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BC2600年頃、世界4大文明のひとつ、インダス文明が今のパキスタンに生まれる。BC1500年頃、インド・アーリア人が今のアフガニスタンからインド北西部に侵入する。BC400年頃、インド初の統一王朝であるマウリヤ朝が生まれ、アショーカ王の時代に最盛期を迎える。紀元前4世紀から5世紀にかけて、マウリヤ朝→クシャナ朝→グプタ朝と次々と支配者は変わる。16世紀になるとムガール帝国がインドを支配するが、帝国の弱体化につけこんだイギリスがジワジワとインドを支配するようになり、1858年よりインドは植民地化される。20世紀になるとマハトマ・ガンディーが指導する「非暴力・非服従」運動が国民に支持されるようになり、1847年イギリスはついにインド独立を認めた。<br /><br />超・大雑把なインドの歴史はこんな感じだが、深く追求すれば、いくらでも出てくるのがインド。「印度は一日にして成らず」だ。<br /><br />表紙の写真はインドの観光PR看板。看板に映っているのは東インド地方・コナーラクのスーリヤ寺院にある基壇彫刻と第18代インド共和国首相ナレンドラ・モディ氏。日本もオリンピックを控えて海外から4000万人の観光客を見込んでいるそうだが、岸田首相も一役かったらどうでしょうか。 <br /><br />2024/03/07 一部修正

2018年 インド旅行記6:デリー2

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2018/01/20 - 2018/01/20

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chiaki-k

chiaki-kさん

BC2600年頃、世界4大文明のひとつ、インダス文明が今のパキスタンに生まれる。BC1500年頃、インド・アーリア人が今のアフガニスタンからインド北西部に侵入する。BC400年頃、インド初の統一王朝であるマウリヤ朝が生まれ、アショーカ王の時代に最盛期を迎える。紀元前4世紀から5世紀にかけて、マウリヤ朝→クシャナ朝→グプタ朝と次々と支配者は変わる。16世紀になるとムガール帝国がインドを支配するが、帝国の弱体化につけこんだイギリスがジワジワとインドを支配するようになり、1858年よりインドは植民地化される。20世紀になるとマハトマ・ガンディーが指導する「非暴力・非服従」運動が国民に支持されるようになり、1847年イギリスはついにインド独立を認めた。

超・大雑把なインドの歴史はこんな感じだが、深く追求すれば、いくらでも出てくるのがインド。「印度は一日にして成らず」だ。

表紙の写真はインドの観光PR看板。看板に映っているのは東インド地方・コナーラクのスーリヤ寺院にある基壇彫刻と第18代インド共和国首相ナレンドラ・モディ氏。日本もオリンピックを控えて海外から4000万人の観光客を見込んでいるそうだが、岸田首相も一役かったらどうでしょうか。

2024/03/07 一部修正

旅行の満足度
4.0
観光
4.0
グルメ
3.5
ショッピング
3.5
同行者
その他
一人あたり費用
20万円 - 25万円
交通手段
観光バス 徒歩 飛行機
航空会社
エアインディア
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行あり)
利用旅行会社
クラブツーリズム

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  • 1/20<br /><br />インドツアー最終日は6:00出発。朝食はモーニングBOXとなるので、部屋で軽くインド・日清食品製のカップヌードルをすする。これがなんと、インドで食べた食品の中で一番辛かった。<br />

    1/20

    インドツアー最終日は6:00出発。朝食はモーニングBOXとなるので、部屋で軽くインド・日清食品製のカップヌードルをすする。これがなんと、インドで食べた食品の中で一番辛かった。

  • この日も北部インドは朝から濃い霧に覆われていたが、ジャイプールから1時間ほど高速道路を走った所で事故渋滞に巻き込まれる。事故の影響で1時間近くタイムロスするが、これが今日後半のスケジュールに大きく影響をもたらした。写真は事故を起こしたトラックがレッカー車でつり上げられているシーン。<br />

