南イタリアの特徴的な街を一日づつ街歩き　～レッチェ、マテーラ、バーリ～

2016/09/09 - 2016/09/12

こちらのブログでより詳しい旅行計画、旅行記について綴っています。
http://tabikichi.hatenadiary.com/entry/puglia01
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南イタリアの特徴ある街をそれぞれ１日づつ日帰り観光した旅の記録です。
１日目は南イタリアのバロックの街、レッチェ。２日目は洞窟住居の景色が圧倒的なマテーラ。マテーラではネットで予約してcripta del peccato originaleの見学にも行きました。最終日３日目は旧市街が雰囲気のあるバーリ。（アルベロベッロは日程の問題で断念。）
ホテルはバーリに取って、バーリを起点に公共交通機関を使って移動しました。

エリア マテーラ(イタリア)

バーリの駅から１５分ほどの、ホテルモデルノ。ここを拠点にレッチェ、マテーラ、バーリ旧市街を観光します。

Hotel Moderno ホテル

１日目。バーリ中央駅から国鉄を使ってレッチェに向かいます。所要２時間です。

バーリ駅 (国鉄) 駅

着きました。レッチェはスペイン統治時代のカルロ５世によってつくられたそうです。あいにくの天気ですが、淡い色の石灰岩でつくられたバロックの街並みが素敵。

路地にも石灰岩の建物の感じが出ていて雰囲気あります。

レッチェ旧市街 旧市街・古い町並み

この日は雨が降ったり止んだりの天気でした。

工事中ですが、サンタクローチェ聖堂の見事なファサード。

サンタ クローチェ聖堂 寺院・教会

サンタクローチェ聖堂の内部。レッチェの教会は、ここも含めて、内装が外観をしのぐ勢いでバロックです。すごい装飾。

この柱のこれでもかといった彫り込み。そういえばスペイン、ポルトガルの教会もこんな感じでした。

サンティレーネ教会のファサード。ガイドブックによるとレッチェバロック様式です。

サンティレーネ教会 寺院・教会

主祭壇の装飾の様子。

ドゥオーモとドゥオーモ広場です。この広場はほんと美しくて見飽きない場所でした。

ドゥオーモ広場 広場・公園

ところで、レッチェのバロックな建物は石灰岩でできているので、教会などの建物も近づいてみるとこんな具合に穴が開いています。いつか雨で削り取られて無くなってしまうのではないだろうか。

雨に濡れた路面がきれいで写真を撮りました。
しかしそんな悠長なことをしているうちにいつの間にかひどい土砂降りになり、完全に足首まで水没した状態で駅へと戻ることになりました。

帰りの電車はコンパートメントタイプのユーロスター。ミラノ方面まで行く長距離列車だったようです。バーリまで乗車時間が短い（１．５時間）のはいいけど、他の乗客は完全に寝台列車のつもりのようで、出発してすぐに部屋の電気が消されて真っ暗になりました・・・
知らない外国人と真っ暗なコンパートメントはいやなので、廊下の補助席にずっと座ってました。

２日目です。バーリの国鉄の駅とは別の、FAL鉄道のホームへ。所要約１時間です。

バーリ駅（FAL鉄道） 駅

マテーラに着きました。駅からサッシ地区（洞窟住居）方面へ歩きます。まだ普通の街並みです。

が、いきなりこれが見えました。なんだこれはー！すごいじゃないですか。

マテーラの洞窟住居と岩窟教会公園 史跡・遺跡

道なりに沿って緩い坂道を下っていくと、だんだんサッシ地区の中に入っていき、両側にこのような景色が見えてきます。

ですが、ここで一度駅前で引き返します。cripta del peccato originale、原罪の洞窟礼拝堂の見学の予約時間が迫っていたからです。

ここで、駅前のタクシー乗り場からタクシーで行く予定だったのが、タクシーが一台もいない＆通りかからないという非常事態に。駅員さんに相談したらタクシーの電話番号を示され。。。
恐る恐る電話をかけ、ウナタクシーペルファボーレ、マテーラスタツィオーネ、で何とか通じました。

来てくれたタクシーに、行き先であるクリプタデルペッカートオリジナーレ、というとすぐにわかってくれました。駅員さんも心配したのか、通訳になってないけれど、私たちの行きたいところをタクシー運転手に伝えてくれて、良い人でした。このクリプタは地元でも有名な観光地のようです。行って戻ってくるので５０ユーロと示され、了解し、出発。

マテーラ 散歩・街歩き

見学は小グループで行われます。まずチケットオフィスに集合した後、係りの人が車で先導する道を、申し込んだ人たちがそれぞれの車でぞろぞろついていくというものでした。
係りの人が到着地の駐車場に車を止め、他の見学者も車を降ります。タクシーにはここで待っていてもらいます。この橋が見えるここからは歩きです。

洞窟内部のフレスコ画は、いたるところに描かれている赤い花がとても印象的でした。ペッカートオリジナーレ（原罪）が示すように、裸のアダムとイブ、そして蛇の巻き付いたリンゴの木という、美しいフレスコ画があったのですが、この写真を撮った後に撮影は禁止、と言われてしまいました。
このあと洞窟内に座らされ、イヤホンのオーディオガイドで洞窟の由来やそれぞれのフレスコ画の説明を音声で聞きました。日本語はありませんが、英語が用意されています。

