錦秋の甲斐路を放蕩～昇仙峡を歩き、下部温泉に泊まり、ワインタクシーでワイナリー巡り

2015/11/13 - 2015/11/14

朝夕に寒さを覚える晩秋、この時期に食べたくなるものが山梨名物の「ほうとう」。学生時代に山梨を旅した時に食べて以来、何故か無性に食べたくなる時があり、その都度山梨に足を運びました。今回も「ほうとう」に誘われ山梨を旅することに。紅葉が見頃を迎えた昇仙峡を歩き、「信玄のかくし湯」下部温泉で一泊。翌日は「やまなしワインタクシー」で4つのワイナリーを廻りました。

【旅程】
11月13日（金）新宿駅（中央本線）甲府駅（バス）昇仙峡口～昇仙峡滝上（バス）甲府駅（身延線）下部温泉駅
11月14日（土）下部温泉駅（甲府駅乗換）石和温泉駅～ワインタクシー～石和温泉駅（高尾駅乗換）新宿駅

エリア 山梨

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 高速・路線バス タクシー JR特急 JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配

新宿駅7時30発の特急あずさ3号に乗車します。平日なのでビジネス客が多く、指定席はほぼ満席で出発しました。

大月駅の手前で岩殿山が見えます。

新宿駅から1時間37分で甲府駅に到着。

甲府駅 駅

甲府駅から徒歩5分程度のところにある舞鶴城跡へ。武田家の滅亡後に豊臣秀吉の命で築城されたもの。

舞鶴城公園 (甲府城跡) 公園・植物園

天守台からの眺め。富士山が見えますが、アンテナ塔が邪魔。

甲府駅前からバスで昇仙峡へ。昇仙峡行きバス停には長蛇の列が。1台のバスに乗りきれず、駅前で清掃活動をしていたバス会社の人が営業所に連絡、急遽臨時便が運行されることに。20分程度待ち、臨時便に乗り30分程度で昇仙峡口に到着（運賃は590円）。

昇仙峡口バス停からすぐのところにある長潭橋（ながとろばし）。

昇仙峡 自然・景勝地

渓谷道路を歩きます。5月から11月の土日祝日は馬車以外の車両は通行禁止ですが、今日は平日なので車が通ります。

渓谷には様々な名前が付けられた岩があります。真ん中に見える岩は「富士石」。

昇仙峡のハイライト、覚円峰。渓流が入る撮影ポイントを見つけるのに時間がかかりました。

昇仙峡 自然・景勝地

石門。付近には落ちてきそうな岩がありスリリング。

仙娥滝。落差30メートルの大きな滝です。

昇仙峡口から撮影しながらゆっくり歩いて1時間50分（約5km）で昇仙峡滝上に到着。12時32分発のバスに間に合いました。甲府駅まで約50分（運賃900円）。

甲府駅近くの「小作」で待望の「かぼちゃほうとう」（1,150円）をいただきます。かぼちゃのほか、ごぼう、さといも、にんじん、じゃがいも、しいたけ、わらびなど具だくさん。かぼちゃの甘み、もちもち感のある「ほうとう」、出汁の効いた味噌味のつゆ、変化に富んだ味わいで飽きがきません。あっという間に完食しました。

