2013/08/11 - 2013/08/22
7位(同エリア25件中)
AandMさん
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ニューファンドランドは北米で最もヨーロッパに近い島です。メキシコ暖流の影響で緯度が高い割には温暖で、ホエールウオッチングでも知られています。夏休みに夫婦ドライブ旅行をしました。島北側には道路がありますが南側にはないので、一周ではなく半周旅行です。東側のセントジョーンズ(St. John's)から1号線でディアーレイク(Deer Lake)、430号線で北端のセントアンソニー(St. Anthony)、そして430号線を戻って更に1号線で南西端のチャンネルポートバスク(Channel Port aux Basques)まで約3000 kmの旅行です。コロンブスの米大陸発見以前に入植していたとされるバイキング住居遺跡(ルンス・オウ・メドーズ)や地球の造形地形を見学できるグロス・モーン国立公園を訪問しました。1週間程でニューファンドランドの景観を楽しみました。一端をご紹介します。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- エアカナダ ユナイテッド航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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8月11日に東京を発ってニューヨーク経由でニューファンドランド・ラブラドール州の州都のセントジョーンズ(St. John's)に到着しました。ホテルで1泊後、レンタカーで活動開始です。ここはセントジョーンズ湾の入り口北側先端部のシグナルヒル(Signal Hill)です。高台からは湾や大西洋が一望できます。1897年に建設されたカボットタワー(Cabot Tower)を活用して大西洋横断の無線通信実験が行われたことでも有名です。1901年に無線通信機でイギリスとの交信に成功しています。この場所の地名由来となっています。
シグナル ヒル国定史跡 史跡・遺跡
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タワー内部は見学できます。これは説明パネルです。現在の外観はこの絵と殆ど同じです。
カボット タワー 観光名所
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大西洋横断の無線通信実験説明のパネルです。ヨーロッパまでの距離が最も近いのがこの場所であることが分かります。
カボット タワー 観光名所
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シグナルヒルからの展望は抜群です。これは湾南側の先端です。要塞兼灯台(Fort Amherst)の建物が見えます。
シグナル ヒル国定史跡 史跡・遺跡
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シグナルヒルから北側1 km程のところに美しい浜辺の村があります。キディ・ヴィディ・ビレッジです。観光パンフレットなどに良く登場する景色です。
キディ ヴィディ ビレッジ 観光名所
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カナダ最東端にあるスピア岬(Cape Spear)です。ここにはニューファンドランドで2番目に建てられた歴史のある灯台があります。
スピア岬灯台国定史跡 史跡・遺跡
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灯台が建つ丘から大西洋が一望できます。天候も良かったので、船が行きかうのが良く見えました。
スピア岬灯台国定史跡 史跡・遺跡
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歴史的な灯台内部が公開されていました。広くはありませんが、住みやすい感じです。
スピア岬灯台国定史跡 史跡・遺跡
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こちらが1836年に建てられた歴史的灯台です。
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スピア岬の付近の景観です。州都セントジョーンズから近いので、観光客の数も多いようです。カナダ最東端は北米最東端でもありますので、一度来てみる価値のある場所だと思います。
スピア岬灯台国定史跡 史跡・遺跡
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セントジョーンズから10号線を南に約30 km下るとフェリーランド(Ferryland)に到着します。ヨーロッパ人が16〜17世紀に入植し、コロニーを形成していた場所だそうです。考古学遺跡で、発掘された英国コインなどが展示されていました。入植者が持ち込んで、ここで使っていたようです。考古学遺跡と云われていますが、エジプト、ギリシャやローマ等に比べるとそんなに古い訳ではありません。中世遺跡の方が妥当な表現と思います。
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分かり易い説明パネルが設けられていました。400年ほど前の入植地の様子です。当時は入植者間で争いもあり、フランスからの入植者が英国入植者のコロニーを攻撃したことなども説明されていました。厳しい環境であったことが分かります。
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宿泊ホテル(Courtyard by Marriott, St. John's)から見たセントジョーンズ港の光景です。貨物船が停泊しています。船の出入りはあまり多くありません。静かな港風景です。
コートヤード バイ マリオット セント ジョンズ ニューファンドランド ホテル
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セントジョーンズから1号線を400 km程北西に進みますと、比較的大きな町ガンダー(Gander)があります。この町のホテルにチェックイン後、北方60 km程の場所にあるサウス・トウィリンゲ島(South Twillingate Island)の先端にあるクロー・ヘッド(Crow Head)まで行ってみることにしました。早めにホテルに着き時間もあったので、地図をみて面白そうだから行ってみようという訳です。橋で繋がれた幾つもの島を渡ってやっと到着しました。途中、珍しい景色もありました。道路終点には駐車場、灯台、ギフトショップなどがありますが、先端部はこの写真のような絶壁になっていました。
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クロー・ヘッドの先には大西洋が広がっています。タイタニック号の記念展示館がありました。1912年4月14日にこの場所からほど遠くない大西洋上で氷山との衝突によりタイタニック号が沈没したそうです。
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タイタニック号関係の多くの説明パネルや写真がありました。この場所は交通の便も良くありませんが、結構多くの訪問者が説明に見入っていました。北米人には有名な場所のようです。日本人も含め東洋系の観光客は見かけませんでした。
