2009/09/06 - 2009/09/07
300位(同エリア838件中)
愛吉さん
川端康成の伊豆の踊子は、彼が19歳の一高生であった大正7年秋に一人で伊豆を旅行し、踊子と出会った思い出を綴った淡い恋愛小説です。 若い時に読んで感動したのを覚えています。
この年になって今更ですが、ふっと天城トンネルを越える踊子歩道を歩いてみようと思い立ちます。
宿も当時、川端康成が泊まり踊子と五目並べをした宿がそのまま残されているのを知り、そこを予約します。 部屋も川端康成が泊まった部屋を指定しました。
私達の旅も、私(康成)が初めて踊子を見た場所、修善寺温泉から始まります。
表紙の写真は踊子歩道の始発点、浄蓮の滝広場に建つ伊豆の踊子像。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
修善寺です。
地名の元になったお寺で、平安時代初期807年に弘法大師により創建されました。 -
修善寺の扁額
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修善寺の本堂
修善寺と云うと思い出すのが、岡本綺堂の修善寺物語です。
鎌倉幕府2代将軍頼家が、北条氏により追放され、その領国伊豆のこの寺に幽閉、後暗殺されます。
又頼朝の弟範頼もこの地に幽閉暗殺されるという悲劇の土地でもあります。
宝物殿には、修善寺物語に登場する二つに割れた能面が保存されていました。 -
鐘楼
除夜の鐘は希望者が順番に突く事が出来ます。 -
寺の前を流れる桂川の中州にある独鈷の湯。
弘法大師がこの地を訪れ修善寺を創建した頃、たまたまこの川で一人の若者が年老いた父親の体を流しているのを目撃、手に持つ独鈷で河原の石を砕くとそこから温泉が湧きだしたという伝説の温泉です、修善寺温泉発祥の湯場所でもあります。
又伊豆地区最初の温泉と云われます。 -
河原への降り口には説明板。
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前回訪れた時は入浴可でしたが、今は足湯のみです。
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修善寺での参拝を済ませ、遊歩道に入ります。
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竹林の小径。爽やかな風が吹き渡ります。
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暗殺された源範頼の墓。
北条政子の讒言により、幽閉暗殺されます。 -
鎌倉2代将軍頼家の墓。
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角度を変えて墓を俯瞰します。
向こうに見える屋根は、北条政子が我子頼家の菩提を弔うために建てた指月殿。 -
指月殿正面。
こんな物を建てるなら殺さなければよいのに、自分の生んだ子ですよ。
でもこれにより源氏から北条に政権が移行します。 -
頼家に殉じた十三士の墓
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修善寺からバスで浄蓮の滝に来ました、伊豆半島最大の滝です。
踊子歩道は此処から始まり、終点は湯ケ野温泉です -
広場には、スタート地点らしく私と踊子の像が有ります。
しかし私達は再びバスに乗り、湯ケ野温泉を目指します。
私達は明日湯ケ野温泉を出発して、踊子歩道を逆から天城トンネルを目指して歩きます。 -
湯ケ野温泉に到着しました。
川端康成と踊子一行はここで3泊し親密度を深めます。 -
川端康成が泊まった福田屋です。
彼は2階の正面の部屋に泊まりました。
私達も泊まります。 -
この窓から康成は、橋を渡って来る踊子に上がっておいでと声を掛けます。
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そしてこの部屋で、康成は踊子と五目並べをしたのです。
宿の人に聞くと碁盤も碁石も当時のままだそうです。
尚残念ながら川向こうの共同浴場は見えませんでした。 -
翌日は身支度を整え、踊子歩道を天城トンネルを目指して出発します。
河津のループ橋迄来ました。 -
踊子歩道は河津七滝の遊歩道と合流します。
この滝はかに滝だったかな。 -
蛇滝?
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川縁を通る踊子歩道を踊子と私の二人が歩いていました。
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出会い滝?
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初景滝、踊子と私が一服しています、どんな話をしているのでしょう。
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二人の像をアップします。
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こちらは暫く歩いた後の平滑の滝。
道は”伊豆の踊子”の書き出しの如くつづら折りが続き、なかなか厳しい道のりです。 -
道の脇に道標が、私達は旧天城トンネルを目指します。
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ようやく天城トンネルに到着。
私達は南から北に抜けましたが、トンネル内には電灯一つ付いていません、真っ暗闇、先方に微かに見える点を目指しますが肩が壁にぶつかります。
やはり電灯は付けるべきでしょう。
小説によると出口近くに茶店があったのですが、今は替わりに立派なトイレが出来ていました。
トンネル自体は明治37年(1904)に完成、幅3.5米長さ446米で石造りでは日本最長、国の重要文化財です。
旧道ですから、一般には使用されて居らず、神秘性を秘めています。 -
踊子歩道はまだ続きますが、私達はここを終点とします。
旧道から外れ百米下の新道への崖路を後向きになって下ります。
新道の脇にはこんなポストが。 -
1970年に完成した国道414号線新天城トンネル、長さは800米あります。
私達はここでバスを待って河津へ戻り、電車で帰途に着きました。
終
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