2016/05/04 - 2016/05/04
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地酒大好きさん
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今日は岐阜県揖斐川町にある蕎麦粒山(そむぎやま。1297m)に登ってきました。毎年、この時期にシャクナゲを見るために登っています。トケン類(カッコウの仲間)のジュウイチにも会えるでしょう。今回でこの山は9回目です。
この山の行程はだいたい9〜10時間かかかるため、早朝から登り始める必要があります。そのため、前日から車中泊するつもりで昨日出かけました。昨日の夕方、雨の中を「道の駅 さかうち」に着きました。他には車中泊の車はなく、わたしだけでした。雨や風が強くなり、強風で車が地震のように揺れます。一晩中揺れて、明け方まで一睡もできませんでした。熊本地震で避難している方の気持ちが分かります。明け方雨や風がやみ、やっと1〜2時間だけ熟睡できました。
午前4時ごろ目が覚め、空を見ると青空がちらちら見えています。さっそく身支度をして新道の登山口まで行きます。登山口の近くには谷が流れていて、カジカガエルの涼やかな声が聞こえてきます。オオルリの声が大きく聞こえます。ツツドリの声も遠くから聞こえてきます。谷にかかる木橋を渡りますが、細い木橋は雨で濡れていて、滑れば谷に落ちて、今日の登山計画は中止になってしまいます。慎重に渡りました。ミソサザイが長い声でさえずっています。
歩き始めるとキビタキやトラツグミの声が聞こえます。トラツグミの声を聞くのは十数年ぶりです。寂しそうに「ヒー、ヒー」と一声ずつ鳴きます。この声がずっと聞こえていました。シジュウカラ、ヒガラ、ヤマガラたちもにぎやかにさえずっています。このとき、遠くで「ジューイチ、ジューイチ」の声が。ついに今年も来てくれました、ジュウイチが。アオバトも近くで「オーアーオー、オーアーオー」と鳴いています。今日は珍しい声が聞けます。前夜の雨のせいで、葉が水を含み、服やズボンが水浸しになりますが、天然の冷却材だと思って我慢します。空は真っ青で新緑が目にしみるようです。特にブナの新緑はきれいですね。
アオゲラの声を聞きながら頂上近くまで来ると、シャクナゲの花が咲いています。この山はこの時期には頂上付近はシャクナゲの花で覆われるくらいです。でもシャクナゲの花がちぎれてたくさん落ちています。昨夜の暴風雨のせいでしょう。カタクリやイワウチワの花もちぎれてしまっています。タムシバも青空に映えて真っ白できれいですが、半分ぐらいの花弁は落ちています。あれだけの強風では仕方がありません。3時間45分で頂上に着きました。ここは360度の展望が利きますが、周りに白い山は見当たりません。雪が融けてしまったようです。例年よりも暖かい冬のせいです。コルリが盛んに鳴いていますが姿は見えません。イワナシのような地面にこびりついて咲く花も、強風のせいでかなりちぎれていました。この快晴の天気からは昨日の天気は想像できません。穏やかな日を浴びて30分ぐらい頂上で過ごしました。でもだれも登ってきません。仕方なく下山することに。下山路は旧道を歩くことにしました。旧道は展望も利くし、シャクナゲの花が多いのですが、急斜面を歩くので神経を使います。
旧道に入るとすぐ藪漕ぎが始まります。この藪のすごさは比較するものがないくらいです。高さが2〜3mのササが密に生えていて、登山路をふさぎます。登山路が分からなくなるほどのひどい藪で、以前の登山者が落としていった(と言うより、引っ掛かって落ちた)ペットボトル、折りたたみ傘、タオルなどを目印にしてルートファインディング(道探し)をしながら慎重に歩きます。1時間半ぐらいかけてササの藪漕ぎを抜けました。旧道のササの茂り方は年々ひどくなり、だれも整備していないようです。個人で整備するのは大変ですが、どこかの団体がしてくれるならボランティアで参加してもいいと思っています。
ここからはまともに歩けると思ったのが大間違い。ここからもシャクナゲなどの木が登山道に張り出していて、藪漕ぎが必要です。昔、当時の坂内村が土地区画調査のために切り開いた道ですが、現在の揖斐川町が整備を放棄して廃道にするつもりか、まったく手入れがされていません。倒木が尾根道をふさいでいますが、それを迂回するのが危険な場所が何カ所かありました。尾根から転落しそうな場所でも、ロープも張られていません。手や足は擦り傷や突き傷だらけになりました。軍手もぼろぼろです。これでは今後はこの道は歩けません。2008年から毎年登ってきましたが、この状態ではこれで最後です。野鳥の宝庫なのに残念です。
困難な歩きを強いられたため、今日の徒歩時間は9時間20分もかかりました。日帰り登山の山では一番ハードな山の一つです。19000歩になりました。大型連休中なのに、今日会った人は0でした。駐車場にもわたしの車しかありませんでした。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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蕎麦粒山(そむぎやま)登山はこの木橋から始まります。前夜の雨で濡れてつるつると滑ります。滑り落ちれば、増水して流れが速い谷に落ちて、今回の登山を中止せざるをえません。慎重に横歩きで渡りました。
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登りに使った新道は急登の連続です。前夜の雨で木の葉は水を含んで、触れるとズボンや服が水浸しになります。それでも避けきれず、濡れた服は自然の冷却材だと思って我慢して歩きました。
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ツツジの仲間が最盛期で、いろいろな種類(色)のツツジが咲いていました。
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新緑がすばらしく、目に染みるような緑の世界です。
鳥たちも多く、鳥の歌声のコーラスかシャワーのようで、まるで野鳥天国です。 -
特にブナの新緑が最高です。
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以前、山頂で会った登山者が「このルートは道案内の標識がないので、頂上に立つまで不安だった」と言っていたのを思い出し、昨年書いた道案内です。消えかかっていたので、今日上からなぞって濃い字で書きました。
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蕎麦粒山の頂上部が見えてきました。蕎麦(そば)の実の粒のようにとがっているから名付けられた山名です。
