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サンクトペテルブルクから帰国した週末の土曜日、家内が大阪シンフォニーホールのイムジチ合奏団の演奏会のチケットを購入してくれていた。その翌日、少し足を伸ばして小生のかねてからの希望だった姫路城を訪れることにした。姫路城を訪れるのは学生時代以来、今年3月、5年がかりの改修工事を終え、建造時の姿を取り戻したという。当然観光客が多く、長い行列を覚悟しなくてはならないため、しばらく間をおいて訪れるつもりだった。しかし、あまり間をおくと改修された白漆喰が徐々に変色してくるとも聞いており、紅葉の季節になると更に行列が長くなるだろう。帰国直後で疲労も溜まっていたが、バタバタと日航姫路ホテルを押さえて出かけることにした。<br /><br />姫路城といえば、今年3月18日の朝日新聞にこんな記事が載っていたのを思い出した。<br />「ドイツ バイエルン州が姫路に縁談を持ちかけたのは7年ほど前だ。当初、「姉妹城」としての提携をめざしたが、「格の違い」が邪魔をした。姫路城は17世紀初頭の建築で、日本の国宝・国の重要文化財、ユネスコの世界文化遺産にも登録されている。かたやノイシュヴァンシュタイン城は、ディズニーランドのお城のモデルとも言われ、知名度こそ抜群だが、19世紀後半の築城。世界遺産にもまだ登録されていない。」<br />姫路城の方が格が上、という見解には正直驚かされたが、この記事を読んで、なるほどと納得させられた。姫路城は世界屈指の類い稀な名建築なのだ。<br /><br /> 姫路城の歴史については、入城時に入手したパンフレットに簡潔に記載されているので、一部を紹介させていただく。城の基礎は1333年に赤松則村により築かれた。1546年にこの城でかの智将黒田官兵衛が誕生している。1580年には秀吉が入城、そして1600年の関ヶ原の戦いの後、池田輝政が城主となる。そして姫路城の改築を始め、1609年に現在の連立式天守が完成している。徳川の時代になって、本多、松平、榊原の各氏が城主となる。明治維新後は天皇に返還することが発案されたが、現在3名城と言われる熊本城、名古屋城とともに存城が決定された。1945年の姫路空襲で姫路の街は焦土となったが、姫路城は奇跡的に生き残った(残念ながら、我が街の誇り、名古屋城は炎上した)。<br /><br />1950年に「昭和の大修理」が再開され、2009年に「平成の修理」の工事に着手、2015年に完了した。今回の改修では、全ての表面を漆喰で仕上げる白漆喰総塗籠め造りという工法が用いられた。これは消石灰、貝灰、海藻などを材料とする古来からの伝統工法を継承している。この工事を施工できる大工は現在では少なく、遠く金沢市などからも集められたと言う。この白く輝く大天守の姿が白い鷺が飛び立つように見えることから「白鷺城」と呼ばれていたが、そのオリジナルの姿が蘇った。<br /><br />その蘇ったオリジナルの姿を数十年ぶりに間近に見た。鉄筋コンクリート造りの名古屋城や大阪城とは桁違いの迫力だ。また現存する残り少ない天守閣(12と言われる)の中でも、犬山城や彦根城とは規模が違う。3名城の一つ 姫路城が現存していることに感謝すべきであろう。この日は、まずタクシーの運転手に待ち時間を尋ねた。少々誇張好きの人だったのか、入城するのには3時間はかかると言った。実際には天守閣に登るために1時間ほど並んだ。犬山城などと比較して広々として天井高があり、階段の幅も広く勾配も緩やかで、6階にある天守に登ることはそれほど苦ではなかった。平城であるが天守からの眺めも雄大で、戦乱の世が終わった関ヶ原以後の築城であることがうかがわれた。 <br /><br />姫路城から10分ほど歩いた所に、西御屋敷後庭園という姫路城を借景にした「好古園」と言う池泉回遊式の日本庭園がある。この庭園は本多忠政の時代の1618年に造営された。1985年から発掘調査が行われ、1992年に整備が完了し開園した。池泉回遊式と言えば金沢の兼六園が思い出されるが、姫路城を借景にした好古園はこれに勝るとも劣らない。この時期は咲き誇る花も多くはなかったが、パンフレットの写真を見ると、桜、紅葉、積雪などまさに四季折々、3.5ヘクタールの敷地の中に小山あり、竹林あり、滝あり、川あり、池(大海)あり、一見の価値がある。

