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<br /><br />2000年の夏、僕はバンコクから鉄道でノンカーイへ入り、すぐに国境を越えて、ラオスの首都ビエンチャンへ。<br />ラオパリホテルに宿を決めて、すぐにビエンチャンを見るために、歩き出す。<br /><br />ラオパリホテルを背にして、中心街の通りを右へ進む。<br /> 通りには、欧米人の、特に男女カップルの旅行者がすごく目につく。<br /><br />が、日本人の姿は全く見掛けない。<br />2000年のラオスは爆弾事件が多いという情報が多かった。<br /><br />危険だというニュースが流れて、とたんに日本人旅行者諸君は、一斉にラオスへ来なくなったのだろう。<br /> 次の通りをすぐに左に折れると、何やら黒っぽい塔のようなものが立っていた(これが観光名所の一つ「タットダム」だった)。<br /><br /> 「汚い塔だなー、いったいなんだろう。早く取り壊せばいいのに」と思う。<br />タットダムを通り過ぎて、右に曲がって進むと、突然、幅の広い大きな通りに出る。<br /><br />ホテルで教わったままにひたすら歩くと、右前方に「ラオス政府観光局」の白い建物が見えてきた。<br /> 横断幕があり、そこには「ラオス観光年1999-2000」とある。<br /><br />なるほど。欧米人が多いのは、きっと欧米で、熱心にラオス観光年の宣伝をしているからなのだろう。<br /> 観光年だからそれで国境で簡単に、アライバルビザを取れるようになったのかもしれない。<br /><br />しかし、観光局のドアは閉まっていて、「昼休み中、午後1時にオープン」とある。<br />ここで僕は世界中どこへ行っても、常に通用する、人間社会の最終定理を確認した。<br /><br />それは「公務員は仕事をしない!」だ。<br />ラオス観光年で、せっかく招いた海外からの観光客が多い夏休みの時期なんだから、公務員は昼休みなんか取るなよー!<br /><br /> 観光局の建物の前に座り込んで、昼休みが終わるのを待った。<br /> 昼休みが終わり、クーラーのきいた観光局に入って、ビエンチャンの地図をもらう。<br /><br />しかし、その地図を見ると、なにやら昔まともだった地図を、コピーを何回も何回も繰り返したらしい。<br /> 何がなにやら、さっぱり理解不能なものだ。<br /><br />次にビエンチャンのパンフレットをもらうが、これは写真も入って、きれいなカラー印刷だ。<br />ただ、中のビエンチャン市内地図はものすごく簡単で、通りの名前の文字も小さすぎて読み取り不能。<br /><br />ビエンチャンの観光案内所では、まともな市内地図も手に入らない。<br /> 市内地図ももらえないのでは、観光案内所にいる意味がない。<br /><br />とっとと外に出よう、とドアの方へ進んだ。<br /> 日本人らしい20歳代の若者が一人で入ってくる。<br /><br />雰囲気を見て、結構旅慣れている旅行者だと判断する。<br /> 話し掛けて、「ねー、いっしょに飯でも食わなーいー?」と、若者を誘う。<br /><br /> 一人で食事をするのも退屈なので、彼の旅行話をネタにビールでも飲んで、一緒に飯食うのは、いい考えだ。<br /> 僕としては、あとはホテルに戻って、クーラーの聞いた部屋で本でも読んでごろごろしたい。<br /><br />そっちのほうが、暑い中を歩きまわるよりも、キモチイイもの。<br />しかし彼は「これからビエンチャンモニュメント(アーヌ・サワリー)へ行くので…」だそうだ。<br /><br />それなら、なにかわからないけれど、そこへ一緒に行っちゃおうっと!<br /> 僕は旅で出会った人が行くところに、くっついていくのが上手だし、好きだ。<br /><br />だって、自分で考えなくてもいいのだから。<br />ビエンチャンモニュメントとは、パリの凱旋門に似せて作られたビエンチャンの観光名所だとか。<br /><br />観光局からも歩いてすぐだ。<br /> 歩きながら、途中で写真を撮りっこした(このページの上の写真参照)。<br /><br />彼は日本を出て一年半になるという。<br />ラオスにも詳しく、これから、シェンコンという所へ飛んで、そこからルアンプラバンへ行くという。<br /><br />帰りには、バスでバンビエンという町に寄るのだとか。<br />シェンコン、バンビエンという名前は初めて聞いたので、そこに何があるのか知らない。<br /><br />でも、面白そうな旅の計画じゃないか。<br />ラオスの古都ルアンプラバンまでバスで行くのは疲れそうだから、飛行機で行こうとは僕も考えていた。<br /><br />しかし、首都ビエンチャンから古都ルアンプラバンへすんなり飛んでしまうのでは、なにか、面白味がなく、話のネタにならない、と思っていたところだ。<br />つい、「僕も君といっしょにシェンコンへ行くー!」と、彼に宣言する。<br /><br />ビエンチャンモニュメントの売店で、きれいなカラー印刷の大きなビエンチャン市街図を20バーツで買った。<br />これは観光案内所で1999年にはタダで配っていたものらしい。<br /><br /> 案内所に地図がなかったのは、タダの地図を売り物にしたからなのだろうね。<br />モニュメントの上から町を俯瞰して、緑の多いきれいな町だなーと思う。<br /><br /> 彼は、まだ更に北にある寺院を見に行くというので、モニュメントを降りたところで別れる。<br /> 「夕方に、いっしょに飯を食おう」と誘って、午後6時に、僕のホテルの近くの、さきほど外国人がたくさんいた食堂で会うことにする。<br /><br /> 彼は「僕は行けるかどうかわかりませんし…」と約束したくなさそうだった。<br />しかし、僕は、「君に聞きたい話もたくさんあるんだからさ。僕は午後6時には飯食って待ってるから、君は遅れても絶対に来るんだよ!」と、強引に約束させた。<br /><br /> 町へ戻り、その食堂へ入り、大きなフランスパンサンドイッチを二本食べて、「ビアーラオ(beerlao)」というラオスビールの大ビンを三本飲む。<br />ラオパリホテルの部屋に戻って、ベッドに横になると、すぐ眠り込んでしまったようだ。<br /><br /> 猛烈な雨の音で、ベッドで目が覚める。<br />ラオスはいま、雨期なのだ。<br /><br />ぼんやりと時計を見ると、午後5時半を示している。<br />そういえば、なにか約束をしていたような気がする。<br /><br />そうそう、ホテルの隣の食堂で、昼間会った若者と、午後6時に一緒に食事をすることになっていた。<br /> 起きようかとも思うが、お腹は一杯だし、ビールも飲んだ。<br /><br />わざわざ行くのも、面倒だなと思う。<br /> 面倒ならば無理に行くことはないさ。<br /><br />だって、旅の約束は、その場限りだ。<br /> 僕は、こころ安らかに、そのまま、また寝てしまいましたとさ。<br /><br /> 【旅行哲学】旅の約束は守らなくてもいい<br /><br /><br /> <br /><br /><br /><br />

