2019/04/06 - 2019/04/08
10343位(同エリア20558件中)
オリオンさん
出国から乗車まで
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人生において最初で最後になるかもしれないベトナム旅行をするに当たって立てた計画は、統一鉄道でハノイからサイゴンまでの列車旅。
飛行機で移動した方が時間も掛からず体も楽なのは明らかだが、それではベトナム国土の大きさを実感できない。
肉体的に厳しいのは覚悟の上での計画。
そこでネックとなるのが乗車券の入手。
往復の航空券やホテルは、当然ながら日本国内で手配できる。
出来れば列車の切符も、せめて予約だけでもしておきたいと統一鉄道のHP(https://dsvn.vn/#/)にアクセスして悪戦苦闘するも遂に諦め、現地へ行ってから確保することとなった。
トライしてみて分かったのは、オンライン決済で購入できるのはベトナム国内の銀行が発行したカードのみで、それ以外は不可。
決済せず予約のみも可能だが、その場合は乗車日の4日前までしか受け付けていない。
しかも予約の3日後までに購入しないと自動的にキャンセルとなる。
つまり、4日前までに予約して渡航して予約3日後までに購入する、という流れなら首尾良く行ったんだろうが、筆者は4日前にオンライン決済を試みて弾かれ、予約だけの現地決済にしようとしたのが3日前だったので、これまた弾かれてしまったという次第。
2年前のインドネシア鉄道も同様だったが、せっかくオンラインで予約・購入できるシステムがあっても外国人が利用するのはなかなか困難。
せめてVISAやMASTERなどのクレジットカードはOKにして貰いたいものだ。
かくして、初のベトナム旅行に期待半分、乗車券ナシでの出発に不安半分で成田を発った。 -
ノイバイ空港には22時40着の予定で、ハノイ市内のホテルに到着するのは24時近くになる見込み。
バス便が終了した夜遅くの空港でタクシーの運ちゃんと値段交渉してもタクシー側に分がある以上、料金を吹っ掛けられるのは目に見えてる。
そこで、ホテルにピックアップサービスを提供してるか問い合わせたが返事が来ない。再度の問い合わせに漸く返信が来たのは出国直前。
ホテルのサービスがない場合に利用しようと考えてたピックアップサービス(https://www.hanoitransferservice.com/)を予約する時間は残されておらず、結局は空港でタクシーと料金交渉をするハメになった。
それでも何とか無事到着した今回の宿は、家族で経営してるかのような小ぢんまりとしたホテル。この規模のホテルだと自前でのピックアップサービスをしてないだろう事は一目瞭然なんだが、それは行ってみて初めて分かる事。
夜、遅くの到着である事を考えると、最初からホテルのサービスは期待せず、安全策を取って自前で手配しておくべきだった、という結果論に達した。 -
翌朝、早速切符を買いにハノイ駅へと向かう。
道すがら、市内を通る鉄道の線路ギリギリまで民家や商店が立ち並ぶ様子を観光客が撮影していた。
踏切では列車が近づく度に係員が道路を封鎖したり手動で遮断機を下ろしたりと、日本ではとっくに見る事の出来なくなった光景を目にする。
この日は朝からホーチミン廟へ行くつもりだったが、予定を変更して切符購入を優先した為に結局、行けず終いとなってしまったのが心残り。
乗車券を購入できないと今回の旅の計画が大き過ぎるほど狂ってしまうので止むを得ない選択だった。
結果論で言えば、順番が逆でも十分間に合ったっぽいが。 -
ベトナムの道路はバイクが9割以上かと思ってたら、自動車との比率は半々かせいぜい6対4くらいだった。
考えてみればドイモイから30年以上経ってる訳で、当然どころか中国の発展ぶりと比べると寧ろ遅いくらいだろう。
先入観とは恐ろしいもので、こうして実際に現地を訪れて情報をアップデートすることの重要性を改めて感じた一面だった。 -
ハノイ駅へはホテルから歩くこと15分ほどで到着。
事前に切符を入手出来なかった場合の事を考えて、徒歩圏内に宿を取ったのは正解だった。
なお、ベトナムでは車が右側通行なので、道路を渡る時は要注意。特に信号があってもお構いなしに突っ込んでくるバイクはフツ―にいるので、よくよく左右確認する必要がある。
信号のない場所を横断する場合は、交通が途切れるのを待ってると何時まで経っても渡れない。車は来ずバイクだけが接近して来るタイミングを見計らって、ゆ~っくりと渡る。これはバイクに右へ避けるか左に避けるかを決めさせる為。早く渡ってしまおうと急いで横断すると、バイク側は横断者の動きを読み切れず避けられなくて衝突することになりかねない。 -
ハノイ駅構内に掲示されてるハノイ→ホーチミンの時刻表(2019年4月現在)
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こちらはホーチミン→ハノイ。