国宝&世界遺産の姫路城 : 建設往時の白色を取り戻した白鷺城

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2015/10/17 - 2015/10/18

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ハンク

ハンクさん

サンクトペテルブルクから帰国した週末の土曜日、家内が大阪シンフォニーホールのイムジチ合奏団の演奏会のチケットを購入してくれていた。その翌日、少し足を伸ばして小生のかねてからの希望だった姫路城を訪れることにした。姫路城を訪れるのは学生時代以来、今年3月、5年がかりの改修工事を終え、建造時の姿を取り戻したという。当然観光客が多く、長い行列を覚悟しなくてはならないため、しばらく間をおいて訪れるつもりだった。しかし、あまり間をおくと改修された白漆喰が徐々に変色してくるとも聞いており、紅葉の季節になると更に行列が長くなるだろう。帰国直後で疲労も溜まっていたが、バタバタと日航姫路ホテルを押さえて出かけることにした。

姫路城といえば、今年3月18日の朝日新聞にこんな記事が載っていたのを思い出した。
「ドイツ バイエルン州が姫路に縁談を持ちかけたのは7年ほど前だ。当初、「姉妹城」としての提携をめざしたが、「格の違い」が邪魔をした。姫路城は17世紀初頭の建築で、日本の国宝・国の重要文化財、ユネスコの世界文化遺産にも登録されている。かたやノイシュヴァンシュタイン城は、ディズニーランドのお城のモデルとも言われ、知名度こそ抜群だが、19世紀後半の築城。世界遺産にもまだ登録されていない。」
姫路城の方が格が上、という見解には正直驚かされたが、この記事を読んで、なるほどと納得させられた。姫路城は世界屈指の類い稀な名建築なのだ。

姫路城の歴史については、入城時に入手したパンフレットに簡潔に記載されているので、一部を紹介させていただく。城の基礎は1333年に赤松則村により築かれた。1546年にこの城でかの智将黒田官兵衛が誕生している。1580年には秀吉が入城、そして1600年の関ヶ原の戦いの後、池田輝政が城主となる。そして姫路城の改築を始め、1609年に現在の連立式天守が完成している。徳川の時代になって、本多、松平、榊原の各氏が城主となる。明治維新後は天皇に返還することが発案されたが、現在3名城と言われる熊本城、名古屋城とともに存城が決定された。1945年の姫路空襲で姫路の街は焦土となったが、姫路城は奇跡的に生き残った(残念ながら、我が街の誇り、名古屋城は炎上した)。

1950年に「昭和の大修理」が再開され、2009年に「平成の修理」の工事に着手、2015年に完了した。今回の改修では、全ての表面を漆喰で仕上げる白漆喰総塗籠め造りという工法が用いられた。これは消石灰、貝灰、海藻などを材料とする古来からの伝統工法を継承している。この工事を施工できる大工は現在では少なく、遠く金沢市などからも集められたと言う。この白く輝く大天守の姿が白い鷺が飛び立つように見えることから「白鷺城」と呼ばれていたが、そのオリジナルの姿が蘇った。

その蘇ったオリジナルの姿を数十年ぶりに間近に見た。鉄筋コンクリート造りの名古屋城や大阪城とは桁違いの迫力だ。また現存する残り少ない天守閣(12と言われる)の中でも、犬山城や彦根城とは規模が違う。3名城の一つ 姫路城が現存していることに感謝すべきであろう。この日は、まずタクシーの運転手に待ち時間を尋ねた。少々誇張好きの人だったのか、入城するのには3時間はかかると言った。実際には天守閣に登るために1時間ほど並んだ。犬山城などと比較して広々として天井高があり、階段の幅も広く勾配も緩やかで、6階にある天守に登ることはそれほど苦ではなかった。平城であるが天守からの眺めも雄大で、戦乱の世が終わった関ヶ原以後の築城であることがうかがわれた。

