2018/01/09 - 2018/01/09
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j-ryuさん
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☆当地は例年並みに寒くはなってきましたが
中通りの平地には雪はほとんどありません。
西日本はおろか九州や四国の広範囲で雪が積もりましたが
寒気が西回りで入ってくる場合福島県の中通りや浜通りは
日本アルプスや三国山脈が壁となり雪はほとんど降らなくなります。
関東の冬は雪が殆ど降らないのと同じような状況です。
雪掻きの苦労はないけど写真ネタ的には不毛の日々です。
峠を越えて会津や裏磐梯辺りに足を伸ばせば雪景色には出会えますが
峠越えの雪道やアイスバーンは怖いので苦手だし(ーー;)。
な、わけで毎度ながら我が家から車で20分ちょっとの勢至堂五滝へ。
この五滝はいずれも国道のすぐそばにあるし、少々の雪ならすぐ融けるし、
除雪も行われるのであまり雪の心配をしなくて済みます。
当日は心配どころかとても暖かい日で山道にも雪はほとんど無い状態。
雪景色的に少し物足りなさはありましたが
閑静な氷雪の世界を簡単に楽しめるのはありがたいことです。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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-
☆勢至堂五滝 ルートマップ
※地理院地図に加筆
http://maps.gsi.go.jp/?z=16#12/37.252467/140.216789 -
☆勢至堂五滝ルートマップ。
※Google Mapに加筆。
https://www.google.com/maps/@37.3205027,140.1465156,11255m/data=!3m1!1e3
勢至堂五滝は福島県須賀川市(旧・長沼町)の国道294号線勢至堂地区の
江花川に流れ落ちる小さな沢の5つの滝を“せいしどう五滝”と言います。
上流から『銚子ヶ滝』『馬尾の滝』『大岩の滝』『姫子の滝』『鳴沢の滝』と連なります。
滝はどれもガッカリ滝の類ですが戦国時代に豊臣秀吉がこの会津街道を整備してから多くの旅人が足を休め、ひと時の疲れを癒した由緒ある滝です。 -
☆勢至堂の古地図(江戸時代)
江戸時代の古地図には勢至堂五滝の場所が書かれていて
その内3つ(銚子、馬尾、姫子)には現在と同じ名前が付けらていたようです。
※絵地図は須賀川観光協会のブログより。
http://sukagawa-kankoukyoukai.jp/blog/?p=8237 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
勢至堂五滝の5滝全ては本流の江花川に注ぐ枝沢にあります。
まずは最上流にある銚子ヶ滝を訪れました。
銚子ヶ滝は国道294号の直ぐそばにあり落葉した冬場は良く見えますが
夏場は木々が鬱蒼としてあまり見えません。
以前は駐車場は無かったので馬尾の滝前駐車場に停めて歩いてきましたが
国道294号を銚子ヶ滝より少し勢至堂トンネル方面に進むと橋(横橋)があり、
その橋のたもとに1台止められるようになりました。
しかし、今回は除雪された雪が邪魔で駐車できなかったので
結局、馬尾の滝前駐車場から歩くはめに(ーー;)。 -
☆梅雨にけむる勢至堂五滝~銚子ヶ滝(2017/6/28撮影)
勢至堂五滝は元来水量の少ない滝ですが
大雨後はそれなりに見応えがあります。
銚子ヶ滝は梅雨時などちょっと水量が増えると
通常一筋の滝が2条の滝になります。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
落差は12mほど、現在は単に細長い直瀑ですが、
明治二十九年の山津波(土石流)で、銚子の肩が壊れてなくなったそうです。
日本全国にあまたの“銚子ヶ滝”がありますがほとんどは徳利型の滝を銚子ヶ滝と呼んでいるようです。
本来、銚子とは取手の付いた酒器だそうで、いつしか徳利も酒器の一つとして銚子と呼ぶようになったそうです。
この勢至堂の銚子ヶ滝も昔は落下地点に岩が張り出し徳利型に水が流れ落ちていたのでしょう。
今でもわずかにその形跡が見られます。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
国道沿いに小さな『銚子ヶ滝』の看板はあるものの
道路は狭いので路側帯駐車はできません。
馬尾の滝前や横橋に停めて銚子ヶ滝まで歩いてきます。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
滝は基本的には国道側の左岸から見学しますが
国道から川岸までは隈笹が生い茂っているので
間近に見る場合は少し藪漕ぎしなくてはなりません。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
国道の直ぐそばにあるお手軽滝ですが
駐車場が無いこともあって雪には踏み跡一つありませんでした。
私がモノ好きなのか
興味があってもこんな寒い時期にさらに寒い思いなどしたくないのか。
答えはたぶん両方だと思います(^^ゞ。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~江花川
泥岩質の滑らかな川床の江花川。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
左岸上流側からの構図。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~江花川
銚子ヶ滝が流れ落ちる江花川の上流方面。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~江花川
銚子ヶ滝が流れ落ちる江花川の下流方面。
江花川は鏡石町で釈迦堂川に合流し
その釈迦堂川は須賀川市内で阿武隈川に合流します。
その阿武隈川は郡山、福島と北上し
宮城県の亘理町と岩沼市の境で太平洋に注ぎます。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
江花川の水深は知れたものなので
胴長(ウエダー)を着用すれば対岸に簡単に渡れます。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
