2015/07/11 - 2015/07/12
1117位(同エリア2401件中)
チハさん
新婚旅行はハワイもしくはギリシャ、モルディブも素敵‥などと
優雅なリゾートを想像していたはずなのに、
なぜかドイツで怒涛の旅となってしまい
2015年の7月はドイツをぐるりと巡りました。
私の中でドイツといえば、クラフトワークもしくはサッカードイツ代表。
あまりに偏ったイメージのまま、
旅のスタートである首都・ベルリンに突撃したのでした。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 徒歩
PR
-
今回行き先がドイツに決まった時、「これはいよいよ‥」という期待がにわかに高まりました。
何がいよいよかと言うと、タイトルにもあるようにいよいよヨーロッパ鉄道の旅デビューか?という期待感にドキドキしたのです。
トレインイタリアやチェコ→オーストリア間の名もない鈍行は経験済みですが、欧州旅行に行くからには憧れの車窓の窓からを体験したいもの。
数ヶ所じゃなくいっぱいの町巡りにこだわった理由も、実はそんなプチ鉄オタ心から来ていたりします。
よいですよね〜列車の旅!
夫くんを説得して晴れてドイツ周遊旅行となり、ホクホクしながら調べると、ジャーマンレイルパスなる鉄道乗り放題切符を発見。
しかも、2人で同一旅程の場合はお得なツイン切符があるじゃありませんか。素晴らしい。
早速ネットで1番お得な購入方法を調べると、現地で買うよりセブンツーリストさんで購入しておいた方が安い場合も、とあったので予め購入しておく事にしました。
7/10出発に対してセブンツーリストさんのサイトで予約したのが、6/8。
結構ギリでしたが、入金確認後すぐに発送して頂き、無事手元に届きました。
それが写真のこちら。
5日間連続の2等席で、45300円。
ツインパスだと2人目が半額でした。
値段よりもいちいち切符を買わずにすっと乗れるという点に1番魅力を感じたので、こちらは本当に便利でした。
実際のベルリン→ミュンヘンまでの途中下車利用分を含めてどんだけおトクだったかは調べていないですが、まぁラクだったのでよしとしよう。
ドイツの鉄道の旅には必携です!
唯一、乗車前に現地でちゃんとバリテーション出来るかしらとやや不安でしたが、出国前に調べていざ。 -
前日は22時過ぎに就寝した為、翌日は6時に起床出来ました。
長距離フライトの旅は食べてばっかだったので朝食を食べる気にならず、まずはいよいよジャーマンレイル・パスのバリテーションをしに行く事に。
ベルリン駅に入ってすぐにあるインフォメーションで聞くと、2階にあるBDへ行けとの事。
2階に上がるとすぐ左側にBDが見えたので、早速入ります。
入って正面にいた案内係のような人に要件を尋ねられたので、バリテーション希望を伝えると真ん中にあった整理番号の発券機を指差しました。
ドイツのインフォメーションは整理番号式!?といささかカルチャーショック。
奥には病院や市役所のようにみな大人しく順番を待っています。
やれやれと我々も腰を下ろして呼ばれるのを待ちます。
じっくり周りを見回すと、ワチャワチャになってそうなアジアの国のインフォメーションなどとは違い、確かに非常に整然としている。
しかし、窓口は10ほどありそうなのに有人は2窓しかないからなかなか進まない。
しかも1組あたりが長く10分以上かかっている人達もいたりして、なかなか順番が進みません。
切符買うだけで何でこんなに時間かかるのか?
粛々と見えますが、やっぱり整然とは言えない、、と日本の感覚とは違う待ち時間の長さでした。
結局40分以上待って無事バリテーション完了。
スタンプをもらうのに40分もかかり出鼻をくじかれた気分でしたが、これで晴れて出発できます。
ワーイ夢にまで見た鉄道の旅スタートです!
気をとりなおして、本日の最初の目的地であるベルリンの壁へ。 -
ベルリン中央駅からSバーンで1本、終点のヴァルシャウアーシュトラーセ駅で下りました。
Sバーンはずっと高架だったので、高くから街が見下ろせます。
電車に乗ってようやくベルリンという街の外枠が見えてきました。
ヴァルシャウアーシュトラーセ駅に着いたのは朝の9時位でしたが、もはやお昼頃の感覚でホームに出ると、街はまだ目覚めたばかりの空気に包まれていました。
改札はなく、ホームづたいにかかった陸橋を進みますが、歩いて行くうちにどうやらこのあたりはあんまりガラがよろしくなさそう、という事に気づきます。
朝日が反射してキラキラと輝くアスファルトは、よく見るとビール瓶が粉々に砕かれており、道一面に散らばっているのです(写真)。
ヒエーわんちゃんに優しい国のはずなのに、こんなところワンコが歩くと肉球にグサリですよ!
