2018/03/13 - 2018/03/14
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鯨の味噌汁さん
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さて。
ようやくにして暖かくなってきた。
となればヘンタイと化して浦和の町に出没したくなる。
チガウチガウ、春風に乗ってどこかに出かけたくなる鯨である。
とゆうわけで、今回は中国昆明IN、ベトナムハノイOUTとゆう激安チケットをここにご用意しております。(→料理番組ふう)
このチケット、安いだけあって羽田を早朝6:30に出て、香港で9時間待ち、昆明到着が夜中の23:30、とゆうアホアホ旅程だ。
でもまぁ、香港でブラブラ町を歩くのも楽しそうだ。そもそも香港いったことねーし。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
だがしかし、買ってから気づいたんだけど、浦和から始発に乗っても最速5:50にしか羽田につかない。
国際線で40分前はキケンすぎる。乗り遅れの前科もあるし。
やむなく羽田でホテルを探すと、お台場の「大江戸温泉物語」が、「羽田空港早朝出発プラン3480円」なんてサービスをやっているのを発見する。
ここは一回行ってみたかったんだ。東京見物の地方の若者なんぞが泊まる施設だろうけど、首都圏に住んでるとなかなか行く機会がない。
とゆうわけで、午後9時、配偶者に見送られて出発。
彼女はなんだかものすごーく機嫌がいい。ワインを二本買い込んで、一人宴会をヤル気満々である。
電車とバスを乗り継いで、1時間で大江戸温泉着。
中に入ると、真ん中に屋台みたいなのが並んでる。さすが温泉テーマパークだ。
老いも若きも浴衣に着替え、食べたり飲んだりおしゃべりしたり。
耳をそばだてると、ガイジン率が高いようである。一番多いのは韓国人。これは若者中心。白人もいっぱいいるけど、どの国から来てるのかはわからない。
儒教の国では人前でケツを出すのはあかんらはずである。
たしか韓国も儒教だけど、ケツは特に許可されてるに違いない。(→適当に書いてるので本気にしないように)
深夜0時を過ぎても、韓国人カップルが楽しそうにしゃべっていたり、男女のグループがテーブルでゲームをしたり。なんか独特の雰囲気だった。ワシの知らないトーキョーだなぁ。
午前3時、仮眠室で眼が覚める。やけにイビキがうるさいヤツがいる、寝られやしない、と思ったら、どうやら自分のだった。
まことに遺憾である。 -
そのままとっとと羽田行きのバスへ。
チェックインカウンターにたどり着き、リュックを下ろし、おねいさんにゆう。
「乗り継ぎ先の香港で町歩きしたいので昆明まで荷物を預けますー」
香港は半日だけど、リュックを背負って歩きたくない。ただでさえデブなのに膝を痛める。
すると、おねいさんが顔色ひとつ変えずにゆう。
「追加料金1マン2000エンです」
「どどどど、どっひぇーーーーーーーー」(のけぞる)
やめますやめます。
LCCはこれだから恐ろしい。油断もスキもあったもんじゃない。
それでもヒコーキの座席にたどり着き、コーラなどをひとくち飲んでると、アナウンス。
「機内での飲食の持ち込みはお断りいたします」
「ぶぶぶぶ、ぶっひょーーーーーーーー」(むせる)
すみませんすみませんすみません。今すぐしまいますしまいます。
だがしかし。
隣でおにぎりをパクついてたオバさんは、アナウンスの瞬間、顔の6割くらいを口にして、ガバーーーーっとおにぎりをひとくちで食ってしまった。
遠い祖先にチョウチンアンコウがいるのかもしれない。 -
香港までは3時間、香港から昆明までのフライトは3時間半。
昆明の空港を出ると、そろそろ日付が変わる時間だった。
バスチケットの売り場に並んでると、横からおっさんがすっと列に入ってくる。
おおおおおおお、これが中国名物の行列割り込みか。なんとも自然だな。熟練の技、とゆうてヨイ。
が、そこは何しろ鯨の味噌汁であるから、むんずと肩をつかみ、ギロと睨み、でかい声でゆう。
「天の原!ふりさけみれば春日なる!」
意味なんぞ通じない方がいい。半ば中国語が喋れるといかん。
「三笠の山にいでし月かもーーーー!」
相手のおっさんは訳が分からず反論のしようもなく、ただただワシを無視。なおも肩に手をかけ
「これやこの!行くも帰るも別れては!」
オッサン、ようやく怖い顔で反撃。
「◯△×!」
