2016/12/28 - 2016/12/30
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mistralさん
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年末に家族揃って、2,3日旅が出来そうとわかり
適当な候補地を探してみたが、それぞれの希望、
出発時間などの調整が難しく
結局、近場に出かけることとなった。
候補地の箱根で、宮ノ下の富士屋ホテルが2部屋予約ができた。
(写真は富士屋ホテル、花御殿)
- 旅行の満足度
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
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-
12月28日の東名の下り車線は
渋滞らしい渋滞にも合わず
15時前にはホテルに到着できた。
16時からの、年内最後となる
館内ツアーにも参加できそう
で良かった。 -
坂道途中の左手に
和風?建造物が見えてくるが
これが花御殿。
竣工は1936年(昭和11年)
(登録文化財) -
花御殿の設計は
三代目当主・山口正造氏。
氏には「ホテルの王になる」という
夢があり、百獣の王、ライオンを
玄関上部に据えたとされている。 -
ライオンもさることながら
其の下の鳩と植物の彫刻が
繊細で素晴らしい。 -
壁面に見られる彫刻。
-
昭和11年(1936年), 和風意匠をテーマに建築された花御殿
外観は寺社建築を思わせる屋根に
校倉造りを模した壁で
全ての客室には花の名前がつけられ
海外からの宿泊客からは
「フラワーパレス」と呼ばれている。 -
木立に囲まれていて
全体写真を納めるのは
難しい。 -
花御殿より本館よりには
西洋館が2棟、連なっている。
典型的な明治期の洋風建築。
(登録文化財)
1号館 COMFY LODGE
2号館 RESTFUL LODGE
竣工は1906年(明治39年)
此処も宿泊ができる。 -
車で到着すると
一階(下の部分)で車を降り
鍵などを預け
中から上階に上がっていって
チェックインをする。 -
かつては玄関として使われていた
回転扉の上には
白い鳳凰が扉全体を覆うように
羽を広げている。 -
チェックインの為に
階段を上がっていく。 -
サンパーラー脇にある朱塗りの階段の
高欄は何故か中華風?で
珠を持つ龍が巻き付いている。 -
奥には猿と
それを狙っている蛇の彫刻が。 -
手前にある柱頭飾りは
コリント様式のアーカンサスの葉。
その花言葉は
「芸術」「永遠」「離れない結び目」
とのことで
婚礼や宿泊の際、記念撮影する人気スポット
となっているようだ。
頭頂部は菊がかたどられている。
手すりのカーブの具合がとてもエレガント。 -
フロント前にある一枚板には彫刻が施され
源頼朝の富士の巻狩りの様子が描かれているそうだ。
かつてはこの場所がフロントとして機能していたとのこと。
少々薄暗い場所なので、十分に観察できないのが
残念! -
フロントに向かって
左手にある一枚板の様子。 -
一枚板の端、上部には
尾長鶏がひっそりと。
1937年(昭和12年)花御殿・桜の間に宿泊された
ヘレン・ケラー氏は、当時飼育されていた尾長鶏を
とても可愛がられたとのこと。
しかし再来日した昭和24年にはすでに鶏は亡くなって
いてとても落胆されたとのこと。
そこでホテルではこの彫刻を残したようだ。 -
ロビー
-
ティーラウンジ
-
当日案内されたお部屋は
花御殿「桐の間」
入り口には桐の花のプレート
そしてルームキーにも桐の花。
案内下さったボーイさんが流暢な日本語を
あやつる外国人の方だったので
伺ってみたら、ポーランドから2か月前に
来たばかりとのこと。
母国では日本語を専攻されていたようだ。 -
デスク脇にも
桐の額が掲げられ
浴室のタイルにも桐が
桐の花づくしでのおもてなし。 -
-
ヘッドボードにある
富士屋ホテルのマーク。
Since 1878とある。
日本では初めてとなる本格的なリゾートホテルとして開業した。
1893年(明治26年)からは外国人客専用のホテルとなった。