    この日も北部インドは朝から濃い霧に覆われていたが、ジャイプールから1時間ほど高速道路を走った所で事故渋滞に巻き込まれる。事故の影響で1時間近くタイムロスするが、これが今日後半のスケジュールに大きく影響をもたらした。写真は事故を起こしたトラックがレッカー車でつり上げられているシーン。

  • 高速道路と並行している側道を抜けようとした大型トレーラーが砂の坂道でスタックしていた。急がば回れですよ。<br />

    高速道路と並行している側道を抜けようとした大型トレーラーが砂の坂道でスタックしていた。急がば回れですよ。

  • 白馬も立派な動力です。<br />

    白馬も立派な動力です。

  • ドライバー休憩(朝飯食ってる!)の為、ドライブインに立ち寄る。写真は高速道路48号デリー・ジャイプール線だが、日本の一級国道といった感じ。<br />

    ドライバー休憩(朝飯食ってる!)の為、ドライブインに立ち寄る。写真は高速道路48号デリー・ジャイプール線だが、日本の一級国道といった感じ。

  • レストランにちょっとしたお土産屋も併設されていた。ここでガイドさんお勧めのチャイを飲んだが180R(360円)と日本並みの値段にビックリ。<br />

    レストランにちょっとしたお土産屋も併設されていた。ここでガイドさんお勧めのチャイを飲んだが180R(360円)と日本並みの値段にビックリ。

  • 道路脇の空き地にはインド製の大型トレーラーがたくさん停まっている。6軸のトレーラーとは、まるでアメリカのビッグリグのようだ。それと、インドの高速道路を走る車の80%は大型トレーラーや大型トラックで、バスや乗用車は少ない。<br />

    道路脇の空き地にはインド製の大型トレーラーがたくさん停まっている。6軸のトレーラーとは、まるでアメリカのビッグリグのようだ。それと、インドの高速道路を走る車の80%は大型トレーラーや大型トラックで、バスや乗用車は少ない。

  • GSはIndianOil。手前の黄色い小屋はなに?<br />

    GSはIndianOil。手前の黄色い小屋はなに?

  • 側道は大型トレーラーの駐車場。ドライバーは後方の休憩所でチャイでも飲んでいるのかな。<br />

    側道は大型トレーラーの駐車場。ドライバーは後方の休憩所でチャイでも飲んでいるのかな。

  • 道路の周囲には菜の花畑が広がる。<br />

    道路の周囲には菜の花畑が広がる。

  • 突然、何でも無い場所でバスはストップ。ドライバーさんが道路脇にある事務所のような建物へ行ったが、ガイドさんの話ではデリー連邦直轄地以外のバスがデリーへ入るのに必要な入域料のようなものを払いに行ったとのこと。ちなみに我々を乗せているバスはアグラ、バラナシのあるウッタル・プラデーシュ州のバス。そう言えばイタリアにも同じようなものがあったね。<br />

    突然、何でも無い場所でバスはストップ。ドライバーさんが道路脇にある事務所のような建物へ行ったが、ガイドさんの話ではデリー連邦直轄地以外のバスがデリーへ入るのに必要な入域料のようなものを払いに行ったとのこと。ちなみに我々を乗せているバスはアグラ、バラナシのあるウッタル・プラデーシュ州のバス。そう言えばイタリアにも同じようなものがあったね。

  • ドライバーさん達が情報交換中。<br />

    ドライバーさん達が情報交換中。

  • デリーが近くなると工場が目に付く。これは日清食品インド工場。今朝食べたのもここで造っているのかな?<br />

    デリーが近くなると工場が目に付く。これは日清食品インド工場。今朝食べたのもここで造っているのかな?

  • インドの道はイギリス流で左側通行なのだが、ときどき路肩を逆走してくる車がいる。しかもバスとは!<br />

    インドの道はイギリス流で左側通行なのだが、ときどき路肩を逆走してくる車がいる。しかもバスとは!