とくに滝の右手岩壁には3mもの長い氷柱が成長していました。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
春から夏には写真を撮りに訪れる人もわずかにいますが
画像検索してみると9割方は私の写真でした(^_^;)。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
積雪は多いところでも30cmほどでした。
この時期としてはそう多くはありません。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
この長い氷柱は年によっては5m超にも大きくなります。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝&江花川
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
右岸の真正面からの構図です。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
お世辞にも迫力ある滝とは言えませんが
均整のとれた美しい滝です。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
再び、左岸からの構図です。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~銚子ヶ滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~馬尾の滝
銚子ヶ滝が流れ落ちる江花川の500mほど下流にあるのが馬尾の滝。
馬尾の滝は落差10m、滝幅5mほど。
国道294号からも見えるお手軽滝ですが、
いつも簾ていどの水しか流れていません(^_^;)。
馬の尾に似るので付いた名前のようですが、
私にはあまり馬の尾には見えませんが・・・・(^^);。
岩の出っ張りが馬の尻で、チョロチョロ滝が馬の尻尾ってわけ?。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~馬尾の滝
滝のまん前(国道294号沿い)に車3台ぶんくらい駐車できますが、
たいして見栄えする滝ではないので素通りする車が殆どです(^_^;)。
10mくらい下流の国道沿いには車10台分くらいの駐車場があります(無料)。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~馬尾の滝
馬尾の滝は真正面より真横から撮った方が見栄えがします。
長靴なら浅瀬で真横から撮影できます。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~馬尾の滝
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☆梅雨にけむる勢至堂五滝~馬尾の滝(2017/6/28撮影)
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~馬尾の滝
馬尾の滝は上段にも小さな滝がある段瀑なんですが角度的にわずかしか見えません。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~馬尾の滝
国道294号線は白河から会津若松に到る道で、昔は白河街道とか会津街道とも呼ばれていました。
豊臣秀吉の時代、伊達政宗に命じて開かさせたこの旧街道は豊臣秀吉も通ったそうで、江戸時代の参勤交代の折には会津の殿様ご一行もこの馬尾の滝の傍らで駕籠を止めて休息した場所でもあるそうです。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~馬尾の滝
馬尾の滝のずっと上流に勢至堂峠があります。
現在はトンネルになってしまいましたが、旧勢至堂峠には『殿様清水』があります。
長沼町の伝説によると
勢至堂峠の下の岩間より出る清水で、大雨が降ろうと日照 りが続こうと、
少しも水の量が変らず、冷たい水が湧き出ている。
ある時、参勤交代で通行中の会津の殿様が、
その清水を飲 みたいと家来にいった。
ここは峠の曲り坂になっているので、 清水の出る上の方が道路になっていた。
家来どもは、百姓が 歩いた道の下から出る清水なので、
殿様に飲ませることはで きないといって、つい殿様には飲ませなかったそな。
殿様が飲まなかった清水ですが、いつしか殿様清水と呼ぶようになったそうな。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~馬尾の滝
幕末の戊辰戦争の時、
会津藩は官軍は日光口かこの勢至堂峠口から攻め入るだろと
この2ヶ所を重点に守りを固めたそうですが、
実際はその裏をかかれ郡山の母成峠から一気に攻め込まれ窮地に陥ったそうです。
NHKの大河ドラマ『八重の桜』がどれだけ史実に基づいているか分かりませんが、
ドラマの中で猪苗代湖を舟で渡った様子があったので、
会津から白河に出る際は勢至堂峠を越えたのでしょう。
だとすると山本八重(綾瀬はるか)や山本覚馬(西島秀俊)や藩主松平容保(綾野剛)もこの滝を眺めたはず。
滝は少々ショボイですが、歴史を鑑みるとまた感慨深いものがあります。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~馬尾の滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~馬尾の滝
滝はふつう谷地形から流れ落ちますが馬尾の滝は
大きな丸い一枚岩の上を流れ落ちます。
滝じたいはガッカリ滝ですが形状じたいはユニークです。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~大岩の滝
馬尾の滝沿いの駐車場から国道を挟んで10mほど斜め反対側(下流側)にも駐車場があり、その藪下の川向こうに見えるのが大岩の滝です。
夏場は少し藪漕ぎ,冬場はラッセルが必要かも。
落差は12m、滝幅は1m弱で、江花川に流れ落ちています。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~大岩の滝
