2015/12/26 - 2015/12/30
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gyachung kangさん
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暮れも押し迫る一年の年の瀬。
思いもかけず5日間の日程が切り出せた。11月のベトナム中部への渡航がこの年の旅納めのつもりだったので、今回は超ラッキーのエクストラ旅行に。
寒さは苦手な私だが、厳冬期にハルビンを旅して以来、冬の中国、あのピリピリした寒気にはどうしたわけかいつの間にか対応できるようになっていた。
今回は中国の中原にある二つの世界遺産を訪れてみることにする。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 3.5
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- 中国国際航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
前回に続いて今回も羽田発。
私の住まいから羽田の国際線ターミナルへは20分。まさにホームエアポートであり、尚且つ羽田発の中国路線は旅行者にとって実に使い勝手がいい。
CA便で羽田→北京乗り継ぎ。
河南省の省都の鄭州へ深夜に到着。
無理せず隣接のエアポートホテルで一泊して翌朝に空港から直行のバスで旅の第一の目的地、古都洛陽へ。 -
洛陽へはバスで2時間チョイ。
ここが終点ですよ〜と降ろされたものの洛陽市内のどのあたりなのか全く方向感覚が掴めない。
外気は予想していた通りの寒さでホテル探しを楽しむ余地はなし。
で、目の前に立つ大きな構えのホテルをアタックしてみる。
結果は当たり!
レセプションではモニターを使って幾つかの部屋を見せてくれカード決済もOKだと言う。バスタブ付きで私好みの中国式ソファがあるじゃないか。
これですんなりチェックイン確定。 -
しかしながらこの日はもう充分な時間がない。
ならば、と中華文明の栄光がぎゅっと詰まった中原の河南の歴史を見に洛陽博物館に赴く。
ホテルからタクシーで20分。建物のスケールがいかにも中国でまず驚き。 -
お出迎えは完璧に骨格が再現されている巨大な古代エレファント。
-
続いて古い年代順にこのエリアで発掘された出土品が展示されている。
-
馬の焼き物。
かなりユニーク。 -
少し年代が新しくなる。
西安で見た兵馬俑のミニチュアのようなプロポーション。 -
ほんのりと彩色が残る人形。
小さいが抑制のあるポーズが見る者を惹き付ける。 -
これは面白い。
デフォルメされた表情の人と犬。
異色である。 -
出ました。
唐三彩。
歴史の授業で学びましたね〜
鮮やか。艶がある。 -
色もさることながらリアルな写実性が半端ではない。
今にも勢いよく駆け出しそうな馬っぷりである。 -
ラクダと人。
今の漢族ではないだろう。
西域、あるいはもっと西からの異民族らしき面構え。 -
馬にまたがる人。
馬上の姿勢と衣装からは女性のようにも見える。 -
お、
これは枕。
かなりの高級品だったに違いない。
眠り心地はややアヤシイけどね笑 -
これもイケてる。
踊りポージングの人形。
楽しげな雰囲気が時を超えて伝わる。 -
琵琶プレイヤーか。
-
やはり漢族の顔ではない。
シルクロード交易による当時のこの地のコスモポリスぶりが偲ばれる。
こういった作品は日本にはないだろう。 -
この躍動感。
こういう成熟した作品はその時代に経済的な繁栄がなければなかなか生まれてはこないと思う。 -
きわめつけ、
唐三彩のフタコブラクダ。
こんな出土品の展示がオンパレードの洛陽博物館。入口でパスポートを提示するだけ、拝観料はタダである。
偉大なる中華文明を一人でも多くに見せたいがため的意図があるのかも。 -
博物館で思いの他たっぷりと美術鑑賞したあとは夕飯タイム。
洛陽の街なかでも繁華街にあたる中州東路に向かう。真冬の夕暮れは早い。すでにネオンが瞬いている。 -
大通りから脇道に入る角にいい店を見つけて飛び込む。
なぜかしら今宵の気分は火鍋。
まだお客さんも多くないし、ここなら静かにゆっくり食べられそう。 -
お店の店員さんが火鍋用の菜単を持って来てくれ、食材リストに鉛筆で書き込んでいく。
羊、牛、白菜、冬瓜、これが私の火鍋4大ラインナップ。
中国どこでもそうだが、注文した後、運ばれてくる量には一瞬たじろぐ。
これは火鍋のお約束で笑! -
1時間後はご覧のとおり。
完食で。
私の胃腸と本場火鍋はどうにも相性が良い。日本だとこうはならない。
デザートのみかんも美味しく頂戴。 -
外は冷気に覆われているが、夕食後の周辺散策。このへんは観光エリアというよりも洛陽市民の普段の生活感がたっぷりな場所に見える。
-
え? ミ、ミニーちゃん?