  • やっとデリーに到着。ノンストップなら5時間程度で走破できる道なのだが、事故渋滞などのためデリー到着に6時間も要してしまった。<br />

    やっとデリーに到着。ノンストップなら5時間程度で走破できる道なのだが、事故渋滞などのためデリー到着に6時間も要してしまった。

  • 地下鉄のデリーメトロも大量輸送網として広く利用され、2002年に第1次路線としてレッドラインの一部区間が開業後、順調に路線を伸ばし、2011年に、レッド、イエロー、ブルー、グリーン、バイオレット、エアポートエクスプレス線の6路線190kmが全通した<br /><br />この後、予定を変更して紅茶とワインの店に立ち寄る。ジャイプールのスーパーで沢山購入済みだったので、ダージリン、アッサム、ニルギリを各1ケだけ購入。ワインショップでは、日本では手に入らないインドワインを1本購入するつもりだったが、ルピーが殆ど残っておらず、カードもダメということでワインは空港で買うことにした。<br />

    地下鉄のデリーメトロも大量輸送網として広く利用され、2002年に第1次路線としてレッドラインの一部区間が開業後、順調に路線を伸ばし、2011年に、レッド、イエロー、ブルー、グリーン、バイオレット、エアポートエクスプレス線の6路線190kmが全通した

    この後、予定を変更して紅茶とワインの店に立ち寄る。ジャイプールのスーパーで沢山購入済みだったので、ダージリン、アッサム、ニルギリを各1ケだけ購入。ワインショップでは、日本では手に入らないインドワインを1本購入するつもりだったが、ルピーが殆ど残っておらず、カードもダメということでワインは空港で買うことにした。

  • 市内中心地に建つインド門。1月26日は共和国記念日ということで、準備のため閉鎖されており車窓撮影。あー! 隣の人の腕がジャマー・マスジット!! ちなみに、インド門はWW1で亡くなったインド兵の慰霊碑。戦争に協力することを条件に、戦後のインド独立を約束したのにイギリスは約束を反故にした。<br />

    市内中心地に建つインド門。1月26日は共和国記念日ということで、準備のため閉鎖されており車窓撮影。あー! 隣の人の腕がジャマー・マスジット!! ちなみに、インド門はWW1で亡くなったインド兵の慰霊碑。戦争に協力することを条件に、戦後のインド独立を約束したのにイギリスは約束を反故にした。

  • インド門はロータリーになっており、反対側はこんな感じ。↑のこともあり、その後、インドでは独立の機運がさらに高まってきた。<br /><br />独立運動の主なものは、マハトマ・ガンディーが指導する「非暴力・非服従」運動と、チャンドラ・ボースの「武力」によるものだが、チャンドラ・ボースはWW2中に捕虜となった英印軍のインド兵を中心に結成されたインド国民軍最高司令官となり、日本軍と手を組みインパールに侵攻するが失敗。その後台湾で事故死するが、1978年にインド独立の英雄の一人として、インド国会議事堂の中央大ホールにガンディー、ネルーと並んでボースの肖像画も掲げられるようになった。<br />

    インド門はロータリーになっており、反対側はこんな感じ。↑のこともあり、その後、インドでは独立の機運がさらに高まってきた。

    独立運動の主なものは、マハトマ・ガンディーが指導する「非暴力・非服従」運動と、チャンドラ・ボースの「武力」によるものだが、チャンドラ・ボースはWW2中に捕虜となった英印軍のインド兵を中心に結成されたインド国民軍最高司令官となり、日本軍と手を組みインパールに侵攻するが失敗。その後台湾で事故死するが、1978年にインド独立の英雄の一人として、インド国会議事堂の中央大ホールにガンディー、ネルーと並んでボースの肖像画も掲げられるようになった。

  • 今日のランチはコンノート・プレイスにある日本レストラン「富士」。前菜は水炊き。この後中華料理?が出てきたが、慌ただしかったので写真は取り忘れました。<br />