通り過ぎ行く人々はみな黒い革ジャンに身を包み、旅行者風情ばかりだったベルリン駅前のピープル達とは明らかに違うダークな色合い。
派手な髪型にピアスやタトゥーが光ってます。
「この人達朝帰りなんやな」と夫の言葉に納得。
夜通し音楽と酒とクスリで遊んだ後かぁ‥と少しザワリとなりました。 -
電車を降り立った時から響きまくっている轟音サウンドは、橋の入り口近くでかき鳴らすストリートミュージシャンのギターサウンド。
このインスト路上演奏がなかなかのカッコよくて、CDがあれば買いたかった。笑
ライブハウスのチラシや貼り紙が散らばったり壁に貼られている橋を通り過ぎると大通りに出て、遠くにテレビ塔が見えました。
後ろではまだ元気なジャーマニーボーイズ達が大騒ぎ。
道の向こうではハードな女の人が雄叫びを上げながらビール瓶を叩き割っています。
うーん、いきなり濃ゆいダークサイドに来てしまった。 -
信号機もやんちゃ過ぎる仕様に。
-
ヴァルシャウアーシュトラーセ駅を出て、ひたすら南へ。
-
2人言葉を発する事もせず黙々とリバーサイドへ向かうと、目的の壁が見えてきてようやくホッと胸を撫で下ろしました。
シュプレー川のすぐ隣にあるミューレン通りにあるこのイーストサイドギャラリーは現存するベルリンの壁の中では最も長く、1.3kmにも渡って色とりどりにペインティングされた派手な壁が続きます。 -
21カ国118名ものアーティストが壁に描いたアート作品を楽しめます。
-
道路側はいたって街の日常風景。
-
川側はちょっとした憩いの川べりになっており、ところどころ二重のまま壁が残っているところも。
-
川沿いの扉には平和を願う鍵が沢山。
-
こちらは、遊覧船の時刻表でしょうか。
-
ようやく観光気分になり壁に沿って歩いては撮影、を繰り返していると、かの有名な旧ソ連のブレジネフと旧東独国家評議会議長ホーネッカー兄弟のキス画が見えてきました。
-
さすがに観光客に大人気。
オストバーンホフ駅まで続く壁のちょうど真ん中あたりにありました。 -
日本地区への迂回路。
-
今や風化して、ドイツの人がわざわざやって来る事はないんだろうな。
観光地と呼ぶ事すら憚れる灰色の壁に歴史の切なさを感じました。 -
続いて、アレクサンダープラッツ駅に移動して、テレビ塔にやって来ました。
ドイツ人と外国人の料金は異なるようです。 -
高さが368mあるテレビ塔では、203mの展望台からベルリンの街が一望できます。
-
旧西ベルリンと東ベルリンだった所の違いが上空からよく分かりました。
奥に広がる緑のかたまりは、ティーアガルテン。
ニューヨークのセントラルパークが如し。
中央にそびえるジーゲスゾイレも見ることが出来ます。 -
テレビ塔を下りた後は、ティーアガルテンの入口にあるブランデンブルク門まで続くウンター・デン・リンデンを真っ直ぐ行く事に。
ほどなく、ベルリン大聖堂が見えて来ました。
右奥が、先ほどいたテレビ塔。 -
ウンター・デン・リンデンとは「菩提樹の下」の意味で、その名の通り菩提樹の並木道が続いております。
-
通りの中央に散策路があり、沿道にはベルリンの興隆を示す多くの歴史的建造物が建ち並んでいます。
写真は、ムゼウムスインゼル(博物館島)にある旧博物館。
世界的に有名な由緒ある博物館です。 -
舞姫の舞台となったマリエン教会やナチスが大規模な書物焼却を行った梵書広場、夫くんが前来た時にコンサートを見たというコンツェルトハウスなどを横切って、歴史的な界隈をそぞろ歩きました。
-
まっすぐブランデンブルク門に行くのもアレなんで、少し南に下ってチャックポイント・チャーリーにも寄りました。
-
チャックポイント・チャーリーとは、市内に14ヶ所あった国境検問所の中でも西側同盟諸国の外国人、関係者の通行のために使われた最も有名な検問所です。
-
東側から見るとアメリカ、西側から来るとソ連の国境警備兵の姿になっている巨大な写真が目印。
私はこれを見て小さい頃に観たドラえもんのび太の宇宙小戦争を思い出しました。
(分かる人にはわかるはず。笑) -
沢山の観光客が東西分裂の歴史を再認識していました。
-
検問所前には国境警備兵の紛争をした人が。
こちらはアメリカ側ですね。 -
付近にはベルリンの壁にまつわる博物館がいくつもあります。
-
閑散としたイーストサイドギャラリーに比べるととても賑やか。
-
戦時中と戦後の地図。
-
ベルリン陥落後のこのへん。
-
さらに足を伸ばして、トポグラフィー・オブ・テラーに到着。
-
1933年から1945年までゲシュタボ本部があった場所に建てられた、ユダヤ人虐殺に関する資料館。
-
資料館の中と外に展示があり、ナチスの悪しき歴史を辿ります。
中には涙を流している若者もいました。 -