ビエンチャンモニュメント(アーヌ・サワリー)@ビエンチャン/ラオス

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2000/07/12 - 2000/07/26

788位(同エリア1124件中)

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7

みどくつ

みどくつさん



2000年の夏、僕はバンコクから鉄道でノンカーイへ入り、すぐに国境を越えて、ラオスの首都ビエンチャンへ。
ラオパリホテルに宿を決めて、すぐにビエンチャンを見るために、歩き出す。

ラオパリホテルを背にして、中心街の通りを右へ進む。
通りには、欧米人の、特に男女カップルの旅行者がすごく目につく。

が、日本人の姿は全く見掛けない。
2000年のラオスは爆弾事件が多いという情報が多かった。

危険だというニュースが流れて、とたんに日本人旅行者諸君は、一斉にラオスへ来なくなったのだろう。
次の通りをすぐに左に折れると、何やら黒っぽい塔のようなものが立っていた(これが観光名所の一つ「タットダム」だった)。

「汚い塔だなー、いったいなんだろう。早く取り壊せばいいのに」と思う。
タットダムを通り過ぎて、右に曲がって進むと、突然、幅の広い大きな通りに出る。

ホテルで教わったままにひたすら歩くと、右前方に「ラオス政府観光局」の白い建物が見えてきた。
横断幕があり、そこには「ラオス観光年1999-2000」とある。

なるほど。欧米人が多いのは、きっと欧米で、熱心にラオス観光年の宣伝をしているからなのだろう。
観光年だからそれで国境で簡単に、アライバルビザを取れるようになったのかもしれない。

しかし、観光局のドアは閉まっていて、「昼休み中、午後1時にオープン」とある。
ここで僕は世界中どこへ行っても、常に通用する、人間社会の最終定理を確認した。

それは「公務員は仕事をしない!」だ。
ラオス観光年で、せっかく招いた海外からの観光客が多い夏休みの時期なんだから、公務員は昼休みなんか取るなよー!