    今日のランチはコンノート・プレイスにある日本レストラン「富士」。前菜は水炊き。この後中華料理?が出てきたが、慌ただしかったので写真は取り忘れました。

  • ニューデリーの道路はこんな感じ。ガイドさんの話では緑があるのがニューデリーで、デリーには緑が無いとのこと。<br />

    ニューデリーの道路はこんな感じ。ガイドさんの話では緑があるのがニューデリーで、デリーには緑が無いとのこと。

  • 昼食後はデリー市内を駆け足観光。やってきたのはムガール帝国第2代皇帝フマユーンの廟。写真は入り口の門。<br />

    昼食後はデリー市内を駆け足観光。やってきたのはムガール帝国第2代皇帝フマユーンの廟。写真は入り口の門。

  • 門をくぐると、フマユーン廟が見えてきた。ん、これって何処かで見た光景。<br />

    門をくぐると、フマユーン廟が見えてきた。ん、これって何処かで見た光景。

  • フマユーン廟の全景。タージマハルはこの廟を参考にして建てられたので、似ている訳。一番の違いはミナレットの有無か。<br />

    イチオシ

    フマユーン廟の全景。タージマハルはこの廟を参考にして建てられたので、似ている訳。一番の違いはミナレットの有無か。

  • タージマハルと違って基壇に上がる階段は正面にあり、土足でOK。<br />

    タージマハルと違って基壇に上がる階段は正面にあり、土足でOK。

  • 内部の撮影もOK。ちなみにフマユーンの墓は地下にあり、これはお参り用の仮の棺。これはタージマハルと同じだ。<br />

    内部の撮影もOK。ちなみにフマユーンの墓は地下にあり、これはお参り用の仮の棺。これはタージマハルと同じだ。

  • 周りにある部屋は親族の墓が置いてある部屋となっている。タージマハルの場合、部屋はあるが、何も置いてない。<br />

    周りにある部屋は親族の墓が置いてある部屋となっている。タージマハルの場合、部屋はあるが、何も置いてない。

  • 斜め横から全体を撮影。主な材料は赤色砂岩と白大理石。<br />

    イチオシ

    斜め横から全体を撮影。主な材料は赤色砂岩と白大理石。

  • 基壇から前庭を撮影。<br />

    基壇から前庭を撮影。

  • 最後にもう一枚。<br />

    最後にもう一枚。

  • 近年日照りが続くインドでは農作物が不作で、農村から都会に流れ込む農民が増え、社会問題となっている。写真はニューデリーの交差点で見た路上生活者達。<br />

    近年日照りが続くインドでは農作物が不作で、農村から都会に流れ込む農民が増え、社会問題となっている。写真はニューデリーの交差点で見た路上生活者達。

  • ニューデリー市内は相変わらず混雑しているが、今日はPM2.5もそれほど苦にならない。<br />

    ニューデリー市内は相変わらず混雑しているが、今日はPM2.5もそれほど苦にならない。

  • 次ぎにやってきたのはラール・キラー。レッド・フォート(赤い砦)で知られている建物。<br />

    次ぎにやってきたのはラール・キラー。レッド・フォート(赤い砦)で知られている建物。

  • 大半をインド軍が使用しているため観光できるのは限られた場所のみ。<br />

    大半をインド軍が使用しているため観光できるのは限られた場所のみ。

  • レッド・フォートの門。ここで残念なお知らせ。時間が無くなってきたので中には入りません! とのこと。<br />

    レッド・フォートの門。ここで残念なお知らせ。時間が無くなってきたので中には入りません! とのこと。

  • インド国旗の意味はサフラン色がヒンズー教、緑がイスラム教。白がその他の宗教で、中央にあるのは仏教の法輪。つまり現在の世界の4大宗教のうち3つを表しているそうだ。<br />

