2016/01/01 - 2016/01/06
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タマ‐ゲラルディさん
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新年の朝を家で迎えた後、昼前に夫の実家の山荘へ向け、最近調子の良いフィアット500で、メストレのガレージから6日間の旅に出る。
まず、タンジェンツィアーレがガラガラ。新年の昼食を、家族揃ってゆっくりと撮っているのだろう。うちは違ーう。
A27をいつも通りにヴィットリオ・ヴェネト北で降りる。
サンタ・クローチェ湖上に張り出す絶景テラスと、絶品のラザーニェやキノコのパスティッチョで、峠を走るバイク乗りに人気の食堂、ダイ・ボロニェージで、うちも必ず一休みするのが15年以上続く習慣だ。
ナタレ(=クリスマス)&新年の昼食メニュー狙いだが、駐車場が既にバイクで一杯だし店内の大混乱。仕方ない、今日のところはこの店自慢のトルタ:ゴローゾ(食通)とマッキァットーネで勘弁してやるぜ…と思ったら、夫は地元産ハムと地元名産チーズたっぷりの巨大トーストをしっかり頼んでいた。なにそれ。
夫両親が心配するので電話では言わなかったが、今回、実はタイヤチェーンをガレージに忘れてきた。
入り口の表示通り、ヴェネト州とフリウリ・V・G州の高速全線で、チェーン携帯が義務である。料金所などで警察の検問に引っかかったら、罰金払って一般道走行しかない。新年くらい、警察官も各自の自宅で祝ってもらいたい。
ロンガローネから、スタウランツァ峠経由カナツェイーコルティナ方面への道へ、1時間近い登り坂に入る。
今年は、山に雪がない。晩秋の枯山のまま。湿った地面には、鮮やかな緑の草が春らしく育ち始めている。
ゾルド高原にあるうちの山荘からはスキーのゲレンデが見えるのだが、人口雪も無駄なくらいに気温が高い。
玄関を入るなり、夫が叫ぶ。『ママ!腹減った!俺たち、昼食ってないぞー!(うそ。あんたは食べた)』
次の日、これも15年来の習慣で、ジャウ峠を通り、コルティナに降りる。はずが、ちょっとルートを変える。
ペルモ峰の反対側のボルカ・ディ・カドーレの山荘で、去年女の子が生まれた義妹夫婦が私たちを待っている。
なので、ジャウは通らず、チビアナ峠経由でボルカへ。
夕方のボルカは、ジェラテリアもパスティッチェリアも、どこも満員だ。スキーに行けないとなると、冬はすることが特にない。
コルティナへ向かう私達とは反対方向、ロンガローネ方面への下り坂は、20Km以上の大渋滞である。これだけ車がコルティナから出てれば、駐車場はガラ空きだろうと高笑いしながら走る。しかしそれは、とんでもない勘違いだった。
オーストリアと接するトレンティーノ州でも雪がないのは同様らしく、日暮れのコルティナの街にモリモリと車が無限に降りてくる。
駐車場はどこも待ち行列が長い。中心部を3周した後、かなり離れた場所に停めた。
コルティナといえば、生協デパートと老舗菓子店ロバットが2大スポット。しかしボルカで思いっきり甘いチョコを飲んだ後に、ロバットの立派なケーキは、無理。生協デパートで、夫両親から頼まれた金物や電気部品、食料品など、細かく買う。
夕食には間に合わないのでピッツェリアを探しながら下るが、大渋滞は解消したものの、どこも満員だ。さっきの渋滞を笑った罰か。
ヴァッレ・ディ・カドーレの外れにある小さなピッツェリアの店内に空席発見、即停止!
山間部では遅い時間なので、テーブルクロスを畳まれる(閉店準備)前に席に着くぞと、気合十分で駆け込む。
小さなピッツェリア『カンティネッラ』は、入った瞬間、時間が逆行したような感覚にとらわれる、不思議な空間だった。
タイル張りの竃の前には、高齢の店主でピッツァイオーロの旦那様。フロアには、きちんと長いスカートとエプロンをつけ、中ヒールを履いた奥様が、カメリエーラとして、5種類の自家製トルタが載ったカートを、客席の間を押して回っていた。
ピッツァの値段を見て、声を失った。
今年って…今って…2016年だよね?1986年じゃないよね?
