2016年 ポーランド＆バルト３国くるま事情

2016/06/09 - 2016/06/09

ポーランドには、かつてFSO（Fabryka Samochodow Osobowch)という名の国営自動車会社があり、1951年からはソ連の車をベースにした乗用車を生産していましたが、1965年からはイタリア・フィアット社とライセンス契約を結び、ポルスキ・フィアット125pという名のセダンを、生産するようになりました。

1973年から製造を始めた、ポルスキ・フィアット126Pのような、ベストセラーカーもありましたが、民主革命後、時間の止まったような古い車より、遙かに性能の良い西側の車がなだれ込んできた結果、ポーランドの国産車は、ほとんど消滅してしまいました。

表紙の写真はリトアニア、ビリニュス市内で見たポルスキ・フィアット126P（通称：マルフ）。空冷直列2気筒OHV594cc、RR4人乗り。1973年から2000年までポーランドで生産され、331万台を販売した国民車。ルパン三世の愛車として知られるフィアット500（2代目）の後継車ですが、イタリアでは人気無く1980年で生産を終えています。なお、リアタイヤのエアが抜けているので不動車かも知れません。

2016年の時点ではポーランド＆バルト３国では乗用車（特殊車両は除く）は造られていませんが、エンジンなどの部品メーカーは、旧西側諸国から続々と入って稼働していますので、近い将来ポーランド製のくるまが復活するのも時間の問題かと思われます。

エリア その他の都市(ポーランド)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 25万円 - 30万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 観光バス タクシー 徒歩 飛行機
• 航空会社: フィンランド航空
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）
• 利用旅行会社: クラブツーリズム

それでは、恒例の「バスを追い抜いていった車（含むバン）のカウント」から、といきたいのですが・・・・エストニアでバスを追い抜いた車は・・・3台・・・しかありません。理由は都市部を除いて幹線道路はほとんど片側一車線しかなく、追い抜き・追い越しが出来なかったことです。まあ、人口が約100万人の国ですから、道路はこの程度で良い！という考えなのでしょう。

写真はふとっちょマルガリータ隣にあるスールランナ門をくぐるVWパサート・ヴァリアントTAXI仕様。

そんな訳で国別車種のカウントは出来ませんでしたが、見た感じ、一番多かったのがドイツ車、次が日本車という感じでした。

写真は宿泊したホテル前に駐まっていた車ですが左からニッサン・キャシュカイ（デュアリス）、ホンダ・シビック、そして最新型のキャシュカイ。

ホテル周辺に駐まっていた車２。左はシュコダ・オクタビア、右はボルボ・XC60。

ホテル周辺に駐まっていた車３。スバル・アウトバック。バンパー下に牽引フックを装着していますね。

ホテル周辺に駐まっていた車４。レクサス・IS250。

突然旧市街に登場したニッサン・リーフTAXI仕様。音も無く来るのでビックリしました。まあ当たり前ですが。

トームペア入口の門で客待ち中のプジョー・5008TAXI仕様。

タリン郊外のGS。95オクタンのガソリンが1.039E/L、約117円/L（レートは2016年7月12日現在）。

「バスを追い抜いていった車（含むバン）のカウント」2番手はラトヴィアですが、こちらの道路事情もエストニアと同様、市街地を外れると延々と片側１車線の道路が続くため、バスを抜いた車はたったの11台でした。という訳でラトヴィアもカウントは不成立。

写真はリガの国会近くに駐まっていたポリスカー。ＶＷ・ティグアンと思われます。ちなみにリガの警察も110番なのね。

同じく国会近くに駐まっていた覆面？ポリスカー。アウディ・A4アバントと思われます。

リガ旧市街の広場に駐まっていた昔の消防車。

ポルシェ・パナメーラ。４ドアのポルシェって、どうなんでしょう。

宿泊したリガのホテル近くに駐まっていた昔のカローラ。ライトやグリルまわりが日本と違います。

リガ郊外のGS。95オクタンのガソリンが1.134E/L、約127円/L。

リガからバウスカに向かう幹線道路ですが、エストニア・ラトヴィア共、ずっとこんな感じです。道の両側は森か草原で、片側一車線ですが、路肩は十分とってあるのが特徴です。ちなみに制限速度は100km/h。

リトアニアに入り、シャウレイを過ぎるとやっと高速道路らしくなってきたので、「バスを追い抜いていった車（含むバン）のカウント」を開始します。ただ、写真の通り交通量が少なく全部で83台という数字なので、正確性には欠けるかも知れませんが、ご承知おきを。

No1　ドイツ車　　43%　(36/83)

No2　日本車　　　16%　(13/83)

