2017/11/28 - 2017/11/28
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belleduneさん
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白駒池に行ってから、苔の本を読み、一層苔に関心が湧いて来ました。その後、「コケの世界・箱根美術館の苔の庭」を読んで、箱根行きを計画していましたが、秋深くなってやっと実現しました。6月の梅雨の時期だと、幻想的な雰囲気が漂っていると思いますが、今日は紅葉の赤と苔の緑がとても綺麗でした。来年は梅雨の頃に来てまた異なる苔の庭を見たいと思います。
世界救世教の教祖だった初代館長の岡田茂吉氏の構想で、1952年に造営されました。1951年に京都西芳寺の苔庭を訪れたことが、この庭の造営の切掛となったそうです。昭和19年に藤山雷太郎氏の別荘地と強羅公園の和風庭園部分を買い取り、その約1900平方mの庭園で、先ず渓流の岩組から始めて、下手に太鼓橋、次に橋の先に広がる庭にカエデ類200本を植えて整備したそうです。全国から苔を取り寄せ、奉仕者の協力で5月~6月に植え込みが進められ、僅か1ヶ月で約120種の苔の庭が完成し、6月15日の美術館開館に間に合いました。人工的且つ本格的な苔の庭は日本初だと好評でした。全て宗教団体の成せる技でしょうか。奉仕の精神はこういうところに強みが出るのでしょう。
- 旅行の満足度
- 4.5
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「苔の世界」の巻末にある箱根美術館の庭園全体図です。11区に分かれて、苔の種類が異なります。
苔は1本1本では育たない、集団を作ることによって、初めて水分を保有できるそうです。 -
今の時期は種類が少ないと思います。
昔から苔の持つ繊細な美しさを詠んだ歌が万葉集にあります。
何時の間も神さびけるか香具山の 鉾椙が本に苔生すまでに ー 鴨君足人(かものきみのたるひと) -
造園された岡田茂吉師の歌
雨はれて露もしとどの篁(たけ)の 下かげ青く苔の花咲く
ひろらかな青苔庭の色深み 紅葉の木立やや色づきぬ -
入り口を入ると、この写真の右上が本館になります。右手階段を上がった辺りが1区になります。岩組みは凸凹が多くある溶岩が中心で、微生物や小形昆虫類の棲息するのに適して、落葉を分解し、蘚苔類の生え易い環境にしています。紅葉の時期、通常非公開の石楽園が公開されているため、多くの来訪者でした。
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岩の上には、ナガエノスギゴケ、スナゴケ、イシノウエノヒダゴケなどが見られ、石の間には、アカウロコゴケ、オオホウキゴケなど色々なコケが見られるそうです。
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強羅地域は、箱根火山の中央火口丘の一つ、神山(1437m)の側面に噴き出た早雲山(1244m)の東側山麓に位置しています。明治時代までの強羅は、コナラ、イロハカエデ、ヤマザクラなどが二次林として生育していたと言われています。大正時代になって、箱根鉄道がこの地域を別荘地として開発分譲し、その中心地を強羅公園(フランス式庭園)を造園し、昭和30年代に箱根全山に自生する植物を植え、日本各地の鉱山やスイス、ピレネー、ヒマラヤなど各地に自生する高山植物を植えた人為的な植栽地域となっているそうです。
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強羅の下を流れる早川沿いの急傾斜地は、イヌシデ、クマシデ、フサザクラ、ヤマハンノキなどが現在も残っており、強羅公園とは異なった自然景観を呈しています。私はまだ強羅公園へ行ったことがないので、来年はこの庭園も一緒に見たいと思っています。
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最初に植えれらた苔の半数ほどの種類は、気候か土質が合わなかったのか、次第に枯れてしまいました。そこで、箱稲の気候風土にあるものを補植するために、周辺地域から苔の採集をして、庭園の維持管理をしているそうです。
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苔庭の東は樹木、南は建造物、西は樹木、期待は建造物と樹木となっており、庭は四方が囲まれて、落葉高木が適度に植栽されて、その枝葉で直射日光を弱めています。こういった環境が、空中湿度の蒸発、気流の流失を防いで、苔の生育の適した条件を整えているそうです。
入り口から渓流に面した斜面は2区にあたり、ふんわりとした大きなたち型の苔群落が目立っています。 -
3区では、渓流近くのヒノキ、カエデの林立する斜面となっています。ヒノキゴケは、秋から冬にかけて全体に褐色が強くなり、冬になると赤褐色になりますが、春になると全体に緑色に回復するそうです。苔は大気汚染の指標となり、ヒノキゴケが多く生育することは、ここの苔庭の大気が清浄だと証明しています。
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4区は急斜面・岩組の周辺群落、渓流に面した急斜面で、滝の清流の影響で、空中湿度が高く、オオスギゴケとウマスギゴケが目立ち、這い型のエダツヤゴケ、アソシノブゴケ、コツボゴケなどが見られるそうです。
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アソシノブゴケか?