観光局の建物の前に座り込んで、昼休みが終わるのを待った。
昼休みが終わり、クーラーのきいた観光局に入って、ビエンチャンの地図をもらう。

しかし、その地図を見ると、なにやら昔まともだった地図を、コピーを何回も何回も繰り返したらしい。
何がなにやら、さっぱり理解不能なものだ。

次にビエンチャンのパンフレットをもらうが、これは写真も入って、きれいなカラー印刷だ。
ただ、中のビエンチャン市内地図はものすごく簡単で、通りの名前の文字も小さすぎて読み取り不能。

ビエンチャンの観光案内所では、まともな市内地図も手に入らない。
市内地図ももらえないのでは、観光案内所にいる意味がない。

とっとと外に出よう、とドアの方へ進んだ。
日本人らしい20歳代の若者が一人で入ってくる。

雰囲気を見て、結構旅慣れている旅行者だと判断する。
話し掛けて、「ねー、いっしょに飯でも食わなーいー?」と、若者を誘う。

一人で食事をするのも退屈なので、彼の旅行話をネタにビールでも飲んで、一緒に飯食うのは、いい考えだ。
僕としては、あとはホテルに戻って、クーラーの聞いた部屋で本でも読んでごろごろしたい。

そっちのほうが、暑い中を歩きまわるよりも、キモチイイもの。
しかし彼は「これからビエンチャンモニュメント(アーヌ・サワリー)へ行くので…」だそうだ。

それなら、なにかわからないけれど、そこへ一緒に行っちゃおうっと!
僕は旅で出会った人が行くところに、くっついていくのが上手だし、好きだ。

だって、自分で考えなくてもいいのだから。
ビエンチャンモニュメントとは、パリの凱旋門に似せて作られたビエンチャンの観光名所だとか。

観光局からも歩いてすぐだ。
歩きながら、途中で写真を撮りっこした(このページの上の写真参照)。

彼は日本を出て一年半になるという。
ラオスにも詳しく、これから、シェンコンという所へ飛んで、そこからルアンプラバンへ行くという。

帰りには、バスでバンビエンという町に寄るのだとか。
シェンコン、バンビエンという名前は初めて聞いたので、そこに何があるのか知らない。

でも、面白そうな旅の計画じゃないか。
ラオスの古都ルアンプラバンまでバスで行くのは疲れそうだから、飛行機で行こうとは僕も考えていた。

しかし、首都ビエンチャンから古都ルアンプラバンへすんなり飛んでしまうのでは、なにか、面白味がなく、話のネタにならない、と思っていたところだ。
つい、「僕も君といっしょにシェンコンへ行くー!」と、彼に宣言する。

ビエンチャンモニュメントの売店で、きれいなカラー印刷の大きなビエンチャン市街図を20バーツで買った。
これは観光案内所で1999年にはタダで配っていたものらしい。

案内所に地図がなかったのは、タダの地図を売り物にしたからなのだろうね。
モニュメントの上から町を俯瞰して、緑の多いきれいな町だなーと思う。

彼は、まだ更に北にある寺院を見に行くというので、モニュメントを降りたところで別れる。
「夕方に、いっしょに飯を食おう」と誘って、午後6時に、僕のホテルの近くの、さきほど外国人がたくさんいた食堂で会うことにする。

彼は「僕は行けるかどうかわかりませんし…」と約束したくなさそうだった。
しかし、僕は、「君に聞きたい話もたくさんあるんだからさ。僕は午後6時には飯食って待ってるから、君は遅れても絶対に来るんだよ!」と、強引に約束させた。

町へ戻り、その食堂へ入り、大きなフランスパンサンドイッチを二本食べて、「ビアーラオ(beerlao)」というラオスビールの大ビンを三本飲む。
ラオパリホテルの部屋に戻って、ベッドに横になると、すぐ眠り込んでしまったようだ。

猛烈な雨の音で、ベッドで目が覚める。
ラオスはいま、雨期なのだ。

ぼんやりと時計を見ると、午後5時半を示している。
そういえば、なにか約束をしていたような気がする。

そうそう、ホテルの隣の食堂で、昼間会った若者と、午後6時に一緒に食事をすることになっていた。
起きようかとも思うが、お腹は一杯だし、ビールも飲んだ。

わざわざ行くのも、面倒だなと思う。
面倒ならば無理に行くことはないさ。

だって、旅の約束は、その場限りだ。
僕は、こころ安らかに、そのまま、また寝てしまいましたとさ。

【旅行哲学】旅の約束は守らなくてもいい






旅行の満足度
4.0
  • バンコクからノンカーイの夜行寝台列車から写真を撮った。

    バンコクからノンカーイの夜行寝台列車から写真を撮った。

  • ビエンチャンモニュメントから町を見下ろす

    ビエンチャンモニュメントから町を見下ろす

  • ビアラオを飲んで、フランスパンサンドイッチを食べて、旅行ノートを書く。

    ビアラオを飲んで、フランスパンサンドイッチを食べて、旅行ノートを書く。

  • ルアンプラバンのメコン川

    ルアンプラバンのメコン川

  • プーシーの丘にたつみどくつさん。

    プーシーの丘にたつみどくつさん。

  • 僕が泊まったプーシーホテル。

    僕が泊まったプーシーホテル。

  • ビエンチャンからルアンプラバンを飛ぶラオ航空のATR72。

    ビエンチャンからルアンプラバンを飛ぶラオ航空のATR72。

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