2017/12/29 - 2017/12/31
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ノーーウォリーズさん
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毎年恒例の真夏の豪州アウトバックの旅です。2年前は中央部、昨年は西部のアウトバックを旅したので、今回は東部を廻ってみることにしました。しかしケアンズなどのクィーンズランド州の海岸部とは違い、クィーンズランド州の内陸部アウトバックにはこれといった見所はなく、ガイドブックにも僅かに載っているのみです。広大な何もない大地が延々と続く、オーストラリアでも忘れられた辺境の地です。夏は灼熱でオフシーズンのため、訪れる人は更に少なさそうです。クリスマスの時期はどこも混雑しているので、人混みを避けるには最適な行き先でしょう。今回の旅行のテーマは、辺境・僻地と呼ばれる豪州東部アウトバックに何か見るべきものがあるかを発見する旅となりました。
旅行記の後半は、ロングリーチから最奥のマウントアイザまで行き、そこから沿岸部のタウンズビルへ向かいます。
- 旅行の満足度
- 3.0
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旅行記の前半(1-3日目)では、ブリスベンからロングリーチまでのスピリットオブザアウトバックの鉄道の旅1300kmを楽しみました。この旅行記の後半(4-6日目)はバスでマウントアイサ680km、タウンズビル900kmへ向かいます。
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4日目、ロングリーチからマウントアイザまでバスで680kmを移動します。この道中は全てバスの車内から僅か1回の撮影チャンスで撮った物で、窓の汚れや反射が映っていますが、ご了承ください。
ロングリーチ モーター イン ホテル
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ロングリーチ Longreach(人口3600人)の郊外にて。半砂漠のアウトバックにも沢山水が流れる川 Thomson Riverの橋を渡ります。
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ウィントン Winton(人口900人)郊外では、恐竜が発掘された場所として有名です。郊外に恐竜博物館が2つもありますが、車がないといけない場所なので、残念ながら今回はパス。この辺りは一見何も無さそうですが、オーストラリアの恐竜のキャピタルと呼ばれています。
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ウィントンの中心部では、ワルチングマチルダ Waltzing Matildaの記念館があります。昔の建物は火事で消失してしまったため、新しいのが建築中です(注:2018年4月新装オープンしました)。ワルチングマチルダとはオーストラリアの第二の国歌と呼ばれる程広く知られている歌で、作曲をしたBanjo Petersonが初めて曲を披露したのがここウィントンと言われています。Banjo Petersonは10ドル札に描かれています。
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ウィントンの郊外でバスは突然ストップしてメカニックを呼びます。ドライバーはホィールバランスが狂ってハンドルが振れると言いますが、メカニックは大丈夫だと言い切りそのまま出発することに。この先何もない場所を通るのに大丈夫だろうか。ちなみに大型バスに乗客は6人程、こんなに乗客の少ない過疎な地域にも毎日バスが走っています。
ウィントン空港 (WIN) 空港
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この辺りはまっ平らでなにもない台地の地平線が広がります。相変わらず、代わり映えのしない景色が続きます。しかし鉄道の50キロの遅さと違いバスは100キロで走るので、その辺りのストレスはありません。
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マッキンリー Mckinlay(人口20人)は小さな村ですが、クロコダイルダンディーの映画の撮影で使われた有名なパブ Walkabout Creek Hotelがあります。恐らく19世紀末の開業以来殆ど変わっていないのではないでしょうか。ワイルドウェストで良い雰囲気です。
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クロンカレー Cloncurry(人口3500人)も小さな町ですが、ここはフライイングドクターサービスの発祥の地です。アウトバックに住む人達に飛行機で医療を提供した画期的なサービスです。創始者のJohn Flynnは20ドル札に描かれています。何も無さそうな辺境の地ですが、オーストラリアの重要な歴史を作ってきた場所であることが分かります。
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これまで、雲ひとつない40度の灼熱地帯でしたが、クロンカレーを出ると状況が変わってきます。行く先は雲に覆われています。
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空は不気味な色に変わり雷があちこちに落ちています。遠くに見えるのは蟻塚ですが、墓場の様な雰囲気です。
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今日の目的地マウントアイザ Mt Isaの町に着いた時は雨はやみ、虹が掛かっていました。普段雨が降らない半砂漠のアウトバックの牧場からすれば、これは待ちに待った恵みの雨でしょう。数年に一度は洪水の為、町中が浸かるそうです。
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マウントアイザのルックアウトから夕暮れの町を一望します。人口2万人はクィーンズランド州西部では最大の町です。遠くに見えるのが鉱山、豪州でも最も大きい鉱山のひとつで、これがこの町をここまで大きくしています。またここはラピュタに出てくる鉱山のモデルになったとも言われています。
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翌朝5日目、マウントアイサの Outback at Isaへ行きます。ここには複数の施設があり、この町の全てを知ることが出来ます。
