2014/06/06 - 2014/06/17
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ノーーウォリーズさん
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今まで世界の4000m級の山に幾つか登頂を果たし、次は5000mを越える山に挑戦する機会を探していました。調べてみると、中国四川省の四姑娘山が標高5025mでアクセスも良く技術的にも難しくない様です。問題は2008年に起きた四川省の地震の震源地に近く、2014年の時点でもインフラが回復していない場所があることです。それでも自己最高の5000m級の山に登頂(バスに乗ってインドで標高5000mを越えたことはある)したい気持ちは抑えられず、中国四川省へ行くことに決定。しかし、日ごろからランニングなどしていても5000mの高さは想像以上にキツイことを実感することになりました。
- 旅行の満足度
- 3.0
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩 飛行機
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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四川省の成都 Chengduに到着。初日は四姑娘山 Siguniang Shanのガイドの手配をした後、市内観光したりしました。写真は文殊院 Wenshu Temple。中国はどこも人が多くて疲れますが、ここは比較的静かでゆっくりできました。四姑娘山のガイドは、Hello Chengdu Hostelで手配しました。4日間食事宿泊付き(移動費は別)で2000元。5日間が標準のコースですが、2日目の高地順応を省くことで、4日間としました。
1日目: 日隆 -> BCテント (3600m)
2日目: BCテント -> C1テント (4400m)
3日目: C1テント -> 大峰頂上 (5025m) -> BCテント
4日目: BCテント -> 日隆 (3200m) -
四川と言えば、麻婆豆腐。有名店の陳麻婆豆腐に行きました。大変辛いと聞いていたので、小皿を頼みました。味は言葉で表すのは難しいですが、唐辛子の激辛というより、山椒を大量を食べて舌が麻痺したという感じでしょうか。ゆっくりゆっくりと食べれば辛いものが苦手でも完食することができました。
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成都のチべタン地区は、ご覧の様な仏像を売る店が何十店と並んでいます。少し他のチベット地区と顔つきが違う(?)
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2日目、四姑娘山の麓の町の日隆 Rilongまで乗合タクシーで移動(250元)。目的地に直通する道ですが地震の震源地に近い道を通ります(2014年現在通常のバスはこの道路を通らず迂回する道を使う)。また地震で崩れた家の残骸が多く残り、道もひどい状態です。
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トンネル内は片側交通で、交通量は少ないのに渋滞していました。中の状態もひどいものであちこちで水漏れが、、できれば通りたくない道です。
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巴朗山の峠です。標高はすでに4000mを越えています。峠を越えるとご覧のように大きく下り、標高3200mの日隆に到着です。成都からの直通道路で約7時間かかりました。
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日隆にはチべタンの碑があり、チベット圏に来た事を感じます。遠くには四姑娘山の4つの山が見えるはずですが、生憎の天気のため雲に隠れています。
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日隆の中心部、典型的な中国の観光地の雰囲気がしますが、大きく違うのが。。人が本当にいない!中国ではあり得ない寂しい光景です。新しい建物に見えるホテルも多くが閉まっている様です。どうも地震の影響でこの辺りは中国人に危険というイメージがついてしまい、中国人旅行者が来なくなってしまったそうです。
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日隆のチべタン地区、地震後の復興は完了しており新しくもどこか不自然なチべタン風の建物が並んでいます。やはりここにも人がいません。
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3日目は、高地順応を兼ねて近くの長坪溝 Changping Gou へトレッキングです。標高3200-3500m程で丁度良い高さです。今のところ高山病の気配はありません。写真は長坪溝の入口にあるチべタン寺院です。ここまではバスで10分。
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この辺りの自然は素晴らしく汚染された中国のイメージは全く当てはまりません。しかし。。やはりこの日も天気が悪く人も少ないので寂しい雰囲気です。普段は中国人旅行者が溢れる場所は好きではないのですが。。
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長坪溝の見どころである池に枯れ木が生えている枯樹担 Kushu Tan。四姑娘山はやはり雲に隠れています。