    インド国旗の意味はサフラン色がヒンズー教、緑がイスラム教。白がその他の宗教で、中央にあるのは仏教の法輪。つまり現在の世界の4大宗教のうち3つを表しているそうだ。

  • レッド・フォートの壁。まあ、この壁を見に来たようなものだ。<br />

    レッド・フォートの壁。まあ、この壁を見に来たようなものだ。

  • 次ぎは最後の観光場所であるクトゥブ・ミナールだが、バスはわざわざデリー旧市街地を通過してくれた。手前に土嚢がつんであるのが気になる。<br />

    次ぎは最後の観光場所であるクトゥブ・ミナールだが、バスはわざわざデリー旧市街地を通過してくれた。手前に土嚢がつんであるのが気になる。

  • ヒンズー教寺院なのだが、この寺院は猿の神様・ハヌマーンを祀っているみたい、<br />

    ヒンズー教寺院なのだが、この寺院は猿の神様・ハヌマーンを祀っているみたい、

  • デリー市内はバイクやリキシャのクラクションが絶え間なく流れ、人、人、人で溢れていた。<br />

    デリー市内はバイクやリキシャのクラクションが絶え間なく流れ、人、人、人で溢れていた。

  • やがて日が傾いた頃に最後の観光場所、クトゥブ・ミナールに到着。<br />

    やがて日が傾いた頃に最後の観光場所、クトゥブ・ミナールに到着。

  • クトゥブ・ミナールは13世紀にインドへ進出したイスラム国家である奴隷王朝のスルターン・クトゥブッディーン・アイバクが建てた巨大な尖塔で、高さは72.5m。<br />

    クトゥブ・ミナールは13世紀にインドへ進出したイスラム国家である奴隷王朝のスルターン・クトゥブッディーン・アイバクが建てた巨大な尖塔で、高さは72.5m。

  • この塔はデリー空港(インディラ・ガンジー国際空港:以降デリー空港と呼ぶ)への進入路のほぼ真下にあるので、飛行機からも見えるそうだ。<br />

    イチオシ

    この塔はデリー空港(インディラ・ガンジー国際空港:以降デリー空港と呼ぶ)への進入路のほぼ真下にあるので、飛行機からも見えるそうだ。

  • こんな遺跡も残っている。良い感じだ。<br />

    こんな遺跡も残っている。良い感じだ。

  • また、来た。

    また、来た。

  • これも面白い写真だ。

    これも面白い写真だ。

  • クトゥブ・ミナールの後ろにある建物はアラーイ・ダルサワと呼ばれる南門。他にもアラーイーの塔やインド最古のモスク、クワットル・イスラーム・ンマスジットなどあるのだが、時間が押してきたので省略されてしまった。<br />

    クトゥブ・ミナールの後ろにある建物はアラーイ・ダルサワと呼ばれる南門。他にもアラーイーの塔やインド最古のモスク、クワットル・イスラーム・ンマスジットなどあるのだが、時間が押してきたので省略されてしまった。

  • クトゥブ・ミナールを匆々に引き上げたバスは夕方の渋滞で混雑する道を、時として一寸ズリしながら、デリー空港へ向けて移動する。ここで現地ガイドさん、はじめてカーストについて話す。強調していたのは、以前よりは差別は改善されたことと、都会と地方は違うということだった。<br /><br />古代アーリア人が持ち込んだバラモン教をベースとしてカースト(インドではヴァルナ(種姓)と言う)は、支配者階級による支配を都合良く行う為に考え出された階級制度で、バラモン、クシャトリア、バイシャ、スードラの4階級を基本にして、さらに何千と細かく分かれている。そしてこのカーストに入れないアウトカーストの人々が約1億人も存在する。<br /><br />かつて、インドではこのアウトカーストの人々を不可触民と呼び、差別してきたが、1950年に制定されたインド憲法17条により、不可触民を意味する差別用語は禁止され、カースト全体についてもカーストによる差別の禁止も明記している。 今では不可触民とは呼ばず、スケジュールド・カースト(指定カースト)と呼び、公共機関や施設が一定割合(約25%)で優先的雇用機会を与えられ、学校入学や奨学金制度にも適用される。<br /><br />このようにして、都会では以前と比べればカースト制度は就学や就職面では改善されてきたが、結婚となるとダメだそうだ。そして地方となると全然ダメで、相変わらず、ありとあらゆる差別がそのまま残っているそうだ。<br />

    イチオシ

    クトゥブ・ミナールを匆々に引き上げたバスは夕方の渋滞で混雑する道を、時として一寸ズリしながら、デリー空港へ向けて移動する。ここで現地ガイドさん、はじめてカーストについて話す。強調していたのは、以前よりは差別は改善されたことと、都会と地方は違うということだった。

