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 4月10日は桜花賞である。<br /> 待ちに待った春のクラシックレースの開幕である。ぜひとも阪神競馬場の指定席で観戦したいと思いネット申し込みの抽選に参加した。ところが見事に落選。そうなればと当日券を求めて阪神競馬場へ行くしかない。ところが当日券は早朝に阪神競馬場に着かなければいけない。昨年の当日指定席の売切れ時刻は午前6時45分である。それほどの時刻なら僕の暮らす和歌山県日高町からは朝一番の電車で出かけても無理である。仕方なく地元の旅行会社に前泊のビジネスホテルを取ってもらうことにした。<br /> 「その日は、大阪市内のホテルはどこも満席ですねえ」と、旅行会社の人のつれない返事である。<br /> 「それなら、阪急仁川駅近くの、宝塚か尼崎あたりにありませんか?」<br /> 「お花見シーズンですしねえ、しかも土曜日ですから。なかなか難しいです」<br /> 「なんとかお願いします。この前泊に僕は一生を懸けているのですから」<br /> さすがに競馬場に行くとは、ちょっと恥ずかしくて言えなかった。すると、<br /> 「ああ、ありましたありました。ここ一部屋だけ空いていました。尼崎になりますけど、いいですか?」<br /> 「ええ、空いてましたか!。もちろんいいです、ぜひお願いします。朝食なんかいりませんから」<br /> 朝4時に起きないと当日券の時間には間に合わない。朝食など食べている時間はないのである。<br /> 「阪神尼崎駅から徒歩6分、『都ホテルニューアルカイック』です」<br /> 「はい」<br /> 「では、予約を入れますね」<br /> 「お願いします」<br /> 「朝食なしで、セミダブルひとり9500円になります」<br /> 「分かりました」<br /> こうして僕は桜花賞のため阪神尼崎駅近く「都ホテルニューアルカイック」に泊まることにしたのである。<br /><br /> 4月9日、土曜日の夕刻、僕は阪神尼崎駅に初めて降り立った。<br /> 駅を出ると右手に庄下川が流れている。旅行会社で貰った地図を頼りに都ホテルニューアルカイックを目指して歩いていく。信号機を渡り川に沿って歩くと、国道2号線沿いにペンの先が天を突き刺すようなモダンなビルが見えてきた。都ホテルニューアルカイックである。<br /> (これはこれは。思いのほかシティ感覚に溢れた洒落たホテルではないか)。僕はビジネスホテルとは思えぬビルの威容に心で感嘆の声を上げていた。<br /><br /> ホテルの中に入って、ビジネスホテルにしては余りにも豪華すぎるフロントロビーとレストランではないかと思った。<br /> チェックインをすると、明日の朝は早いので午前四時ごろ出発でも構わないかと尋ねた。<br /> 「もちろん結構でございます。その時間はフロント奥に係が待機しておりますので、フロントの呼び鈴を鳴らしていただければすぐにチェックアウトだせていただきます」<br /> これで安心した。桜花賞の指定席に間に合うではないか。<br /> フロントで渡されたキィーを持って18階に向かうエレベーターに乗った。これも一流ホテルのエレベーターと変わらない、ゴージャスな内装である。気持ちよく自分の部屋まで辿りつくことができた。<br /> 部屋は掃除の行き届いたシンプルな造りである。寝るだけであるから何も不満はない。やはりビジネスホテルかというだけである。まあ、当然といえば当然であるが・・・・・。<br /> 外観からフロント、エレベーター、それらが余りにも期待を促すものがあったということだろう。しかし、桜花賞前日に泊まれれば言うことはないのである。<br /> こうして早目に夕食をコンビニ弁当で済ますと、翌日に備えて早々と眠りに就いたのである。<br /> <br /> 4月10日。<br /> 桜花賞当日は午前6時半に阪神競馬場に着いた。ホテル出発は5時である。<br /> 阪神競馬場には寝袋で徹夜をした人を含めて、もう当日券を求めて長蛇の列が出来ている。僕は指定席売切れぎりぎりに間に合った次第であった。列の後ろの方に並んでいると整理券が配られた。これを持ってここで待っているのかと思うと中に入れてくれた。指定席発売までフードコートで待機するらしい。<br /> 午前7時になると発売窓口に整理券順に並ばされた。<br /> 午前7時半、いよいよ発売開始である。こうして僕はなんとか桜花賞の当日指定席を手に入れることができたのである。<br /> <br /> 桜満開の阪神競馬場である。お花見がてらに競馬観戦に訪れている家族連れも多くいた。<br /> 花の下、お弁当を広げた競馬観戦も一興(いっきょう)である。ああ、天気もいいし、花見競馬もいいものである。<br /> 桜は、得も云われぬ美しさがある。しかし、僕の桜花賞の馬券は、儚(はかな)くも桜の花のごとく悲しく散ったのであった。ああ、花は綺麗だと言いながらである・・・・・・。<br /> そんな桜花賞とはいえ、収穫もあった。この日の阪神競馬場のゲストは俳優の藤原竜也なのである。こんなイケメン、めったに見ることはない。僕はいそいそと桜花賞が終わった直後のイベント会場へ向かったのである。そこはパドック。<br /> 藤原竜也が顔を見せると、競馬場のあちこちから歓声と、「キャー、めっちゃカッコイイやん」(関西弁)という感嘆の声が一斉に渦のように巻きあがったのである。<br /> 馬券は外れてもこんないい男を見ると、なぜか心が嬉しく満たされるのである。楽しい桜花賞を満喫できた一日となったのだった。<br /><br />

