2017/02/16 - 2017/03/04
38位(同エリア166件中)
hayaojisanさん
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10年ほど前にパタゴニアのアルゼンチン側を旅した。その時、時間の不足でチリ側に行くことができなかったのが、ずっと心残りであった。昨年、イギリスを旅した際に、ロンリープラネットの古本(10年以上前の)を安く入手したことから、再びパタゴニアへの思いが高まった。だがパイネのトレッキングには山小屋の事前予約が欠かせない。シーズンも深まっており、近傍の町からの日帰りツアーしかないかと思いながら、ネットで探すうちに、ファンタスティコ・スールという現地の旅行社を見つけ、連絡を取って見ると、希望した「Wコース」は取れないものの、4泊5日の「2大渓谷コース」は可能という。これで夢が実現できる。ただ、航空券を先に取ってあったので旅程が非効率なものとなってしまった。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 3.0
- グルメ
- 2.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 船 徒歩
- 航空会社
- エアカナダ ラタム チリ
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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私はサンチアゴは海岸にあると思っていたが、実は両側を山脈に囲まれた内陸都市であった。空気がよどみやすく、大気汚染が深刻で2日間の滞在を終えてほっとする。パタゴニアのプンタ・アレーナスまで3時間半の飛行、国内線とは思えない長さ。
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サンチアゴから2400km、マゼラン海峡が見えてくる。
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今日の宿はカーサ・エスコンディーダで空港のすぐ近く。カーサ・エスコンディーダとは「隠れ家」という意味。町からは遠いが必要に応じて送迎してくれる。口コミの評判がよかったので選んだ。森の中で本当に何もない所。チリ軍の基地がそばにあり戦車などがあったが、写真は禁止。
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夏なのに寒いのだ。右端に暖房機が見えるが18℃になると自動停止。
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宿の朝食。料金は朝食込みで1万円くらい。夕食も注文できる。
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プンタアレーナスの町まで送ってもらい、市内観光。マゼラン海峡もけっこう広い。ペンギンのように見えるが、別の鳥。
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この鳥の名を私は知らない。マゼラン海峡にはペンギンの群生する島があるが、ツアーが私の日程に合わず行くことはできなかった。
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高台から望むプンタアレーナスの町。なんとも平凡な景色だ。
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マゼラン像。大砲に足を掛け、先住民を足下に置きふんぞり返っている。このような像がいまだに存在するのは、それに抵抗する勢力がないからだろう。この国の不正の歴史も根が深い。
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騎馬警官は愛想がよく、観光客の写真に納まってくれる。
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野犬がウロウロして危険を感じる。
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この豪邸は今は「マゼラン地域博物館」となっていて、世界の通商路の重要拠点として繁栄した往時をしのばせる。1914年のパナマ運河完成以前のことだ。
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材料もインテリアもヨーロッパから運ばれた。世界の果てでの贅沢!
