夢の野外現代美術センター、イニョチンへ

2018/07/27 - 2018/07/29

広大な森林内で　世界中の珍しい植物を鑑賞しながら、同時に現代建築やアートも楽しめる大人のテーマパークって　あればいいと思いませんか？　


そんな夢のような野外美術センターがブラジルにあるんです。


トリップアドバイザーの選ぶ、死ぬまでに行くべき世界の美術館23選にも選ばれた、ブラジル、ミナスジェライス州にある、イニョチンへ行ってきました。


とにかくスケールがでかい！！
南米で一番広い（5000エーカー）野外現代美術センターで、4500種もの世界の植物が見られ、特にやしの木は1300種もあり、世界一のコレクションを誇っています。そこに、170もの建築やアート作品が散らばっています。


とにかく巨大で、一日では見てまわれません。内部は電動カートでの移動サービスもあります。（一日800円程度）


手元のマップを見ながら、アート作品を見て回るところは　まるでウォーキングラリーをしているようでワクワクしました。


開館は9時半、閉館は17時半（平日は16時半）、入場料は40レアイス（1000円程度）、水曜日は入場無料です。


ブラジルならではの青々と茂ったトロピカルな森林の中で、現代建築やブラジル内外のアーティストたちのすばらしい作品の数々が朝から晩まで鑑賞できます。



まさに楽園・・・。





従業員の話によると、無料開放日の水曜が一番込み、その他は土曜日が人が多く、日曜日は比較的少ないそう。

エリア ベロ・オリゾンチ(ブラジル)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 3.0
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 4.0
• 交通: 2.5

サンパウロより、５６０キロ。
なんと８時間も車を走らせて、やってきました。隣の州、ミナス・ジェライス州。
お隣さんがこんなに遠い。大きい国の移動ってホント大変。

ミナスジェライス州の州都、ベロオリゾンテから車で５０分の距離なので、飛行機で行けばそれほど苦労もせずに済んだのですがね。

チケットは事前にネット購入。週末の二日間チケットは一日２レアルの割引がありました。

開園１５分前に着いたのですが、人が少なくて拍子抜けしました。

どこへ行っても人込みで苦労するサンパウロと違って、人口がそこまで多くないせいなのだろうか？

おかげで、素晴らしい景色を十分楽しめてラッキーでした。

入園すると、この池が目の前に広がります。

奥に見えるカラフルなアート作品とすばらくマッチして、特別な空間に仕立てています。ブラジル人のHelio　Oiticicaの作品。

イニョチン 博物館・美術館・ギャラリー

Helio Oiticicaの作品。

一見、森林・・・よく見るとヤシ！
ブラジルらしい光景です。

ヤシの木のコレクションが世界一だそう。

根っこがほぼ全部出てしまって、それでもちゃんと木を支えられているのが不思議!な木。

Edigard de Souza

これはほかの池。

池が鏡のようになっています。

園を作る際に切り倒した幹で作ったベンチ。

デザイナー、Hugo França氏の作品で、園内に98配置されています。

TUNGAの作品。

竹林のエリア

広い園内には飲食スペースもいくつか設けられています。

こちらは一番雰囲気のよいレストラン。
79レアイスで食べ放題。

このほかにも、ハンバーガー屋、料理の重量で料金を払う量り売りレストラン、カフェなどがあります。料金は良心的です。

見事な木！

中国のZANG　HUANの作品。

トックリランの小路。圧巻です。

Cildo Meireles

割れたガラスが敷き詰められています。その上を歩いて、真ん中のボールに近づくことができます。

Cildo Meireles

他の作品です。
メタルの光る素材の布の下には　いろんな丸いボールが置かれていて、少し模様が見えます。

広い園内の真ん中あたりにフレッシュジュースのお店があります。

緑に囲まれて、ビタミン補給。

珍しい植物があまりにも多すぎて、だんだん慣れてきます。

四角いコンクリートの塊を斜面に突っ込んだような建築。

建築物もほんとうに素敵です。

Adriana Varejão

Carnívoras, 2008
リオデジャネイロの建物の崩壊事故で多くの死者が出ました。その壁を使ってこの作品を作ったのだとか。

実はこのアーティスト、ここイニョチンの創立者の奥様。

Adriana Varejão

Panacea phantastica, 2003 - 2008

昔のポルトガルのアズレジョの絵を模倣して描いたものをばらばらにして、違う絵に組み替えた作品。

DOMINIQUE　GONZALEZ　FORESTER

DESERT　PARK

何もない地に　いくつかのバス停が置かれています。

OLAFUR　ELIASSON

VIEWING　MACHINE

こんなかんじになってます。

VIEWING　MACHINEのある場所から見た景色。

森林のはるか向こうには　土肌むき出しの大きな岩山が見えます。

ミナスジェライス州は　鉱物業が昔から盛んです。

お腹がすいたので、入り口近くの池に戻ってきました。
ここに量り売りレストランがあります。
ここが一番大きくて、一番お得感があります。

量り売りレストランでお昼。

野外のテーブル席にしました。

今現在動物性食品は控えているので、こんなプレートですが、ちゃんとさまざまな肉料理がありましたよ!

