あの嵐の松潤も乗った鶴江の渡しで水上の旅を愉しむ

2015/12/22 - 2015/12/22

江戸時代から続く由緒ある瀬渡し、鶴江の渡しは観光客はもとより地元でもあまり周知はされていない。
萩市の浜崎地区と対岸にある鶴江地区を挟む松本川を瀬渡し船で渡る鶴江の渡しは市道となっているので通行料というか乗船賃は無料。
これは萩市民に関わらず、県外の方も外国籍の方も無料（だと思う）
鶴江地区から浜崎地区まで行くとなると陸路だと新川地区にある姥倉運河沿いに歩いて雁島橋を渡って松本川を日本海に向かって下ってと距離にすると2ｋｍくらいはあるんじゃないでしょうか。
ですから、鶴江の渡しなら松本川を船で一跨ぎすればすぐに着くので便利です。
所要時間は3分くらいかな。
本来は観光目的ではなく生活道路の役目でして、萩市が運営しています。
鶴江地区に船頭さんが待機していて、浜崎地区から鶴江地区に行く場合は浜崎地区にある待合室前の岸壁から大声でお願いするか（萩の方言では『たっける』と言います）大きく手を振ると対岸から船で駆けつけてくれます。
鶴江地区には殆ど観光資源が無いので観光客の方は折り返して貰うのも有りだと思います。
松本川は日本海に注ぐ阿武川の最下流の川です。
昔の橋の橋桁が残る中洲にはカモメや鵜が羽根を休めています。
そんな景色をゆったり眺めているともう対岸に着くという感じです。
この鶴江の渡しはあのジャニーズの人気グループ、嵐の松潤が萩が舞台のＮＨＫドラマ「はじまりの歌」（2013/9/23放送）で自身も漕いだり乗ったりされていました。
ドラマの設定で松潤のお父さん役が鶴江の渡しの船頭さんだった関係です。
残念なことにドラマの撮影時は台風の後で川が濁っていたので残念でしたが、普段は濃い緑色の川です。
鶴江の渡しは、荒天時や波が高い時は欠航になります。
その時は対岸の鶴江地区に赤い旗が立つそうです。
観光客の方も嵐ファンの方、特に松潤のファンの方は一度乗ってみてはどうでしょうか。

エリア 萩(山口)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 船 徒歩

鶴江の渡しの待合室です。特に待たなくても対岸から5分もあれば駆けつけてくれます。

この岸壁から乗りたい意思表示を対岸に向けてすればOKです。
声に自信がある方は対岸まで大声でたっけって（叫んで）も良し、手を振るも良し、美人はウインクするも良しです。
午後は対岸からは逆光になって見難いので大きな動作と声をプラスした方がいいかもしれません。
電話やベルでもあればいいのにと言うのは野暮というものです。
昔ながらの生活の足だからこそ良いのです。
シンプル・イズ・ベストしかも無料ですから。

鶴江の渡しの下流はもう日本海です。
この辺りは汽水江で海鳥と川の鳥、川魚に海魚が入り混じっています。

乗船時は救命胴衣着用です、船頭さんが人数を見て用意されます。

運行時間がお客さんが多い時間に絞ってあります。
朝は７時から１１時までの３時間、正午から１時までの１時間の後は午後３時から６時までの３時間となっています。
つまり午前１１時から正午までの１時間と午後１時から３時までの２時間は運行が休止されます。

対岸に見える小屋が船頭さんの詰め所でその前に見える長い船が瀬渡し船です。

眼前に広がる松本川の様子です。

この岸壁から船の乗り込みます。囲いや手すりが無いので子供さんや足の不自由な方は注意が必要かと思います。

手を振ると対岸にいらっしゃった船頭さんが動き始めました。

松本川を手漕ぎの瀬渡し船を操って渡って来られます。

川の流れを計算して斜めに漕ぎだしています。
素人がやると思っていた場所から流された位置に着くようです。

斜めに漕ぎだしたはずの手漕ぎ船が真っ直ぐ向かってきます。

船頭さんが救命胴衣を持って目の前まで来られました。

見学に来られていた親子さんに見送られて出発です。
船頭さんが船を岸いっぱいに付けてくれるので子供さんでも乗り込みは心配ないかと思います。

さて乗船しました、普段見ているよりも水面に近いので新鮮な気持ちになります。

対岸に鶴江地区が遠く見えます。

背中越しには今乗り込んだ浜崎地区が遠ざかって行きます。

川の中程から見た下流側、もうこの先は日本海です。

川の中程から見た上流側、遠くに雁島橋が見えます。

浜崎地区が逆光で暗く見えています。

短い船旅がもう終わろうとしています。

浜崎地区は新川地区や釣餌地区の対岸、雁嶋別荘の対岸に位置しています。

眼前にゴールである鶴江地区が見えてきました、所要時間は3分くらいかなと思います。

船頭さんの背中にありがとうございますの声を掛けて船を降りました。

鶴江地区の待合室兼船頭さんの詰め所です。
萩市の財政も観光資源以外には金を掛けないので質素というか粗末というか。
本当に生活の足なら乗降する波止場に手摺くらいは付けて欲しいものです。