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何だかんだで、ようやく乗車券を入手できて一安心。
ただ、日本から予約しようとした時にはかなり空いてた下段ベッドが、満床との事で取れたのは上段。
当日、購入直前にスマホで確認しなかったのは手落ちだったが、本当に下段が埋まってたのかは疑問。何故なら、ソフトベッドを諦めてまでハードベッド車両の下段が空いてないか尋ねてみたが、やはり満床だと言うからだ。
乗車前日の午前中にハードベッドの下段が埋まる訳はない。24時間前に確認した時はガラガラだったってのに。
上段ベッドの切符を手にして何だか嫌~な予感に包まれる筆者であった。
購入したのはハノイ→フエ、フエ→ダナン、ダナン→サイゴンの3枚。 -
切符購入後は、駅から徒歩圏内にあるホアロー収容所へ。
フランス植民地時代の政治犯収容施設。ベトナム戦争中は捕虜の収容所として使われたとのこと。
外国人観光客が大勢見学に来てた。
ハノイ・ヒルトンの表記に声を出して笑ってる白人がいたけど、そこは笑うトコじゃないだろうよ。ホアロー収容所 (ホアロー刑務所) 建造物
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さらに少し歩くと現れる、都会の喧騒の中に静かに佇むホアンキエム湖。
日曜だったこともあり、湖の周囲ではハノイ市民が思い思いに過ごしている。
首都の一角にこんな閑静な場所が残されてて憩いを得られるハノイの人達が羨ましく感じられる場所だった。 -
日曜日は湖を取り囲む道路が歩行者天国となり、あっちこっちにパフォーマンスを繰り広げる集団がいた。在りし日の竹の子族(古い例えだな~)といった様相。
中にはカメラマンが撮影してる集団も。ハノイにも48グループが存在するのだろうか。 -
湖に浮かぶ島へ行く入口。ついでだから行ってみようと思ったけど、有料だったので止めた。
日本円にしてわずか150円くらいの入場料が惜しい訳はないんだが、まだベトナムに来て間もないので換算に慣れてなく、30,000ドンの表示にビビってしまったのだった。
この後、タンロン水上人形劇の入口まで行ったのが13時。
最初の公演は15時で2時間も待たなければならず、観るのは諦める。
最初にホーチミン廟へ行ってからハノイ駅へ向かっていれば時間的にはちょうど良かったんだろうけど、なかなか思い通りに事が運ばないのもまた旅の醍醐味、と自分を慰める。 -
ホアンキエム湖に隣接するエリアに旧市街がある。
旧市街と言ってもそのほとんどは観光客目当ての商店やホテルばかりで、歴史を感じさせる建築物と言えば、その中から忽然と姿を現す東河門などホンの一部のようだ。 -
湖から少し離れた所にある聖ヨセフ大聖堂。
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翌日、いよいよ統一鉄道に乗るべく再びハノイ駅へ。
改札口の上には各列車の行先と発車時刻を表示するディスプレイ。
改札時には駅員が立ってQRコードを読み取る。 -
改札を過ぎてホームへと向かう跨線橋。
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今回乗る列車。車両番号は終始車両に固定されている訳ではなく、何故か駅で停車する度に車掌が付けたり外したりと非効率な事をやっている。
乗車扉の前に立ってる車掌に乗車券を見せて乗り込む。
切符には列車番号はもちろん車両番号も座席番号も記載されてるのに、違う席を陣取って車掌と喧嘩してる人がいるなど、ベトナム人は列車に乗るのに慣れてないようだった。 -
ソフトベッド車両のコンパートメント内の様子。
窓から外の景色が見える下段ベッドが希望だったが上段しか取れず、懸念した通り上段ベッドから窓の外の景色を見るのは絶望的だった。
備え付けのハシゴなどはなく、上段への登り降りはソコソコ高い位置にある折り畳み式の小さなステップ一つを踏み台として利用できるのみで、恐らく日本人女性には厳しいと思う。
男で身長170cmの筆者ですら、ステップに足を掛けた時に一度、脚が攣りそうになった。
景色を見る為には通路に出て立って眺めるしかない。列車旅の楽しみである眺望を満喫したければ、エコノミー症候群の危険を冒してでも寝台ではなく座席車両を選ぶのが正解だったのかもしれない。 -
トイレは和式かと思ってたら意外にも洋式だった。
中は飛行機のトイレ並みに狭く、ドアを閉めるのにも一苦労。
女性にはツラいと思われる。
フラッシュボタンは3秒ほど押し続けないと排水してくれない。
ボタンから直ぐ手を離してしまうと水がドンドン溜まって、とても危険な状態となる。 -
寝台車両の通路。
左が寝台のあるコンパートメント、右は窓。
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