こんな天使に遭遇。

量り売りレストラン内。

レストラン内の様子。

食べ終わったら、草間弥生の作品を見に行きました。

池の上にメタルのボールが置かれています。
風に吹かれて、少しずつ移動していきます。

草間弥生の展示。

礼拝堂。

シンプルだけど素敵です。

Lygia Pape

Ttéia 1C, 2002

メタルのワイヤーがいろんな方向にひかれていて、光の当たり具合で、美しく光ります。

サボテン園。

なんとも迫力があります。

園内で一番大きな建築物の中はTUNGAの作品の数々が展示されていました。

髪の毛を髣髴させるワイヤー、三つ編み、ステッキのような鉄棒が　このアーティストの良く用いるモチーフ。

迫力のある作品がすばらしかったです。

ルーツだとか魂、輪廻転生だとかを彷彿させる展示・・・。

TUNGAを展示しているパビリオン

園内のトイレ。

簡素なのにすっきりとしている。美しい。

閉園演近くなりました。

ちょっとカフェへ。


チョコレートケーキにたっぷりとチョコレートソースがかかっていて、ちょっとげんなり。

カフェの様子。

閉園近くなったので、入り口近くに戻りました。

景色を眺めながら、閉演間際までだらだらしました。

ここまで一日が終わりました。

イニョチン、広大すぎます。

贅沢な一日でした。

このイニョチンがあるのは　人口３万５千人の小さな町、ブルマジーニョ。
イニョチンは広大で、一日では鑑賞できないと聞いていたので、そこに３泊しました。

ただ、ブルマジーニョの町は　観光地でもない普通の小さな町なので、食べるところに困ります。まともなレストランがほぼない。
金土に開くミナス料理レストランの他は　サンドイッチやハンバーガーを売る店ぐらいしかありませんでした。

ホテルのレストランはあるのですが、安くはなかったです。

ミナス料理を出すお店。

ミナスジェライスは　チーズや豚肉などが美味しく、料理がうまいという代名詞になっているほどなのですが、この小さな町には　外食する習慣がないのか、ミナス料理を出す店はここぐらいしかないようです。でも、ここはとてもおいしかった。
お客さんはほぼ皆イニョチン目当ての観光客のようでした。

ここは少し車を走らせて行ったレストラン。

すごいボリュームでした。

二日目。
この日も開園15分前に着きました。
日曜日だからよほど込むだろうと思っていたら、なんと土曜日よりも来園者が少ない！！
従業員に聞くと、日曜は来園者が少ないそうです。
田舎の人は日曜日はゆっくりと家族と過ごすのでしょう。

入園者が少ないので、こんな景色を独り占めできます。

OLAFUR　ELIASSON

カラフルなカナリアのつがいが芝生を歩いています。

このレンガの建物は迫力ありました。

レンガの無限の可能性を感じました。

エントランス。

ギャラリーになっています。

インディオの写真の展示がありました。

写真の展示。

この建物には地下深くまで穴があけてあって、地下で聞こえる音を感じるスペースになっています。

幹の形がおばけみたい。

Cristina Iglesias

Vegetation Room Inhotim, 2010 - 2012

ここ、すごく気に入りました。

山道をずっと歩いていくと、ここにたどり着きます。

中に入ると、音はすれど、音源になかなかたどり着けない。

Hélio Oiticica

Cosmococa 5 Hendrix War, 1973

空を泳ぐボート

Simon Starling

he Mahogany Pavilion (Mobile Architecture No.1), 2004

寄生植物

Chris Burden

Beam drop Inhotim, 2008

サボテンが木に寄生している。

Carlos Garaicoa

Ahora juguemos a desaparecer (II), 2002
Havana, Cuba, 1967;

RIRKRIT　TIRAVANIJA

　PALM　PAVILION

JORGE　MACCHI

プール

園内では野生動物に遭遇することができます。

これはミコレアンという猿。

二日目の午後のおやつは　アサイボウル。

二日がかりで制覇することができました。

緑がいっぱいの夢のようなところ。

これから一週間たった今も、イニョチンロスで困ってます。