一通り回った後、トポグラフィー・オブ・テラーから見えていたバルーンを目指して向かう事に。
空中に浮かぶバルーンが物凄く気になったので。 -
ふもとまで来てみると、お金を払えば普通に乗れるアトラクションといった感じでした。
広々としたベルリンならではの楽しさですね〜。 -
大分はずれてしまったので、再びブランデンブルク門を目指します。
ただ歩いているだけで、面白くて可愛いものが沢山。 -
ソフトクリーム屋さん。
巨大ソフトクリームと思いきや、実はゴミ箱になっています。 -
バレエの公演の貼り紙。
何となく気になったので調べたら『Ballet for Life』とはクイーンの名曲が響き渡る感動のステージで、来日公演も果たしていたようです。 -
各国で必ず目ざとく見つけてしまう証明写真。
-
小腹がすいたので屋台でカリーヴルストを食べました。
-
ポツダマー・プラッツ駅まで来ました。
-
かつてベルリンの壁の緩衡地帯だった広場もあり、現在はビルが建ち並ぶスポット。
-
ここにも警備兵がいました。
-
やっぱり観光客に大人気。
-
ベルリンの公衆電話。
-
ホロコースト慰霊碑。
ホロコーストで虐殺されたユダヤ人の為の記念碑です。 -
都会のだだっ広い空間の中、2711基の石碑が並びます。
-
石碑の厳かさと、のんびりした市民達との温度差が溶け合う不思議な空間。
-
今ここが平和である事の現実を考えます。
-
大分遠回りしましたが、とうとうやって来ました。
-
ベルリン観光のハイライト、ブランデンブルク門です。
-
ころころした黒ラブちゃんと仲良し老夫妻がとても可愛い。
-
自撮り棒で集合写真、という荒技をやっていました。
-
ベルリンの壁崩壊時の記憶はあまりありませんが、この門の映像もしくは写真は教科書でも鮮烈な印象があります。
壁が崩壊した後に、東西の人々が集結して並んでいるあの絵ですね。 -
東ベルリンと西ベルリンをつなぐまさしくドイツ統一の象徴。
個人的にはカップヌードルのCMと、ナチスの軍事パレードのイメージが一番強いでしょうか。
じっと見つめていると、門の向こうをくぐるとこれまでの時代のうねりに入り込んでしまいそうな気がしてきました。 -
沿道で馬車をひくお馬さん。
-
門自体は思っていたより小さく、両側に広がる建物達も何となくイメージと違いましたが、歴史の舞台とは得てしてこんなもんでしょうか。
-
過去と現在が行き交う場所に、実際に自分の足を運んで見上げる事ができてよかったです。
-
大分日も暮れて来たので、そろそろホテルに戻ります。
-
ガラスのドームは見学もできるというドイツ連邦儀会議事堂。
この時突然天気が悪くなり、突風で折り畳み傘が壊れました。 -
ベルリン駅へ向かうまでにあった、こちらも公的っぽい建造物。
広々として人の気配もなく、すぐそこの観光地とはまったく別世界でした。 -
シュプレー川沿いをまったり歩くのも気持ちよかったです。
ベルリン駅周辺と観光エリアは、ほとんど同じ街とは思えない位でした。 -
左手の、ベルリン駅前広場にかけて架かる緑の橋は木製で、エコに特化した都市ならではの橋と帰国後に何かの番組で見ました。
自然と水があるシンプルな風景に馴染んだ素敵な橋だったので、凄く印象にあります。
駆け足でベルリンの街歩きを堪能しました。 -
三度目のカリーヴルスト。
最後にベルリンで最も有名な「CURRY36」で食べれて満足!
どこも甲乙つけがたい美味しさでした。 -
カリーヴルストを堪能した後は、ホテルでビール。
ドイツ最高〜と夫婦で酔っぱらう首都最後の夜。 -
ホテルの部屋から見下ろした駅のホーム。
実は2日目の早朝にボヤ騒ぎがあって大変でした。 -
おっとおっとヘルタ・ベルリンのファンショップも忘れちゃいけませんよ。
サポじゃありませんが。
中央駅の中にありました。 -
翌日からは、いよいよ鉄道で長距離移動です。
初めてのベルリンは、高層ビルもさほどなくあまり大都市を感じない街でした。
今思うと、ドイツの他のどことも異なる歴史に翻弄された稀有な都市ゆえだったのですね。
テレビ塔から見下ろした、古い建物の赤い屋根と灰色の巨大な団地の中に、ところどころ見える木々の緑。
重厚と荒廃が折り重なったような、あのどこまでも続く街並が私の中のベルリンの原風景となりました。
沢山の人が様々な思いを吐き出し激動を駆け抜けた場所特有の、淡々とした乾いた空気が何となく日本に近いのかな。
そんな風に思いつつ、ベルリンという街を後にしたのでした。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
チハさんの関連旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
70