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博物館では町の歴史や鉱山の様子を紹介しています。ご覧の様な重装備で穴を掘っています。
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他にも鉱山のレプリカがあり、その地下を鉱山探検ツアー Hard Times Mining Companyで廻ることも出来るのですが、夏の期間は閉まっていました。
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リバースレー化石センター Riversleigh Fossil Centreでは、マウントアイサの北西にある世界遺産ローンヒル Lawn Hill国立公園で見つかった化石が展示しています。ここは数千万年前のゴンダワナ大陸時には緑が溢れ多くの生物が生活していることが化石から判っています。これらは恐竜時代よりは新しいのでDinosaurではなくFossilと呼んでいます。
リバースレー フォッシル&ツーリストインフォメーションセンター 博物館・美術館・ギャラリー
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理科の実験室の様な部屋に通されます。沢山の顕微鏡が並んでおり、岩が液体に漬けられています。
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液体は酸性で、岩の中の化石を分離するために使われており、分離された化石を顕微鏡で覗きます。今は小さいコウモリの歯を収集して、その当時の地形や気候を推定しているとの事。恐竜の様な大きな化石を期待したのですが、実際はミクロのサイズの歯を根気よく探す作業だそうです。
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マウントアイサはOutback at Isa以外に観光する場所もないので、鉱山の入口周辺を歩き廻ります。右側の煙突の高さは273mで町の中でもひときわ目立ちます。鉱山の敷地内に入るツアーもあるようですが、夏の間はやっていませんでした。外からでもその大きさは分かりますが、せっかくならピットの深く掘られた巨大な穴を覗いてみたかったです。
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翌日6日目、マウントアイザから沿岸部のタウンズビルへ向かうためバスに乗って900kmの移動です。1日置きに丸1日の移動を繰り返していますが、移動中の景色を眺めるのもこの旅の楽しみのひとつです。ちなみに同じ区間を鉄道インランダーも走っているのですが、バスが所要10時間に対して鉄道は21時間もかかるので止めました。
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どこへ行ってもあまり変わらない景色ですが、良く見ると見所はあります。写真は車を食べる牛に注意!という看板。
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写真はKalkadoonsというアボリジニ族の碑。1884年、白人がこの辺りに入植した時に最後まで戦った勇猛な部族だったとの事。
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このすぐ先にはバーク ウィルズ Burke & Wills探検隊の碑が。彼らが白人初の豪州大陸の縦断を試みた時に通った場所に祭られています(碑は左側。右側の赤い箱はゴミ箱です)。彼らは1860年に豪州大陸の初の縦断は果たしたのですが、帰りに遭難してしまい帰らぬ人となりました。バーク ウィルズの探検ストーリーはオーストラリアではとても有名です。1860年は全くの未開の地だったのが24年後には入植が始まってアボリジニと戦争になっているとは驚く程のスピードで開拓されたことが分かります。
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ランチストップで止まったジュリアクリーク Julia Creek (人口400人)の町、パブの隣には家はなく永遠と広がる平原の中にある町です。
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3つの車両を繋げた巨大なロードトレイン、この辺りでは良く見かけます。
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リッチモンド Richmond(人口800人)の Kronosaurus Korner博物館。ここはかつては海で、海に住む恐竜クロノサウルスの化石が見つかっています。
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バスのピットストップで停まっただけなので、中には入っていませんが、入口から展示されているクロノサウルスの化石が見ることができました。小さな博物館です。
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隣町のヒューエンデン Hughenden(人口1200人)でも別の恐竜ムッタブラサウルス Muttaburrasaurusが発見されています。ここにも小さな博物館がありますが、バスは停車せず素通りです。オーストラリアの恐竜に興味があればこの地域は絶対に外せない場所でしょう。
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夕方にタウンズビル Townsville(人口150000人)に到着しました。今までのアウトバックの田舎町とは比べられない都会で、クリスマスホリデーを楽しむ人で溢れていました。
1週間かけて2800kmの鉄道とバスのクィーンズランド・アウトバック周回の旅が終わりました。一見何も無い辺境の地ですが、オーストラリアの歴史に貢献した跡が垣間見える地域でした。またオーストラリアの恐竜の跡を見るにはこの地域が一番でしょう。バスでの長距離の移動は乗っているだけなので楽ではありますが、好きなところで停まれないし、アウトバックらしい道なき道を経験することもできません。やはり自分の車で自由に移動する方がアウトバックでは向いている旅だと感じました。タウンズビル ビジターインフォメーションセンター 散歩・街歩き
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