姫路城から10分ほど歩いた所に、西御屋敷後庭園という姫路城を借景にした「好古園」と言う池泉回遊式の日本庭園がある。この庭園は本多忠政の時代の1618年に造営された。1985年から発掘調査が行われ、1992年に整備が完了し開園した。池泉回遊式と言えば金沢の兼六園が思い出されるが、姫路城を借景にした好古園はこれに勝るとも劣らない。この時期は咲き誇る花も多くはなかったが、パンフレットの写真を見ると、桜、紅葉、積雪などまさに四季折々、3.5ヘクタールの敷地の中に小山あり、竹林あり、滝あり、川あり、池(大海)あり、一見の価値がある。

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
4.5
グルメ
4.5
ショッピング
4.0
交通
5.0
同行者
家族旅行
一人あたり費用
1万円 - 3万円
交通手段
タクシー 新幹線 JRローカル 私鉄 徒歩
旅行の手配内容
個別手配
  • 姫路城の入り口

    姫路城の入り口

  • 入り口に並ぶ人々、入場には約1時間かかった

    入り口に並ぶ人々、入場には約1時間かかった

  • 姫路城の案内図

    姫路城の案内図

  • 姫路城のベストアングル

    イチオシ

    姫路城のベストアングル

  • 青空に映える白鷺城

    青空に映える白鷺城

  • 天守閣の入り口に近づく

    天守閣の入り口に近づく

  • いろんなアングルのどれもが素晴らしい

    いろんなアングルのどれもが素晴らしい

  • 秋桜が咲いている

    秋桜が咲いている

  • 場内は広く天井高も高く圧迫感がない

    場内は広く天井高も高く圧迫感がない

  • 天守閣に登る人々

    天守閣に登る人々

  • 間近から眺める白鷺城

    間近から眺める白鷺城

  • 青空に映える白鷺城

    青空に映える白鷺城

  • 紅葉しかけた樹木の合間から見える天守閣

    紅葉しかけた樹木の合間から見える天守閣

  • 紅葉、黄葉しかけた樹木の合間から見える天守閣

    紅葉、黄葉しかけた樹木の合間から見える天守閣

  • 天守閣の模型

    天守閣の模型

  • 消火栓は何と木製、色彩的な配慮が好ましい

    消火栓は何と木製、色彩的な配慮が好ましい

  • 天守閣から見えるシャチ

    天守閣から見えるシャチ

  • 天守閣から見えるシャチ

    天守閣から見えるシャチ

  • 天守閣からの博物館の眺め

    天守閣からの博物館の眺め

  • 天守閣には神棚がある

    天守閣には神棚がある

  • 真下から見上げる白鷺城

    真下から見上げる白鷺城

  • 青空に映える白鷺城

    青空に映える白鷺城

  • 各時代のシャチが並ぶ

    各時代のシャチが並ぶ

  • 白鷺のサービスか、ポーズをとって動かない

    白鷺のサービスか、ポーズをとって動かない

  • 黒田官兵衛ゆかりの石垣

    黒田官兵衛ゆかりの石垣

  • 菊の花展

    菊の花展

  • 好古園の入り口

    好古園の入り口

  • 好古園のまわりは白壁の小路

    好古園のまわりは白壁の小路

  • 御屋敷の庭の池

    御屋敷の庭の池

  • 御屋敷の庭の池の南の大滝

    御屋敷の庭の池の南の大滝

  • 苗の庭の池

    苗の庭の池

  • 紅葉が始まった樹木と天守閣

    紅葉が始まった樹木と天守閣

  • 竹の庭

    竹の庭

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