
2018/07/22 - 2018/07/26
143位(同エリア252件中)
yukibxさん
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フランスを旅することに慣れた人でも、この地方に行く人はそう多くはないはず。何しろ、ド田舎。フランスの豊かな自然を身近に感じられる穏やかな時間を持ちたい方々だったらきっと心を揺すぶられることでしょう。
ボルドーからフランスを西から東へと車を走らせること3時間半。目的はコレーズ地方のペロル村です。そこにパリ近郊から5時間以上をかけてくる長女一家四人と落ち合い5日間を過ごしました。
尚、タイトルに使ったフランス地方自然公園というのは、国立公園とは対照的に公園の中には村々があり人々の暮らしと自然とが調和の中で共存しているエリアです。認定されている公園だけに制約もあります。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 家族旅行
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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東京からフランスの西南地方、ワインで有名なボルドーに住み始め、すでに15年あっという間に過ぎてしまいました。久しぶりに4トラベルに投稿します。パリ近郊に住む長女一家が、コレーズ地方にある家をバカンスに借り、一緒に数日過ごさないか、と誘われたのです。また、この機会に長女のパートナーのお母様も誘う、というので嬉しい提案、重い腰をあげコレーズ県に向かいました。
地図をアップしました。走行距離は277km、走行時間は3時間半。277kmn の内、200kmが高速道路、残りの77kmは県道です。 -
さてボルドーを出発してから東北方向に2時間高速を運転したので、30分休憩した後、その先にある45番の出口から高速を下りました。この先の70キロは県道で、地図を見てもジグザグ状態の道。ただちょっと楽しみなのは、どうやら様々な町とか村を通ることです。この辺はフランス地方自然公園ミルバッシュをいう自然公園なのです。そうそう畑に沿ってこんな標識がありました。
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高速を下りると数キロのところにある古い町、ユゼルシュ(Uzerche)。
人口3000人弱で、通過した時はお昼近くでかなり暑かったので、外を歩いている人も少なく、シーンとしていました。
昔栄えた町,しかし時代にはついていけなかったという感じの街。フランスにも日本にもそのようなところはあり、独特の雰囲気を感じます。シャッター通りなどという言葉があるように廃れたところもありますが、ユゼルシュに関しては、郷愁のような空気を感じました。 -
旧市街の町の建物はしっかりとしたつくりでも、長い間手入れをせずにいる印象です。
ユゼルシュは、ヴァゼール川の沿って発展した町で、今もヴァゼール川だけはは静かに流れています。透明なきれいな水です。 -
ヴァゼール川。Vazère
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ヴァゼール川の透明な水。
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ペロル村に向かって走り続けます。するとこんな風景が目に飛び込んできて思わず停車し、写真を。見事な仕事っぷりで感嘆しました。夏の風景。
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高速道路から70km走り、途中の町で道を間違え、人に道を尋ねても皆とても親切でした。
そして、やっとペロル村に着いたのです。
写真の標識はパネルに赤い斜線があるので、村を出る時の標識。 -
静かな小さな村。家々もきれいで落ち着いた場所です。
お昼近くのせいなのか、人っ子一人いませんでした。 -
今回、過ごした家です。
田舎の家で床面積は約180平米あり、一階は大きなキッチンと食堂と居間、2階に4部屋あり、それぞれ凝った装飾がなされていました。この建物の一階の一部は昔、レストランとして使われていたそうです。キッチンが大きいわけです。
前庭には花がいっぱい咲いていました。 -
この部屋に私は寝泊まりしました。オーナーの奥さんはイタリアのポンペイの美術学校(ボーザール)で勉強をしたアーテイストです。それでところどころに彼女の描いた壁画が見られました。色使いなど彼女のセンスを楽しみました。
彼女が家のインテリアをデザインしていて、家具もシーツも装飾品、鏡など全て質の良いものが使われています。彼女とご主人はこの家の斜め前の家に住んでいて、この家はバカンスにくる人たちの賃貸用です。それなのに、
質のいいものばかり使っていて壊されたり盗まれたりなど、不安でないのかしら、とちらっと思いました。 -
これは昔ながらの麻のシーツです。手刺繍が施されていたり、レースを取り入れたりされています。しかも、とても分厚く重いのです。暑い夏には実に気持ちの良いシーツです。
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私の使った部屋です。他の部屋もそうですが、昔からの家具、備品が一つ一つ選ばれて置いてあります。この写真はろうそく置きです。手の込んだ造りでロマンチックです。賃貸する家なのに、こういう高価な備品を置いて盗まれる事がこ怖くないのかなあと思いました。
例えば、夏でもちょっと寒い時にかける毛布ですが、なんと最高級なモヘヤだったりします。 -
