2017/03/24 - 2017/03/28
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彷徨人MUさん
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1).旅の始めに
桜桃の 花のかげろう 濠渡る
「白居易」(772年~846年)は、山西省太原の人であり、字名は「楽天」、号を「香山居士」という。西暦800年、29歳で、当時の上級職試験「進士科」に及第、803年中央官僚採用試験に合格し、高級役人への第一歩を踏む。
2).「洛陽」での「白楽天」
「白楽天」は、西暦800年代前半、江南地方の「杭州」と「蘇州」で、「刺史」(知事)として勤務している。 蘇州を離れて十年余、838年、「洛陽」で詠んだ「江南を憶う詞」の中で、「杭州」と「蘇州」の刺史時代を懐かしみ、その想いを切々と詠んでいる。
江南は好し 風景かつて諳んず
日出ずれば 河辺の花は紅きこと火に勝り
春来たれば 河の水は青きこと藍の如し
能く江南を 憶わざらんや
3) .蘇州での、「白楽天」の、日々を辿る
①. 「呉中好風景二首」其の一
「白楽天」の蘇州刺史時代は、825年5月から826年6月までである。隠居後、洛陽で書いた「呉中好風景二首」の「其の一」で、蘇州での、夏の日を詠んでいる。
呉中好風景 蘇州は 実に景色が良い
八月如三月 八月でも まるで三月のように美しく
水①葉仍香 水面に浮かぶ アサザの葉は みずみずしく
木蓮花末歇 木蓮の花は 未だ尽きず
海天微雨散 空が晴れて 小雨が止めば
江郭繊埃滅 河のほとりの街には 塵一つない
暑退衣服乾 暑さが和らぐに連れ 衣服も乾き
潮生船舫活 潮が満ちれば 舟の行き来も賑やかとなる
兩衙漸多暇 午前の公務は 次第に落ち着き、
亭午初無熱 正午になり 暑さも和らいできた
騎吏語使君 馬廻りの部下が 私に、告げるに、
正是遊時節 お出掛けには、好い頃となりました、と。
(注)①は、「草冠に行」、「水①」で、「アサザ」のこと
②.「山塘街」を行く
蘇州の旧城内は、四方を堀で囲まれており、その近くに、北西に流れる「山塘河」があり、その河沿い一帯が、「山塘街」である。「山塘勝跡」の門を入ると、「唐少傳白公祠」(白楽天を祀る社)があり、正面に、スリムな体型の、神経質そうな五十代の、役人の正装姿の白楽天の立像があった(タイトル写真参照)。そこから、呉王「闔閭」が葬られた「虎丘」の「雲厳寺塔」を目指し、「山塘河」沿いを、僕は、歩いて行った。
河面舐め 気儘競り合う 柳かな
「山塘河」沿いの「堤道路」に植えられた、風に揺れる柳の木の間から、「山塘河」に架かるアーチ橋が見えてきた。「普済橋」である。その橋掛かりの堤道路に、「白公橋遺跡」(白楽天橋)の石碑があった。更に行くと、「山塘河」沿いの集落を、囲む様に流れる水路に、「白姆橋」(白楽天夫人橋)と言う名の、小さな橋が架かっていた。
(参考)中国の一里は約0.5㎞、『七里山塘』への距離は、約3.5㎞。
「小舫」 (小さな舟)
小舫一艘新造了 小さな舟を 一艘新しく造った
軽装梁柱痺安篷 柱を立て 屋根を低く葺いた程度に過ぎないが
深坊静岸遊應遍 街の奥の 静かな岸辺を辿ることが出来る
浅水低橋去尽通 浅い水の上も 低い橋の下でも 通れる
黄柳影籠随棹月 黄色く芽吹いた柳の影に 棹に絡まるよう月が映り
白蘋香起打頭風 白い浮草の香りが 頬を打つ風から 漂ってくる
慢牽欲傍櫻桃泊 ゆっくり櫓を漕ぎ 桜桃の花の下で停泊したいが
借問誰家花最紅 お尋ねするが どの家の花が一番紅く美しいのかな
4). 白楽天の詩「正月三日閑行」で詠まれた、蘇州の「水路」を辿る
「黄〇巷口鶯欲語」という出だしの、蘇州の正月を詠んだ白楽天の「正月三日閑行」と言う詩がある。この詩が読まれた場所の手掛かりを、詩の中で、二つ見つけた。一つは『黄〇巷』(こうりの街角)と言う街の名で、もう一つは、『烏鵲河』(カササギ)と云う鳥の名の小川である。市の中心を南北に走る「烏鵲橋路」を北に辿り、「十全街」との交差点近くで、コンクリート製の「烏鵲橋」を見付けた。下を流れる川は、「烏鵲河」であった。白楽天は、春まだ浅い頃、公務を終え、鴬の鳴き声を聞きながら、この辺りの「烏鵲河」で、舟遊びを楽しんでいたのだろう。(完)
* 資料:下定雅弘著「白楽天」
* Coordinator: H. Gu
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山塘街入り口付近に掛かる「山塘橋」
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「山塘橋」からの眺め
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「山塘河」石碑
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唐少傳白公祠(白楽天)
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「山塘橋」付近から西外城河付近