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ガンダーから450 km程走って、ロッキーハーバー(Rocky Harbor)に到着しました。そんなに賑やかな町ではありませんが、この辺りでは大きい方で、ホテルやレストランが幾つか目につきました。ホテル(Ocean View Hotel)にチェックインしました。ホテルの部屋からは、このように海岸景色が良く見えました。夕日が見事だそうです。
Ocean View Hotel ホテル
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部屋からみた日没の様子です。観光客が日没観察で海岸線に集まっていました。
Ocean View Hotel ホテル
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美しい日没の景色です。夕日ばかりでなく、ロッキーハーバーは良質のロブスターが捕れることでも知られています。ホテルのロブスター料理、抜群でした。
Ocean View Hotel ホテル
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ロッキーハーバーの北側に小さな半島が見えましたので、行って見ることにしました。左がロッキー湾(Rocky Harbor)、右側がロブスター湾(Lobster Cove)です、先端が岩場なっていました。
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独特の形状をした岩です。岩場に恵まれた海ですので、良質のロブスターが育ちそうです。旨い魚も取れそうですが、ホテルレストランのメニューには魚料理はあまり多くありませんでした。日本とは大分違います。
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ロブスター湾にある灯台(Lobster Cove Head Lighthouse)です。
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ロッキーハーバーの近くにグロス・モーン国立公園(Gros Mome National Park)が広がっています。地球の造形歴史が見られること、そして景色が美しいことでユネスコ世界自然遺産に登録されています。湖のボートツアーがありましたので、参加することにしました。チケットはホテル(Ocean View Hotel)で購入できました。ホテルから車で10分程先の430号線脇にボートツアー用の専用駐車場がありました。駐車場からボート乗り場までは3 kmの距離があります。このような道を30分程歩いて進みました。天気も良く気温も適当なので、大した問題ではありません。
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これがボートツアーの出発場所です。ウエスタンブルック池(Western Brook Pond)をボートで2時間程クルーズします。池というより氷河湖です。
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船は静かな水面を快調に進みます。英語ですが、いろいろ説明がありました。周囲には急峻な岩場絶壁が迫り、水は青く透明です。この付近には海洋地殻が隆起した岩やマントル起源の特殊な岩石が露出した珍しい場所が多いそうです。ただ、見た目では岩の区別は分かりませんでした。
グロス モーン国立公園 国立公園
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このような滝が多く見られます。
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豪快に高所から落下する滝もありました。
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天気も良く、空気が澄んでいるので景色がクリアーです。なかなか楽しいクルーズです。
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湖の奥部まで行って、そこから引き返します。奥部には簡易船着き場があり、2名が下船しました。この場所を起点にトレッキングを楽しむとのことでした。下船した2人は重そうなリュックで多分十分な装備をしていますが、船上の観光客は少し心配そうに見ています。天候に恵まれたこともありますが、このボートツアーは大変良かったと思います。
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ロッキーハーバー近くに氷河活動で作られたフィヨルド(深くて長い入り江)があります。写真の対岸まで陸路ではぐるーと迂回しますので、約80 kmほどになり、車では急いでも1時間半位かかります。船では対岸まで30分程です。乗ってみることにしました。ノリス・ポイント(Noris Point)から向こう側のボン・ベイ(Bonne Bay)を単純往復します。
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フェリーから見た景色です。絶壁が海に切れ込んでいます。風も爽やかで、快適な船旅です。
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ボン・ベイの波止場に到着しました。後方が乗ってきた船です。
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波止場付近を1時間程散歩した後、船で引き返しました。乗客が少ないのでいつでも乗れるので気楽です。ノリス・ポイントの波止場に到着するところです。
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ロッキーハーバーのホテルを出発して、350 km北方にあるセントアンソニーを目指します。430号線をひたすら走ります。小さな漁村はありますが、途中は荒涼とした風景が展開しました。ここは途中のセント・バルブ(Saint Barbe)のフェリー乗り場です。大型フェリーが停泊していました。向かい側のカナダ本土のブラン・サブロン(Blanc Sablon)を結んでいます。岸壁だけで付帯建物もありません。
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ニューファンドランド島の最北端にあるルンス・オウ・メドーズ(L’Ance aux Meadow)にやってきました。この地名はフランス語由来で「クラゲの入り江」の意味だそうです。1960年の発掘で遺跡が発見されました。調査の結果、この場所はヨーロッパ人(バイキング)の居住遺跡で、入植時期はコロンブスの米大陸発見よりも早いと見做されています。1978年に世界遺産に登録されています。
ここは遺跡への入り口で、木製の歩道で海岸に向かって進みます。ランス・オ・メドー国定史跡 史跡・遺跡
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遺跡の入口です。当時の状況が再現されていました。ビジターセンターで入手しておいた案内図を参考に複数の遺跡を訪問します。
ランス・オ・メドー国定史跡 史跡・遺跡