見学終わり。洞窟の入り口と陸橋。待っててもらっていたタクシーでマテーラ駅まで戻りました。

再びサッシ地区の観光に戻ります。この時点で１６時くらいです。３つの洞窟教会の共通券を買って、それぞれ回ることにしました。
こちらはマドンナ・デ・イドリス教会。内部にはほとんど消えかかったフレスコ画がありますが、撮影は不可でした。

サンタ マリア デ イドリス教会 寺院・教会

共通券で入れる教会二つ目、サンタ・ルチア・アッレ・マルヴェ教会。内部のフレスコ画が素晴らしかったです。でもここ、ものすごく迷いました。
こんなに地図が役に立たない街があるとは。。地図を見ても、それが道なのか、階段なのか、家なのか、岩なのか、わからない。実物を見てもそれが道なのか家なのか岩なのか判別がつかない（笑）。何回か同じところをぐるぐるして、ようやくたどり着きました。

サンタ ルチア アッレ マルヴェ教会 寺院・教会

共通券で入れる３つ目の教会に行く前に、崖っぷちに建つサン・ピエトロ・カヴェオーソ教会を見学しました。内部は質素です。

サン ピエトロ カヴェオーゾ教会 寺院・教会

３つ目の教会に行く途中にマテーラのドゥオモがありました。

ドゥオーモ 寺院・教会

シンプルな外観ですが、内部は意外にも金ぴかです。

共通券で入れる３つ目の教会、サン・ピエトロ・バリザーノ教会に着きました。洞窟と一体化したファサードが素敵です。ここは３つの教会の中で一番大きな教会でした。

サン ピエトロ バリサーノ教会 寺院・教会

マテーラ駅へ戻る途中に、サン・ジョヴァンニ・バッティスタ教会がありました。ミサ中で内部には入れませんでしたが、ファサードがとても美しい教会です。特に入り口の装飾が素晴らしいです。こういった、マテーラの教会に限らずですが、素朴だけど左右対称の単純なデザインの教会は、華美なバロックやゴシック様式にはない、原始的な力強さを感じるので好きです。

サン ジョヴァンニ バッティスタ教会 寺院・教会

これでマテーラの観光も終わりです。ちょうど１９時過ぎに、サッシ地域の観光が終わったことになります。何とか日が暮れる前に全部見終わりました。地図を持って歩いて、所要３時間強というところでしょうか。このあと１９時半ごろからとっぷり暗くなってきます。
とにかくこの地域は歩くだけで絶景に次ぐ絶景に出会える街でした。

３日目はバーリ旧市街です。新市街のホテルから歩いて旧市街方面へ。この日は晴れました。

内陸の街に行っていたので海が新鮮です。

旧市街の路地の様子です。

バーリ 旧市街 旧市街・古い町並み

巨大なサン・二コラ教会に着きました。東側の聖人だったサン・ニコラですが、遺体がトルコの辺りからバーリに移されたため、こちらが巡礼の地になっているとのことです。その後西側のカトリックでも聖人となったため、カトリック・正教問わず巡礼者が絶えないとか。確かにサンニコラの肖像や彫刻は正教系の修道院でよく見る服装でした。

サン ニコラ教会 寺院・教会

旧市街では、入り口のドアの上とか、壁と壁の間とか、そういうところにキリストとかマリアをたたえる小さな祭壇があります。どれもカラフルで、かなり頻繁に見かけました。

旧市街を迷ってあちこち歩いた末、ようやくカテドラルが見えてきました。バラ窓が美しいです。

カテドラーレ 寺院・教会

バラ窓の上部にはこんな彫刻があります。架空の動物だそうです。

バーリ旧市街の最後はノルマン人が統治していたころに建てた城塞。

ノルマンノ スヴェヴォ城 城・宮殿

城塞の中はこんな中庭になっていました。

内部は、カテドラルに置いてあった彫刻などを展示していました。中世の頃の動物や人の顔モチーフの彫刻はユーモラスな表情で、面白いです。

これで観光は終わりです。こちらも旧市街の、壁と壁の間に作られた小さな祭壇。バーリ旧市街を抜けて、新市街へ戻ります。

最後、空港へは、国鉄でもなく、マテーラに行くときに利用したFAL鉄道でもなく、最近できたという空港鉄道で向かいました。
公共交通機関の時刻表とにらめっこしながらの旅でしたが、事前に調べておいたおかげで行きたかった観光地は全部行くことができました。

最後に・・・
公共交通機関とは言いますが、レッチェ行きの国鉄はいきなり２０分出発が遅れました。よくあることのようですが、バーリからレッチェまでは乗換えがないので、到着が遅れるだけで済みました。
また、マテーラへは私鉄を使いましたが、この鉄道は日曜日に運行していないので旅程がかなり制限されました。一応、日曜の場合はバスで行くことができるみたいです。
最後の空港鉄道は、空港駅についてからちょっと歩きました。シャトルバスの方が乗り場は近いです。