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今回のフランス旅行の、最大の「土産話」は、表紙に利用した写真のストライキ予定表です。<br />幸か不幸か、私は、フランス語の勉強のために、今年に入った頃から、BSチャンネルのワールドニュースの、フランスのニュースを、リスニングするようにしていました。<br />と、今年の春に、フランスのストライキ史上、最大最悪のストライキが実行されるとのニュースに、げっと青ざめたのでした。<br /><br />この予定表の赤い部分がストライキで、この3ヶ月、フランス鉄道は、三日運行すると、二日ストライキ、というリズムで、長期に渡るストライキを決行するというのです。<br /><br />こんなニュースが出ても、「きっと解除になるのだろう」とタカをくくっていたら、4月3日の最初の予定日に、立派にストライキが実行されて、夜8時のニュースでは、パリの駅の前に、膨大な数のフランス人が群がっていて、アナウンサーは、「駅の前には、さあ、これからどうやって帰宅しようかと、困り果てた人々が群がっています」と。<br />その画像はまさに、あの東北大震災の頃に全ての公共交通が止まってしまい、「帰宅難民」という言葉が広まった日と同じような光景でした。<br /><br />それでも私は、「まあ、ひと月もたてば、市民の怒りがピークに達して、ストライキも解除されるだろう」と思いながら、一応、買ってしまった電車のチケットを確認すると、6回の移動のうち、2回がストライキの日に当たってました。<br />しかも、その一つは、ディジョンからアヴィニョン、という最長距離の移動の日でした。<br />で、丸一日かけて、旅程を再構築して、危険回避のため、リヨンからディジョンに北上するのは断念して、リヨンからすぐに南下して、ストの日の行程を、アヴィニョンからニーム、という最短距離にしました。<br /><br />5月半ばのこの日までには、ストライキも回避できるだろう、という見込みは、フランス初心者の大きな勘違いで、ストライキは、ますます加熱して、リーダーは、「政府が折れないなら、このストライキを、夏過ぎまで、いやクリスマスまででも続ける」と息巻いてました。<br /><br />イタリアもショーペロ(ストライキ)という言葉だけは、旅人たちが、いやでも覚えさせられるものですが、フランスのグレーブ(ストライキ)は、もっと手強かったです。(ちなみに両国とも、ストライキ情報のWeb siteは充実しています)<br /><br />アヴィニョンとニームの移動は、車で25分ぐらいの距離なので、いざとなればタクシーも可能と考えていました。それに、プロヴァンス地方は、周辺の村や小都市にいろいろいいのがあるので、それらの観光を兼ねて、ハイヤーで半日観光と移動をセットにすると、移動の費用の負担も気になりません。<br /><br />今回の旅行中に、数名の日本人旅行者と、駅で立ち話をしたのですが、ストライキのことを、何も知らず、旅行社手配なのに、旅行社からは何の情報もなく、ただ、発券されたチケットの日に駅に来て、電車がなく、そこで初めてストライキを知った人もいました。<br />日本では、大したニュースになってないし、フランスの旅を進めるうちに感じたのは、フランス国民も、もともとストライキ慣れしてますから、あまり大して嫌がっていないようです。<br /><br />ホテルのフロントの人たちだけは、やってくる旅人の多くが、ストライキで困った、という話をするので、耳にタコ状態のようですが、私が思うには、「市民よ、もっと怒れ」です。これを当たり前の文化と考えるな、と言いたいです。<br /><br />さて、リヨンから、アヴィニョンまでは、ストライキの日ではないので、電車はスムーズに運行しました。<br />ただ、TGVの一等ですが、荷物を置くスペースが少ないので、そして椅子がデラックスな分、通路も狭いので、スーツケースを持っての移動は、けっこう苦労しそうです。<br /><br />また、番号の振り方が、非論理的で、自分の席を探すのに苦労しました。非論理的というのは、番号順に並んでないんです。それに、ふつうあるべき窓枠のどこか、ではなく、座席の頭のところにあるので、通路を歩く人からは、とても見にくくて、自分の座席を探して、ウロウロしました。<br />番号を叫ぶと、車内の人が協力してくれて、「ここよ、ここにあるわよ」と教えてくれました。<br /><br />数字をフランス語で覚えておいてよかった・・・と思いました(笑)。<br /><br />

フランス・6都市めぐり 2 アヴィニョン

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2018/05/08 - 2018/05/08

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まりあ

まりあさん

今回のフランス旅行の、最大の「土産話」は、表紙に利用した写真のストライキ予定表です。
幸か不幸か、私は、フランス語の勉強のために、今年に入った頃から、BSチャンネルのワールドニュースの、フランスのニュースを、リスニングするようにしていました。
と、今年の春に、フランスのストライキ史上、最大最悪のストライキが実行されるとのニュースに、げっと青ざめたのでした。

