2017/06/01 - 2017/06/01
1位(同エリア15件中)
ベームさん
レンヌからカンペールに来ました。1泊します。
フィニステール県の県庁所在地古都カンペールは5~6世紀にイギリスから渡って来たケルト人が最初に定住した街です。またイス伝説ではグラドロン王が水没したイスの替りに築いた町でもあります。
民俗衣装、祭りなどでケルト文化を色濃く残しており、いろんな施設の標記もフランス語とブルトン語で書かれていました。
街なかを流れるオデ川とスティル川に架かる橋の欄干は綺麗に花で飾られ、市民の街を愛する心が伝わってきました。
写真はオデ川に架かる橋。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
- 航空会社
- ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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地図一番左。
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レンヌ駅のキオスクでパンとコーヒーの昼を済ませカンペールへ。
12:17発のTGV。
これはその車両と違います。ブルターニュ地域を走るTERです。格好よかったので撮りました。 -
途中オレー駅。
明日この駅からカルナックへ行きます。 -
ロリアンの手前の美しい景色。
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ロリアン駅。
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ブルターニュ地方の風景。
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カンペール到着。14:35。
2時間20分、時間的には東京・大阪間位です。 -
カンペール駅。
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駅前。
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今日の宿、駅前のメルキュール・ホテル。
フロントで中華か日本料理の店は無いか訊くとオデ川沿いに一つあるとのこと。
西洋の西洋料理は美味しくないのでホテルでは先ず中華か日本料理の店を探してもらいます。 -
ホテルから数百メートル歩くと街を東西に流れるオデ川に出ました。
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川沿いの緑地帯。綺麗に手入れされています。
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オデ川と橋。
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オデ川には幾つもの歩行者橋が架かっています。左岸は緑地帯/公園になっています。
観光案内板は2か国語で書かれていてフランス語ともう一つはブルトン語です。 -
河畔に建つマックス・ジャコブ劇場。
1904年。
マックス・ジャコブ:カンペール生まれの詩人、画家。1876~1944年。
ピカソ、アポリネール、コクト―らと交友を持ち現代詩の先駆者の一人と云われる。ユダヤ人であったため第2次世界大戦中ナチに捕えられナチ収容所で死去。
後で寄るカンペール美術館でその作品を見ることが出来ました。
立派な劇場です。カンペール人がジャコブを誇りに思っていることが分かります。 -
川の中に入って釣りをしている。
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どの橋も欄干に綺麗な花が飾られています。
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川沿いのsushi/寿司店。ホテルで教えてくれたのはここのことでした。夕食はここにしました。エビスビールがありました。
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サン・コランタン大聖堂。
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川底はそれほど綺麗でもないですが橋の架かるこの景観は美しく、川沿いの散歩は心地よいものでした。
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川辺に建つ大きな建物はフィニステール県議会。
カンペールはフィニステール県の県庁所在地です。フィニステールとは地の果てと云う意味だそうで、たしかにカンペールのあるフィニステール県は大西洋に突き出たフランス最西端にあります。 -
オデ川。
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サン・カトリーヌ橋。
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サン・カトリーヌ橋、ブルターニュ博物館とサン・コランタン大聖堂。
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ブルターニュ博物館。
博物館と美術館両方見るのはしんどいのでここはパス。 -
サン・コランタン大聖堂。
町のシンボルです。 -
13~15世紀にかけて建設されました。
塔は19世紀中頃の建設で高さ76mあるそうです。 -
2本の塔の間に騎馬像があります。伝説では5世紀ころのブルターニュはコルヌアイユ国の王、グラドロンです。聖コランタンによりキリスト教に改宗し善政を布いたそうです。
イス伝説と云うのがあります。
グラドロン王にダユーという美貌のわがままな娘がいました。王の善政を嫌い新しい都市を造ってほしいと父にねだります。娘を溺愛する王は娘の云う通りブルターニュ半島の西端、海に面した所にイスという都市を造りました。 -
ダユーはイスに住み酒色に溺れ頽廃した生活を送り、住民も堕落していきました。
父や聖人の諫めも聞きません。遂に怒った神は大洪水を起しイスの街を一晩にして海底に沈めてしまいました。
イスの町は今も海底にそのままの姿で横たわっていて、いつの日かパリが滅びると地上に現われてくる、という伝説です。 -
シーンと静まった堂内。
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身廊。
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内陣と主祭壇。
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マリアの祭壇。
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キリストの埋葬。
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マリアに字を教える聖アンナでしょうか。
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富者と貧者に挟まれるブルターニュの守護聖人聖イヴ。
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最果ての地にもジャンヌ・ダルク像。
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華麗なステンドグラスが圧巻です。
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15世紀ころのものです。
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新約聖書の場面のようです。
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拡大してどのような場面か想像するのも面白いです。
左上は最後の晩餐のようです。 -
右上はキリストの洗礼。右下はオリーヴ山の祈り?