今日ははるばる洛陽に出張ですか? -
道わきに屋台が居並ぶ。
水席?
初めて聞く言葉だが、洛陽名物のスープのメニューらしい。 -
さむ〜い中、仕事に精を出すお母さんたち。中国らしくない粉物?のスイーツのようにも見える。
-
うわ
迫力満点の燻製肉の塊。
洛陽式ベーコンかな。その場で切り出すのも顧客サービスの一つ。 -
これはお馴染みの焼き餅。
食べてみたいが先ほどの火鍋が効きすぎてまだお腹の容量に空きがない。
ざあんねん。 -
雑貨屋にはレトロなデザインのグッズが軒先の照明に照らし出されて風情抜群。江南水郷の古鎮ストリートみたい。
-
夏の夜風に吹かれながらこの界隈を歩くのも楽しいだろう。
だが、この寒さがまた違ってイイ。
私の中で中国の真骨頂は冬にある。 -
路地の西端、麗景門に出る。
闇夜の中だが名前に違わず麗しく堂々たる構えの門だ。
さて、ここからはタクシーを拾って宿に帰ろう。 -
翌朝。
ホテルでがっつり朝食チャージし、寒さ対策万全の備えでに洛陽の街に出る。 -
ここから南へ15キロ、旅の目的地、龍門石窟がある。
タクシーを捕まえ朝の渋滞と闘いながらいざ石窟へ〜 -
洛陽の朝は手強い。
タクシーは郊外に抜け走ること40分。 石窟サイトの入口にあるチケット売り場にようやく到着。 -
チケットは60元。
安い。冬季料金だろうか。
まずガイド図でサイトの全容を確認。
石窟のメインエリアは伊河を挟んで対岸に位置するようだ。 -
伊河に架かる長い石橋を渡る。
この季節、この早朝。
私の他に橋を渡っている観光ゲストは僅か一組。まさに願ったりの展開。
そして左手になにやら遺跡ゾーンが現れてきた。 -
大きく右側に蛇行しながら今来た橋の下に降り、橋の下をくぐってサイトに向かう。この思わせぶりな演出も世界遺産ならではの一興かも。
-
道すがらの池に鮮やかな金魚たち。
ディスイズ中国伝統のおもてなし。 -
いよいよ石窟を刻む岩壁が迫ってきた。その手前には過去に龍門石窟を訪れた国内外の要人達の記念写真が羅列。
建国の要の一人、周恩来も訪れている。 -
さあ。
龍門の岩盤に刻まれた数々の石窟像とのご対面が始まる。
進行方向に従ってウルトラダイジェスト版の紹介となる。
まずは清らかなお顔の仏像から。 -
これは為政者の像か。
ボディに比べて掌のサイズとの特異なバランスが際立つ。 -
大きさは千差万別にある。
30センチにも満たないがオーラを放つ仏さま。 -
こちらは見上げるサイズの仏像グループ。顔の表情は日本人がイメージする仏像のそれとは随分と違う。
-
これもだ。
顔が四角くくて大きい。
しかも微妙な彩色の跡が残っている。 -
あまたある名もなき小品群。
-
掘られた岩穴から空を見渡すように佇んでいる仏像。山西省の大同で見た雲崗石窟にもこんなのがあった。
-
雲崗と同様に岩壁の中をひとつひとつ覗くことは出来ない。
こんな蜂の巣のような岩壁づたいに歩いて行くと… -
出ました。
巨大な階段が現れて登りきると
そこには圧倒的なサイズを誇る
大石窟。 -
奉先寺盧舎那仏
この龍門石窟のハイライト
最高の見どころである。 -
他を圧するスケールも凄いが
脇を固める立ち姿の石窟像の躍動感がこれまた傑出している。 -
この凛々しさ。
保存状態ピカイチの仏様がこれか。 -
センターを飾る盧舎那大仏のご尊顔クローズアップ。
群を抜いて端正な顔立ち。
顔とボディのバランスも自然。
この龍門石窟の主役を張るのは彼を置いて他にはいない。