この予定表の赤い部分がストライキで、この3ヶ月、フランス鉄道は、三日運行すると、二日ストライキ、というリズムで、長期に渡るストライキを決行するというのです。

こんなニュースが出ても、「きっと解除になるのだろう」とタカをくくっていたら、4月3日の最初の予定日に、立派にストライキが実行されて、夜8時のニュースでは、パリの駅の前に、膨大な数のフランス人が群がっていて、アナウンサーは、「駅の前には、さあ、これからどうやって帰宅しようかと、困り果てた人々が群がっています」と。
その画像はまさに、あの東北大震災の頃に全ての公共交通が止まってしまい、「帰宅難民」という言葉が広まった日と同じような光景でした。

それでも私は、「まあ、ひと月もたてば、市民の怒りがピークに達して、ストライキも解除されるだろう」と思いながら、一応、買ってしまった電車のチケットを確認すると、6回の移動のうち、2回がストライキの日に当たってました。
しかも、その一つは、ディジョンからアヴィニョン、という最長距離の移動の日でした。
で、丸一日かけて、旅程を再構築して、危険回避のため、リヨンからディジョンに北上するのは断念して、リヨンからすぐに南下して、ストの日の行程を、アヴィニョンからニーム、という最短距離にしました。

5月半ばのこの日までには、ストライキも回避できるだろう、という見込みは、フランス初心者の大きな勘違いで、ストライキは、ますます加熱して、リーダーは、「政府が折れないなら、このストライキを、夏過ぎまで、いやクリスマスまででも続ける」と息巻いてました。

イタリアもショーペロ(ストライキ)という言葉だけは、旅人たちが、いやでも覚えさせられるものですが、フランスのグレーブ(ストライキ)は、もっと手強かったです。(ちなみに両国とも、ストライキ情報のWeb siteは充実しています)

アヴィニョンとニームの移動は、車で25分ぐらいの距離なので、いざとなればタクシーも可能と考えていました。それに、プロヴァンス地方は、周辺の村や小都市にいろいろいいのがあるので、それらの観光を兼ねて、ハイヤーで半日観光と移動をセットにすると、移動の費用の負担も気になりません。

今回の旅行中に、数名の日本人旅行者と、駅で立ち話をしたのですが、ストライキのことを、何も知らず、旅行社手配なのに、旅行社からは何の情報もなく、ただ、発券されたチケットの日に駅に来て、電車がなく、そこで初めてストライキを知った人もいました。
日本では、大したニュースになってないし、フランスの旅を進めるうちに感じたのは、フランス国民も、もともとストライキ慣れしてますから、あまり大して嫌がっていないようです。

ホテルのフロントの人たちだけは、やってくる旅人の多くが、ストライキで困った、という話をするので、耳にタコ状態のようですが、私が思うには、「市民よ、もっと怒れ」です。これを当たり前の文化と考えるな、と言いたいです。

さて、リヨンから、アヴィニョンまでは、ストライキの日ではないので、電車はスムーズに運行しました。
ただ、TGVの一等ですが、荷物を置くスペースが少ないので、そして椅子がデラックスな分、通路も狭いので、スーツケースを持っての移動は、けっこう苦労しそうです。

また、番号の振り方が、非論理的で、自分の席を探すのに苦労しました。非論理的というのは、番号順に並んでないんです。それに、ふつうあるべき窓枠のどこか、ではなく、座席の頭のところにあるので、通路を歩く人からは、とても見にくくて、自分の座席を探して、ウロウロしました。
番号を叫ぶと、車内の人が協力してくれて、「ここよ、ここにあるわよ」と教えてくれました。

数字をフランス語で覚えておいてよかった・・・と思いました(笑)。

旅行の満足度
4.5
交通手段
鉄道
旅行の手配内容
個別手配
  • 無事にたどり着いたアヴィニョンは、観光の町でした。旧市街は観光客で溢れてますが、車も通らず、のんびりと歩ける通りは、陽光溢れる南フランス、という顔をしています。