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羊飼いたちのイエス礼拝でしょうか。
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綺麗なステンドグラスの数々。
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最後の晩餐。
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サン・コランタン広場。
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広場にはカンペール特産カンペール焼の土産物店アール・ド・コルヌアイユ。
EUやアメリカの旗に交じって日の丸の旗が。 -
カンペール焼の皿。
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カンペール焼の起源は15世紀頃で、当初は素焼きのものだったが、18世紀初めに名工が出たのと王家の援助があり高級な陶器になっていく。
絵付けはすべて手描きでブルターニュの民族衣装の男女、花、鳥などの図柄が多い。 -
ベカシーヌのマグネット、5ユーロ。
あるトラベラーさんの旅行記によるとベカシーヌとはブルターニュ生まれの都会で働くお手伝いさんで、サザエさん(お手伝いさんではありませんが)みたいに陽気でよく働くフランスで人気の漫画のキャラクタ-だそうです。 -
サン・コランタン広場。
広場の周りはサン・コランタン大聖堂、市庁舎、カンペール美術館で囲まれています。 -
メリー・ゴー・ラウンド。
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カフェ・デュ・フィニステール。
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カンペール市庁舎。
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その隣のカンペール美術館。
今回の旅行ではパリに限らず地方でも極力美術館を訪れるつもりです。
で、ここも寄りました。入館料6ユーロ。
17~19世紀の絵画、ブルターニュやカンペール出身の画家、ブルターニュの風俗を描いた絵、ナビ派、ポン・タヴァン派の絵が多く、土地に根差した美術館と云う感じがしました。 -
幾つか紹介します。
ジャン・ウージェーヌ・ブラン(1852~1926):ベノデの聖母の訪問。
1898年。 -
アルフレッド・ギュー(1844~1926):コンカルノーからサン・タンヌ・ド・フェナンのパルドン祭への到着。
パルドン祭:ブルターニュ地方のお祭り。過去1年間の罪の許し(パルドン)を請う祭り。 -
アルマン・ウージェーヌ・バッハ:ブルターニュのミサの後。
1893年。 -
ジュール・ブルトン(1827~1906):水汲み場にて。
1892年。
農民の絵を多く描きました。 -
ジャン・アルメル・ボーフィユ(1882~1952):3人のブルターニュ女。
1939年。
ブルターニュ独特のコワフという高い帽子を被っています。 -
オディロン・ルドン(1840~1916):ロイアンの近く、ヴァリエールの断崖。
ボルドー生まれ。象徴主義の代表者。幻想的、神秘的絵画が多いが、ブルターニュの風景画もよく描いている。 -
オディロン・ルドン:ペイルルバードの沼。
1897年。 -
オディロン・ルドン:赤い屋根のある白い家の群れ。
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オディロン・ルドン:オレー、サン・グースタンの港。
1875年。 -
オディロン・ルドン:メドック地方、木。
1868年頃。 -
オディロン・ルドン:メドック地方の荒野。
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ピエール・ド・ブレ(1890~1947):タバランのフレンチ・カンカン。
1937年。
カンペールの画家。 -
ピエール・ド・ブレ:ルクサンブール公園の人形芝居。
1919年。 -
ジャン・ムラン(1899~1943):ピエタ。
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ルシアン・ジュナン81894~11953):カンペールのオデ川。
1929年。 -
Jean Caveng(1905~1993):パンクラスの紹介/La Presentation de
Pancrasse。
意味が分からないので原題を載せます。 -
Jean Caveng:Le "Pif d'Azur"。
銘酒屋らしき店の看板に書いてあります。直訳すると「青い鼻」となりますが。 -