    古代アーリア人が持ち込んだバラモン教をベースとしてカースト(インドではヴァルナ(種姓)と言う)は、支配者階級による支配を都合良く行う為に考え出された階級制度で、バラモン、クシャトリア、バイシャ、スードラの4階級を基本にして、さらに何千と細かく分かれている。そしてこのカーストに入れないアウトカーストの人々が約1億人も存在する。

    かつて、インドではこのアウトカーストの人々を不可触民と呼び、差別してきたが、1950年に制定されたインド憲法17条により、不可触民を意味する差別用語は禁止され、カースト全体についてもカーストによる差別の禁止も明記している。 今では不可触民とは呼ばず、スケジュールド・カースト(指定カースト)と呼び、公共機関や施設が一定割合(約25%)で優先的雇用機会を与えられ、学校入学や奨学金制度にも適用される。

    このようにして、都会では以前と比べればカースト制度は就学や就職面では改善されてきたが、結婚となるとダメだそうだ。そして地方となると全然ダメで、相変わらず、ありとあらゆる差別がそのまま残っているそうだ。

  • デリー空港に到着したのがPM7:30頃。インドの空港はまず、建物に入るのにe-チケットをチェック。エアインディアに荷物を預け、航空券をもらってイミグレ、セキュリティを通過したらPM8:30。デリー発成田行きのAI306便はPM9:15の出発なので、もう搭乗が開始されている。しかもゲートは、ここから20分位かかる一番遠い所だということで、インド産ワインはあきらめ、小走りでゲートへ向かった。当然、写真など撮影する余裕は無いので、いきなり機内食で失礼します。チキンカレーとダールカレー、おいしかったです。<br />

    デリー空港に到着したのがPM7:30頃。インドの空港はまず、建物に入るのにe-チケットをチェック。エアインディアに荷物を預け、航空券をもらってイミグレ、セキュリティを通過したらPM8:30。デリー発成田行きのAI306便はPM9:15の出発なので、もう搭乗が開始されている。しかもゲートは、ここから20分位かかる一番遠い所だということで、インド産ワインはあきらめ、小走りでゲートへ向かった。当然、写真など撮影する余裕は無いので、いきなり機内食で失礼します。チキンカレーとダールカレー、おいしかったです。

  • 夕食後、耳栓とアイマスクを装着、睡眠体制に入る。復路の所要時間は7時間ほどなので、目が覚めるとAI306便は東シナ海の上を飛行していた。<br />

    夕食後、耳栓とアイマスクを装着、睡眠体制に入る。復路の所要時間は7時間ほどなので、目が覚めるとAI306便は東シナ海の上を飛行していた。

  • 2度目の機内食はこんな感じ。ライトミールなので、こんなものだろう。<br />

    2度目の機内食はこんな感じ。ライトミールなので、こんなものだろう。

  • たまたま右の窓席だったので、久しぶりに太平洋上の雲から昇る朝日を撮影。成田まであと1時間だ。<br />

    たまたま右の窓席だったので、久しぶりに太平洋上の雲から昇る朝日を撮影。成田まであと1時間だ。

  • インドにはタージマハルのように、綺麗な建物もあれば、ジャイプールで見たスラム街のような、およそ人の住む家とは思えない光景もあった。都会の道路は、路上で生活する人々であふれ、観光地では物売り、物乞い、野良犬、野良牛が纏わり付いた。<br /><br />親切な人もいれば、詐欺師のような人もいた。本物もあれば偽物もあった。安いものもあれば、高いものもあった。とにかく、一筋縄ではいかない、つかみ所の無い、奥の深い国だったと、贋物っぽい大理石のペン立てを見ながら思っている。<br /><br />これで「2018年 インド旅行記6:デリー2」、そしてインド旅行記は終了です。本日も最後までご覧いただきありがとうございます。なお、全編ご覧いただいた方には最大のダンニャワード(ありがとう)を差し上げます。<br /><br />2024/03/07 一部修正