    無事にたどり着いたアヴィニョンは、観光の町でした。旧市街は観光客で溢れてますが、車も通らず、のんびりと歩ける通りは、陽光溢れる南フランス、という顔をしています。

  • イチオシ

  • フランスのレストランでは、チーズのアソートの皿が必ずと言っていいほどあります。なんでも、三百数十種類のチーズがあるそうで、毎日一種類食べたとして、一年かかるぐらいの種類だそうです。<br />牛、羊、山羊の三種の動物に分かれ、ブルーチーズやら地方産のやら、何が何やらわかりませんが、その味の種類のバリエーションだけは、感動します。<br />去年のポルトガルの、ホテルの朝食に、ちょっと独特の味のチーズがあり、5泊毎日、それを食べていると、なんとなく癖になったのですが、それが「山羊のチーズ」シェーブルだと学びました。<br />フランスでは、このシェーブルのチーズが人気ですし、チーズ専門店で、小さい塊で売っているので、旅人でも、冷蔵庫さえあれば、チーズとクラッカー、またはクロワッサンと、ワインがあれば、軽い夕食を部屋で楽しめます。<br />キッシュも、日本で有名なキッシュ・ロレーヌ以外に、シェーブルのキッシュがあり、この独特の山羊のチーズの味が、うまく出ていて、美味しいです。

    フランスのレストランでは、チーズのアソートの皿が必ずと言っていいほどあります。なんでも、三百数十種類のチーズがあるそうで、毎日一種類食べたとして、一年かかるぐらいの種類だそうです。
    牛、羊、山羊の三種の動物に分かれ、ブルーチーズやら地方産のやら、何が何やらわかりませんが、その味の種類のバリエーションだけは、感動します。
    去年のポルトガルの、ホテルの朝食に、ちょっと独特の味のチーズがあり、5泊毎日、それを食べていると、なんとなく癖になったのですが、それが「山羊のチーズ」シェーブルだと学びました。
    フランスでは、このシェーブルのチーズが人気ですし、チーズ専門店で、小さい塊で売っているので、旅人でも、冷蔵庫さえあれば、チーズとクラッカー、またはクロワッサンと、ワインがあれば、軽い夕食を部屋で楽しめます。
    キッシュも、日本で有名なキッシュ・ロレーヌ以外に、シェーブルのキッシュがあり、この独特の山羊のチーズの味が、うまく出ていて、美味しいです。

  • アヴィニョンの目玉は、この法王庁の建物です。<br />中身の見せ方も、すごかったです。

    アヴィニョンの目玉は、この法王庁の建物です。
    中身の見せ方も、すごかったです。

  • イチオシ

  • アングラドン美術館<br />小さいけど、素敵でした。

    アングラドン美術館
    小さいけど、素敵でした。

  • アングラドン美術館の目玉、<br />モディリアーニ「ピンクのブラウス」

    アングラドン美術館の目玉、
    モディリアーニ「ピンクのブラウス」

  • イチオシ

  • この日は、軽く食べようと、ファーストフードのパスタ。<br />店頭に並べられた、ガラスの入れ物のパスタを、電子レンジで温めてもらって食べる。<br />久しぶりのペンネのトマトソース

    この日は、軽く食べようと、ファーストフードのパスタ。
    店頭に並べられた、ガラスの入れ物のパスタを、電子レンジで温めてもらって食べる。
    久しぶりのペンネのトマトソース

  • 法王庁に行ったのは、最終日の雨の日。<br />いつも人がいっぱいの広場は、雨で誰もいない。<br />朝一で行くと、内部も空いていて、ゆっくり見れました。

    法王庁に行ったのは、最終日の雨の日。
    いつも人がいっぱいの広場は、雨で誰もいない。
    朝一で行くと、内部も空いていて、ゆっくり見れました。

  • 内部は、破壊されたりして、あまり残っていないのですが、このタブレットを持って周り、部屋の中央の台のQRコードを読み取ると、その部屋の内部がバーチャルで見えます。<br />部屋の壁の向きに合わせると、その部分の様子が映像される、という今時の若者には大いに受けそうな趣向です。しかも、オーディオガイドは、入場料に含まれていて、日本語もあります。

    内部は、破壊されたりして、あまり残っていないのですが、このタブレットを持って周り、部屋の中央の台のQRコードを読み取ると、その部屋の内部がバーチャルで見えます。
    部屋の壁の向きに合わせると、その部分の様子が映像される、という今時の若者には大いに受けそうな趣向です。しかも、オーディオガイドは、入場料に含まれていて、日本語もあります。

  • 法王庁のすぐ横にある、プティ・パレ美術館。<br />入り口が半分しまっていて、ドキッとしましたけど、開館してました。

    法王庁のすぐ横にある、プティ・パレ美術館。
    入り口が半分しまっていて、ドキッとしましたけど、開館してました。

  • 画像がよくないですが、この後の数点は、記憶に間違いなければ、ボティッチェリの作品だったと思います。

    画像がよくないですが、この後の数点は、記憶に間違いなければ、ボティッチェリの作品だったと思います。

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