2018/01/07 - 2018/01/07
10位(同エリア188件中)
かっちんさん
三次(みよし)市三次町の上市・太才通り(かみいち・ださいとおり)、三次本通りは、江戸時代以来変わることのない道筋として商いを中心に栄えたところです。
明治・大正期に建てられた町家が数多く残り、歴史的景観を有する街なみがあります。
近年、この街なみが次第に失われているため、平成16年(2004)より住民と行政が一体となり「三次町街なみ整備推進事業」がはじまりました。
具体的には、町家再生、石畳舗装、電線地中化、街路灯整備などが行われ、現在では「卯建(うだつ)の似合う町」になりました。
卯建とは妻壁に取り付けるもので「卯」の文字に似ていることから付けられた名前といわれています。
その機能は火災時の類焼を避けるのが目的ですが、資産家と格式のシンボルでもありました。
また三次には浅野藩時代から、たくさんの小路がつくられ、生活や生産活動のための通路であると同時に、火災の時の類焼を防ぐ防火施設の役割もありました。
さらに、ここには必ず側溝が設けられていて、周辺の民家の生活排水の排水処理溝になっていました。
今日は三次本通り南側から入り、上市・太才通りまでの街並みを散策します。
なお、旅行記は三次市「三次町歴史的街なみ環境整備計画」、みよし本通り商店街「歴史的地区環境整備事業」、三次市「三次を楽しもう」、まいぷれ三次市の菁文社「みよし街並み歴史散歩 その1・3・4・5」、近代建築Watch、モリトー、松本玩具店、YAHOOブログ「しめ縄」、木綿兎、中国新聞「三次地域交流館」、卑弥呼蔵、旧万寿之井酒造酒造蔵などを参考にしました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
馬洗川を渡る三江線ディーゼルカー
町歩きを始める前に、三次から出発する三江線のお見送りをしました。
お別れ乗車する人が増えているので、3両編成の列車です。 -
「卯建の似合う町」案内図
本通りから上市・太才通りまでの街並みが、歴史的地区環境整備街路です。
巴橋に近い本通り南側は、JR三次駅から1km程離れています。 -
三次人形(本通り商店街)
江戸時代からの伝統があり、鮮やかな色彩をほどこした気品ある土人形です。 -
本通りの南側
風情のある石畳の道です。
石は御影石でも「桜石」という種類です。 -
楠自転車店(本通り)
サン号自転車は昭和の時代にあった秀工舎の製品です。
昔、丸石、マルキン、水谷などの自転車を町でよく見かけたのですが、サン号自転車は初めて知りました。 -
旧浅田薬店(本通り)
昭和40年代まで多くの店員を抱え、薬の販売と大規模な卸商を営んでいました。
2階の大看板が当時を物語っています。
妻壁から単に小壁を張り出した「袖壁」があり、「まるて」の屋号が描かれています。 -
旧増田商店(本通り)
増田家は江戸時代からの商家で、明治の初めから酒造業を営みながら、酒の小売店も経営していました。
醸造蔵は後に太歳町に移り、銘柄は「万寿之井」です。
増田家には「本卯建」、「袖卯建」が揃い、中国地方ではあまり見られない遺構であり、三次市が誇れる大切な文化財です。
妻壁を屋根より高く突き出し、小屋根を付けたものが「本卯建」。
妻壁から小屋根付きの小壁を張り出し、庇屋根の上に乗せたものが「袖卯建」です。 -
袖壁(本通り)
-
国際平和美術館1(本通り)
袖壁に入る「正の字」がくっきりと浮かび、昔の風情を忍ばせます。
当主が世界を巡って集めた美術品、民芸品、民族衣装などが多数展示されています。 -
国際平和美術館2(本通り)
私設美術館として建物を改修しました。 -
尾崎清助本店(本通り)
明治初年より営業し、歴史ある呉服店です。 -
魚の棚小路(本通り)
本通りから大工町へ抜ける「魚の棚小路(うおのたな しょうじ)」です。
三次浅野藩時代に魚問屋と小売店があり、そこから付けられた名前です。 -
伊予屋小路(本通り)
本通りから西城川へ抜ける「伊予屋小路」は、伊予屋という海産物の問屋があったからです。 -
三次市歴史民俗資料館(本通り)