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奥に見えるのは、非公開になっている茶室・山月庵です。数寄屋建築の木村清兵衛氏に依頼して造られたもので、茅葺屋根が目立ちます。本勝手上座床、平三畳中柱板目台目切の茶室です。お茶会の模様をネットで見ることできます。
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5区は、カエデ・緩斜面・岩の付近は傾斜急・岩のない平坦面が多い。
石組み付近は水分が多く、岩に近づくと、ホウオウゴケ、ナミガタタチゴケ、シッポゴケ、カモジゴケなどが見られるそうです。 -
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6区は、ミズナラ植栽・平坦緩斜面・周辺に岩組みとなっています。
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7区は石組み周辺・平坦・カエデの植栽。平坦部分は、カエデの枝葉が張り出して、熱の強い日差しから苔を保護しています。湿度と気温の調整機能の役目になっています。カエデの下の平坦部部にはコツボゴケ、エダツヤゴケ、ホソバオキナゴケなどが目立つそうです。
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8区は緩斜面で主にカエデがう植栽されています。散策道沿いに、アソシノブゴケ、エダツヤゴケ、ハイゴケなどが這うように植えられています。
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9区は、やや急斜面・カエデ・シャリンバイ・サザンカ・アスナロの植栽となっています。茶室・富士見亭の東側の急斜面にはオオスごギゴケ、ウマスギゴケなど大形のスギゴケ群落が点在して見られます。この場所に適して大きな群落を作ったホソバミズゴケは、普通、標高1500m以上の亜高山帯の林床に分布していますが、この標高の低い(約610m)庭園で繁殖していることはこの土質に適しているということです。
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この辺りは斜面と岩組みが楽しめます。
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観山亭が見えてきました。
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明神ヶ岳、大文字焼きが有名な明星ヶ岳、浅間山などの景色を望めるところからこの名前が付いたそうです。
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快晴の紅葉の時期には、やはり景色が映えますね。
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この眺めは素晴らしい!
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杮葺の屋根です。
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屋根瓦の一部、鬼瓦などが新しく補修されていますが、内部はどうなっているのでしょう。
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観山亭そばの大きな岩に苔が付いていて、手入れの苦労が感じられます。
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しつこく苔の写真が多くてすみません。
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こちらは中国風の建物になっています。
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日光殿前の滝
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日光殿前
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茶室・富士見亭は、東京の上野毛にあった住居を移築したものだそうです。現在は五島美術館の敷地となっています。
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玄関前は狭いので、全体が撮れません。
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玄関
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お庭の方から見た所です。
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水が下から常時湧き出しています。
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光悦垣
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奥に見えるのが、茶室・真和亭ですが、多くの方で賑わっていました。
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山月亭下の景色です。
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竹庭
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萩の家でしょうか。大正時代に強羅公園の和風庭園にあった貸別荘を移築したもの。
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観山亭の上の道から杮葺の屋根が見えました。
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苔生した杮葺の屋根が良いですね。
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本館で展示を見ることにします。
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紅葉と苔庭を堪能した1日でした。
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