 2019/10/20 13:16:34
- 参考にさせて頂きます。
- 始めまして。
現役を卒業して国内・海外の乗り鉄・ゴルフを楽しんでいる叔父さんです。
2020年12月~2021年3月の間の3ケ月滞在のChiang Mai(毎年ゴルフ修行で滞在しています)から実行する予定です。
Chiang Mai→ハノイ→横断鉄道(乗りっぱなし予定)→サイゴン→バンコク経由のChiang Mai戻り。空路はAirAsiaを利用。
2019年12月からの滞在中に実行しようとしましたが、実は、横断鉄道の予習不足を感じた為に延期した次第です。
2018年12月からの滞在中には、サイゴン滞在(初めて)だけを実行し、サイゴン駅は確認に行きましたが。
記事の中に有りました、寝台の下段が買えないと言う下りには驚きました。
数時間乗車だけの一般席なら構いませんけれど、通しでの乗車では辛いと思います。
2013年の12月に、クアラルンプールからウッドランド(シンガポール)迄を、
国際列車の1等席(飛行機のビジネスクラスの様な座席)で、日中の9時間程を乗りましたが、流石に退屈しました。
余談ですが:
タイ鉄道・マレーシア鉄道は、盲腸線を除く・全路線・全階級に乗車済みです。
切符購入:タイ鉄道はHPから。マレーシア鉄道はHPからと、easybook.com利用で日本でクレジットカード決済で買えますし、特急と寝台特急は座席指定も出来ます。
長々と書きまして、失礼致しました。
- オリオンさん からの返信 2019/10/22 12:05:55
- すすむ君さんへ
- リタイヤ後の悠々自適の生活、羨ましい限りです。
寝台下段確保の件ですが、ご懸念には及ばないものと考えます。
統一鉄道の列車編成は、ざっくり2割が座席車両、3割が中・短距離利用客用寝台車両、残り5割が長距離(通し)利用客用寝台車両といった感じで振り分けられています。
小生の場合、ハノイ~フエ、フエ~ダナン、ダナン~サイゴンと旅程を3分割した切符だった為、車両数の少ない中・短距離寝台車両の割り当てとなり下段が満席だったのではないかと思われます。
ご予定の通り、ハノイ~サイゴン間を1枚の通し切符なら割り当て車両数が多い分、乗車直前の購入でない限り下段を確保できる確率は高くなります。
ただし、当然ながら寝台車両での夜間走行中は外の景色は全く望めません。
しかも、かつての国鉄ブルートレインの様に寝台を畳めば椅子に変わる作りでもなく、昼間は寝台に腰掛けることになる(上体を背もたれに預けることが出来ない)ので座っているだけで疲れます。
余計なお世話かも知れませんが、もし車窓からの眺めを重要視されるのであれば、寝台ではなく座席車両(ソフトシート)を選択されることをお薦めします。
もちろん長丁場ですので、その場合は旅程を細切れにして昼間のみ乗車し夜は宿を取って宿泊することになりますが。
小生は時間に制限があった為その作戦は取れなかったのですが、時間に余裕があるのであれば是非、南北に長いベトナム国土を存分に堪能して頂きたいものです。
来年12月以降との事ですので、色々ご検討なさるのが宜しいかと思います。
では、良いご旅行を!
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