昭和の初め、三次銀行本店として建てられたもので、その後、芸備銀行中町支店、三次郵便局となり、昭和54年(1979)に三次市が歴史民俗資料館として開館しました。
洋風石積建築を模し、シンプルですが力強さを感じさせます。
正面の柱の上部には楕円形の曲線模様のレリーフ装飾がある一方、随所に直線を強調し建物にアクセントを施しています。
国登録有形文化財です。 -
風情のある石畳の通り(本通り)
-
とんからり三次(本通り)
もと榊屋酒店の建物を利用した訪問介護と居宅介護支援の事業所です。
空き家になっていた町家を活用しています。 -
イチオシ
民家の中を通る珍しい小路(本通り)
三上たばこ店から西中町の盛華園の横へ出る「前田小路」です。
明治時代につくられたもので、町内屈指の資産家前田万助の土地や借家があり、これに因んだ名前です。
前田家の私道が小路になりました。 -
前田小路
民家を通り抜けると、昔の面影や雰囲気が少し感じられ、側溝が残っています。 -
美容室「髪結」山本家(本通り)
明治期の建物(旅館)で袖壁、うろこ壁、格子と昔の風情を今も残しています。
袖壁に「髪結い?」が描かれています。 -
風季舎「昌平本家」(本通り)
復興ルネサンス様式のコンクリート2階建。腰周りは荒削りの花崗岩を貼ったルスティカ積み。壁面はコンクリートに目地を刻んで石積み風に仕上げています。
大正13年(1924)に広島県農工銀行として建てられ、その後、日本勧業銀行、広島銀行として使用されていました。
建物の前の部分は広島銀行時代にかなり改装され、現在は百年前に創業した渡辺精進堂の和菓子店になっています。 -
元銀行の面影の残る店内(風季舎)
地元の素材を使ったお菓子が数多く並んでいます。 -
和三盆プリン(風季舎)
上品な甘さのプリンです。 -
落ち着いた雰囲気のカフェ(風季舎)
雨が降っていたので、店内のカフェでスイーツを食べながら雨宿りしています。
飲み物はセルフサービスですがお替わり自由です。 -
三次人形(風季舎)
誰かに似ているような・・・ -
イチオシ
ワイズの看板(風季舎)
昔の看板がいくつか飾られています。
今は「ワイズキャラメル」がありませんね。
では、再び町歩きに出ます。 -
え~~「ネズミワニの刺身」(三次フード)
三次フードセンターでこんなものを売っています。
ここは広島県なのに、宮城県産のお刺身。
ワニとはサメのことで、昔から三次地方ではワニの刺身を食べる習慣がありました。
柔らかくさっぱりした味だそうです。 -
みよし本通りMORITOU(本通り)
明治期の建物(雑貨卸問屋)でブティックとして何度かの外装改修工事をしながら今回は町家イメージの出る、小袖卯建、虫籠窓、漆喰で仕上げています。
VANの懐かしい商品が並んでいます。 -
白蘭酒造(本通り)
白蘭酒造は明治37年(1904)に吉舎酒造として創業した老舗で、大正7年(1918)に三次へ進出、現在の社名や商標は昭和29年(1954)からです。 -
畠中小路(本通り)
本通りから西城川へ通じる「畠中小路(はたなか しょうじ)」。
町中でありながら畑地が残っていたので名付けられました。 -
整体店ジャダ(本通り)
看板建築風の建物です。 -
美しい格子の「手作り さき織り工房 たけ田」(まん中の建物)
もと炭屋の歴史ある商店でしたが、「さき織り工房 たけ田」として生まれ変わりました。 -
万光小路(本通り)
「万光小路(まんこう しょうじ)」は、本通りから万光院観音寺への参道でした。 -
望楼のあるお屋敷(万光小路)
石畳の万光小路に入ると、大きな屋敷があり、3階に望楼があります。 -
イチオシ
昭和の雰囲気が漂う大八車(万光小路)
家の前は小さな花壇で飾られています。 -
イチオシ
狆犬の三次人形(松本玩具店)
今年の干支ですね。
約350年の伝統を持つ土人形です。
粘土を原料として焼成し、ニカワで彩色をほどこしています。
このニカワの作用で三次人形は独特のツヤを出し、別名「光人形」とも言われています。 -
三次のしめ飾り(本通り)
広島地方は三本締という独特な作り方で、大中小の輪からなっています。
