2015/11/10 - 2015/11/10
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ペコちゃんさん
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紅葉が見頃を迎えた埼玉県・飯能市の東郷公園に、トレッキングを兼ねて行ってみました。
日露戦争の日本海海戦で、日本を勝利に導いた東郷元帥の像があることで知られる東郷公園内には、約1000本の木々が植えられており、秋にはモミジやカエデで真っ赤に染まる紅葉の名所です。
秩父御嶽(おんたけ)神社の境内にある東郷公園で紅葉を鑑賞した後は、頂上の社殿まで登って参拝し、そこから山伝いに歩いて子ノ権現に行き、最後は浅見茶屋のうどんで温まって出発点の吾野駅に戻り、今日の山行は無事終了。
写真は、東郷元帥像の前に広がる見事な紅葉。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
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今回の参加者は6名。
西武池袋線・吾野(あがの)駅に8時20分過ぎに到着。 -
吾野駅の近くにある東郷公園では、毎年11月下旬に「もみじまつり」が開催され、まつり期間中はライトアップもされます。
今年の「もみじまつり」は、11月15日~11月29日。 -
今日は曇りの天気予報だったのですが、電車を降りる頃には雨になったので、30分ほど駅で雨宿り。
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吾野の周辺には、いくつも手ごろなトレッキングコースがありますが、今日は左矢印の「子(ね)の権現」のコースに向かいます。
看板や標識の表示は「子の権現」が多いのですが、正式には「子ノ権現天龍寺」。 -
吾野駅から10分ほど歩き、高麗川に架かる橋を渡ると、秩父御嶽神社の鳥居が見えてきます。
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当神社は、信州・木曽御嶽山を本山と仰ぎ、その分霊を祀った御嶽信仰の神社です。
この地に住んでいた鴨下清八(1861~1955)は、母の病を癒すために木曽の御嶽山の行者となって修行し、そのお蔭か母の病気が治りました。
そして、神徳を深く信じていた清八は、明治28年に福寿山を開き、秩父御嶽神社を創建しました。
東郷公園は、この山腹にあります。 -
鴨下が大正14年に東郷元帥の銅像を建てた後は、秩父御嶽神社の境内は「東郷公園」と呼ばれるようになりました。
公園内には東郷元帥像のほかに乃木大将像の銅像、日露戦争の際のロシア製大砲、戦艦三笠の被弾甲板などもあり、石段を登りつめた頂上に秩父御嶽神社があります。
こんなに広い境内のある神社を、個人でよく建てたものだと思います。 -
鳥居をくぐった所にある「みちひらき下駄」・・・ ” 一歩一歩ふみしめて登る ” と書かれていますが、動かそうと思ってもビクともしない鉄の下駄です。
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境内に一歩入ると、紅葉の世界が広がっています。
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鳥居の右手にある里宮会館。
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鳥居の方を振り返ると、紅葉と沢山の実をつけた大きな柚子の木があります。
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小雨の中、傘をさしながら進むと、紅葉と柿の実が深まりゆく秋を感じさせます。
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当山開祖の鴨下清八は、没後は清貫一誠霊神として祀られ、今も公園の入り口に凛として立ち、人の辿るべき道筋を示しています。
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最初の石段を登ります。
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晴れていたら、もっと綺麗でしょうね。
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最初の石段を登った左側には、日露戦争時のロシア軍の戦具が飾られています。
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右の砲弾は、日本海海戦の時、ロシア軍バルチック艦隊より発射された主砲の巨弾で、日本海軍はこのために苦戦を強いられました。
左の球形の形をしたものは布設水雷と言い、旅順港口に多数布設され、日本海軍の入港を阻止しました。
日露戦争の後、日本軍が掃海し、引き上げたものが海軍省より下賜され、ここに飾られています。 -
右側に行くと「乃木将軍銅像」があります。
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海軍の東郷平八郎と共に、明治天皇の信頼を得て日露戦争を勝利に導いた陸軍の乃木希典(1849~1912)は、難攻不落と言われた旅順の203高地を攻略しました。
質素倹約を旨とし、明治天皇の大喪の日に殉死した乃木大将の銅像を、鴨下は昭和4年に建立しました。 -
ここからの紅葉も見事です。
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橋を渡って石段を上り、東郷元帥銅像の方に向かいます。
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橋のたもとにある池には、鯉が元気に泳いでいます。
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当山開祖の鴨下清八は、東郷元帥の武勲と威徳を後世に伝えるために、元帥の銅像建設を志します。
「皇国興廃在此一戦」の名言になぞらえ、一戦を一銭とし毎日一銭ずつ蓄える一銭貯金を行って資金を用意し、元帥邸を八十数回訪れました。
生前の銅像建立を辞退していた東郷も、鴨下の誠意に打たれ承諾し、大正14年の除幕式には東郷本人も出席しました。
除幕式の記念写真には、東郷と鴨下が写っています。 -
薩摩藩士として生まれた東郷平八郎(1848~1934)は、明治時代の日本海軍の指揮官として、日清及び日露戦争の勝利に大きく貢献し、日本の国際的地位を引き上げた一人です。
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東郷は自身を祀る神社の設立に賛同しなかったのですが、死後、東京都渋谷区と福岡県津屋崎町(現・福津市)にも「東郷神社」が建立され、神として祀られています。(墓所は多磨霊園)
フィンランドには東郷のラベルを貼った「東郷ビール」があります・・・18世紀以降、ロシアの統治下にあったフィンランドでは、日露戦争でロシアが敗れたことで独立の機運が高まり、フィンランド国民はこの東郷ビールを飲んで、往時を偲ぶそうです。 -
明治38年の日本海海戦で、東郷が乗船して指揮を執った旗艦・三笠の甲板・・・バルチック艦隊の集中砲火を浴びた甲板には、ハチの巣状の弾痕が残りましたが、東郷公園の開園時に海軍省から下賜された三笠の甲板の一部が置かれています。
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神社の中腹にある東郷元帥銅像の辺りは、特に紅葉が見事です。