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墓地も立派な建築が多い。
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葬列がやってくる。私は宿で貸してくれた携帯を使って迎えの連絡をしようとしたが、この手のガジェットが不得意なこともあって、なかなかうまくいかない。墓地の係員の手を借りてようやく連絡がついた。その後親切にしてくれた女性の係員が携帯の翻訳機能を使って日本語で、私に以下のメッセージを伝えた。「あなたは1人で歩いてはいけません。」「遠くに行ってはいけません」そんなこと言われてもね・・・
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時間的には少し戻るが昼食にレストランに入った。
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オードブル「二種の味わい」と称するが味わいに乏しい。上部は冷たいスモークサーモン、それにパルメザンチーズがかかっているのは納得できない。下部は帆立で張りがなくぐにゃりとしている。私は帆立にはうるさいのだ。雰囲気は悪くないが、料理がこれではね。
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翌日、パイネ国立公園の玄関口プエルト・ナターレスへ。バスで250km(2時間半)、車窓からは牛、もっと多くの羊が見えた。木はなく、ボソボソとした灌木が見えるだけ、ほとんど荒地と言っていいだろう。ただ、アルゼンチン側のパタゴニアのように広大な地域に人っ子一人いないといった感じではなく、そこここに人の手を感じさせる。私は手違いでバックパックのサイドポケットに水のボトルを入れたまま預けてしまった。車中の気温が上がり、喉も乾いて不快感が増す。
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到着するとパタゴニア・ビールに手が伸びる。
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当地の職人たちの手作りの土産物屋。一応見たが買いたいと思うものはなかった。
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夕方、暇なので港に行ってみる。地名のプエルト・ナターレスはナターレス港という意味なのだ。
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雪をかぶったアンデスの山が見え、期待を高める。釣りをしている人にこの水域は海か湖かと聞くと、海だとのこと。
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犬は嫌だがネコならいくらいてもよい。
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ファンタスティコ・スール社のオフィスに行きチケット類を受け取りいよいよ出発。山小屋の3食付きの宿泊4泊5日分および交通費すべてを含めて、料金は790ドル(92642円)。出発時刻 14:30。
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白銀に輝く山々が近づいてくる。グアナコの群れが見える。群れをなす首の長い動物。が、バスの走行中に撮影は無理。歓声が聞こえないのが不思議なほど。だが外を見ている人などいない。話し込んだり、寝たり。その無関心さに驚く。
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パイネ国立公園の入口到着。入園料21000ペソ(3780円)を払い、簡単なビデオを見せられる。
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17時ころトレ・セントラル山小屋着。といっても立派な施設でどう見ても小屋ではない。ファンタスティコ・スール社の経営でこの会社はツアーのあっせんだけでなく、自ら宿泊施設を経営していることを初めて知った。午後出発だったので、今日はここで泊まるだけ。
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食堂。ところで、バスで見かけた若い女性が、私の割り当てられた部屋にいたのでドッキリ。中国人かと思って英語で話しかけると、日本人と分かった。山小屋は6人部屋で男女の区別なく割り当てられる。彼女は加奈子さんといい、サンパウロ在住なそうな。彼女とは3日間同じ部屋で過ごすことになる。
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翌日、一緒に出発する。8時15分と遅い出発。単独行動は避けろと言われていたこともあって。ピューマに襲われることもあるというが・・・加奈子さんの巨大な荷物に仰天(オレンジ色のサックカバーの人)。私の倍以上あるだろう。3週間サーキットトレーニングをしてきたそうだ。
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目指すトレス・デル・パイネが右側に見えている。あまりに体力差を感じ
途中休憩した時に、加奈子さんには先に行ってもらうことにした。1人で歩いていると、朝出会った日本人団体に再会、添乗員に聞こえよがしに「かわいそうに」なんて言われてしまった。(パートナーに置いて行かれて) -
1人で歩けば花を見る余裕もできる。咲き乱れる花々。
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川からは霧が立ち昇る。
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可憐な花
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水は豊富で飲用可だそうだ。
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木々の表面にまとわりつく物は寄生植物か。
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山の川らしくなってくる。
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時折標識がある。
標高502m
南緯50度57分
西経72度55分
山小屋は標高150mくらいだった。 -
今は本日宿泊のチレーノ小屋(550m)に荷物を置いて、サブザックで登っている。12時30分氷河で浸食された山肌が眼前に広がる。ここで昼食を摂ることにする。
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黒い袋に入った弁当。サンドイッチが主体で、ほかにシーリアル・バー、ナッツの袋、リンゴ。リンゴの丸かじりは年寄りにはきつい。サンドイッチの中身は変わるものの、内容は毎日同じ。
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最後の登りは石がゴロゴロ。
