クロアチア旅行（４）運動嫌いな二人が一年分歩いたプリトゥヴィツェ

2017/06/10 - 2017/06/16

JALマイレージ消化旅行、エミレーツ航空が６月からザグレブへ就航するのにあわせ、ここなら安全かな～と行き先決定。クロアチアを４回も訪れたOさんのアドバイスを得て、欲張らずザグレブとドゥブロヴニクの２都市を周ることにしました。

　 ６月１０日（土）関空発→ﾄﾞﾊﾞｲ
　 ６月１１日（日）ﾄﾞﾊﾞｲ→ｻﾞｸﾞﾚﾌﾞ観光→ﾄﾞｩﾌﾞﾛｳﾞﾆｸ宿泊
　 ６月１２日（月）ﾄﾞｩﾌﾞﾛｳﾞﾆｸ観光
　 ６月１３日（火）ﾎﾞｽﾆｱ･ﾍﾙﾂｪｺﾞﾋﾞﾅのﾓｽﾀﾙﾂｱｰ→ｻﾞｸﾞﾚﾌﾞ宿泊
★ ６月１４日（水）ﾌﾟﾘﾄｩｳﾞｨﾂｪ散策
　 ６月１５日（木）ｻﾞｸﾞﾚﾌﾞ散策→ﾄﾞﾊﾞｲ
　 ６月１６日（金）ﾄﾞﾊﾞｲ→関空

エリア その他の都市(クロアチア)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 高速・路線バス
• 旅行の手配内容: 個別手配

初日ザグレブに到着後、カルメラさんに手伝ってもらい購入したプリトゥヴィツェ行きのバスチケットは、二人で往復250クーナ（クレジット払い）
ネットではAutopromet社が確実という情報がありましたが、今回利用したのは KUEZEVIC　JOSIP社　8：00発

帰りに乗り間違えないようにﾊﾞｽの写真に撮っておきます。

帰りのバス停（木製陸橋の下）も確認、トイレを済ませてから公園入口１でチケット購入　一人110クーナ（クレジット払い）10：20入場

ここに来たかったんだ～！
1979年世界自然遺産登録　プリトゥヴィツェ湖群国立公園
山の斜面に沿って階段状に16の湖、92の滝があるそうです。
16:00のバスまでゆっくり楽しみましょう。

ヴェリキ滝を目指してどんどん下り、木製の遊歩道を進みます。
透明な水、かわいい魚は人影にも驚かず泳いでいます。繁殖力が強く鱒を駆逐しているという話も。

プリトゥヴィツェ上湖の一番高いところは標高636ｍ、そこから一番下の湖まで標高差約130ｍ、水は階段状に流れていきます。
私たちは水の流れとは逆に下から出発します。

遠足で来れるなんていいですね～

落差78ｍのヴェリキ滝　

シュプリャラ洞窟

遊歩道の反対側は、カヴァノヴァツ湖からカルジェロヴァツ湖に注ぐ滝
日差しのきつかったザグレブやドゥブロヴニクのような快晴だと、ばててしまいそう～これくらいの曇りで大歓迎

ハグロトンボ

現地のネイチャーガイドとおぼしき人とまわっているグループもいます。
湖にはやマス・イワナ・チャブなどが住み、森には1000種以上の植物、150種の鳥、クマやイノシシが生息しているそうです。

ミルカ・トルニナ滝
ミルカ・トルニナ(1863～1941）はクロアチア出身のソプラノ歌手で、1898年ザグレブ公演での出演料をプリトゥヴィツェの自然を守るために寄付、自然保護に尽くしたそうです。

今、年間140万人もが訪れる観光地となっていますが、100年以上前にも観光ブームが起こり、自然破壊の危機を招いたことがあったそうです。
19世紀末～２０初頭にかけて既にポストカードやポスターがつくられていたことをTVで知りました。

侵入禁止区域に入り岩の上に立って自撮りに興ずる〇国のおばさん団体、これさえなければ最高の気分でしたが・・　　　

ミラノヴァツ湖の奥にミラノヴァチュキ滝が見えてきました。
心洗われるような景色が次々と現れるので、歩くことは全く苦になりません。

水は木々の隙間を縫うように流れ、滝となり下の湖へ落ちていきます。

4000年かかって段々畑のような湖になったそうですが、それは水に含まれる石灰分（炭酸カルシウム）の仕業。

滝のしぶきは水分を蒸発させるので石灰分の濃度は濃くなります。苔や藻類に付いた石灰分が成長して石灰華という白い塊を作り、やがてそれが積み重なって天然のダムとなるそうです。今も1年に1㎝ずつ堆積が続いているとか。