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「山塘橋」付近から西外城河付近
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「山塘街」の入り口「山塘勝跡」
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「渡僧橋」から眺める「山塘河」
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山塘河に架かる「通貴橋」
「山塘河」に掛る横跨河には、出発点の「山塘橋」から始まり、「通貴橋」、 「星橋」、「彩雲橋」、「普済橋」、「望山橋(便山橋)」そして「西山廟橋」があるようだが、既に取り壊されている橋もある。 -
山塘河沿いの風景
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山塘河沿いの風景
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山塘街の古い商店街
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山塘河に架かる「星橋」
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「山塘河」は、今は虎丘に向かう観光船も通る、賑やかな運河である。やがて、遠くの山の上に「雲厳寺塔」が、幽かに見えてきた。
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山塘河沿いの古い住宅群
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山塘河沿いの,「白公橋遺跡碑」
嘗て、「白公橋」(白楽天の名の橋)が掛かっていた辺りの堤に、「白公橋遺跡碑」が建てられていた。
「縦に貫く堤に架かる橋」には、「毛家橋」、「桐橋」、「白公橋」、「青山橋」、「緑水橋」、「斟酌橋」、そして「万点橋」等も、嘗てはあったようだ。
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山塘河に架かる「普済橋」と、河面に揺れる新緑の枝垂れ柳
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イチオシ
「山塘河」沿いの集落脇を流れる水路に掛かる「白姆橋」(白楽天夫人という名前の橋)
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「中國南社記念館」の前を流れる山塘河沿いの、新緑の柳
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「山塘河」の対岸の堤防道路に、縦に造られた新しい「亭橋」
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「虎阜禅寺」
その先に見えるの塔は、虎丘に建つ、東洋の斜塔とも呼ばれている呉王闔閭が葬られている「雲厳寺塔」 -
「虎丘」に建つ、東洋の斜塔とも呼ばれている呉王闔閭が葬られている「雲厳寺塔」
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蘇州の旧城内のほぼ中央を東西に走る「十全街」の交通標識
標識版の中の左上部には、「鳥鵲橋路」が記載されている -
白楽天が、蘇州市内を小舟で行くと言う「正月三日閑行」という漢詩を辿る。
「十全街」道路の北近くを流れる「烏鵲河」に架かる、コンクリート製の「烏鵲橋」(東向き) -
「正月三日閑行」という漢詩を辿る
「十全街」の北側を東西に流れる「烏鵲河」に掛かる、今の「烏鵲橋」(西向き) -
「正月三日閑行」という漢詩を辿る
「十全街」の北側を東西に流れる「烏鵲河」 -
「正月三日閑行」という漢詩を辿る
「十全街」の北側を東西に流れる「烏鵲河」 -
「正月三日閑行」という漢詩を辿る
「十全街」の北側を東西に流れる「烏鵲河」に掛る太鼓橋 -
「正月三日閑行」という漢詩を辿る
「十全街」の北側を東西に流れる「烏鵲河」 -
「正月三日閑行」という漢詩を辿る
「十全街」の北側を東西に流れる「烏鵲河」沿いの狭い土手に咲く桜桃の花。八重と、一重の桜桃の花が咲いていたが、その真ん中にある桜は、未だ蕾が堅かった。 -
「正月三日閑行」という漢詩を辿る
「十全街」の北側を東西に流れる「烏鵲河」 -
「正月三日閑行」という漢詩を辿る
「十全街」の北側を東西に流れる「烏鵲河」 -
桜桃の花
蘇州の旧城内を取り巻く「南城外河」沿いに咲く、桜桃の花
桜桃の 花のかげろふ 濠渡る
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「十全街」のグルメ街での昼食
「潤記小炒王」 -
「十全街」のグルメ街での昼食
「生炒菜心」 -
「十全街」のグルメ街での昼食
「上湯原汁西洋菜」、 -
「十全街のグルメ街での昼食」
「西蘭花帯子蝦」
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