小作 甲府駅前店 グルメ・レストラン

甲府駅間に鎮座する武田信玄公の像。

甲府駅14時35分発の身延線、静岡行き特急ふじかわ10号に乗車します。身延線ではスイカは使えません。

特急電車に相応しいゆったりしたシート。自由席車の端にある4人掛けのセミコンパートメント席は指定席になっています。

うっすらと冠雪した富士山が見えます。すそ野を隠している富士山は上品に見えると私は思います。

鰍沢口駅からはしばらく山間を走ります。特急ですが停車駅は多く、速度もゆっくりめ。

甲府駅から約45分で下部温泉駅に到着。温泉の玄関口らしい看板。

下部温泉駅 駅

駅から温泉街までは約1.5?あります。宿の送迎もありますが、散策を兼ねて歩きます。

川の水はとてもきれいです。

渓谷に沿って温泉宿や店があります。廃業した宿や店もあり、寂れた雰囲気。

温泉街の中央部にある神泉橋。

紅葉と火の見櫓。

今晩お世話になる源泉館。本館からすぐ近くにある別館神泉の部屋に案内されました。

古湯坊　源泉館 宿・ホテル

武田信玄が上杉謙信から受けた刀傷を癒したと伝わる「かくし湯大岩風呂」。約30度の源泉が足下から自然湧出しています。低温泉でほぼ水風呂ですが、20分も浸かると不思議にポカポカしてきます。加温した浴槽もあり、交互に入ることで効能が高まるとのこと。この浴室は男女混浴で、入浴中は常時、男性はタオルで前を隠し、女性はバスタオルを巻くことになっています。浴室に人がいないことを確認して写真を撮りました。

夕食は部屋食。お膳で出されます。湯治宿泊コースで食事の量は少なめとのことでしたが、十分でした。鉱泉水で炊いたご飯が美味い。

翌朝は雨。散歩は取りやめ、温泉に浸かります。

朝食も部屋食。ご飯が美味しく完食。

朝食後も時間ぎりぎりまで入浴。宿の送迎車で下部温泉駅に到着。

下部温泉駅 駅

9時48分発の甲府行き特急ふじかわ1号が5分遅れで到着しました。乗車後、すぐに発車。

下部温泉駅は無人駅なので、車掌から切符を買います。下部温泉駅から石和温泉へ、温泉つながりの切符。ＪＲで駅名に温泉が付く駅は30ぐらいあるようです。最北は天塩川温泉駅、最南は霧島温泉駅。定年後（まだまだ先ですが）は温泉駅めぐりをしようかなぁ。

甲府駅から普通列車に乗換え、石和温泉駅へ。

石和温泉駅 駅

2015年10月から2016年3月までの土日祝日限定「やまなしワインタクシー」に参加しました。現地発のツアーとして行われているもので事前に申し込みが必要です。参加費は大人5,000円ですが2月末までは補助金1,500円により3,500円。費用にはタクシー代、各ワイナリーでの１回分の有料試飲、1,000円分のワイン購入クーポンが含まれていてとてもオトクです。駅前の観光案内所で受付を行い乗車証などを受け取ります。

石和温泉駅から白百合醸造まではジャンボタクシーで移動。白百合醸造→シャトー・メルシャン→ルミエール・ワイナリー→麻屋葡萄酒→白百合醸造を中型タクシーが巡回、各々のペースで移動することができます。今回は11時30分石和温泉駅出発のコースで参加。帰りは15時20分に白百合醸造に集合し、15時40分に石和温泉駅に戻ってくる行程です。出発前での説明では、酔って時間感覚がなくなることから集合時間前に時計のアラームをセットすることを勧められます。

1軒、目白百合醸造。実はここを最後に回し、すぐにシャトーメルシャンに向かうのがおすすめです（理由は後述）。

ロリアンワイン白百合醸造(株) 専門店

が、自分はすぐに飲みたい欲求が勝り、さっそく1杯。工場を見学し、無料の試飲で結構時間をとってしまいました。

2軒目はシャトー・メルシャン。資料館は後回しにしてテイスティングコーナーに向かいます。

シャトーメルシャン勝沼ワイナリー グルメ・レストラン

ワインタクシー参加者用のテイスティングセットが出されます。今回訪問する4ヶ所のうち、予約なしに食事が可能なところはここだけなので、カフェメニューの中から本日のポテトを注文。カフェメニューは30分待ちと言われました。時間が経つにつれ待ち時間が長くなっていました（帰るころには60分待ち）。この待ち時間を短縮するためには、混雑しない早い時間を狙い、白百合醸造を後回しにしてここを最初の1軒とするのがオススメです。

本日のポテト（550円）とフランスパン（150円）。ワインはテイスティングセットだけでは足りず、別途2杯ほど注文。食事の後に資料館を見てタクシーに乗り込みました。