Jean Caveng: ゴーフル嬢。
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レンヌもここも地方の美術館はひっそりしていました。
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マックス・ジャコブ(1876~1944):風景。
マックス・ジャコブ劇場の所で紹介しました。カンペール出身の最大の芸術家。 -
マックス・ジャコブ:風景の中の牛。
1943年。 -
マックス・ジャコブ:聖人たちの像。
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マックス・ジャコブ:マギ(東方三博士)の礼拝。
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マックス・ジャコブ:ロクマリアの教会。
1927年。 -
マックス・ジャコブ:セーヌ川とポン・ヌフ。
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マックス・ジャコブ:ポン・ヌフと学士院。
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マックス・ジャコブ:辻馬車のある風景、アッベス広場。
パリでも活動していたようです。 -
マックス・ジャコブ:カンペールの祭り。
1930年。 -
マックス・ジャコブ:ブルターニュの光景、ドゥアルヌネにて。
1930年頃。 -
マックス・ジャコブ:海、ブルターニュの風景。
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パブロ・ピカソ(1881~1973):マックス・ジャコブの肖像。
1956年。 -
ジャン・コクトー(1889~1963):マックス・ジャコブの肖像。
1961年。 -
リオネル・フロッシュ(1895~1972):コルヌアイユ、海、パルドン祭り、風景。
カンペールの画家。 -
ピーテル・ブリューゲル2世(1564年頃~1636):結婚式の踊り。
1600年頃。
息子の方です。 -
フランドル派:風景の中の家族。
1661年。 -
セザール・フォン・ロー(1743~1821):秋の風景。
1821年。 -
ジェームス・プラディエ(1790~1852):休息する女猟師。
1830年。 -
アンリ・マレ(1913~1964):干潟の船。
1910年。 -
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ジャン・オノレ・フラゴナール(1732~1806):ミネルヴァとマルスの戦い。
1771年頃。
18世紀フランス・ロココを代表する画家。 -
ジャン・オノレ・フラゴナール:バラ(処女性)の喪失。
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ジャンバティスタ・ピットーニ(1687~1767):キリスト降誕。
1730~1740年頃。 -
サーノ・ディ・ピエトロ(1406~1481):聖母子。
イタリア、シェナ派の画家。 -
ジャン・ヴィクトール・シュネッツ(1787~1870):殺された女。
1824年。
よく分かりませんが、直訳するとこうなります。 -
テオドール・グダン(1802~1880):カマルの港。
1830年。 -
カミーユ・コロー(1796~1875):ピエールフォン城の眺め。
1845年頃。
風景画の大家。 -
カミーユ・コロー:ブルターニュの風景。
1865年頃。 -
ウジェーヌ・ブーダン(1824~1898):教会の前のブルターニュの女たち。
ノルマンディーのオンフルールで生まれる。風景画、特にノルマンディー地方の海や浜辺の景色を好んで描いた。モネの師でもあった。 -
ウジェーヌ・ブーダン:海景画、ノルマンディーの浜辺。
1856年。 -
ウジェーヌ・ブーダン:カンペールの港。
1857年。 -
ウジェーヌ・ブーダン:果物の上で死んだ自然。
1860年頃。 -
ポール・セリュジェ(1864~1927):ブルターニュの老婆。
ナビ派の創始者。 -
ポール・セリュジェ:水甕を持った若いブルターニュの女。
1892年。 -
ポール・セリュジェ:シャトーヌフ・デュ・ファウのノートルダム教会のパルドン祭。
1894年頃。
パルドン祭の風景が多く描かれています。ブルターニュ地方にいかにこの祭りが根付いていたかが分かります。教会で一年の罪の許しを請うミサのあと、人々は民族衣装を着てローソクや教区の旗を掲げて街を練り歩きます。 -
ポール・セリュジェ:青の背景の林檎。