どうしても比べてしまう大同の雲崗石窟の第20窟大仏は掛け値なしに素晴らしかった。雲崗大仏が不思議にコミカルな笑いを浮かべていたのに対し、盧舎那仏は限りなく澄み切っている表情。明鏡止水、という眼ざし。
この違いは歴然としている。
盧舎那仏の両腕は文化大革命時代の破壊活動によって原型を留めていない。
しかしそれを補って余りある無言の風格が彼にはある。 -
真冬の冷え切った冷気が
輪をかけて清らかな空間に仕上げているような気がする。
この時、他の観光客は全て階段を降り立ち去って盧舎那仏に対面しているのは私一人。
手を合わせ、心の中で無事に一年を終了できたことにお礼を言い盧舎那仏を後にした。 -
奉先寺のその先にもご覧のような断崖にくり抜かれた石窟群が無数に連なる。
アンコールを訪れた時、史跡内にある全テハダーを調べて記録を作ってみたい!という無茶な野望がむくむく湧き起こった記憶がある。
雲崗石窟でも同じ野望その2が湧き起こり今また三たびここ龍門石窟でも野望その3が湧き起った。
いやいや、これ見たら皆さん、そう思いますよ〜 -
ほんとうにミニミニサイズの石窟。
北魏時代の作品なのか唐代の作品なのか勝手な想像を馳せるだけで面白い。 -
長く続いた西山側の石窟が途切れ、
ここでこの橋を渡って東山側にぐるりとラウンドして戻るのが龍門の道のり。 -
橋の真ん中あたりから今見てきた
石窟を見渡すとこんな景色。 -
伊河を挟んでちょうど対岸から見る奉先寺の盧舎那仏。
石窟そのもののバリエーションという点では雲崗石窟のほうが豊かだ。
だが、互いの看板になる見せ場の舞台設定ではここ龍門が一枚上手、それが私の印象。
とにかく両石窟とも素晴らしい。やはりユネスコの評価は確かである。 -
帰路に並ぶ歴史に残る中国の高僧たちのオマージュ。
これは玄奘。
そう西遊記の三蔵法師。 -
龍門石窟の全景を
パノラマで。
いかがでしょう。 -
見学を終えチケットオフィスのあった場所まで戻るとそのすぐ裏側にローカル色満点の飲食店が数軒。
おっと、こりゃあここで昼メシにしろ
って思し召しですねえ。 -
あつあつの麺。
その名も洛陽ヌードル。
パッと見がお隣山西省名物の刀削麺なので、こ、これは期待大!と思ったが。
大当たり、うま〜
麺は刀削麺と同じく歯ごたえ十分、
スープが初体験の味。濃厚なコクと中国らしさ爆発の野性味。
28元でカラダの芯まで温まる。 -
さてと。
ホテルに戻りスーツケースをピックアップしてバスターミナルへ。
次なる目的地、ここより70キロ程南にある登封の町に。
3時50分出発のバスを確保するが、ターミナルの中で私が乗るバスを探すのに右往左往。時間ギリギリでようやくバスを発見し滑り込む。
が、今思えばこの後の予想外の展開の不吉な暗示。 -
走ること1時間半。
私は登封に行きたい、とバスのおばちゃん車掌に伝えていた。
疲れと心地よいバスの揺れでウトウトしていた私。肩をトントンとされ、
「着いた。ここがアナタの降りるとこ」と降りたはいいが。
あたりを見回すと山道のど真ん中である。確かに私が翌朝訪れるつもりでいた少林寺の表示があるけど。
「あ〜 やってもーた」
登封の市内は明らかにまだ先。
だが既にバスは走り去り、周囲には何もない。そして私の目の前にはカモを待ち構えていたかのようにくたびれた表情のおばちゃんが現れ一言。
「すぐ近くにホテルがあるから泊まりなさい」
もうすぐ陽も落ちる。
私に選択肢は残されていなかった。泣 -
後悔半分期待半分、ホントにいいホテルだったらまあいいや
そんな淡い期待を抱きながらおばちゃんの後について300メートル歩き着いた果てのホテルがココ。
どわ〜ん !!