桜花賞で都ホテルニューアルカイックに泊まる

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2016/04/09 - 2016/04/10

224位(同エリア245件中)

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 4月10日は桜花賞である。
 待ちに待った春のクラシックレースの開幕である。ぜひとも阪神競馬場の指定席で観戦したいと思いネット申し込みの抽選に参加した。ところが見事に落選。そうなればと当日券を求めて阪神競馬場へ行くしかない。ところが当日券は早朝に阪神競馬場に着かなければいけない。昨年の当日指定席の売切れ時刻は午前6時45分である。それほどの時刻なら僕の暮らす和歌山県日高町からは朝一番の電車で出かけても無理である。仕方なく地元の旅行会社に前泊のビジネスホテルを取ってもらうことにした。
 「その日は、大阪市内のホテルはどこも満席ですねえ」と、旅行会社の人のつれない返事である。
 「それなら、阪急仁川駅近くの、宝塚か尼崎あたりにありませんか?」
 「お花見シーズンですしねえ、しかも土曜日ですから。なかなか難しいです」
 「なんとかお願いします。この前泊に僕は一生を懸けているのですから」
 さすがに競馬場に行くとは、ちょっと恥ずかしくて言えなかった。すると、
 「ああ、ありましたありました。ここ一部屋だけ空いていました。尼崎になりますけど、いいですか?」
 「ええ、空いてましたか!。もちろんいいです、ぜひお願いします。朝食なんかいりませんから」
 朝4時に起きないと当日券の時間には間に合わない。朝食など食べている時間はないのである。
 「阪神尼崎駅から徒歩6分、『都ホテルニューアルカイック』です」
 「はい」
 「では、予約を入れますね」
 「お願いします」
 「朝食なしで、セミダブルひとり9500円になります」
 「分かりました」
 こうして僕は桜花賞のため阪神尼崎駅近く「都ホテルニューアルカイック」に泊まることにしたのである。

 4月9日、土曜日の夕刻、僕は阪神尼崎駅に初めて降り立った。
 駅を出ると右手に庄下川が流れている。旅行会社で貰った地図を頼りに都ホテルニューアルカイックを目指して歩いていく。信号機を渡り川に沿って歩くと、国道2号線沿いにペンの先が天を突き刺すようなモダンなビルが見えてきた。都ホテルニューアルカイックである。
 (これはこれは。思いのほかシティ感覚に溢れた洒落たホテルではないか)。僕はビジネスホテルとは思えぬビルの威容に心で感嘆の声を上げていた。

 ホテルの中に入って、ビジネスホテルにしては余りにも豪華すぎるフロントロビーとレストランではないかと思った。
 チェックインをすると、明日の朝は早いので午前四時ごろ出発でも構わないかと尋ねた。
 「もちろん結構でございます。その時間はフロント奥に係が待機しておりますので、フロントの呼び鈴を鳴らしていただければすぐにチェックアウトだせていただきます」
 これで安心した。桜花賞の指定席に間に合うではないか。
 フロントで渡されたキィーを持って18階に向かうエレベーターに乗った。これも一流ホテルのエレベーターと変わらない、ゴージャスな内装である。気持ちよく自分の部屋まで辿りつくことができた。
 部屋は掃除の行き届いたシンプルな造りである。寝るだけであるから何も不満はない。やはりビジネスホテルかというだけである。まあ、当然といえば当然であるが・・・・・。
 外観からフロント、エレベーター、それらが余りにも期待を促すものがあったということだろう。しかし、桜花賞前日に泊まれれば言うことはないのである。
 こうして早目に夕食をコンビニ弁当で済ますと、翌日に備えて早々と眠りに就いたのである。
 