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途中で見かけた角が立派な牛。怒ると怖そうです。四姑娘山のすぐ下(西側)の紅石陣辺りまで行きましたが、山が見える気配は全くないのであきらめて帰りました。往復で5時間程度の緩やかな勾配のトレッキングでした。
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4日目(登山1日目)、四姑娘山への4日間のトレッキングに出発です。四姑娘山は名前のとおり4つの山々からなっており、一番高い四姑四峰が6260m、低いのが四姑大峰で5025m、一番低い大峰なら雪が解ける6月以降なら特別な(雪山用)装備は要りません。初心者でも簡単とは言いませんが、登山家でなくとも十分登頂可能で、難易度は中級でしょうか。写真は日隆の町を出て急坂を登り稜線にでたところ。町が下に見えます。
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更に登るとチベット碑が。今のところ体調に不安はありません。
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目的地の大姑娘山は天気が良ければ正面に見えるはずですが、今日も生憎の曇り空。手前の森の中は道がぬかるんでおり、乾いた地面を歩くためには多少の迂回が必要です。それでも靴は結構泥が付きますが。あと、この辺りは馬で登る観光客も多いので馬の糞を踏まないように常に足元に注意が必要です。
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トレッキング1日目は標高3600m程の鶏柵子という所です。テント泊と思っていたのですが、少人数なら小屋に泊まれます。小屋と言ってもご覧のようにあまり綺麗でなく来客用ではない様です。外は寒いですが、中は暖かくて快適。しかしこの小屋に泊まった事で後に大きな問題が起きました。
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5日目(登山2日目)の朝、今日も山は雲に覆われています。そして自分の頭にも大きな雲で覆われている気分。。そう典型的な高山病の症状が。今までの経験では3600m程度では、こんなにひどくはならないのですが、原因がありました。昨日、小屋の中で暖をとるため焚き木をして、その煙が小屋中に充満した状態で寝たため息苦しく、そのため酸素不足に陥ってしまったのです。
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まだ2日目の朝なのに体調は最悪で登頂は絶望的な感じです。ガイドにそう言うともう少し頑張ってみようと言われ気を取り直し、とぼとぼと登り始めます。途中綺麗な高山植物など見ましたが、雨が降る中でそんな気分ではなく、幾つかの写真をなんとか撮っただけです。
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何とか今日の宿泊地標高4400mのC1テントという場所が見えてきました。テントと言いますが、大きな建物がいくつかあり50人位は中で泊まれそうな大きさです。この日は暖房もない寒い部屋に泊まり、食事はいつものカップラーメンですが、それも全く食べれませんでした。
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6日目(登山3日目)の朝、今日は1日で登頂をした後に鶏柵子まで降りる予定なのでかなりの距離を歩きます。まだ暗い時間の朝4時に出発です。早朝の方が雲が出ていない可能性が高いからです。しかし僅かな希望も叶わず、日が昇ると山は厚い雲に覆われていることが分かり、一気に気分が沈みます。登頂しても何も見えなければ、ここで止めても同じという気持ちが大きくなり、写真のもう少し先のちょっとした勾配でギブアップしました。今写真で振り返れば何でもない緩やかな勾配に見えますが、標高4500mを越えひどい高山病の状態ではとてもきつかった記憶があります。
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残念ながら5000m級の登頂はならず、失意のなか下山を開始してC1キャンプ地まで降りてきたところです。鶏柵子の小屋には2度と泊まりたくなかったので、日隆まで一気に下りることに。かなりの距離があります。案の上、日隆まで自力で降りることは困難で、途中から馬の背中に揺られて下山することになりました。言葉は通じませんが、現地の人はガイドも含めとても親切で助かりました。トレッキングは4日間ではなく、高度順応を入れた5日間にすれば良かったかもしれません。ただあの小屋に居たのでは、何日いても変わらなかったでしょう。
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7日目(登山4日目はキャンセル)、皮肉なことに下山した翌日に天気は回復します。しかし高山病の症状はまだ回復しておらず、フラフラです。写真はホテルの外の道から撮ったもの。あと少しでも右側に移動すれば、晴れた四姑娘山を撮ることができたのでしょうが、そんな余裕もなく四姑娘山の写真は結局ありませんでした。高山病になってからロクな写真が残っていません。