まさにラグジュアリーホテル、
ひ、ひんくわ〜ん、
賓館である。
私は今まで賓館に宿泊したことがない。ホテル選びは飯店と決めていた。
この毒々しいカラーリングに軽い目眩を覚えながら覚悟を決めるしか私には道がなかった。号泣 -
レセプションは無く、1階の入り口は食堂スペース。連れていかれるがまま3階の部屋を見せられる。
ゲストに対する気遣いの形跡が微塵もない部屋。殺風景さでは世界でベスト8に残れそうな破壊力である。
水周りを見てシャワーの貧弱さに一瞬気を失うが、一応ベッドのシーツと毛布は洗濯済みらしくテレビは稼働、何より暖房はガタガタ言いながら暖気を送り出していた。
既に陽が落ちた外はマイナスに近くまで気温が下がっている。
おばちゃんの提示は一泊100元。
チョイスがあれば50元でも断るところ
だが、騙された、と自らに言い聞かせ投宿を決めた。大号泣 -
荷物を解いたら他にすることはない。
賓館の周りには同類の賓館が数軒あるのみ。コンビニの匂いすら皆無、買い出しも不可能とわかり、私にできることはもはや1階の食堂で夕飯を食べることだけ。
薄暗い明かりが場末感にドライブをかけまくってもうコメディとしか思えない状況である。 -
頼んだ回鍋肉。
もぐもぐ。
こんなうらぶれた場所でのディナーは何年ぶりかなあ?とか回想しながら完食しちゃったよ笑
この時、もう一つのテーブルに腰掛けていた西安から来ていた中国人大学生がスマホの翻訳機を駆使しながらニコニコ顔で話しかけてくれた。彼のホスピタリティはわびしさ半端ない魔境のような賓館の夜を少し和らげてくれた。これはホントに助かった。 -
部屋に戻り時間はまだ9時前。
だが毛布を2枚かけて寝る。
このゴージャスなハンガーが今夜の宿の風格を雄弁に語っている。 -
翌朝。
エアコンをガンガン効かせたままベッドに潜りこんだ甲斐あって熟睡して目覚める。なんとか凍死しないで済んだ私はこの朝中国武術の発祥地、世界にその名を轟かす少林寺へと向かった。
昨日、バスを降りた地点でこのあたりが山の中にあるらしい少林寺にほど近いことは分かっていたのだが。
ぬあんと、あの魔境賓館から歩いて10分!こんなところに旅の幸運が待っていたとは〜 -
チケット売り場を発見。
なんだか元気ハツラツな案内表示。
同じく朝からまさかのラッキーで私の足取りも軽い軽い。 -
チケットは100元。
入り口にはいかにも中国らしい立派な
石造りの門が建っている。 -
少林寺の敷地は広い。
少林寺拳法発祥の地であり今でも実際に修行僧が寝泊まりしているためいわゆる普通のお寺とは様相が違う。
お寺のようであり公園のようでもありトレーニングセンターのようでもある。これは学校。 -
少林寺が現れた。
493年の創建。日本の大化の改新が645年だからたいへんな歴史の古さである。恐るべし中国。 -
おなじみ、亀石。
これは西安の古刹で頻繁に見てから知るところになった。
亀石を見るといつも思うのだが背中に巨大な石碑を背負わされている亀がどえらく気の毒に見えて仕方がない。 -