江戸時代から宮ノ下にあった老舗旅館「奈良屋旅館」との間で
奈良屋旅館は日本人専用、富士屋ホテルは外国人専用とする
協定を結び、1912年(大正元年)までその協定が続いた。 -
カーペットも、柔らかい色調で
足で踏みつけるには可愛そうになりそう。
やはり桐の花の模様が描かれている。 -
隣の「つつじの間」
-
洗面所と浴室の間にあるガラスは
青海波模様。
このガラスは館内のあちこちに
見られたが、
そんなこと、普通の人はあんまり気に
していないかも。 -
波をかたどっている青海波模様は
中国・青海地方の民族文様に由来し、
日本では古来より
舞楽の装束に使用されてきた。
このようなガラスは今では珍しい。 -
廊下に展示されていた
オリジナルの花御殿、各部屋の
キープレート。
今も同じ大きさだが
持ち歩くにはちょっと大きすぎ! -
-
2面採光のお部屋の窓からの
眺め。
本館側を見る。 -
-
外部を取り囲む赤い欄干と
面白い形の擬宝珠。
何をモチーフにしたのかは不明のようだ。 -
階段に敷き詰められているのは
幾何学模様のゴムマットで
これは昭和初期の豪華客船に
使用されていた
当時最新の素材だったようだ。 -
当日の館内ツアーの集合場所は
地下にあるクラシック・チャペルで
16時から。
ツアーの場所は日替わりで変わるようだ。 -
チャペル前にある
クラシックな照明。 -
花御殿にちなみ?
天井には桜の花模様が。 -
ステンドグラスをシェードに
用いた照明器具が
ところどころの廊下に。 -
チャペル内部でまずホテルの歴史を
伺った。
このホテルは1900年 以後?以前?
の創業か、との質問から始まった。
大方の参加者は以前、の方に挙手されていた。 -
チャペルの上部には
鳩がところどころに
羽を休めている。 -
かなりの数の参加者が連なって
ダイニングルームへ向かう。 -
本館、ダイニングルーム共に登録文化財。
ダイニングルームは1930年
日光東照宮本殿をモデルとして建築された。 -
-
-
格天井の一枚一枚には
高山植物が描かれている。 -
メインダイニングのすべての柱には
三代目当主、山口正造氏の顔を模したという
レリーフがにらみを利かせている。
接客をするスタッフを見守っているそうだ。 -
-
十二支の彫刻も。
-
お正月の飾り付け
真っ最中。 -
百獣の王を
目指していた当主? -
廊下には
古い写真の数々が展示されていて
左はチャーリー・チャップリン
1932年(昭和7年)宿泊。
お馴染みの髭が見当たらないが
この折は報道陣をまくため?にトレードマークの
ちょび髭を落としてしまっていたとか。
右は三代目山口氏。 -
ヘレン・ケラー氏の手形
1937年宿泊時のもの。 -
ジョン・レノンも
オノ・ヨーコ、ショーン君ともども
花御殿「菊の間」に宿泊された。 -
カスケードルームへと
上る階段と -
その左手を温室へと進む通路には
陶器の魚が埋め込まれていて
まるで水族館。 -
ティールームで
サービスでティケットをいただいていたので
名物のアップルパイとお茶をいただいた。
(食後はいただくにはお腹が一杯で
チェックアウト後の11時過ぎに) -
当日の夕食は予約時から
時間の予約がしてあった。
我が家は17時半からの早目の時間帯。
メイン・ダイニングルーム
The Fujiya 入り口。 -
左上 箱根路のバラ キャビア添え 1989年メニューより
左下 フォアグラのソテー 茸とマスカット添え 1989年メニューより
右上 コンソメスープジュリエンヌ風 1916年メニューより
右下 目出鯛海老チーズ焼き 1966年メニューより -
牛フィレ肉のステーキ ジャルディ二エール風
1903年メニューより
オリジナルのメニューを再現した
コースが続いた。 -
デザートとコーヒーを
頂くころにはお腹も一杯に。 -
それでも食後には我が家は
バー・ヴィクトリアへ。
やはりクーポンを頂いていて
指定されたドリンクの中から
一杯ずつのサービスがある。 -
-
以前はビリヤード場だったという
バーの天井のモチーフは
ビリヤード! -
バーテンダーさんが
腕をふるうカウンター。 -
モスコミュールはほどなく飲み終わり、
左: 追加でお願いした