全ての価格は、30年前ならこれで普通だ。しかし、リラでなく、ユーロ表示なので、今は21世紀だと確信した。
ピッツァ、ヴィーノ、水(大事!)、トルタ。全て110点(大学の卒論評価)満点をつけたい。
お勧めの店だ。
翌日、ジャウ峠へ登る。2700mを超えても、雪でなく地面が見えているのは、この時期では初めてだ。
照りつける太陽が暑いほどに感じられ、冬の実感がない。冬を味わおうと、アレゲに下る。
アレゲ湖は半分近くが凍結していた。凍結した湖上を歩かないよう市長の命令書があるが、無視。
白鳥だってアヒルだって歩いているのだから、人間だって歩く。
4日朝、クロアツィアのロヴィーニョに移動を開始。
実は、今回の旅のメインはロヴィーニョで企画したイベント開催なのだ。
夫は、自作の自慢のラジコン帆舟のお披露目、私はヴェネツィア帆舟協会のカレンダー配布だ。今年のカレンダーは、12ヶ月中10ヶ月分の写真が私の作品なので、喜んで配り回っている。
A27をポルデノーネまで、そこからA28トリエステ方面へ。誰も走ってない…不気味なくらいに誰もいない。
ポルトグルアーロでA4に合流しても、平日なのに長距離トラックが…いない。パルマノーヴァでオーストリア方面へ帰っていくAナンバーもいない。
新年から晴天に恵まれ続けたが、トリエステから雨雲の下に入ってしまった。スロヴェニアークロアツィア国境にも、他の車はいない。
シッチョーレ塩田の国境を、イタリア国外に出る書類のないうちの猫を発見されることもなく、無事に通過、クロアツィアの高速へ。
ブィエからロヴィーニョまでの約40分間、反対車線に見たのは7台、ポーラ方面の同車線には…うちの他には3台だけ…。
ロヴィーニョに着くと、最後の夕日が半島を照らしていた。
いつものレガタメンバーに電話しまくった結果、イベント主催の友人がインフルエンザでダウン中。他の友達はイカ漁中。
カテリーナの旦那様、ロッコは手術直後で歩き出したばかり。今回の宿泊は、猫連れということもあり、貸しアパートだ。
イカ釣り漁船が戻る埠頭で、2週間ぶりの感動の再会を果たす。…そういえば先月、ヴェネツィアで一緒にメシ食ったんだっけ…。
6日のエピファニアに、時計塔広場にできたバタナ博物館直営のレストランで、イストリア在住イタリア人会の大昼食会があるから、その時に私たち夫婦のイベントを行うことで合意。そのままなんとなく成り行きで、ジャンニの家で食前酒をご馳走になった。
5日は雨。でもラジコン舟のコンピュータの調子が悪く、部品を買うため、ロヴィーニョ郊外に展開するショッピングセンター群を全部巡り尽くす。
一昨年からちょっと気になってるけど、ザガブリア通の住宅街の中にあるコンズム(スーパー)で、いつも上品なイタリア語を話す年配の女性を、買い物するたびに見かける。いつも1人分の買い物をするこの方も、厳しいユーゴ時代をこの地で生きて抜いてこられたんだろうか。
6日朝、時計塔広場にあるカフェ、La Viecia Batanaは、イベントを期待してきたイタリア人会のメンバーだらけ。というか、店内の全員がイタリア語で話していた。外はしかし、雨。無情にも、雨!
申し訳ないと繰り返すジャンニにカレンダーを託し、舟の披露(雨のせいで電子部品の接触が悪い)はヴェネツィアで、ということで、残念、残念。6月の再会を約束して、11時少し前、500はほぼ無人の高速に入り、イタリアを目指す。
何が腹立たしいって、ヴェネツィアに近づくにつれ、青空が広がりだしたこと。
午後3時、ガレージに車を入れ外に出ると、空には雲一つなかった…なにそれ!!!
- 旅行の満足度
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 3.0
- ショッピング
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 徒歩
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我が家の山荘
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コルティナ・ダンペッツォ
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ジャウ峠
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コルティナを見下ろす
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マルモラダ方面 見事な縞模様になってる…
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サンタ・フォスカ、コッレ・サンタ・ルチア方面へ降りる道
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この隙間がたまらなく好き
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歩いちゃダメだよ
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アレゲの街
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凍った湖
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湖底に生えている水藻が出した泡が、その時の状況のまま凍ってる
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白鳥。子供達はスケートリンクそばの氷が解けた場所で、人から食べ物をもらっていた。
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鴨
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んー…そろそろ鴨に合流しようか…
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「行くよー!」「ぅわ!アイツこっち来る!全員停止!方向転換!」
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やぁ君たちって…あれ?もう帰るの?
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え?何?無視?
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ま、とにかく合流するよ?
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待ってよ、ねぇ、待ってったら!
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4日朝、やっと雪が…
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針葉樹でも、葉の形状の違いで雪のつき方が違う
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6時間後、ロヴィーニョ
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500、やっと一休みできる
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人通りのほとんどない商店街
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聖誕祭モードの時計塔広場
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濡れたイストリア石は滑りやすい…
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バタナ博物館のレストラン。場所を埠頭から広場になりました。地番は、可動ハウス1番。
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ここでイカ漁船が戻ってくるのを待つ
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2016!
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人が少ない、というか、いない…
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午後8時以降は駐車無料
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借りたお部屋でまったり
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5日朝、人がいず、見事にすっきりした埠頭
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日時計に照明当てたら、時間がわからなくなるって思ったけど、元々夜だから時計機能は関係ないのか
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洗濯物を干す、ということは、天候回復の兆しありってことかな?
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いや、開いてないって。閉まってるって。
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イストリア石の真っ白なファサードには、海路を航行する人の目印という意味もある。
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明日は帰るんでしょ?荷造りしようよ?
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