禅宗初祖天竺僧
と書かれている。
ここは禅宗の発祥地総本山である。 -
そして天竺僧と言えばこの方。
達磨大師。
あのダルマさんがインドから遥々この地に入り面壁9年の修行をしたのがここ少林寺。
お話が荒唐無稽過ぎて達磨大師自体がフィクションの人物だと勘違いしがち。でも彼は実在のレジェンドだ。 -
年代はわからないが恐ろしく昔の少林寺の修行僧の絵が残っている。
-
少林寺の境内の散策。
冬の朝、実に爽快。
私は北京の頤和園も円明園も冬の朝に訪れた。泰山も真冬の朝から全7412段の階段を踏破した。黒竜江省のハルビンでは冬の朝、全面凍結した松花江を犬ゾリで渡った。全て忘れ得ぬ景色。
私の中でやはり中国は冬の朝である。 -
少林寺を出て先に進むと塔林が出現。
歴代少林寺高僧たちの墓石。
およそ200本くらいがズラリ。 -
敷地内の最奥には農場が。
ここで僧たちが自給のための野菜を育ててるわけですねえ。 -
さらに。
ロープウェイを発見。少林寺は正しくは嵩山少林寺と言い、嵩山という山の裾野に広がっているお寺。
このロープウェイは嵩山中腹の二祖庵まで運んでくれる。 -
スケルトン型のゴンドラ。
吹き晒しで真冬のアクティビティとしては寒中修行には持ってこい、だな。 -
前半の緩斜面はまだいい。
後半はみるみる急斜面になって足元を覗くたび冷や汗もの。
平常心をどこまで保てるのかを問われているようで修行度が上がる。 -
達磨大師が私にご加護をくださったようで落下しないうちにゴンドラを脱出することができた。
スリリングな30分を体験したい方は是非とも嵩山少林寺のロープウェイチャレンジを。 -
ロープウェイを降りニ祖庵まで道なりに歩く途中に、ん?
人民手帳?健康保険証?
変なモノが売られてるよ。
明らかに使用済みと推測するが、おもちゃとして?まさか○造用?
いずれにしても人民の商魂は私たち日本人の理解範疇をはるかに飛び越える。もう降参 。 -
ニ祖庵は建物全体を維持しながらリフォーム中。
先に言ってほしいところだがここは中国河南省のど田舎お山の上。人民に期待するほうが無謀だろう。
さらにお山の上、展望が開けて金色の仏像が現れた。ここは練魔台。古来、心を求める場所らしい。 -
練魔台で私も心を求めたあと下山。
いい頃合いのランチタイムになってこの入り口看板が飛び込んでくる。
心を求めた後はやっぱりランチを求めないと。 -
ランチも取ったし。
あとはお待ちかねの少林寺演武。
演武ショーを行う武術館に赴く。
開演待ちの観光客が集まりだしてきた。 -
誰もがその名を知る少林寺拳法。
信仰の場であるお寺から武術が生まれそれが時代を超えて受け継がれ世界的なネームバリューを得る、という例は世界広しと言えども他に聞いた試しがない。この地域一体が世界遺産に登録される大きな材料になったに違いない。 -
ところで。
ここで驚愕の発見をする。
演武会場の入り口に掲げられた誘導サインだが、この日本語訳はいったい全体どこから来たのか?