大は親の代、中が子の代、小が孫の代に相当し、代々の繁栄や無病息災を願っています。 -
三次人形(本通り枡形のあたり)
古くから子供の節句に三次人形を飾り子供の成長を願い、また子供の夢を暖かく見守る人形として大衆の中に愛されています。
本通りは恵比寿神社に突き当り、道を直角に曲げている枡形があります。 -
ジュン政岡薬局
枡形を通り、ジュン政岡薬局から上市・太才通り(かみいち・ださいとおり)に入ります。 -
格子のある町家(上市・太才通り)
古い町並みが続きます。 -
イチオシ
袖壁のこて絵(上市・太才通り)
下の紋章は「丁子紋」です。
ダイコンみたいですが、薬味や漢方薬の原料だとか・・・ -
和久長醤油醸造場(上市・太才通り)
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木綿兎(上市・太才通り)
旧酒造場「雪心本店」を改装し、2016年に三次地域交流館としてオープン。
その中に辻村寿三郎人形師の東京・人形町にあるアトリエの雰囲気を再現した木綿兎(もめんと)があります。 -
趣きのある外灯(木綿兎)
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正庵小路(上市・太才通り)
伊達商店の横に正庵小路(せいあん しょうじ)があります。
小路に茶人正庵が住んでいたのですが、詳しいことはわかりません。 -
篭小路(上市・太才通り)
篭小路(ろう しょうじ)は、江戸時代に上市の川筋の町裏に牢屋があり、そこへ通じる小路の意味があります。
また、この辺には駕篭(かご)を使う駕篭宿が多くあったので、この名前が付いたという説もあります。 -
三勝寺近くの建物(上市・太才通り)
窓の下の腰壁にタイルが使われているので、商店でしょうか。 -
三勝寺前の枡形(上市・太才通り)
鍵型の道がはっきりわかります。 -
イチオシ
袖壁の続く町家(上市・太才通り)
袖壁にカネ「カ」、模様、「イ」が描かれています。 -
袖壁の内側(上市・太才通り)
カネ「カ」を裏側から見たように描かれています。
これは珍しい。 -
卑弥呼蔵(上市・太才通り)
今は使われなくなった古い大きな酒蔵を利用した甘味と蔵しゃぶの「赤猫」があります。 -
三次人形(卑弥呼蔵)
外の壁に飾られています。 -
猫に優しい裏口(卑弥呼蔵)
勝手口にキャットドアがあります。 -
旧万寿之井酒造の酒造蔵(上市・太才通り)
明治前期に建てられた酒造蔵は平成15年(2003)まで酒造りが行われていました。
大きな蔵は酒米の搬入に便利な西城川に面して建てられています。
米を蒸すのに使われた煙突は、酒蔵を示すシンボルとなっています。
最近、国登録有形文化財に指定されました。 -
屋根で遊ぶ猫(酒造蔵)
屋根の上に何かいると思って目を凝らしてみると猫(像)がいました。
三次は古い町家を改修・整備し、歴史的景観を再生させているところです。
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この旅行記へのコメント (2)
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- salsaladyさん 2018/04/22 09:15:09
- 現役の昭和の町?
- ☆最近は,『昭和』が懐古趣味の基本みたいに扱われて。。。ちょっと微妙ですが?
☆昭和も遠くなりにけり?と思っていると現実に生活感のある町がそこここに!
☆面白いもので、今まで違和感も無く過ごしてきた風景が懐かしく感じられます。
- かっちんさん からの返信 2018/04/22 23:46:54
- RE: 現役の昭和の町?
- salsaladyさん
こんばんは。
三次本通りは生活をしながら昔の街並みを再生しています。
古いままではなく、最近の生活環境にあわせて改修しているので継続していくと思います。
かっちん
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