3軒目はルミエール・ワイナリー。明治18年創設の老舗。

今回のツアーには含まれていない有料のガイドツアー（500円）に参加。ガイドツアーは予約が必要ですが、人数が少なかったので予約なしでの参加も可能でした。まずはぶどう畑で品種とぶどう栽培について説明。

有形文化財に登録されている石造りの地下発酵槽。明治34年に造られたもので、現在も使われいます。

地下にあるワインセラーを見学。発酵が進んでいる樽からは「ポコポコ」と音が聞こえます。

ワインタクシー参加者用の試飲はスパークリングワイン。原料は甲州種。細かい泡のスパークリングワインは発酵によるもの（炭酸ガスを添加していない）であることを知りました。工場見学を行ったことでここの滞在が一番長くなりました。

最後の4軒目は麻屋葡萄酒。大正10年創業の老舗です。

麻屋葡萄酒 (麻屋ワイナリー) 専門店

ここの試飲は数種類の銘柄から選ぶことができます。おすすめのピノノワールをテイスティング。背後に写っているのは一升瓶のサンデーワイン。

帰りの出発時間に遅れることなく石和駅に戻ってきました。乗車証を返却して解散。鳥もつ煮を食べようと駅近くの店を探しましたが、時間が早く開いている店がありません。街中を散歩して時間を潰し、駅からやや離れた「そば切りいしやま」へ。鳥もつ(540円）と生ビールを1杯。鳥もつ煮はＢ級グルメとして有名ですが、元々はそば屋の料理。ここの店の鳥もつ煮は「きんかん」が入っていませんが、甘すぎず上品な味付けで美味い。

そば切り いしやま グルメ・レストラン

自家栽培のなすを使った揚げなすそば。山梨はほうとうや吉田うどんが有名ですが、そば屋のレベルも高いと思います。

特急列車がない時間帯にあたり、石和温泉駅から普通列車で東京へ向かうことに。18時15分発の高尾行きに乗車します。

コンビニで買った信玄餅クレープを食べました。きな粉をこぼさず食べるのにコツがいる信玄餅ですが、これなら手軽に食べられます。高尾駅で特別快速に乗換え、新宿駅には20時30分前に到着、無事旅を終えました。
ワインにはあまり興味がありませんでしたが、旅のあとにはワインの世界に引き込まれそうになっています。次の山梨への旅はワインが誘うのかなぁ。（おわり）

この旅行記へのコメント （3）

• travelさん 2020/05/11 15:47:54

  下部温泉に行きたいです。

  Islanderさん、下部温泉は良かったようですね。
  今年3月中旬の下部温泉に訪問予定でしたが新型コロナで残念ながらキャンセルしました。
  ワイナリ－も巡りもしてみたいです。
  
  ティラナの旅行記にも訪問頂き有難うございます。
  治安の不安も無くのんびり散策出来ました。
  
  　　travel

  Islanderさん からの返信 2020/05/11 21:22:15

  Re: 下部温泉に行きたいです。

  travelさん
  書き込みありがとうございます！！
  下部温泉は昭和レトロ漂う鄙びた温泉です（いい意味で）。長時間入ると暖まる低温泉は体にも良さそうです。早くコロナ禍が過ぎ去って欲しいですね。
  　Islander

  travelさん からの返信 2020/06/29 14:14:18

  RE: Re: 下部温泉に行きたいです。

  Islanderさん、返信コメントを頂き有難うございます。
  県外の移動が自由になったので暑くなって来ましたが何処かプランを練り直そうと思います。
  I岡山の棚田の風景を見ていると何か気持ちが落ち着くような気がします。
  日本の風景は素晴らしい。
  津山ビ−ルも美味しそうで冷たいビ−ルに美味しいお料理は至福の時間ですね。
  
  チベットの旅行記にも訪問頂き有難うございます。
  訪れた所は何処もインパクトが強くてつい昨日の事のように思い出されます。
  厳しい環境の中で暮らすチベットの人たちは本当にたくましいです。
  
  　　　travel