2015/09/17 - 2015/09/17
157位(同エリア274件中)
WT信さん
雨はやみそうにない。
元々”隠れの里”と呼ばれていたぐらい、閑静な所だそうだが、雨日和の所為か、大型連休前だからか人影が少ない。
しかし今日は比叡山延暦寺に参る積りなので、余り愚図ぐずもしていられなと雨の中”つづらお”を出発。
途上オランダの田園風景を思わせる、大きな風車が建つ、道の駅”しなさひ風車村”で小休止。
ここも人影は全く無し。
更に琵琶湖西岸を南下。
海の中に佇む厳島神社と見紛う朱の鳥居が見えた。白髭神社に到着。
相変わらず雨は止まず、義弟夫婦は車から出るのを躊躇している様子なので、折角だからと車で待ってもらい、一人白髭神社境内を散策。
本殿は秀吉の命により、秀頼と淀殿が寄進し創建したと云う国の重文指定の御堂。
しかし私が雨の中敢えて散策したかったのは、ここにも芭蕉碑があると聞いていたからに外かならない。
境内内を南北に通ずる旧道が走っており、芭蕉碑はその南側出口付近に建っていた。
四方より 花咲き入て 鳰の湖 芭蕉
この句を”長浜びわこ大仏のおわす良畴寺”で見たことを思い出した。
しかし良畴寺の句碑は、「 鳰の湖」が「 鳰の海」となっていたはずだ。
私の書き間違いかと思って少し調べてみたら、芭蕉のこの句は元々膳所の医師で芭蕉門人の一人、浜田珍夕(のちに洒堂)の住居「洒楽堂」に招かれたときの吟で、原句は「鳰の波」なのだそうだ。
この句の一時違いの句碑は他にもあるらしい。
また北側に与謝野寛・晶子の連歌碑も有った。
しらひげの 神のみまへにわくいづみ (与謝野寛)
これを むすべばひとの清まる (晶子)
石段を登ると本堂の屋根と入口の鳥居越しに琵琶湖が広がる。
その丘の片隅に紫式部の碑が建っていた。
みおの海に 網引く民の てまもなく
立ちゐにつけて 都恋しも (紫式部)
紫式部は越前の国府に任じられた父藤原為時に従って、一生に一度都を離れ、1年余だけ武生の国府で過ごす。
この歌は父に従って武生に向かう途上ここに立ち寄った際詠まれたものと云う。
紫式部は越前に向かう旅の途上でも、父の任地武生でも都が恋しかったと見え、見るもの全て都の景色に思いを馳せる。
武生での式部の歌。
こゝにかく 日野の杉むら埋む雪
小塩の松に けふやまがへる (紫式部)
白髭神社
http://shirahigejinja.com/
奥の細道を訪ねて最終回(第16回)
24長浜びわこ大仏とパノラマ(良畴寺)
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04紫式部が青春時代の一時期を過ごした館跡”紫式部公園”
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2015晩夏家族旅行プラス(目次)に戻る
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2015晩夏家族旅行プラス3;霧の琵琶湖一周
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