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クマの引っ掻き傷か、深い爪痕のような傷がありました。奥美濃の山深いところですから、クマがいても不思議ではありません。もちろんクマよけの鈴をジャンジャン鳴らしながら歩きました。
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シャクナゲの花が見えてきました。思わず歓声を上げてしまいました。この花を見るために今年も登ってきたのですから。
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タムシバの真っ白な花も盛りですが、昨夜の暴風雨でかなり散ってしまい、花弁が下にたくさん落ちていました。
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イワウチワも盛りのようですが、やはり暴風雨で花がちぎれて下にぶら下がっています。無残です。こんな姿を見るのは初めてです。
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3時間45分かかって頂上に到着。快晴で360度の展望を楽しめます。
奥の中心に見えるのは能郷白山で、例年この時期には雪が白く見えるのですが、今日は雪は見えません。 -
狭い頂上ですが、10名ぐらいは腰を下ろせそうです。
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頂上にある二等三角点の石柱です。これを椅子代わりにして腰かけました。
今日はだれも登ってくる人がいません。日向ぼっこをしながら30分ぐらい過ごしました。近くで盛んにコルリがさえずっていました。 -
頂上にはたくさんのシャクナゲの木があり、例年花で飾られるのですが、今年はちらほらしか見られません。昨年に続き、この花の裏年のようです。
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頂上にはイワナシもたくさんありますが、こんな地面に這うように咲く花でも暴風雨で花がちぎれたものがたくさんありました。
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頂上に咲いていたショウジョウバカマです。この一輪だけありました。イワナシに囲まれています。
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下山は旧道を歩くことにしました。シャクナゲの花が多いのと展望が楽しめるからです。
旧道入口からものすごい藪漕ぎが始まります。 -
2〜3mの高さのササに覆われた登山道は、ルートファインディング(道探し)の技術が必要です。この先どちらへ進めばいいのか迷います。迷って違う方向に進むと、戻るのに大変な手間がかかります。バッグや足にササがからんで動きが取れなくなります。
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このようにササが倒れたり傾いたりしていると通過するのが大変です。自分の体も倒して歩くのが簡単そうですが、実際にやってみると困難です。ササの葉が目に入ったり、顔を傷つけたり、手なども傷だらけになります。
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道に迷ったときに発見するペットボトルなどの以前の登山者の落とし物が道案内になり、大変重宝します。これ以外にも、折り畳み傘、制汗剤のスプレー缶、煙草入れ、携帯灰皿など多種なものがササなどに引っ掛かり落ちています。他の場所ならきたないゴミと思われますが、ここでは貴重な道しるべとなります。
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ほとんどのカタクリの花は暴風雨でちぎれてしまっていましたが、ササ藪の中は風が弱かったらしく、カタクリの花が残っていました。近づいて接写したかったのですが、藪に入り込んだら出てくるのが困難なので望遠で撮影しました。奥の方にはもっと多くのカタクリの花があったのですが・・・。
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風の当たらない窪地では、ちぎれていないイワウチワの花がたくさん咲いていました。
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やはり風の当たらない窪地でのイワナシです。花がちぎれていないものが多くありました。
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旧道の途中から振り返って見える蕎麦粒山の頂上部です。新道から見たのとは反対側が見えます。谷筋には残雪がありましたが、見えますか?
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旧道にもシャクナゲの木がたくさんあり、花のトンネルのようです。しかし今年の花は少なく、ポツンポツンとしか咲いていません。近くから見ると可憐できれいな花です。
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ササの藪漕ぎが済んだのでほっとしている間もなく、今度は樹木の藪漕ぎが始まります。以前はきちんと登山道が整備されていて歩きやすかったのですが、近年は放置されて廃道化が進んでいます。
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周囲のシャクナゲの木も登山道まで伸びてきて、それを払いのけて歩くのは大変な仕事です。枝がズボンに突き刺さったり、軍手を破ったりして、やはり傷だらけになります。
旧道の整備はされなくなり、廃道化するがままに放置されています。今後は歩けなくなります。
個人では無理ですが、どこかの団体が登山道を整備してくださるなら、わたしもボランティアで参加したいと思っています。それも春がいいですね。 -
細くて岩がごつごつした馬の背尾根です。左右は崖で、転落すれば命も危うい場所です。滑落しないように慎重に通過します。
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馬の背尾根の横に咲く唯一のイワカガミの花です。前の写真の左側の急斜面に毎年咲く個体です。尾根に腹ばいになって取った写真です。危険な場所からのアングル写真です。
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咲き始めたウツギの花です。真っ白で清楚です。
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