仏公式ガイドが行く、フランス国内旅行。ブルゴーニュ地方、コート・ドールを自転車でゆく

2017/04/28 - 2017/04/28

フランスで政府公認ガイドをしています。
フリーランスで活動しています。

ブルゴーニュ地方のワインツアーをご希望される客様が多く自分自身でご案内できるようになりたいと思い、下見旅行にいってまいりました。
またワインは飲むばかりで、で体系的に勉強したことがありません。。。
おいしいワインを飲む機会に恵まれているフランスに住んでいるのだから、ワインを勉強することにしました！！！

場所は世界的に有名な、そして世界遺産に指定されて間もないコート・ドール。（黄金の丘）
ワインのシャンゼリゼ通り、と言われています。


日本からのお客様をご案内する際はお車で移動するツアーを考えておりますが、節約のため事前旅行は格安地方列車&自転車で！

私は自転車でパリ市内を移動する事が多いのでペダルをこぐのには慣れていますが、いつかコート・ドールを自転車でご案内するのもいいなあ思ったので自転車をこぐのになれていない彼氏（人生半ばのカナダ人）も連れて行きました。日本ではまだ珍しいですがヨーロッパのお客様にはコート・ドール自転車ツアーは人気なんです！

エリア フランス

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 5.0
• 交通: 5.0

• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 鉄道 自転車 徒歩

パリからディジョンへむかう電車の中。
ディジョンまでは地方列車だと3時間、TGVだと2時間です。

各電車には自転車を乗せられるスペースもあります。（要予約）

朝早い便だったので電車はガラガラです。
カナダ人の彼氏は携帯をいじり、
私はブルゴーニュのワインについて勉強中。

ディジョン到着。

せっかくなのでディジョン市内を一周することに。
しばらく来てなかったのですがすぐに土地勘が戻ってまいりました。

木造造りの建物が薬局として使われています。

建物の階が上がるたびに床面積が広くなっていく構造ですね。。。なんでだか知っていますか？

自転車で市内の中心には10分程度です。

16世紀のお金持ちが建てたというルネッサンス様式の建物。
さすが、豊かな地域であるブルゴーニュの、首都らしい豪華な彫刻。

パリにもブルゴーニュ候が建てた建物(塔)が残っていて見学することができるのですが、豪華ですよー。

ふと見上げると屋根の上に。。。。なにが？

ふくろう？

しかし、石畳の道にはふくろうはこちらですというサインが。。。。

こちらにディジョンの観光名物、ふくろうが！
幸福のフクロウと呼ばれていて、なでるとご利益があるそうです。


すこーしお疲れのご様子。

今回はワインツアーがメインなので、ディジョン観光は1時間くらいで終わりにしてワイン畑にいきました。

コート・ドール(côte d'or) の入り口、マンサネール(Mnsannay) へ！
グラン・クリュ(Grand Cru) ワイン街道の世界へようこそー。

さっそくこのような風景。

全部ブドウですね。

さすが、ワインにまつわる彫刻が多い！！

バスでコート・ドールをまわるツアーもあるのですが、折角の美しい風景もあっという間に過ぎてしまいますよね。

バスを待つ人たちの前を自転車ですーっと通り過ぎると羨望の目が。。。？いや、もしかしたら大変そうだなという気持ちからくる哀れみの目だったかもしれないです。

昔のブドウの圧搾機が、今はオブジェとして外に展示されている。

自転車でも移動しやすいのがコート・ドールの特徴。

道なりも安全です。

カナダ人彼氏と私はブドウ畑と村が繰り返される風景をすすみます。

Hautes côtes de Nuits
Hautes côtes de Beaune
Romanée Conti
La Tâche
La Romanée
Grands Echezeaux
Musigny
Chambolle-Musigny
Clos des Lambrays
Bonnes Mares
Clos de Tart
Latricières-Chambertin
Chambertin
Chambertin Clos de Bèze
Ruchottes-Chambertin
Charmes-Chambertin
Gevrey-Chambertin
Fixin et Côte-de-Nuits-Villages
Marsannay
Mazis-Chambertin
Chapelle-Chambertin
Griotte-Chambertin
Mazoyeres-Chambertin
Morey-St-Denis
Clos de la Roche
Clos Saint-Denis
Clos de Vougeot
Richebourg
Romanée-St-Vivant
Echezeaux
Vosnes-Romanée
Nuits-St-Georges
Cotes-de-Nuits Villages