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東郷元帥が来山の折に休憩した「至誠館」・・・この1階に、ロシア製3インチ野砲が展示されています。
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1901年(明治34年)製のこの野砲は、操作が簡単で命中率も高かったため、日本陸軍を苦しめました。
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社殿に続く、最後の長い階段。
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左側にある三笠山神社。
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沢山の綺麗な千羽鶴が奉納されています。
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秩父御嶽神社に着きました。
現在の社殿は、平成10年に開山百周年記念事業で建て直されています。 -
『秩父御嶽神社(元帥伯爵 東郷平八郎 謹書 )』と書かれた扁額。
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拝殿の中は、かなり広い。
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本殿の奥から。
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山頂の境内には梵鐘があり、「三つ打つ」と良いことがあるそうで、名付けて「幸せの鐘」。
" 一つ打つとき神に通じ、二つ打つとき幸せを呼ぶ、三つ打つとき平和を招く " -
社殿の右手から裏山を登り、子ノ権現までの山行が始まりました。
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小起伏や急峻なアップダウンを繰り返して進みます。
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吉田山(445m)を通過。
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1時間ほど歩き、11時25分に小床峠に到着。
この分岐から浅見茶屋まで5分なので、誰かが ” ここから下りた~い ” ・・・でも我慢して、子ノ権現の後に寄ります。 -
さらに1時間ほど歩き、子ノ権現に到着。
子ノ権現天龍寺は、911年に、子の権現がこの地に十一面観音像を祀って大鱗山雲洞院天龍寺(天台宗)を創建したのが始まりです。
その後、子の聖を大権現と崇める恵聖上人が、1012年に子の聖の尊像を本尊として子ノ聖大権現社を創建し、天龍寺を子ノ聖大権現社の管理運営をする別当寺としました。 -
門前にある二本杉の樹齢は約八百年・・・樹高36m、根回り10.9mで、奥にあるもう1本は幹が途中で切られており、樹勢が衰えています。
天龍寺縁起によると、この杉は延喜11年(911年)、この峰に子の大権現が初めて登った際に、食事に使った杉の箸を地面に差したものが根付いて大樹になった、とあります。 -
鳥居の前にはお土産屋や食べ物屋が並んでいますが、この天気なので客足もまばら。
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子ノ聖は、生誕が子の年・子の月・子の日・子の刻であったため、人々に子ノ日丸と呼ばれました。
聖は昇天の折、『我、登山の折り、魔火の為に傷を負って悩める事あり、よって腰より下の病のある者、我を念ずれば必ずや霊験を授けん』という誓願を残し、以来、足腰守護の神仏として信仰されています・・・我々トレッキング愛好者は、もっと早く訪れるべきでした。
黒門の先に赤い阿吽像が見えます。 -
1859年に寄贈された木造の不動明王立像は、像高101.7cmの一木造りの平安仏。
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藁葺き屋根の本坊。
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足腰守護の神仏として世に広く知られ信仰されている子ノ権現天竜寺・・・明治の頃には、人力車組合や荷車組合の人々の信仰が厚く、現在は農家やスポーツ選手等、足腰強健を願う人、足腰守護を願う中高年者の参拝が絶えません。
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本堂には、足腰守護のお寺だけあって、わらじの願掛けが供えられています。
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右側には、巨大な赤いハイヒールが・・・和田アキ子でも履けないですね。
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境内にある日本一の鉄製の大ワラジ(2m)と大下駄が目を引きます。
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子ノ権現の入り口の道路脇には、愛嬌たっぷりの「お掃除小僧さん」。
お詣りも終わり、浅見茶屋に向かって下山します。 -
さっきの所からは浅見茶屋まで5分だったのに、ここからは25分。
浅見茶屋に行くのは初めてですが、安政2年(1855年)の古民家という看板を見て、楽しみです。 -
途中で見かけた黄葉の大木・・・イチョウでなくカツラでしょうか?
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13時に浅見茶屋に到着・・・子ノ権現や竹寺にお参りする人達やハイカーに人気の手打ちうどん店です。
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昭和7年に開店した浅見茶屋は、親子3代にわたる奥武蔵名物の手打ちうどん屋。
普段はかなり混む店ですが、今日は天気のせいもあり、おかみさんの案内ですぐ入れました。 -
人気の肉汁釜揚げうどん(850円)・・・群馬の上州豚と、じっくり煮込んで甘くなった玉ねぎ、うま味たっぷりの肉汁です・・・竹筒に入っているのがいいですね。
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やっと一息つきました。
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店内は昭和レトロを感じさせる調度品がアチコチに置かれています。
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芸能人などの色紙も飾られています。
丘みつ子と岡まゆみ・・・「オカ」の漢字も違うけど字体も違うのが面白いですね。 -
美味しいうどんで身も心も温まり、吾野駅まで歩いて行きます。
途中に小ぶりの滝がありました。 -
しばらく歩くと、サルオガセの大群落(?)が続きます。
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そして、浅見茶屋の看板を見ながら、雨上りの道を歩いて吾野駅へ・・・
東郷公園は、来年も紅葉の時期に訪れたい場所となりました。
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