響21年、中の球体の氷はバーテンダーさんが手で削ったもの。
右はオリジナルカクテル、名前は? -
更に追加の
ウィスキー、3種
飲み比べセット。
ドライなものをお願いした。 -
バーの隣にある男性用トイレ。
(夫に頼んで撮影してきてもらったもの)
壁のモチーフは青海波
床は卍崩し、とのこと。
バーがビリヤード場だったころは
このトイレと同じタイルで
壁と床がおおわれていたそうだ。 -
朝食は限定30食になる
和食をお願いしてあった。
場所は一旦外へ出たところにある
菊華荘。
明治28年、明治天皇の内親王、富美宮内親王の
避暑の為に建てられ、
昭和21年に払い下げをうけた由緒ある建物。
(登録文化財) -
随所に菊の紋が残されていることから
菊華荘の名がつけられた。 -
一日3室限定で、
宿泊もできるようだ。 -
-
数奇屋風書院造りの
純日本建築と庭園がそのまま
残されていて
そんな日本間での朝食。 -
おかゆをお願いした。
このあと焼き魚と
卵料理2皿が加わった。 -
長押にある釘隠し。
文様は菊をかたどったもの。 -
庭園を散策できるように
なっていて -
遊歩道が奥へと
つながっている。 -
巨木があちこちに。
-
丘の上から
菊華荘を眺める。 -
-
朝食後
ホテルを通り越して
少し散歩。 -
花御殿の廊下から
神社が見えていて
気になっていた。 -
熊野神社とあった。
-
この一年、
無事過ごせたことを感謝して
お詣りをした。 -
丁度、神社への参道の入り口に
由緒ありそうな写真屋さんがあった。
嶋写真館という名で、創業は明治11年。
昔の著名人の写真が展示されている。 -
ホテルで見かけた
ジョン・レノンと
オノ・ヨーコ -
チャーリー・チャップリンの写真も
飾られている。
富士屋ホテルに展示されている
写真は、すべてこの写真館による
作品だそうだ。 -
珍しく晴天のドライブ。
富士山が、広大な裾野まで
すっきり、くっきりと見えていた。 -
慌ただしい中の
年末の小休止だった。
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この旅行記へのコメント (3)
-
- わんぱく大将さん 2017/01/16 01:26:38
- 流石です
- mistralさん
1月も半ばになりますが、明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。
さて、年末に行かれたホテル、うわ〜噂には聞いてましたが、面白いというか、見ごたえあるホテルですね。 和洋折衷というか、その時代を現わしたような。
それに流石mistralさん、細かいガラスの模様とか、キ―の札(まるで花札のような)、トイレの様子など(かくいう私も先日ビルバオのグッゲンハイムのトイレのタイルを撮影してしまいましたが)気付かれて。
外装は、昔、台湾で泊ったホテルのようなと(欄干が赤なので、そう思っただけだと思います)
ご案内いただいた男性がポーランド人。益々、ポーランドと繋がりを感じますね。
大将
- mistralさん からの返信 2017/01/16 19:52:52
- RE: 流石です
- 大将さん
こんばんわ。
日本は寒波の襲来で、かなり冷え込んでいます。
バルセロナも寒いでしょうね。
腱鞘炎が悪化しないと良いのですが。
> さて、年末に行かれたホテル、うわ〜噂には聞いてましたが、面白いというか、見ごたえあるホテルですね。 和洋折衷というか、その時代を現わしたような。
古いホテルの方が個性的ですね。
オウナーの主義主張がはっきり現れていますね。
> それに流石mistralさん、細かいガラスの模様とか、キ―の札(まるで花札のような)、トイレの様子など(かくいう私も先日ビルバオのグッゲンハイムのトイレのタイルを撮影してしまいましたが)気付かれて。
ご指摘、有難うございます。
カメラの腕前、画面を切り取る技、、、などなど大将さんには足もとにも及びませんし、
いつもチャッチャッと撮っていますので、お粗末な写真ですが
大将さんの視点は大好きです。
きっと、対象物に対する感じ方が似ているのかも(間違っていたらごめんなさい)しれません。
グッゲンハイムのトイレって、どんなでしょうか?!