などなど。。。

昔の洗濯場。すてきな教会や田舎の屋敷などもあちらこちらに。

シャンベルタン（Chambertin) の畑が広がります。
ブドウがなっていたらこっそり食べてみたかった、と思うものの4月はさすがに実がなっていませんでした。

ジブレー・シャンベルタンに隣接する村でワインテイスティング。

８杯のんで１０ユーロくらいです。しかもボトルは一本買ったらテイスティング代はただ！
自転車で移動しなければいけないのでボトルは買えず。
そしてお酒は舌にのせて味わう程度で控えめに。

道沿いには様々な畑標識が。
各畑によって個性がでますね。

ワインの産地ならではの看板。

村と村の間のワイン畑を貫く道はこんな感じ。
平坦でこぎやすいし、眼下になだらかに続くワイン畑の景色も最高。

ヴージョ （Vougeot）という畑の真ん中にある　Château du clos de Vougeot（シャトー・ドュ・クロ・ドゥ・ブジョー）。
摘んだブドウを集めて圧搾し、ワインを作っていた歴史的な建物です。もともとシトー派の修道院が所有していました。


http://www.closdevougeot.fr/fr/

シャトー・ドュ・クロ・ドゥ・ブジョー中はこんな感じで、とても広く風通しがいいです。

ここに、ブドウが収納されていたのでしょうか。

正面奥は木で作られた巨大な圧搾機です。システムはシンプルだけどとてもスマート。

シャトー・ドュ・クロ・ドゥ・ブジョー内の井戸です。
修道院の僧たちの憩いの場だったんでしょうか。

このシャトー、レストランがついていて昼はとても賑やかです。
また、貸し切りすることも可能だそうです。

ディジョン市から20キロくらいは平坦な道のりで楽々でした。

ニュイ＝サン・ジョルジュ （Nuits-saint-georges）村直前にはめずらしく長く続く坂が。

とはいえ、たいした坂ではないので一気に登ったのですが、、、、あれカナダ人は下車しました。乗りなれてないとこの坂はきついのかもしれません。

ニュイサンジョルジュ（Nuit saint george）はディジョン（dijon）とボーヌ（beaune）の間に位置しています。ディジョンからは25キロの距離です。ここまでを　la Côte de Nuits と呼び、以降は la côte de Beaune　と呼び区別されています。

自転車になれている人だったらディジョンからボーヌまでいけるけど、慣れてないとニュイサンジョルジュまでがいいのかもしれません。

ニュイサンジョルジュからボーヌまでは道幅が大きく、ただの一本道ではなくなるので初めてだと迷う可能性も？！
でもコルトンなどのボーヌ手前の荒々しい山並みを楽しむのもいいんですよね。。。

カナダ人は疲れたそうです。

ニュイ・サン・ジョルジュからボーヌまでは地方列車を利用することに。
電車は時間帯によっては数時間に一本しかないので時刻表を確認しましょう。

ちょうど乗れそうな電車があったので世界的に有名なボーヌ・ロマネの畑を恐ろしい速さで通り過ぎました！！！
ちなみにボーヌ・ロマネは主要道から見るよりは奥にはいったほうが景色はきれいですよ。

駅についたら30秒で電車がきました。。。間に合ってよかった。
乗車時間は約10分です。
もちろん自転車を乗せることができます。

ボーヌ駅到着。
よろこびを表現するために、自転車持ち上げの儀式。

ちなみにパリ市内ではヴェリブ(自由に乗り降りできる自転車レンタルシステム)を利用しているので個人所有の自転車は持っていません。

今回の自転車はネット上で個人で自転車を貸している人から借りました。なんせ格安旅行ですので。

ボーヌ市内は中世の街並み残る素敵な街です。
石造りの建物が荘厳です。

せっかくなのでおいしいごはんを食べてやりました！
すこし身繕いしたけど。。。ちょっと汗臭いかも！
ごめんなさい。

一つ星のレストラン、ル・ジャルダン・デ・ランパールです。パリ感覚でいると、星付きでもレストランでの食事は安いですね。

スタートはこちらのアミューズ・ブッシュ。

ル シャルダン デ ランパール フレンチ

アントレ。

いかと香草とじゃがいものピューレ。ワインはシャブリです。

メインは牛の肩肉をワインでながく煮込んだ一品。
運動して疲れた後だし最高においしかった！！！