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舟も再現されていました。地元のボランティアが当時の服装で歓迎してくれました。
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住居の入り口です。屋根は土と草で覆われています。これは北欧でも見られる住居形式で、保温性もあり、冬の厳しい気候にも耐えられそうです。
ランス・オ・メドー国定史跡 史跡・遺跡
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当時の景観想像図がありました。
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遺跡見学を終えて、ビジターセンターに戻ってきました。センター内にも多くの説明図や展示物があります。夏のハイシーズンですが、観光客はあまり多くありません。交通の便が良くない最北の地であるためと思われます。混んでいないので、落ち着いて見学できました。
ランス・オ・メドー国定史跡 史跡・遺跡
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遺跡の先にある海岸風景です。この湾にバイキングが上陸しています。遺跡の名称由来となっているクラゲが湾にいるかどうかは、確認出来ませんでした。
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このような赤い実をつけた植物が繁っていました。食べられそうです。
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ニューファンドランド最北のトレッキング・コース案内です。一周30分ほどだそうです。クジラを見ることも多い、と説明されています。
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ニューファンドランド島北端の灯台です。
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セントアンソニー(St Anthony)案内看板です。1996年の人口が2996人であることなどが説明してあります。
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宿泊したホテル(Grenfell Heritage Hotels & Suites)です。なかなか洒落たホテルで、ニューファンドランド雰囲気を体験することができました。ホテルスタッフは、とても親切でした。夏のハイシーズンですが、交通の便が良くないためか、観光客の数は多くありません。
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ホテル裏手の景色です。長閑な光景が広がっています。しかし冬季は寒くて大変だろうと思われます。ここの港からホエールウオッチングのボートツアーが出ています。
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博物館を訪問しました。バイキングがアザラシを追って北側から南下して、ニューファンドランドに到達したことが説明してありました。
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当時のバイキング住居が展示されていました。
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バイキングが狩猟に用いたモリや鏃の発掘品です。
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セントアンソニーで1泊後、430号線を400 km程南下してディアーレイク(Deer Lake)のホテル(Holiday Inn Express, Deer Lake)に宿泊しました。翌日、300 km程南の西南端を目指しました。島の端っこまで行ってみよう、という訳です。これはチャンネル・ポルト―・バスク(Lighthouse in Port aux Basques)灯台です。車でアクセスできる場所ではほぼ最西南端に相当します。
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ポルトー・バスクのビジターセンターです。大きな港町で、ここから100 km程の距離にあるカナダ本土のシドニー(Sydney)港行きも含めて沢山の大型フェリーが出ています。活気のある港町です。
ポート オ バスク 船系
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ビジターセンターです。1号線沿いの分かり易い場所にありました。
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ポルトー・バスクから西側数キロの場所にある、ニューファンドランドのほぼ南西端のケープ岬灯台(Cape Ray Lighthouse)です。1871年に点灯してから、雷や火災で破壊された度に再建されて現在に至っているそうです。この付近は船の航行も多く、重要な灯台と思われます。
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灯台の周囲には散策用の道路、展望台などがありました。訪問者用の案内看板も設置されています。整備されていますが、観光客数は多くありません。
この後、1号線を約300 km北上してディア―レイク空港でレンタカーを返却しました。帰国するため、カナダ航空でトロントに移動しました。 -
帰国の前にトロント空港で車を借りて、ナイアガラの滝を見学しました。
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ナイアガラ付近は、美しい景観が保たれています。赤い花が咲いていました。観光客数も多く、滝裏見学や霧の乙女号の乗船では長い列で待たされました。ニューファンドランドとは様変わりです。
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このような立派な花時計にも巡り合えました。
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ナイアガラ付近は良質のワインが醸造されていることでも知られています。ワイナリーを訪問しました。
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訪問したワイナリー(Konzelman Estate Winery)です。ドイツ風味のワインが好評です。試飲してワインを購入しました。
ニューファンドランドはハイシーズンの夏季でも観光客は多くありませんし、ホテル数も限られており、交通の便もあまり良くありません。しかし主要道路はしっかり整備されていますし、訪問時に渋滞はありませんでした。コロンブスが米大陸に到着(1492年)した以前からバイキングが入植していたニューファンドランド最北の地であるルンス・オウ・メドーズ遺跡訪問が印象に残りました。豊かで珍しい自然、ゆったり暮らす親切な人々との交流など、貴重な経験をすることができました。トロント空港からワシントン経由で8月22日に帰国しました。コンゼルマン 専門店
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