昼顔や桔梗のような花
この場面にふさわしい清涼感を与えてくれます。

船着き場のあるP3方向へ進みます。
湖のほとりは深い森、全体の3分の2がブナの木だそうです。

コジャック湖は全長2.3km、最深46m、面積82ha
レストハウスは山小屋風であたりの景観ともマッチしています。スタッフは愛想がない代わり、押しつけがましさや商売っ気がなくていいかな。
軽食を買って、のんびりと広場で過ごしていると、突然賑やかなおばさん団体に囲まれてしまったので場所替え。

遊覧船に乗ってコジャック湖の上流へ向かいます。
乗船時にチケットチェックがあり、小さなスタンプを押されました。
船のエンジン音がしない！電動？　水をたっぷりたたえる静かな湖面をすべるように進みます。

P2に到着

上湖群を散策します。団体客はここまで来ないようです。

草の間から流れ落ちる水、不思議な生き物を見ているようです。

ガロヴァチュキ・ブク滝　16ｍ
マイナスイオンをたっぷり浴びます。

マリ・プルシュタヴァク滝

木は倒れても手を加えずそのまま
やがて水に含まれる石灰分に包まれて白くなります。

ガロヴァツ湖周辺、せせらぎの上に架けられた遊歩道
ブナの木の根は浅いので、やがてこの木も浸食されて倒れ、石灰華が付いて化石になっていくのでしょう。

森は生きています！

他の観光客と写真を撮り合いましたが、「謝々」と言われてしまいました。欧米人には見分けがつかないのかなぁ～
旅行先では最低「こんにちは」や「有難う」を現地語で言うよう心がけていましたが、これからは「ありがとう」と言おうっと！

P2へ戻るか or ST3へ上るか、標識に距離が書いていないので迷いました。
結局P2行きの矢印に従ったところ、ガロヴァチュキ・ブク滝を再び通り過ぎることになりました。

グランディスコ湖湖畔にあるイヴォ・ぺヴァレク博士のレリーフ
自然保護に貢献した人だそうですが、鼻だけ光っています。

P2の船着き場から遊覧船でP1に移動し、ビールで一服

公園内のエコロジーバス通りST2までは登り坂
あなたは階段？それともスロープ？私たちはもちろん・・

エコロジーバスは3連結のベンツ製　ST1に向かいます。
チケットチェックなし

ST1から最初の公園入口に歩いて向かう途中の絶景です。よく歩いたものだと大満足(^^)v

チケットに印刷されている景色は、（行きませんでしたが）下湖の大滝近くから30分ほど急な坂道を登ったところから撮影したものだそうです。
クロアチア語・英語・ドイツ語・イタリア語・フランス語・そして日本語で「ようこそ」と書かれていました。ここで日本人らしき人とは会いませんでした。日本語が中国語やハングル語に代わる日が近いのではないかと・・
皆さん、プリトゥヴィツェに行きましょう！

16:00出発のバスは40分も遅れてやってきました。リスボンから来た一人旅の女の子と一緒に1時間バス停で待ちました。

「ラストケ村」を通過。ツアー会社の広告に「小人が住むような可愛い村」と書かれていますが、（ポポポさんの旅行記によると）クロアチア人がセルビア人を大量虐殺した場所。
また、ザグレブに向かって下っていく途中に、戦車や飛行機が屋外に展示されているところがあります。「戦争博物館」だそうです。
内戦時、アメリカの支援の下で行われた「嵐作戦」でプリトヴィツェ地域をクロアチア人が奪還しましたが、ここでもクロアチア人がセルビア人を大量虐殺したそうです。

美しい景色を堪能し帰国したあとで想像もしなかった事実を知り、複雑な気持ちです。

バスターミナルに戻ってきました。スーパーマーケットKONZUMで自宅用に買い物

夕食はドゥブロヴニクのミレーラさんに教えてもらったレストラン「Carpaccio」
https://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g294454-d2515906-Reviews-Carpaccio-Zagreb_Central_Croatia.html

そのまんま～タコの姿にびっくり！柔らかくおいしくいただきました。
ワインは赤　BABIC　ばっちりです(^^)v

イェラチッチ総督広場は遅くまで若者でにぎわっています。

ズリニェヴァツ広場で百葉箱を見つけました。1884年から気象観測が行われているそうです。
プラタナスの並木道を進むと音楽が聞こえてきました。

フリオ・イグレシアスのような歌声

ホテルに戻ってロビー探検

宿泊客には有名人が多数。ソフィア・ローレン、オーソン・ウェルズ、ロン・カーターなどのサイン入りの写真が飾られています。

翌日はもう帰国日、あっという間です。