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14:00展望台到着。この辺で標高900m程度。ここで加奈子さんに再会。1時間以上前に着いたというが、私も途中昼ごはんを食べたのでそこまでの差はない。もう少し雲が晴れるとよいのだが。
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3つの塔状の山がそびえるトレス・デル・パイネの展望台。これこそこの国立公園の代表的な景観だ。ただ、このような景色は誰が撮っても同じような写真になってしまう。
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望遠で拡大してみる。
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氷河
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上の写真の右側
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別の方角には浸食の進んだ山も見える。おおう植物もなく荒涼とした景色。
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帰路、アルミナンテ・ニエート山(2670m)が見える。
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真っ青な空。これが、しばらく続いてくれるとよいのだが。
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巨大な岩。こんな物が転がってきたらどうしよう。
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山小屋が見えてきた。河原で思い思いにくつろぐ人も。
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チレーノ小屋に到着。物資は馬で運ばれる。また、希望すれば馬でここまで来れるらしい。
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山小屋のすぐそばに大きな鳥が出現。名前が分からないのが残念。
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辺りは夕焼けに包まれる。この小屋には15,6人の日本人の団体も泊まっている。アルゼンチン側のパタゴニアも含め80万円払ったそうだ。添乗員と現地ガイドも付いており人件費が高くつくし、会社のマージンもある。自分で手配すれば約半額で済むと思われる。
一方、添乗員にもストレスがあるらしく、小屋のバーでビールの立ち飲みをしていたので、テーブルに誘ったら「飲まずにはいられない」と周囲を見回しながら、ぼやいていた。2人ほど困った人がいるらしい。 -
これは朝、トレス・デル・パイネが赤く染まる情景。日が昇り、少し遅れて色づくのが面白い。これを昨日の展望台から見たら素晴らしいだろうが、この小屋からは2時間以上かかるので無理がある。近くのキャンプ場に泊まるしかないかもしれない。
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トレッキングも3日目となった。今日は湖岸のロス・クエルノス小屋までの下りと平地中心の湖に沿ったコース。今日は加奈子さんに置いて行かれないですみそうだ。
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ノルデンフェールド湖
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沢が湖に流れ込む。
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水はゴロゴロした石の間を流れて行く。
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吊り橋を行く加奈子さん。バックパックは70リットルだそうな。恥ずかしながら私が背にしているのは36リットルだ。でも、何故そんな大量な荷物が必要なのだろう。自炊するわけでもないのに。
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変わった形の山が見えてくる。道は登りになってきた。
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吊り橋は1度に1人しか通れない。
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好天に恵まれ山山は青い空に引き立つ。スイスアルプスを歩いているような感じがすることもある。
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アルミナンテ・ニエート山
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絶景の連続。
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やがてクエルノス・デル・パイネが見えてきた。「パイネの角」という意味だが、アイスクリームに上の方だけチョコレートをかけたように見えなくもない。
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上空をジェット機が通り巨大な飛行機雲ができた。
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山、氷河、湖、森
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クエルノス・デル・パイネの接近写真。元々は全体を黒い岩石が覆っていたものを氷河が削り取った様がよく分かる。
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清流
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トレッキング4日目。フランセス谷を目指す。案内によると25.3km(10-12時間)となっている。全部歩く必要はないとは言われていたが。朝から雨模様、晴れる時もあり。小屋の窓から虹がきれいに見えた。二重になっている。
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湖岸に沿って行く。加奈子さんはいつもどおり元気だ。私は先行きがかなり心配になっている。天候と距離の両面で。
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小高い丘からは湖中の小さな島や半島が見え休憩によい場所だ。
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今のところ山は見えているが、雲が迫ってきた。
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不穏な雰囲気になってきた。フランセス谷の道は間違いやすく、川沿いかと思えば、上の斜面に道が作られていたりする。何度か「あっちだ」と教えられ正しいみちに戻る。