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ジョルジュ・ラコンブ(1868~1916):ブルターニュ地方の髪型の3人の女。
1894年。
ナビ派の一員。 -
モーリス・ドニ(1870~1943):ペロ・ギィレックのレガッタ。
1892年。
ナビ派。 -
フェリックス・ヴァロットン(1865~1925):木のある風景。1911年。
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アンリ・モレ(1856~1918):ドエランの港の入り口。
1908年。
ポン・タヴァン派。
ポン・タヴァン派とかナビ派とかややこしいですが、ポン・タヴァン派とは1880年代後半ゴーギャン、エミール・ベルナールを中心にブルターニュの小村ポン・タヴァンに集まった絵画集団。その中からポール・セリュジェ、モーリス・ドニを中心にパリで結成されたのがナビ派。したがってポン・タヴァン派の殆どはその後ナビ派の一員となっている。ほかにはボナール、ヴュイヤールなど。 -
ルシアン・シモン(1861~1945):ジャガイモの収穫。
1907年。 -
シャルル・コッテ(1863~1925):サンタンヌ・ラ・パリュ教会のパルドン祭のプルーガステルの女たち。
ルシアン・シモンと同様ブルターニュ地方の農民、漁民の姿を描いた。 -
ジャン・ジュリアン・ルモルダンの展示室。
1878~1968年。
ブルターニュのビグダン地方の生活・風俗を描いた画家。 -
拡大。パルドン祭の風景のようです。
この絵、この旅行中にどこかで見た様な気がしました。今までの写真を見直してみるとはたしてありました。
ディナンのサン・マロ教会にこの絵が掛けられていました。勿論カンペール美術館の方が本物です。 -
ディナン、サン・マロ教会の絵。
つまらないことですがこんなことを発見するのは嬉しいものです。 -
地の果ての町に素晴らしい美術館がありました。フランスの文化の奥深さを感じました。
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美術館を出てサン・コランタン大聖堂から延びるカンペールのメイン通りケレオン通り。
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ケレオン通り。
大聖堂からステール川にかけては木組みの家が並ぶ中世の街です。 -
振り返るとサン・コランタン大聖堂。
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3階、4階が重いスレート葺きになっています。
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ケレオン通り。
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中央市場。
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中をちょっと覗いてみました。
入口右手にsushiの店があります。 -
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サン・フランソワ通り。
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オデ川に注ぐステール川。
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オデ川沿いの店を覗きながらぶらぶら歩いてホテルに戻ります。
途中で川沿いにあったsushi店に寄りエビスビールを飲みました。海外では寿司だけは食べまいと決めていましたが、メニューの写真にほだされてつい信念を曲げてしまいました。オーナーが日本人が珍しいと見えて私の食べる様を見に来ます。
「美味しいか?」と訊いてきます。美味しいはずがありません。しかしここでノン、と云ったら日仏友好に傷がつきます。涙を呑んでセ・ボン/美味しいと答えました。
嘘という罪を一つこさえました。来年のパルドン祭で罪を告白し謝らないといけません。 -
カンペール焼。
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マックス・ジャコブが住んだことがある家だそうです。
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この絵はカンペール美術館にあったジャン・コクトーが描いたマックス・ジャコブですね。
美術館と大聖堂と川沿いの景観以外には特に見るべきものは無い町でしたが、綺麗な街でした。
明日はカルナックを見てヴァンヌに泊まります。
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