    インドにはタージマハルのように、綺麗な建物もあれば、ジャイプールで見たスラム街のような、およそ人の住む家とは思えない光景もあった。都会の道路は、路上で生活する人々であふれ、観光地では物売り、物乞い、野良犬、野良牛が纏わり付いた。

    親切な人もいれば、詐欺師のような人もいた。本物もあれば偽物もあった。安いものもあれば、高いものもあった。とにかく、一筋縄ではいかない、つかみ所の無い、奥の深い国だったと、贋物っぽい大理石のペン立てを見ながら思っている。

    これで「2018年 インド旅行記6:デリー2」、そしてインド旅行記は終了です。本日も最後までご覧いただきありがとうございます。なお、全編ご覧いただいた方には最大のダンニャワード(ありがとう)を差し上げます。

    2024/03/07 一部修正

  • OMAKE1<br /><br />これがインド・ルピー(以降 R と称する)。上から2000R、500R、100R、50R、10R、そしてコインはパイサーといい写真に写っているのは1パイサーの表と裏。10Rが約20円なので、コインの出番は殆どありません。<br />

    OMAKE1

    これがインド・ルピー(以降 R と称する)。上から2000R、500R、100R、50R、10R、そしてコインはパイサーといい写真に写っているのは1パイサーの表と裏。10Rが約20円なので、コインの出番は殆どありません。

  • OMAKE2<br /><br />今回のお土産はこんな程度です。ご覧の通り、いつもの液体物がありません。仕方が無いので、成田のイオンでドイツのグリューワイン&チリワインを買って帰りました(^^;;<br />

    OMAKE2

    今回のお土産はこんな程度です。ご覧の通り、いつもの液体物がありません。仕方が無いので、成田のイオンでドイツのグリューワイン&チリワインを買って帰りました(^^;;

  • OMAKE3<br /><br />紅茶各種です。高い物、安い物いろいろ混じっていますが、真ん中のTetleyはチャイのティーパックで、お味の方はまあまあです。隣の袋状のものは専門店で購入したマサラ・チャイですが、さすがにおいしいです。他の物はまだ開けていませんが、開けたらまた、報告します。<br />

    OMAKE3

    紅茶各種です。高い物、安い物いろいろ混じっていますが、真ん中のTetleyはチャイのティーパックで、お味の方はまあまあです。隣の袋状のものは専門店で購入したマサラ・チャイですが、さすがにおいしいです。他の物はまだ開けていませんが、開けたらまた、報告します。

  • OMAKE4<br /><br />中央下のINDIA GATEはインド米1kgです。右のMANIはひよこ豆500gです。後ろはクルミとピスタチオです。<br />

    OMAKE4

    中央下のINDIA GATEはインド米1kgです。右のMANIはひよこ豆500gです。後ろはクルミとピスタチオです。

  • 今日の料理1<br /><br />インド米とひよこ豆を使ってダールカレーをさっそく作ってみました。<br />

    今日の料理1

    インド米とひよこ豆を使ってダールカレーをさっそく作ってみました。

  • 今日の料理2<br /><br />ひよこ豆を8時間水に浸し、あとはじゃがいも、ニンジンとトマト缶を加えて茹で、ターメリック、ガラムマサラ、クミン、コリアンダー、チリで味付けします。インド米は炊飯器の雑穀米コースで炊きあげましたが、良く出来ました。<br />

    今日の料理2

    ひよこ豆を8時間水に浸し、あとはじゃがいも、ニンジンとトマト缶を加えて茹で、ターメリック、ガラムマサラ、クミン、コリアンダー、チリで味付けします。インド米は炊飯器の雑穀米コースで炊きあげましたが、良く出来ました。

  • OMAKE5<br /><br />Tシャツとカシミアのショールです。ショールはカミさんと娘にLINEで脅迫されて購入しました。<br />

    OMAKE5

    Tシャツとカシミアのショールです。ショールはカミさんと娘にLINEで脅迫されて購入しました。

  • OMAKE6<br /><br />最後はこれ、大理石風、象眼細工風ペン立てです。  <br /><br />おしまい。<br />

    OMAKE6

    最後はこれ、大理石風、象眼細工風ペン立てです。  

    おしまい。

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この旅行記へのコメント (4)