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川の流れも速度を増す。
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氷河
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二段になった滝。
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左右から氷河が流れ落ちる壮絶な景色。
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次第に視界が悪くなる。まだ道は半ばだが、私はこの景色で満足だ。
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上の氷河が流れ落ちて、下部に幅の広い別の氷河を形成している。
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望遠レンズで撮った上の写真の左部分。
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加奈子さんは私にかまわずどんどん先に行ってしまった。
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風も強く、天候回復の見込みがないので、下山を決意する。私は無理をしない主義だ。
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氷河の氷の上に黒い岩石がかぶさっている。
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今日の宿泊はフランセスのドーム宿舎。面白い外観だ。
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シャワーや水洗トイレも完備していて、快適。しかし中はひどく寒いのだ。まさにテントと同じ。寝袋に入って暖を取る。今日は、加奈子さんと同室ではなく、私の上には大柄のドイツ人がいた。ドイツ語で話しかけると、向こうは喜んで、けっこう長話をしてしまった。彼の説では、このドームの形は風の影響を一番受けないように作られているとか。
あと、日本では年末にベートーベンの第九を演奏するがなぜかとの質問。私は、年末にオーケストラが収入を得たいからではないか、と答えておいた。ちなみに私はベートーベンは大好きだが、第九は聞こうとは思わない。彼はブラジルに住んでいるらしい。南米には意外なことにドイツ人のコミュニティがある。ブラジル、チリ、アルゼンチンにもドイツ系の人が住んでいる。以前訪れたアルゼンチンではドイツ語の新聞まで出ていて驚いたものだ。 -
私はリラックスしてビールを飲む。加奈子さんはなかなか到着しない。ところで彼女は私の年齢の半分以下で娘といってもいい年と思われるが、多くの人は私のパートナーと思ったらしい。一緒になったアメリカ人に「あなたのパートナーはとっくに着いていますよ」なんて言われたりした。私が若く見えるからか、彼女が落ち着いてみえるからか、恐らくはその両方だろう。それにしても人の年齢は分からないものだ。
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小屋の裏の山。加奈子さんは私より2時間遅れで到着。夕食時に話を聞く。コースの終点であるブリタニコ展望台までいったそうで、雨のみならずヒョウが降ったという。私は感嘆して言った。「あなたは強い」。帰ってきたときの緑と白のレインコートを着た姿は、いつもとはまた違う魅力があった。
彼女は、このトレッキングを終えた後、ウシュアイア(アルゼンチン)に行きそこから南極行きの船に乗るという。
私は明日、ペオエ発12:30のペオエ湖の双胴船(カタマラン)に乗るので朝7:30に出発する旨伝える。彼女は18:30発の船なのでプエルトナターレス着は22時過ぎと遅い。 -
トレッキング最終日の夜が明けた。6:30起床。真っ暗で同室の人々は誰もまだ起きない。なるべく静かに片付けを始める。ノルデンフェールド湖がうっすらと明るくなってくる。
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日の出のマジカルな瞬間。
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山も色づく。
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7時に朝食に行くもまだ準備は整っていず。最後の山小屋の朝食。船の出るペオエには12時半にはついていなければならないが、案内によると13km、4~5時間とある。8時に出発と遅くなった。少し急がなけらばならない。今日は彼女はゆっくり休んでいるようで、朝は会えなかった。
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ひっそりとした山小屋の食堂。
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昨日、右手にながめた吊り橋まで戻ること約30分、今日はこれを渡る。
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今日は昨日とは打って変わった好天。
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パタゴニアでよく見かける寄生植物だろうか。
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係員が補修用の資材を運んでくる。
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枯れ木の林。
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遂にペオエ湖に到着。
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急いだ成果があって11時15分には船着き場に着いた。実際に船が来たのは予定より遅かったので、かなり待つことになった。
暇なので水を飲む鳥の写真を撮る。 -
ようやく遠くから船が近づいてくる。双胴船(カタマラン)だ。
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小さく見えたがずいぶん沢山の人が降りてきた。ここから、ペオエ湖を30分航海してプデートまで、そこで待っているはずのバスでプエルト・ナターレスへ戻る。
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パイネ・グランデ(3050m)が見えている。
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角度が変わり形も変化する。夢のようなパタゴニアのトレッキングもおしまいだ。
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