入り口と同義語のこんな日本語ありましたっけ。ないっすよねえ。
こういう点が人民共和国の弱点。以前に瀋陽の9.18博物館にも夥しい日本語の誤訳があった。ちゃんと日本人のネイティヴチェックをかけないんであろう。ホントにお願いします。 -
しばらくして開演時間が来た。
ミニアリーナの座席に陣取って待ち構える観光客。
10年前に長春の街で東北ニ人転という芸能ステージを観た時、地元の人民たちはここぞとばかりヒマワリの種を貪りながらステージ鑑賞をしていたものだったが、この日はヒマワリの種を目にすることはなかった。ここは人民成長の跡?笑 -
ライトが落ちてMCが登場。
-
おなじみのオレンジ色の道着でこの日の演武者が登場。
-
演武の構成は細かく分かれている。
グループ演武は激しいアクション。 -
ソロの演武ではじっくりとキメポーズを見せ
-
雑技団や体操ニッポンの床運動のようなアクロバティックな動きを繰り出し静止で決める。
-
激しい演武の合間には観客を3人ステージ上に呼び出して演武指導、笑いも巻き起こった後は再び一分のスキもない迫力のパフォーマンス。
-
そして見事なフィナーレ。
-
万雷の拍手鳴りやまぬうちにステージに机が運びこまれ何の脈絡もないままど派手な服を着た先生が一気に毛筆をしたためる。
-
ハイ、本日のお言葉。
意味はサッパリ解せぬが、なんとなくありがたいみたいな曖昧な納得感で幕を閉じる不思議な流れ。
ホント、最後はマジであったかい笑いが込み上げました。
世界にひとつだけの少林寺演武。
武術の心得などいっさい無くても心配はご無用。中国文化の奥深さを目の当たりにしたい皆様、是非とも河南省嵩山の山奥にお立ち寄りを〜
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この旅行記へのコメント (4)
-
- クラウディアさん 2016/07/26 17:57:49
- 嵩山・少林寺
- こんにちは、はじめまして。
このたび嵩山・少林寺にお伺いするにあたり、参考にさせていただきました。
どうもありがとうございます(^o^)
ところで話中に哈爾浜のお話がありましたが、gyachung kangさんも厳冬時期にいらしたのでしょうか。
私は以前、氷祭りにお伺いしましたので、なんだか嬉しくなっちゃいました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
- gyachung kangさん からの返信 2016/07/26 20:07:25
- Re: 嵩山・少林寺
- クラウディアさん
旅行記楽しく拝読しました。
河南省はまだまだ見逃されているエリアだけに同じ場所を訪れた方がいるとそれだけで嬉しくなるものです。
私もハルビンをたずねた時に氷祭りの開催中でした。マイナス20度の街歩きをしてロシア料理店でボルシを食べたり、有名な虎のサファリパーク東北虎林園に行ったり。風情とインパクトがありましたね。
旅記の次回作、期待しております。
-
- mayたんさん 2016/01/16 18:49:28
- ベトナムに続いて!
- そんなに間を置かず、中国行かれたんですね。
うらやましい。。
年末の北京は寒くて、やだーと思ってましたが、
gyachung kangさん的にはおススメの季節なんですね!
確かにあの人混みを避けられるのはいいかも。
バスのおばさん車掌さんは、フライングしたんですかね?
バスの降車時は私もドキドキです。
果たしてこの降りたところが、目的地なのかと・・
賓館と飯館って、なんの違いがあるんですか?
わたしラルンガルで泊まったの、まさしく賓館だった気が。
旅行記を見て、少林サッカー見なきゃと思ったmayたんでした。
- gyachung kangさん からの返信 2016/01/16 23:18:41
- RE: ベトナムに続いて!
- mayたんさん
こんばんは
中国は寒さが似合う? そんな感じ
でもさすがに冬期の北京あたりの視界の悪さは
痛いかと
賓館と飯店の明確な線引きは無いみたいですね。
あえて言えば賓館は中国人向け専用、
飯店は外国人向けのサービス対応可ってところで
しょうか。
おばちゃんは私が100%少林寺に行くだろうから
登封の市内じゃなくて知ってるホテルに送客した
のかも知れません 。よくある連携。
だってバス停のすぐ横で私を待ち構えてたからね。
だとしたら中国の田舎らしいですよ。
そんな彼らのたくましさはたまに見習いたくなります。
チベットのカムとか一昨年私が行った雲南省なら
やっぱり夏が最高だと思いますよ
mayたんさんも寒い日本を脱出して暑い
フィリピンに飛んだんだから羨ましい!
バガンは行ったけど、フィリピンのビガンは
盲点でした。さすが、目のつけどころが参考
になります。
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