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日隆も標高3200mあるので、ここに留まっていては高山病は回復しないと思い、フラフラながら町を出ることにしました。バスで3時間程で丹巴 Danba に到着です。丹巴は中国で一番美しい村、美人谷、とも呼ばれており理想郷として語られている場所で、時間があれば来ようと思っていました。着てみると、高い山に囲まれた秘境的な場所ではありますが、一見すると普通の町で美人が多い様にも見えません。あまり町に滞在していなのではっきりとはいえませんが。しかし標高はかなり下がり、体調も回復してきました。
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中国一美しい村は丹巴から10kmほど離れているので、タクシー(往復100元)で行きます。最初は川沿いを通りますが、ご覧の様にすごい急流。こんな急な流れは見たことがありません。ここに架かる吊り橋から撮った写真。引き込まれそうで怖い所です。
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ここから車で山に登ります。山の斜面にはチべタンの家が点在しています。一軒がとても大きく大きな敷地を持っており、高級住宅街の雰囲気があります。
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中国というよりスイスという感じでしょうか。確かに中国っぽくない村です。
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チべタン寺。この村でホームステイもできるそうで、静かに過ごすには丁度良いところでしょう。しかし丹巴には1泊しかできず、翌日(8日目)朝にバスで成都へ戻り(140元)今回の旅は終わりました。天気が悪く四姑娘山へ登頂もできなかったので残念度が高い旅だったのですが、四川省は素晴らしい所なのは間違いないので、また近いうちに訪れたいと思っています。
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この旅行記へのコメント (5)
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- スイカさん 2021/02/14 18:33:11
- こんにちは
- 私の中国旅行(2015.1)も成都から始まりました。
ネットでシムズの評判を知って是非と行ったのです。既にHello Chengdu になっていましたが当時の良きスタッフ(今は別の仕事)とは今だに交流があります。
後年、シムズで評判だった日本人オーナーマキさんに会いたくて京都で営んでいるゲストハウスまで泊まりに行ったものです。(^_^)
高山病ってもちろん高度もあるでしょうが、環境や食事など外的要因も大きそうですね。
私も相方も4680mは全く異常無しでしたが、相方は以前3000m程で酷い頭痛の高山病を経験したそうです。
突如現象の旅行記が知りたくて、訪問しました。多分この旅行記じゃない方ですね。
私も先日ぶかん旅行記のたてものしゃしんをじしゅ削除しました。
ボーダーの金網もやばいかな?と思ってますが…σ(^_^;)
連絡ありがとうございました。了解です。気にしないでください。
スイカ
- ノーーウォリーズさん からの返信 2021/02/15 20:25:03
- 高山病
- スイカさん、こんにちは
Hello Chengduで記憶に残っているのは、登山ツアーを予約した時に対応してくれたのは日本語の話せる中国人の女の子だったのですが、私が彼女を誘惑するとでも思ったのか、日本人のオヤジにずっと見張られて睨まれたりしました。あれは誰だったのでしょう。
玉龍雪山、実は私も行った事があります。かなり昔なので旅行記はないですが。人生初の4000M超えでしたが、滞在1時間くらいなら大丈夫でした。足で登る登山は長時間山の上なんで高山病になりやすいです。特に寝ている間に呼吸が十分でないと起きやすいです。四姑娘山は登頂失敗しましたが、その後インド、チベット、ペルーで5000M超えを達成できました。
突如現象、これ以上追求しないでください。。
- スイカさん からの返信 2021/02/15 22:59:36
- Re: こんにちは
- いろいろ了解です。
旅行記当時2014年ならば、日本語が話せた女性が多分2人いたと思います。その1人と今も連絡取ることがあります(彼女は現在成都の別のGH)。
彼女とは2015.1に会ったのですが、その時「長期滞在しているビールばかり飲んでる日本人がいる(年配の方)」と言ってました。
また、ぼちぼちいろんな旅行記読んで行こうと思っています。
このコメに返信は不要です、またどこかの旅行記でお会いしましょう。
スイカ
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- km45さん 2016/05/21 08:45:19
- 四姑娘山登山ツァー
- はじめまして。
>3日間食事宿泊付き
というのは少し強行軍の日程でしたようですね。
http://www.gogosc.com/jply_climbingtour.asp
これはシムズの「四姑娘山(スグーニャン)大峰登山ツアー」です。
- ノーーウォリーズさん からの返信 2016/05/24 20:30:09
- RE: 四姑娘山登山ツァー
- コメントありがとうございます。
四姑娘山の日程表を再確認してみると4日間コースと書いてありました。標準は5日間コースですね。私は最初から高地順応日を削って4日間にして、さらに登頂を断念したので3日間で終わってしまいました。旅行記の内容を修正しました。
成都のシムズは現在 Hello Chengdu に名前が変わってるだけで同じ場所だと思います。
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