もともとは何を入れるものだったのでしょうか?お化粧品?二人の天使が可愛いです。
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壁に飾ってあったポートレート。この人が誰なのか、オーナーに聞くのを忘れて後悔しています。作曲家なのか、この地方の名士なのか。。
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壁に飾られた小さな額入り絵画。
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浴室に置いてある香水。
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夏の間は使われない暖炉の前には、紫陽花のドライフラワー。色が赤に染めてありました。アーテイストであるオーナーの女性は、こうして自分の手になる様々な作品を飾ってありました。皆、センスがあって見るのが楽しかったです。
今回、うっかり写真を撮るのを忘れてしまいましたが、お皿一式、ランチョンマット、プレート、お鍋一式全てが質の良いものばかり置いてあるのです。不思議なもので、皆返って丁寧に扱うので傷をつけたり割ったりしないものなのだな、と改めて感心しました。 -
美しいビロードのカーテン。
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庭に出てみましょう。家の2階から見た庭。
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庭には食事や仕事用の大きなテーブルとラタンの応接間セットが置いてありました。
こんな静かなところなのですが、一つ驚いた事があります。 -
それは家の裏側、家から60メートル位のところに小さな家が一軒あるのですが、実はこれは駅だったのです。ペロル・シュール・ヴァゼールという駅。
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ある時、この家の方向を見ると、突然、ヌッと立派な汽車の頭が目に入ってきたのです。びっくり。
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なんと、フランスの中堅都市、リモージュから南下するローカル線なのです。勿論、赤字線でしょう。なぜなら、駅で汽車を待っている人を見たこともないし、降りる人もいないのですから。
家の裏庭に汽車か通過するとは! -
ローカル線と言っても立派です。こんなところにこんな汽車が通るとは、フランス国鉄も採算が苦しいのはよくわかります。でもこの辺は冬はかなり雪が降ると聞いています。それでも通過するのだろうと感心したり感激したり。
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大体1時間に一本、両方向で2本、汽車は通ります。勿論、発車する時と到着する時は音がするのですが、木々があるために音が遮られたのか、気がつきませんでした。
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これが鉄道網地図です。
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7月の末ですから、森や林の多いコレーズでもさすがに暑く、この地方にある30を数える湖にピクニックすることにしました。これはBarioussesバリウス湖です。
101ヘクタールあり、長さ3、2km、幅900メートルあり65年前完成した人工湖。水泳ゾーンでの水泳になりますが、水泳可能時間は7、8月なら9~12時、14時~19時監視人もいるので安心して泳げます。 -
水は透明で実に綺麗でした。鯉、スズキ科のサンドル、カワカマスなど魚は豊富です。
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泰生名画のような写真?(!)
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この写真はもう1箇所の湖、ヴィアム湖にて。
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ある時は、ペロル村周辺を流れる小川に沿って森の中を散策しました。これらの小川はやがてヴェゼール川に合流します。
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森の中をチョロチョロと流れる小川。やがてヴァゼール川に流れ入ります。
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写真はミルバッシュ地方自然公園の一部ですが、宿泊したいえ、訪れた湖などの位置付けのための簡単な地図です。
今回、数日だけでしたが、家族と久しぶりに一緒に過ごせたこと、静かで美しい環境にいると、幸せな気分になるものなんだなあとつくづく感じました。一緒に料理をしたり散歩をしたり、ゆったりとした時間を楽しみました。旅行記としては刺激のないものかもしれませんが、ここの空気をちょっとだけでも感じていただければ嬉しいです。
なお、宿泊した家は今秋から売りに出されるそうです。交通不便な(冬は雪)ところなのでしょう、こんなに大きな魅力的な家なのに価格は1500万円ほどらしいです。そうでなければ、来年の夏も来たいところなのですが。
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