2018/11/10 - 2018/11/11
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ブリッヂ・トレック(橋梁旅行)さん
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大阪と言えば【水の都】、心斎橋・淀屋橋・京橋・鶴橋・日本橋等々、多くの地名に橋の名前が付けられていることからも、食い倒れと共に川と橋がこの街の特徴と言ってもいいかもしれません。
今回は大阪市限定で橋を廻って来ました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- レンタカー 私鉄 徒歩
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近鉄特急で難波へ行き、カーシェアでスタートします。
大阪難波駅 (近鉄) 駅
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【桜宮橋】
1930年竣工、3ヒンジアーチ橋。
銀色の塗装から、銀橋とも呼ばれています。水銀燈みたいですね。
スパンは当時日本最大の104m。船の航行が頻繁で橋脚の設置は不可、巨大な上部工を支える基礎工の技術は当時はまだ未成熟で、変位が避けられないため、静定構造を採用したようです。
【土木学会選奨土木遺産】桜宮橋 名所・史跡
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【新桜宮橋】
2006年竣工、ローゼ橋。
安藤忠雄氏のデザインコンセプトがベースになっています。平地でも木々が色づいていました。 -
【緑地西橋】(旧心斎橋)
ドイツ製錬鉄造製、ボウストリングトラス橋。
旧心斎橋として1873年に建設され、その後境川橋・新千舟橋・すずかけばしに移設・使用され、1989年に緑地西橋の両側に張り付ける形で主構が保存されています。
【土木学会選奨土木遺産】 -
【毛馬第一閘門】(淀川側)
1907年竣工。
新淀川と旧淀川(大川)との水位差を解消し、舟運の確保と洪水防御の為に造られました。現在の淀川は、明治時代に掘られた人工の放水路です。
【重要文化財】【土木学会選奨土木遺産】毛馬第一閘門 名所・史跡
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大川側
真ん中奥にかすかに見えるのが第二、かと勘違いしていました。(^^;
。 -
【長柄運河頭部橋梁】(眼鏡橋)
1914年竣工。
第一閘門南西側にかつて流れていた長柄運河に架けられた橋。運河は1967年に埋め立てられましたが、この橋は修復のうえ保存されています。
この後、淀川沿いに下流へ向かって行きます。 -
【樋口架道橋】
ここはたまたま通りかかりました。
1876年頃竣工。京都-大阪間の鉄道開通時に造られた煉瓦造の橋です。今回の旅で一番古いので、もっとじっくり観るべきでした。東側2線分は側壁が石積み、アーチがレンガ造り。坑口付近は覆工されていますが、レンガの露出している部分は車両と接触して破損していたり、落書きもあって保存が必要です。
1877年竣工としている記述もあります。京都~神戸間がつながったのは1877年2月ですが、大阪~向日町間が開業したのは1876年7月なので、こちらだと思います。架道橋の竣工はもう1年早い可能性も。 -
【上淀川橋梁】(JR東海道本線)
1901年竣工(中)、22連100ft下路プラットトラス。
奥の桁高の低いのが古い方です。手前の下流側は橋脚が2本独立!何これ、何で連結しないの?無筋かなー。 -
【新淀川橋梁】 (大阪市高速電気軌道 御堂筋線)
1964年竣工、中央径間はランガー。
道路にぴったり挟まれていて、橋脚は道路橋と一体構造になっています。
ランガー桁の下にトラス桁がちらっと見えます。 -
【本庄水管橋】
1911年竣工、プラットトラス。
先ほどチラ見せしてた橋です。レンガ積みの橋脚も見事ですが、川の中程まで撤去された訳ではありません。桁の無い部分は河底の下を通っています。堤防の外側は既に撤去されており、近いうちに間違いなく全て撤去されるので、早めに見ておきましょう。 -
淀川左岸ですが、通常の堤防道路が存在せず、橋を見るのも一苦労です。調べてみると『淀川左岸線』という自動車専用道路の2期工事区間に当たるようで、その用地が更地になってフェンスで囲われていました。
「高規格堤防の整備が必要な区間」にも該当するので、本庄水管橋の撤去も致し方ありません。
画像は「淀川左岸線(2期)事業に関する技術検討委員会」資料より。 -
【新淀川橋梁】 (阪急宝塚本線・神戸本線)
1926年竣工、100ftプラットトラス。
手前の京都本線のガーター橋は、元は新京阪鉄道の路線だったので、構造や桁高が違います。2・3本目が宝塚本線・神戸本線、分かりにくいですね・・・
【十三大橋】
1932年竣工、ブレーストリブタイドアーチ+カンチレバー式鈑桁。
4本目のアーチ橋です・・・(^^;) 設計は美々津橋や千寿橋等数々の橋梁設計を手掛けた民間設計技師の増田淳氏! -
【濵中津橋】
1935年竣工、ポニーワーレントラス(ピン結合)。
イギリスのダーリントン・アイアン社から1873年に輸入され、ポニーワーレントラスとしては日本で初めて鉄道橋(下十三川橋梁)に使用された橋で、ほぼ当時の姿のまま現在も道路橋として供用されています。橋は眼鏡橋と同様、長柄運河跡に架かっています。【土木学会選奨土木遺産】 -
【NTT十三専用橋】
1984年竣工、トラストランガー橋。
通信線専用橋なんてのがあるんですねー。しかも上弦材が鋼管です。 -
【淀川大橋】
1926年竣工、6径間上路式ワーレントラス桁+24径間鈑桁。
普通は船の通行の為、中央付近の桁下を高くとりますが、この橋は逆に中央付近が低くなっています。1975年に撤去されるまでは、阪神電鉄国道線の路面電車が走っていました。南側には今も架線柱が2本残っています。
ここで淀川とはおさらばです。淀川大橋 名所・史跡
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【此花大橋】
1990年竣工、モノケーブル3径間連続自碇式吊橋。
海辺になると一気に支間長が長くなります。
【田中賞受賞】 -
【常吉大橋】
1999年竣工、非対称斜張橋。
釣り人が大勢来ていました。 -
イチオシ
【夢舞大橋】
2001年竣工、中路式ローゼ橋。
世界初の浮体式旋回可動橋です!!
