2017/04/05 - 2017/04/05
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puricさん
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JR大阪環状線からよく見える桜の名所、毛馬桜之宮公園に行ってきました(通り抜けでは無い)
最寄の桜ノ宮駅を降りるとすぐ。
毛馬から天満橋のあたりまで、大川に沿って続く広い桜之宮公園の桜の木は5000本近く、ソメイヨシノをはじめカンヒザクラ、ヤマザクラ、オオシマザクラなどなど、川のそばの桜並木が美しい。
また、大川には遊覧船が出ているので、川から桜を楽しむ事もできます。
今年は例年に比べると少し寒い日が多い気がしますが、4月に入り少し暖かい日が続いて一気に開花しました。
会社の行事として(渋々)訪れたのですが、たらふく飲んで食って解散後、少し残ってぷらぷらして、夕暮れの公園を見て帰りました。
残念なのはカメラを忘れてiPhoneしか無かった事!
桜の花は心の栞
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
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桜の樹の下には屍体が埋まっている!
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それは信じていいことなんだよ。
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何故って桜の花があんなに見事に咲くなんて信じられない事じゃ無いか。
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俺はあの美しさが信じられないのでこの二三日不安だった。
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しかしいま、やっとわかる時が来た。
桜の樹の下には屍体が埋まっている。 -
これは信じていいことだ。
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どうして俺が毎晩家に帰ってくる道で、俺の部屋の数ある道具のうちの、選りに選ってちっぽけな薄っぺらいもの、安全剃刀の刃なんぞが、千里眼のように浮かんでくるのかーーおまえはそれがわからないと言ったがーーそして俺にもやはりそれがわからないのだがーーそれもこれも同じような事に違いない。
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一体どんな樹の花でも所謂真っ盛りという状態に達すると、あたりの空気の中へ一種神秘な雰囲気を撒き散らすものだ。
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それはよく回った環状線が完全な静止に澄むように
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また、酔っ払うときまって何かの幻覚を伴うように
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灼熱した生殖の幻覚させる後光のようなものだ。
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それは人の心を撲たずにはおかない、不思議な、生き生きした、美しさだ。
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しかし、昨日、一昨日、俺の心をひどく陰気なものにしたものもそれなのだ。
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俺にはその美しさがなにか信じられないもののような気がした。
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俺は反対に不安になり、憂鬱になり、空虚な気持になった。
しかし俺は今やっとわかった。 -
お前、この爛漫と咲き乱れている桜の樹の下へ、一つ一つ屍体が埋まっていると想像して見るがいい。
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何が俺をそんなに不安にしていたかがお前には納得がいくだろう。
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馬のような屍体、犬猫のような屍体、そして人間のような屍体、屍体は皆腐乱して(略
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桜の根は貪婪なタコのように、それを抱きかかえ、イソギンチャクの食糸のような毛根を聚めて、その液体を吸っている。
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何があんな花弁を作り、何があんな蕊を作っているのか、俺は毛根の吸い上げる水晶のような液が、静かな行列を作って、維管束のなかを夢のようにあがってゆくのが見えるようだ。
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お前は何をそう苦しそうな顔をしているのだ。
美しい透視術じゃないか。
俺はいまようやく瞳を据えて桜の花が見られるようになったのだ。 -
昨日、一昨日、俺を不安がらせた神秘から自由になったのだ。
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二三日前、俺は、ここの渓に下りて、石の上をひた歩きしていた。
水のしぶきのなかからは、あちらからもこちらからも、薄羽蜉蝣がアフロデイツのように生まれて来て、渓の空をめがけて舞い上がってゆくのが見えた。 -
お前も知っているとおり、彼らはそこで美しい結婚をするのだ。
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暫く歩いていると、俺は変なものに出喰わした。
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それは渓の水が乾いた磧へ、小さい水溜を残している、その水の中だった。
思いがけない石油を流したような光彩が一面に浮いているのだ。お前はそれを何だったと思う -
それは何万匹とも数のしれない、薄羽蜉蝣の屍体だったのだ。
隙間なく水の面を被っている、彼等の重なりつつあった翅が光りにちぢれて油のような光彩を流しているのだ。 -
そこが。産卵を終った彼等の墓場だったのだ。
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俺はそれを見た時、胸が衝かれるような気がした。
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墓場を暴いて屍体を嗜む変質者のような残忍な喜びを俺は味わった。
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この渓間では何も俺をよろこばすものは無い。鶯や四十雀も、白い日光をさ青に煙らせている木の若芽も、ただそれだけでは、もうろうとした心象にすぎない。
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俺には惨劇が必要なんだ。
その平衡があって、はじめて俺の心象は明確になってくる。 -
俺の心は悪魔のように憂鬱に渇いている。
俺の心に憂鬱が完成する時にばかり、俺の心は和んでくる。 -
お前は脇の下を拭いているね。
冷や汗が出るのか。
それば俺も同じだ。何もそれを不安がることは無い。 -
べたべたとまるで精液のようだと思ってごらん。
それで俺達の憂欝は完成するのだ。 -
ああ、桜の樹の下には屍体が埋まっている!
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一体どこから浮かんできた空想かさっぱり見当のつかない屍体が、いまはまるで桜の樹と一つになって、どんなに頭を振っても離れてゆこうとしない。
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今こそ俺は、あの桜の樹の下で酒宴を開いているストレス溜まってそうな会社員たちと同じ権利で、花見の酒を呑めそうな気がする。
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