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  • たびんちゅさん 2019/11/24 20:54:38
    楽しく拝読しました。
    インド旅行の実用的な情報、ありがたかったです。写真、上手ですね。

    chiaki-k

    chiaki-kさん からの返信 2019/11/25 22:35:59
    清濁併せ飲む国

    たびんちゅさん、こんばんは。
    インド旅行記をご覧いただき、ありがとうございます。

    >写真、上手ですね。

    私の撮影スタイルは下手な鉄砲もなんとやらで、多い日には
    一日で500枚位、撮影し、その中から使えそうなものを拾い出して
    ブログに貼り付けています。

    まあ、たびんちゅさんのグリーンランドで撮影されたオーロラに
    比べれば大人と子供みたいなものです。



    ところで、インドは、あと数年で人口は中国を追い越して世界一
    になりますが、交通事故の死者数も年間15万人以上と世界一です。

    交通ルールなどあって無いようなもので、定員オーバー、信号無視、
    逆走(高速道路でも)など、なんでもありです。

    貧富の差も凄まじく、現役のマハラジャがいるかと思えば、家の
    周りで用を足している人々もいます。

    カースト制は憲法で廃止されたはずですが、地方ではしっかりと
    残っており、カーストに入れないアウトカーストの人々も、
    スラム街にはたくさん住んでいます。

    安全管理や体調管理にはくれぐれも留意され、清濁併せ飲む
    今のインドをしっかりと体験してください。

    では、また。

    chiaki-k
  • fuzzさん 2018/02/28 14:50:39
    お疲れ様でした。
    インド土産、沢山買われましたね(*^^)v

    最後のペン立て
    大理石風、象眼細工風(笑)
    本物だったら、さぞかしお高いモノだと思います。
    でも、値段とか本物とかじゃないんですよね。
    インドで買った。これに尽きます。
    インド料理も作るのですね。ご家族が羨ましいです。
    インドの懐かしい風景を見させていただいてありがとうございます。
    あの地に私も行った事があると思うだけで胸がつまります。
    インドにはもう一度行ってみたいです。

    fuzz

    chiaki-k

    chiaki-kさん からの返信 2018/03/01 16:14:28
    ついに行ってきました。

    fuzzさん、こんにちは。いつもありがとうございます。
    2016年にfuzzさんが行かれたインドに、ついに行ってきました。

    fuzzさんはお母さんと行かれたようですが、私はツアー一人参加、
    半年くらい前にカミさんに”インドに行きたい”と言ったら
    即座に”いってらっしゃい”と言われてしまいました。(^^;;

    > インド土産、沢山買われましたね(*^^)v

    インド産ワインが結局購入できなかったのが心残りです。

    >本物だったら、さぞかしお高いモノだと思います。

    後で冷静になって考えてみましたが、もし本物だったら10万円位
    するはずですね。小さな杯が15000円でしたから・・・

    > インド料理も作るのですね。ご家族が羨ましいです。

    ジャイプールのスーパーで買ったひよこ豆がもう500g残って
    いるんですが、さて次ぎはどうしましょうか・・・

    > インドにはもう一度行ってみたいです。

    fuzzさんの旅行記の中で一番、心に残っているのは
    ”インドはジェットコースターのような国”という科白です。

    綺麗なものも、そうで無いものも混じり合って、海まで流れて
    行く・・・そんな印象を私も持ちました。

    ところで、2018ハワイ旅行記、拝見しました。

    *何度でも行きたい、それがハワイ・・・同感です

    *ここさ来て断捨離・・・私もやりましたよ段ボールひとつ

    *追い出されるIASSラウンジ・・・そんな雰囲気なんですね。

     いかに日本のラウンジレベルが高いか、解ります。

    ここ数年、ハワイはご無沙汰ですが、また行きたくなって
    きました。

    では、また。

    chiaki-k

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