1987/09/07 - 1990/05/05
102位(同エリア126件中)
みどくつさん
ラロトンガ島の空港に着いた時は、雨風が強かった。
しかし、アレレンガモーテルにチェックインして部屋を決めたころは、雨も収まった。
ニュージーランドドルへ両替していないので、部屋代として米ドルの現金を預ける。
受付には本棚があって、宿泊客がおいていったであろう本がずらりと並んでいた。
こういうリゾート化されてない南の島では、本を読むくらいしかやることはないだろうからね。
本棚を見ると、日本語の文庫本が結構あったよ。
モーテルのおばさんによると、日本の女の子の一人旅がぽつぽつ来ているようだ。
すごいねー。
そういえば、僕がチリからアルゼンチンへの山越えをしたとき泊まった、山の中の民宿でも、日本の女の子の一人旅がよく来るという話だった。
僕が言うように、日本の女の子はほんとうに、度胸も行動力もあるんだ。
それに比べて、日本の男というものは、本当に気が小さくて、決断力がないよなー(涙)。
日本女性は、だから日本の男に見向きもせずに、外国人男性を選ぶんだよ。
日本の文庫本を二冊ほど借り出した。
部屋へ戻って、あちこち引き出しを開けたりすると、このモーテルにはキッチンがあって、食器も揃っている。
ある程度長期滞在して、自炊するための宿みたいだ。
ガイドブックの地図を見ると、島の周回道路の外側のビーチ沿いには、設備の揃った小さなリゾートホテルもあるようだね。
夕方になってきたので、モーテルの近所、つまりとにかくビーチを見に行くことにする。
島の周回道路へ出ると、そこへ、自転車を押している女性を発見。
僕がビーチへの行きかたを聞いて、互いに話を始める。
自転車が壊れたので、押して家へ戻っているところだそうだ。
「あなたは日本人?」と聞いてくる。
そして「日本へいったことのある人が隣に住んでるから家へ来る?」と聞かれた。
何かいやに親切なところだね。
その誘いは日本人らしく丁寧に断って、ビーチへと出る。
ビーチで、雨合羽を着て、釣りをしているおじいさんを見つけた。
手を上げてあいさつして、「釣れますか?」と聞く。
すると、「魚は夜明けがよく釣れるよ。眠いところを起こされるので、魚が怒ってエサに噛み付くんだ(笑)」とのこと。
おじさんと話をしていると、小さな男の子と女の子が駆け寄ってきた。
「日本人?」と聞くので、僕は手に持った日本の文庫本を見せてあげる。
すると、「読んで!読んで!」と言う。
僕はたてに読んでいると示すために、頭を上下に動かして、読んでみせてあげたよ。
子供たちはびっくりして、目を大きく開いて感心していた。
この島は、のんびりしているね。
全体的に、島の人の雰囲気も穏やかで、人なつっこい。
きっと女の子と2人で来たら、のんびりすごせるだろうね。
僕の泊まっているモーテルにはレストランがないので、夜はビーチのホテルで食事を取った。
ニュージーランドのビール「SteinLager」が3ドル20セント(250円)。
ラロトンガのビールが2ドル半(200円)。
ビールを飲みながら、ひとりのテーブルで南太平洋の海を見ている。
僕にも誰かとビーチを見ていた、幸せな時があった。
いろんなことがあって、ラロトンガ島に一人でいる。
それもまた、神の定めだと受け入れよう。
ひとはただ、自分の運命を受け入れるしか、ないだろう。
選べるのは、運命をどのように従順に受け入れるか、それだけだ。
- 旅行の満足度
- 3.5
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