No3　フランス車　13%　(11/83)　　

No4　チェコ車　　 8% (7/83)

No5・6　スェーデン・韓国車　6% (5/83)

ドイツ車、日本車は順当でしたが、第3位がフランス車というのは意外でした。

ビリニュスまで112km地点。ご覧のとおり道路はガラガラ。

と思っていたら、ビリニュス市内の渋滞につかまりました。

でも、バスレーンがあるのでスイスイです。

ビリニュス市内を眺める展望台駐車場に駐まっていた車。日本車、それもトヨタ車のオンパレード。

ビリニュス大聖堂前に駐まっていたトヨタ・プリウスαTAXI。

その前に駐まっていたのはトヨタ・アヴェンシスTAXI。ビリニュスもトヨタが多かったです。

なんとパトロールカーまでプリウスとはビックリ。今日はトヨタ・デーか！

そして、スバル・アウトバック。北米で人気の車ですが、欧州でも人気なんですね。

色は違いますが、以前家にあったのと同じ、レガシィBL5がこんなところにいたので、思わず激写(^^;;。

リトアニア最後のGS。95オクタンガソリンが1.075E/L、約121円/L。

これが国境を越える道とはね。

リトアニア・ポーランド国境。以前はここにも検問所がありました。

ポーランドの速度規制標識。市街地は50〜60km/h、市街地を抜けると70〜90km/h、高規格道路は80〜100km/h、高速道路は80〜120km/hとなっているようです。

ポーランド最初のGS。95オクタンのガソリンが4.53Z/L（ズオッティ）、約115円/L。ポーランド安い！

旅行記にも記載しましたが、ポーランドの道路は、東西はまあまあとしても、南北の道路が遅れていて、あちこちで高速道路建設中です。

やっとまともな道路になったところで「バスを追い抜いていった車（含むバン）のカウント」を開始します。6月2日から6月6日までの合計で総数は825台でした。

No1　ドイツ車　　39%　(322/825)

No2　フランス車　15%　(121/825)

No3　日本車　 14%　(116/825)　

No4　Eフォード車 9% ( 72/825)　

No5　チェコ車　　 7% ( 54/825)

No6　韓国車　 5% ( 39/825)

No7以下はスェーデン、イタリア、スペイン、アメリカ、イギリス、その他です。ロシア車（あるのか？）はゼロでした。

ドイツ車がNo1なのは想定内でしたが、想定外だったのはフランス車。ワルシャワ市内にド・ゴール将軍の像があるくらいなので、フランスって人気があるのかも。

Lのマークを屋根に乗せて走っているのは教習車。車種はヒュンダイi30か。

TAXIはシュコダが多いのだが、プリウスTAXI発見！

チェンストホーヴァでこんな車と遭遇。ランボルギーニ・ガヤルド後期型と思われる。

フィアット126P・マルフ。空冷直列2気筒OHV594cc、RR4人乗り。1973年から2000年までポーランドで生産され、331万台を販売した国民車。（再掲）

最近開通したばかりの高速道路ではETCシステムが設置されているが、クラクフ近くでは昔ながらの料金所が残っている場所もある。料金は小型車で約250円と安い。

クラクフ近くのGS。95オクタンガソリンは4.53z/L、約115円。

クラクフ旧市街で駐まっていた車１、ルノー・メガーヌ。

クラクフ旧市街で駐まっていた車２、オペル・インシグニア。

クラクフ旧市街で駐まっていた車３、プジョー308。

クラクフ旧市街で駐まっていた車４、KIA・K3と思われる。

クラクフ旧市街で駐まっていた車５、シュコダ・ファビア。

クラクフ旧市街で駐まっていた車６、スバル・インプレッサ。

エンジンは日本には無いBOXER DIESEL。日本でも発売してほしい。

クラクフで見たパトロールカーは、フィアット・プント。

クラクフからワルシャワへの高速道路は至る所で工事中。なお、前にいるジープはチェロキーか。

写真はポーランドの首都ワルシャワ市内交差点。正面に見えるのは”スターリンの墓”と呼ばれる文化科学宮殿。通りを埋め尽くす、かつての西側諸国の、車の洪水を見たら、墓の中のスターリンは、きっと腰を抜かすことでしょう。

シリア内戦による移民問題、ギリシャ問題、UKのEU離脱問題など、EUも頭痛の種が尽きないのですが、人類の英知を結集して、諸問題を解決してもらいたいものです。そして、誰でも車が持てるようになった平和な時代が長く続くよう祈念して、この旅行記（なのか？）を終了したいと思います。マニアックなブログを最後までご覧いただき、ありがとうございました。

2016年7月13日　chiaki-k　記す