ふふふふ馬鹿め。怖い顔でワシに勝てると思うてるか。
「知るも知らぬも逢坂の関ーーーー!」
おっさんは悔しそうに退散した。
中国マニアの長女が「中国ではスキマを開けて並ぶ方が悪い」って言ってたが本当だな。
とゆうことは、前の客が可愛らしいお嬢さんだろうが妖艶な人妻であろうが、ぴとっと密着せねばならぬ、と、心に誓う鯨の味噌汁である。 -
ホテルは昆明駅前のでかい建物だった。
深夜の到着であるから、バスの終点の近く、目立つ建物、の基準で予約した。
初めての国、初めての町、しかも大都市で、路地の安宿を探し当てる、なんて芸当はできん。
が、深夜0時30分の到着、と告げていたのに、フロントのおねーちゃんが平然とゆう。
「オマエは無断キャンセルだ。もう一回ここで予約しろ。カネは返さん」
「ぎゃーーー。三笠の山にいでし月かも!!!!」
今1時だろう。30分遅れて即キャンセルなんてありえん。
最後は相手が「ネット予約との差額を払えば」で決着した。まぁ追い出されるよりはマシだ。 -
明けて水曜。たっぷり寝て、午前11時、昆明駅へ向かう。
なんだか暑いぞ。日本の4月くらいかしら。
そういえば司馬遼太郎は昆明を「常春の町」なんて書いていたっけ。昆明の別名は「春城」とゆうんだそうな。
それはともかく。
ネット予約した明日の「昆明-建水」の切符を入手せなばならん。
中国の鉄道チケットは、ちょっと前まで日本からの個人手配は難しかったのだけれど、最近になって「シートリップ」とゆうサイトで日本語での予約・購入が可能になった。これですね。
http://jp.ctrip.com/
インフォメーションで、スマホで翻訳した画面を見せる。
「われ、切符をインターネットで予約せり」
中国語は全然ダメだけど、この方法で切符受取所の窓口(5番)に無事にたどり着く。よしよし。
が、そこからが長い。10人くらいしか並んでいないのに、列が全然進まん。割り込みもないのになー、と思ってたら、窓口のおねいさんがやたらと離席するのが見えた。
ひとり終わると離席。またひとりこなすと離席。スマホ片手にピューンといなくなる。
たっぷり30分並び、切符をもらえたのが正午過ぎだった。
昆明の予定はきょういっぱい。あすは国境に向かって南下する。
であれば、町歩きよりも郊外に出てみよう。 -
ホテルの前にいたバイクタクシーと交渉。西山森林公園まで走る。
(あとで見たら、地下鉄がすぐ近くまで開通してました。ああもったいない)
ちなみに30年前に昆明を訪れた司馬遼太郎も、ここを訪れてる。
断崖絶壁に寺が建つ、山形の山寺みたいなもんだ。
日本でもトルコでもギリシャでも、どうも山奥の寺、とゆうコンセプトに弱い。われながら不思議である。
ぜんぜん関係ないけど、実は、電車に若い女性がすし詰め、なんてゆうコンセプトにも大変弱い。
よって鯨の味噌汁を弱らせたい場合、若い女性のすし詰めを用意すべきである。
入口で込み込みチケット(88元、高い)を買い、シャトルバス、それからスキー場のリフトみたいなのを乗り継ぎ、高度を上げていく。 -
ちなみにこのリフト、断崖絶壁の真横を通過する。300メートルくらい、下になんにもない。
でもって、乗ってから気づいたが、ワシって高度恐怖症なのだった。
足元がスースーしてめちゃくちゃ恐ろしい。このまま軽く失神しそうだ。
だがしかし、すれ違う下りに乗ってた中国人カップルは大変仲睦まじい様子であった。
こんな状況下でいちゃついておるではないか。正気か。下には何にもないのだぞ。
おいそこの男子、オッパイさわってる場合じゃないだろ。ワシと替われワシと。
30分ばかりリフトに揺られ、幽界から現世に帰還。ああ怖かった、魂を抜かれたワイ。
なんでこんなのにカネ払って乗ってるのか。 -
だがしかし、ここから絶景ポイントの「龍門」まではさらにキツイ登り。行けども行けども石段が続く。デブにはキツイ。キツイなんてもんじゃない。息が上がって上がって、ほとんど呼吸困難だ。
しかしワシ以外の観光客(全員中国人)は、ワイワイガヤガヤ、なんとも楽しそうに登っていく。
なんでみんな元気なんだ。ジジババだって平気で歩いてるじゃないか。
ワシなんて武蔵浦和の駅だって遠回りしてエスカレーター使ってるぞ。 -
で、フト見ると石板に標高が書いてある。
2414米。
ししし、しもうた、昆明はそもそも高地の盆地であった。
そこからさらに登ったらこれくらいになるに決まってるじゃないか。