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☆梅雨にけむる勢至堂五滝~大岩の滝(2017/6/28撮影)
滝には長年、流木が立てかかっていたのですが
昨年ようやく位置を変え完全に流されるのも時間の問題だと思っていたら
今回やっと跡形もなく流されスッキリ(^^ゞ。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~大岩の滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~大岩の滝
5滝の中で一番平凡な形の滝です。
現在、国道294号は銚子ヶ滝⇔馬尾の滝間に新道を建設中で
大岩の滝周辺も工事になればしばらくは見られなくなるかも。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~姫子の滝
大岩の滝のある駐車場から国道294号を30mくらい須賀川方面に行くと橋があり、道が大きく右カーブします。
橋を渡りそのカーブする手前左手が旧街道の痕跡(現在は林状態)で川沿いに10mくらい藪漕ぎすると崖下に江花川があり、その川向こうに『姫子の滝』が見えてきます。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~大岩の滝
旧・長沼町の伝説によると『姫子の滝』は、昔、弘法大師がこの地に来て、
岩間を錫杖で突いたところ、噴出したといわれていたり、
この滝の上に平な原があって、ここにお姫様が住んでいたので、その名が付けられたともいわれるそうです。
『山姫の如何に居るらん勢至堂 岩瀬にさらす滝の白糸』と詠われたそうな。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~大岩の滝
姫子の滝は直瀑と渓流瀑を合わせると落差は30mほど。
落差も形も秀逸ですが
いかんせん水量がショボです(^_^;)。
写真を撮るなら長雨後がベストです。 -
☆2014年10/14の姫子の滝
水量が多いときは滝らしい滝になります。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~鳴沢の滝近くの江花川
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~鳴沢の滝
『勢至堂五滝』で一番下流に位置し場所が一番わかり辛いのが『鳴沢の滝』(泣き沢の滝)です。
馬尾の滝からだと国道294号を須賀川方面に橋を2つ渡り、3つ目の橋の手前に車を止め、30mほど川沿いに藪漕ぎしなくてはなりません。
夏場は藪に覆われ、真冬は雪に閉ざされるので初冬か早春が一番行きやすいです。
江花川めざし藪漕ぎすると対岸の沢筋に鳴沢の滝が見えてきますが、手前川岸から滝までは20mくらい距離があるので滝を間近に撮る場合は再び渡渉しなければなりません。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~鳴沢の滝
手前の沢は江花川ではなく鳴沢の一部で
滝により近づくのにはこの沢も渡ります。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~鳴沢の滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~鳴沢の滝
落差は12m、滝幅は5mほど。
この滝も通常の水量はわずかです。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~鳴沢の滝
鳴沢が江花川に合流する手前は流れの揺るやかな瀬になっていて
穏やかな景色を演出しています。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~鳴沢の滝
積雪は多いところで30cmほどあるので
ラッセルしたり沢を登ったりします。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~鳴沢の滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~鳴沢の滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~鳴沢の滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~鳴沢の滝
真横に行くと滝というより霧状になって風に流されていました。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~鳴沢の滝
半分だけ裏見のような状態で見られます。
厳寒期はかなり氷結するのですが
この日は+3℃ほどあったので全く凍結していませんでした。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~鳴沢の滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~鳴沢の滝
勢至堂五滝は一つ一つの滝はショボイ滝で
単独ならわざわざ見に行くような滝であありませんが
歴史もあるし5つ合わせてようやく格好がつくかも(^_^;)。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~鳴沢の滝
滝右岸から。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~鳴沢の滝
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☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~鳴沢の滝
鳴沢の滝側から江花川方面を望んだ構図ですが
江花川は雪の向こうで見ていません。
左手に小さな砂防ダムがあります。 -
☆寒閑氷雪の勢至堂五滝~鳴沢の滝近く
さすがに熊は冬眠していると思いますが
冬でも元気なカモシカの足跡がありました。
これで◆寒閑氷雪の勢至堂五滝はお仕舞いです。
いつも最後までご覧いただき
たくさんの『いいね』もありがとうございます。
では、また。 j-ryu
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