 4月10日。
 桜花賞当日は午前6時半に阪神競馬場に着いた。ホテル出発は5時である。
 阪神競馬場には寝袋で徹夜をした人を含めて、もう当日券を求めて長蛇の列が出来ている。僕は指定席売切れぎりぎりに間に合った次第であった。列の後ろの方に並んでいると整理券が配られた。これを持ってここで待っているのかと思うと中に入れてくれた。指定席発売までフードコートで待機するらしい。
 午前7時になると発売窓口に整理券順に並ばされた。
 午前7時半、いよいよ発売開始である。こうして僕はなんとか桜花賞の当日指定席を手に入れることができたのである。
 
 桜満開の阪神競馬場である。お花見がてらに競馬観戦に訪れている家族連れも多くいた。
 花の下、お弁当を広げた競馬観戦も一興(いっきょう)である。ああ、天気もいいし、花見競馬もいいものである。
 桜は、得も云われぬ美しさがある。しかし、僕の桜花賞の馬券は、儚(はかな)くも桜の花のごとく悲しく散ったのであった。ああ、花は綺麗だと言いながらである・・・・・・。
 そんな桜花賞とはいえ、収穫もあった。この日の阪神競馬場のゲストは俳優の藤原竜也なのである。こんなイケメン、めったに見ることはない。僕はいそいそと桜花賞が終わった直後のイベント会場へ向かったのである。そこはパドック。
 藤原竜也が顔を見せると、競馬場のあちこちから歓声と、「キャー、めっちゃカッコイイやん」(関西弁)という感嘆の声が一斉に渦のように巻きあがったのである。
 馬券は外れてもこんないい男を見ると、なぜか心が嬉しく満たされるのである。楽しい桜花賞を満喫できた一日となったのだった。

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
4.0
交通
3.5
同行者
一人旅
一人あたり費用
1万円 - 3万円
交通手段
JR特急 私鉄 徒歩
旅行の手配内容
個別手配
利用旅行会社
JTB

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  • 都ホテルニューアルカイックの入り口付近。オシャレなシティホテルを思わせる外観である。

    都ホテルニューアルカイックの入り口付近。オシャレなシティホテルを思わせる外観である。

  • ホテルエントランス。

    ホテルエントランス。

  • ホテル、フロントロビー

    ホテル、フロントロビー

  • ロビー横のレストラン。オシャレな感じである。

    ロビー横のレストラン。オシャレな感じである。

  • セミダブルの客室。シンプルな造りである。

    セミダブルの客室。シンプルな造りである。

  • 阪神競馬場の指定席からの眺め。コースの外に桜並木が見える。

    阪神競馬場の指定席からの眺め。コースの外に桜並木が見える。

  • 阪神競馬場内のサラブレッドの絵画も美しい。

    阪神競馬場内のサラブレッドの絵画も美しい。

  • 桜満開の阪神競馬場。

    桜満開の阪神競馬場。

  • お花見を兼ねた競馬観戦。

    お花見を兼ねた競馬観戦。

  • 桜の花の下を疾走するサラブレッドたち。

    桜の花の下を疾走するサラブレッドたち。

  • イベント会場に現れた藤原竜也。キャーという凄い歓声である。

    イベント会場に現れた藤原竜也。キャーという凄い歓声である。

  • 藤原竜也が桜花賞の感想を述べる。今日は朝から来ていたそうである。「馬券は、みなさんと同じように外しました」と述べ、<br /> 奢ることなく好感のもてるいい青年だった。<br /><br /> 

    藤原竜也が桜花賞の感想を述べる。今日は朝から来ていたそうである。「馬券は、みなさんと同じように外しました」と述べ、
     奢ることなく好感のもてるいい青年だった。

     

  • こんないい男、めったにお目にかかれるもんじゃあない。<br />

    こんないい男、めったにお目にかかれるもんじゃあない。

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