上五島教会コンプリートの旅（番外編）

2016/01/27 - 2016/01/31

2016年1月30日。新上五島町での椿油搾油体験をまとめてみました。当初全く考えてなかったけどひょんな事から体験する事に。これはぜひともやる価値アリ！

エリア 五島列島(長崎)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: レンタカー
• 旅行の手配内容: 個別手配

五島での椿油の搾油体験、事前にネットで見て知っていたけど「ふーん」くらいでスルーしていた。旅の二日目にお土産屋さんに立ち寄った時も特に興味もなかった。三日目、観光物産協会が紹介してくれたので、「それなら行ってみるか」程度の熱意だったのだがこれが体験してみて見方が180度変わった。
新上五島にある、つばき体験工房。原則1週間前予約だが直前予約は観光物産協会に要相談。体験料、大人1540円、材料費750円。これで大体250～300ccの油が採れる。

つばき体験工房の中の様子。写真撮影許可有。資生堂のTSUBAKIには五島の椿油が使われていて、商品も並んでいる。蒸発法(約3時間)と圧搾法(約2時間)から選べる。今回の私のように一人で来る人もたまにいるそう。

椿の種。ここから1kg計量。1kgの種から僅か300ccしか採れないなんて貴重な油なんだと再認識。搾り終わった油のボトルも並んでいる。担当してくれるのは新上五島町振興公社椿油事業部の職員さん。

搾り終わってボトル詰めされたものがこちら。これは搾油してから一か月程度たったもの。不純物が沈殿して透明になるとのこと。

これが椿の実。花が終わって青い実がついて、8～9月頃に収穫するそう。実が割れて種が採れる。

1kgの椿の種を石臼と杵ですり潰す。大体平均すると20分くらいでできるらしいが、今回私は40分かかった。中には80代の人も訪れてこの工程を体験していく人もいるらしいがその時は職員さんが手伝うとのこと。

種のすり潰し、20分経過。右が私の、左が職員さんがすり潰し終わったもの。結構な力仕事で汗ばむ。エアコンを切ってもらうよう頼むと「皆さんそうおっしゃいます」と言われた。

30分経過。茶色い種の中に黄色い蝋のような部分が隠れていて、すり潰すとそれが出てくる。それらをとにかく細かく細かく砕く。餅つきの要領でやると種が飛び散るのであくまでゴリゴリすり潰す。

すり潰した種をガーゼで包んで蒸籠へ。10分程度蒸し上げる間に椿油搾油についてのDVDを鑑賞。無駄のない工程。DVDも大変興味深い内容で10分があっという間。

蒸し上がった椿の種。今まで嗅いだ事もないようないい香りが立ち上る。ほれぼれするほどの香りの良さ。

蒸し上がった椿の種を3回に分けて手動ポンプで圧搾。ポンプを繰り返し上げ下げしていると徐々に圧がかかる。終盤は硬くてポンプが動かなくなる。そこまで搾れればOK。

圧搾していると油がじわりと滲み出てくる。滲み出た瞬間、最初の達成感。綺麗な黄色の液体が絶えず出てくる。

椿油の搾りかす。ここまでぺったんこの円盤が全部で3つできる。搾りかすは肥料として利用できるそう。今回は持ち帰りという話にはならなかったけど頼めばもしかしたらもらえたんだろうか。

3袋搾り終わって、約250ccの油が採れた。今回は少ない方らしい。大変な力仕事を経てここまで搾れた事に感動。

搾りたての油を濾紙でこしてボトル詰め。ずっと興奮しっぱなし。ちょっと難しい作業は全部職員さんがやってくれるのでがぼっと零す心配なんかもなし。

最後に機械でキャップをはめて完成。調味料によくあるキャップのように密閉されてて使う時に蓋の中身をめくれるようになっている。料理でも髪でも肌でも何でもござれの優秀な油。体験の感動も鑑みるとコスパは凄くいい。