この中国人たちはみんな高地順化してるんだ。マラソンにおけるケニアエチオピアの選手みたいなもんだ。海抜2メートルに暮らすワシが来ていい場所じゃなかったんだ。
とゆうわけで、あえぎあえぎ登り、ようやく頂上の龍門に到着。
道はまだまだ続き、この先には絶壁を掘削した杣道(そまみち)がある。
だがしかし、もはや登りは1センチも拒否だ。何があろうと拒否。ワシのこの決心は、もはやだれにも左右されない。
この鉄の決心を、ひとびとは瞠目するであろう。
とゆうわけで、とっとと転げるように退散したのだった。
司馬遼太郎がここを上ったのは60代のときだと思うけど、ヘビースモーカーなのにダイジョーブだったのかしら。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- ももであさん 2018/03/25 19:51:53
- 春城の罠
- こんばんは~
昆明IN、ハノイOUTでしたか。
ちょっと前までピンと来ないルートでしたが、昆明-ハノイ間を行き来する人って結構多いみたいですね。
鯨さんも激安深夜着便だったのですね。たった30分遅れでNo Show扱いにするホテルも恐ろしいですね。
駅では事前に支払いを済ませていても結局30分待ちとは。ダメ元で人が並んでいない窓口に行ってみようと思います。別の駅ですが、あっさり交換できたと言う口コミを見かけたことがあります。
げげ。龍門のリフトって30分もかかるんですか!?
失禁して脱糞して遺骨になるのは嫌なので、ボクはやめときます。
それにしても龍門まで到着して、ハイライトの杣道をパスする鯨さんイカシます♪
チョウチンアンコウなら、ガーッと空気を吸って登れるのですかねぇ。
ここが登竜門の語源になった説をチラホラ見かけましたが、嘘っぽいですよね。
- 鯨の味噌汁さん からの返信 2018/03/26 13:08:40
- RE: 春城の罠
- ももであさま、
>昆明IN、ハノイOUTでしたか。
>ちょっと前までピンと来ないルートでしたが、昆明-ハノイ間を行き来する人って結構多いみたいですね。
御意。
昆明から国境の河口まで高速鉄道が通じて「少数民族と棚田」の観光地になったみたいっす。
あと本文にもある「世界遺産登録」が大きいのでは。
ももであさんは、昆明から北のほうへ上がっていくんですよね。
大理・麗江にも、実はものすごーく惹かれたんですが…今回はガマンしました。欲張るとまた帰国便に乗れなくなるし(笑)。
GWのももであさんの旅を参考に、来年考えます〜(笑)
>別の駅ですが、あっさり交換できたと言う口コミを見かけたことがあります。
大きな駅ほど行列みたいなので、規模の小さな駅なら早いんじゃないかしら?
あと「国国内のいずれかの鉄道駅または正規のきっぷ販売代理所」でも発行可能って書いてましたよね。
この「正規のきっぷ販売代理所」の意味がイマイチわからんのね。町の旅行代理店でもダイジョーブなのかな。
>ここが登竜門の語源になった説をチラホラ見かけましたが、嘘っぽいですよね。
あ、それワシも思った(笑)。登竜門って「滝を鯉が登って竜になる」みたいな謂いだったんじゃないかなーと。
-
- きなこさん 2018/03/25 09:28:18
- チョウチンアンコウ
- こんにちは~
ご自宅出発から楽しく拝見しました。
楽しくどころかホントーはクスクス笑いながら
奥様の心ウチ凄く分かります(笑)
いえ、邪魔なワケでも嫌ってるワケでもないんです。
ただ何だか頭の上から押さえられてた大っきな手がなっくなった?んー違うなぁ
けど何だか浮き足立っちゃうんです(笑)
今度LCCを使ってハノイに行くんですが、私「チョウチンアンコウ」になりそーです(笑)
きなこ
- 鯨の味噌汁さん からの返信 2018/03/25 15:51:49
- Re: チョウチンアンコウ
- きなこさん、
いつもお手紙にありがとうございます!
>奥様の心ウチ凄く分かります(笑)
ええ、ワシもわかりますです。
自分でゆうのもナンですが、いるだけで重そうだもの。
いや実際重いんですけどー。
>今度LCCを使ってハノイに行くんですが
LCCって油断も隙もありません。
でも、会社によってビミョーにルールが違うみたいですね。
ワシ、往きと帰りで違う会社だったんですけど、帰りの便は「飲み食いはいいけどアルコールはダメ」なんてことになってました。
トイレ有料、なんてのもあるのかなぁ…
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