> 外装は、昔、台湾で泊ったホテルのようなと(欄干が赤なので、そう思っただけだと思います)
そうですね。
中華風、というか、台湾風!のほうがピッタリきますね。
> ご案内いただいた男性がポーランド人。益々、ポーランドと繋がりを感じますね。
もしかしたら、と思って伺ってみたら
やはりポーランドの方でした。
最近お国に行って来ましたよ!としばし盛り上がりました。
楽しかったです。
mistral
- わんぱく大将さん からの返信 2017/01/17 09:07:20
- RE: RE: 流石です
- > 大将さん
>
> こんばんわ。
> 日本は寒波の襲来で、かなり冷え込んでいます。
> バルセロナも寒いでしょうね。
> 腱鞘炎が悪化しないと良いのですが。
>
> > さて、年末に行かれたホテル、うわ〜噂には聞いてましたが、面白いというか、見ごたえあるホテルですね。 和洋折衷というか、その時代を現わしたような。
>
> 古いホテルの方が個性的ですね。
> オウナーの主義主張がはっきり現れていますね。
>
> > それに流石mistralさん、細かいガラスの模様とか、キ―の札(まるで花札のような)、トイレの様子など(かくいう私も先日ビルバオのグッゲンハイムのトイレのタイルを撮影してしまいましたが)気付かれて。
>
> ご指摘、有難うございます。
> カメラの腕前、画面を切り取る技、、、などなど大将さんには足もとにも及びませんし、
> いつもチャッチャッと撮っていますので、お粗末な写真ですが
> 大将さんの視点は大好きです。
> きっと、対象物に対する感じ方が似ているのかも(間違っていたらごめんなさい)しれません。
> グッゲンハイムのトイレって、どんなでしょうか?!
>
> > 外装は、昔、台湾で泊ったホテルのようなと(欄干が赤なので、そう思っただけだと思います)
>
> そうですね。
> 中華風、というか、台湾風!のほうがピッタリきますね。
>
> > ご案内いただいた男性がポーランド人。益々、ポーランドと繋がりを感じますね。
>
> もしかしたら、と思って伺ってみたら
> やはりポーランドの方でした。
> 最近お国に行って来ましたよ!としばし盛り上がりました。
> 楽しかったです。
>
> mistral
mistralさん
心配くださって有難うございます。 腱消炎よくなってたのに、肘をちょっと角にポンとあてただけで、電流が流れたかのようになり、その後痛いです。何でしょうね。このおっちょこちいは直りません。 で、今度はどうも潰瘍のようで。 写真撮りだしたら、食べることが後になりますから。とにかく不規則で。まあ、それはいいとして。
いえいえ、mistralさんの視点はマルタの旅行記から、この方、似てるな〜って感じてました。
でも、mistralさんの場合は繊細に。私の場合は重箱の隅をつつくような見方かもしれません。
ポーランドの男性もまさか、そこでポーランドに行かれた方にお会いするなんて思ってもいなかったでしょうね。それもついこないだ、ではないですか。
大将
>
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