大阪港の主航路閉鎖時の代替航路として可動橋案を採用。旋回式斜張橋案との比較設計の結果、浮体橋に決定。両岸接続部には緩衝桁を設置し、浮体橋の波浪・潮位変動による変位に追随可能にしています。
旋回した所を見てみたいものですね。
《土木学会技術賞受賞》 -
イチオシ
【港大橋】
1974年竣工、カンチレバートラス橋。
中央径間510m(世界第3位)、桁下高51m。でかいです!
Kトラスかっちょいーね~。《田中賞受賞》港大橋 名所・史跡
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イチオシ
【新木津川大橋】
1994年竣工、バランストアーチ橋。
支間長305mは広島空港大橋(380m)ができるまで国内最長でした。快晴の空と相まって綺麗な橋です。《田中賞受賞》
手前の船着き場は木津川渡船場で、日中は45分間隔で川向かいとの間で運行しているようです。時間がないので乗りませんでしたが、この船から橋を眺めてみたかったです。 -
【千歳橋】
2003年竣工、2径間連続鋼床版非対称ブレーストリブアーチ橋、側径間はワーレントラス。
非対称に加えS字になってます。今回の旅で一番の変わり種でした。《田中賞受賞》
沿岸部から再び市街地へ向かいます。千歳橋 名所・史跡
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【岩崎運河橋梁】(環状線)
1928年竣工、300ft下路式ダブルワーレントラス橋。
くねくねした京セラドーム大阪と好対照です。 -
【木津川橋梁】(環状線)
1928年竣工、300ft下路式ダブルワーレントラス橋。
岩崎運河橋梁と左右の違いはありますが、斜角も含め同一設計です。
クーパーのトランケートトラスも良いですが、これはこれで貴重ですね。 -
【大浪橋】
1937年竣工、下路式ブレーストリブタイドアーチ橋。
車を返却し、市内中心部は地下鉄と徒歩で廻ります。 -
【本町橋】
1913年竣工、3径間2ヒンジアーチ橋。
橋脚に施された古代ギリシャ調の石柱を模した飾りなど、非常に凝った意匠です。現役の橋としては、大阪市内最古とのこと。
【土木学会選奨土木遺産】
ここから東横堀川を北上します。本町橋 名所・史跡
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【平野橋】
1935年竣工、上路式3径間連続逆ランガー橋。
世界初の本形式適用橋との説もあります。平野橋 名所・史跡
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【天神橋】
1934年竣工、2ヒンジアーチ橋+コンクリートアーチ橋。
「洗練された単純さ」を理想としていた堀威夫が、大阪市の橋づくりを指導していました。ライトアップされています。
明治18年7月の大洪水後に架設されたドイツ製旧橋も、下路曲弦トラスと下路平行弦トラスの混在する興味深い橋です。
【土木学会選奨土木遺産】
大川を下って行きます。天神橋 名所・史跡
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イチオシ
【難波橋】
1975年竣工、アーチ橋+桁橋。
架替時に装飾等旧橋の物を使用し、また戦時中に撤去された照明灯の復元等も行われ、パリのセーヌ川に架かるヌフ橋とアレクサンドル3世橋を参考にして設計された旧橋の意匠を引き継いでいます。親柱には獅子像があるのでライオン橋とも呼ばれています。
暗くなったので、残りは翌朝にしました。三脚もないし・・・難波橋(ライオン橋) 名所・史跡
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【中之島S字橋】(阪神高速道路)
1964年竣工。
曲線桁橋の進展に大きく貢献。しかも以前はビルの中をぶち抜いて通っていました!
【土木学会選奨土木遺産】 -
【錦橋】
1931年竣工、RC開腹アーチ橋。
土佐堀川の可動堰として設置され、内部にテンターゲート・ローラーゲートが備わっています。(1978年使用停止)橋脚部には可動堰管理室もあります。錦橋(にしきばし) 名所・史跡
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【淀屋橋】
1935年竣工、RCアーチ橋。
大江橋と共に、1924年に実施されたデザインの懸賞募集で1等に選ばれたものをベースに設計されています。
【重要文化財】【土木学会選奨土木遺産】淀屋橋 名所・史跡
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【水晶橋】
1929年竣工、堂島川の可動堰として設置され、内部にテンターゲートが備わっています。(1978年使用停止)
ちなみに、中之島の両岸を流れる堂島川と土佐堀川が旧淀川です。新淀川への放水により旧淀川は水質が悪化、河川浄化の為に水晶橋と錦橋の可動堰が設置されました。水晶橋 名所・史跡
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これで今回の旅は終了です。
さすが水の都大阪です。いろんな形式の橋が観られて大満足の旅でした♪大阪は水上バスも運航しているので、船から橋を観るのも良いですね。
市内にはこの他にも阪堺電気軌道大和川橋梁や雪鯨橋等もありますし、府内に足をのばせば玉手橋や近鉄道明寺線も面白そうなので、いつか行こうと思います。
トータル 橋29、他2 を巡る旅でした。大阪駅 駅
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