2015/09/19 - 2015/09/21
15位(同エリア66件中)
みなみんさん
今回のシルバーウィークはちょっと趣向を変えて混雑している観光地とは全く縁のない田舎暮らし体験です。山間の農家に泊まって稲刈り、茶摘み、渓流釣りなどを体験します。電気水道は来ている農家ですが、ガスがなくてかまどでご飯を炊いたり五右衛門風呂を沸かすのに薪を燃やす体験も。目新しいことばかりでしたが昔の人は毎日やっていたことばかり、今の時代ではとてもではないがやってられません。
今回お世話になった農家民泊ですが、建物自体はかなり年季の入った農家ですが中は観光用にリノベートされており真新しい畳のお部屋にフカフカのおふとん、食材も自然農法のお野菜にこだわりの調味料、冷蔵庫・Wifi完備(但しテレビは無し)という整ったお宿でした。食事は自分たちで作る必要があり肉類はスーパーで買って持ち込みです。
豪華旅館もいいですが、こういう体験型宿泊もいいものです。
- 旅行の満足度
- 3.0
- ホテル
- 4.0
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
昔は大阪の自宅から和歌山方面に行くのはだいたいが海水浴と決まっていて、大渋滞のトラウマで覚えがあまり良くないのですが今回は渋滞も混雑も行列も無関係な和歌山の田舎が目的地です。海南から湯浅、有田、御坊と聞くやにぞっとする地名(昔の渋滞名所)を通り過ぎて湯浅の広川ビーチ。JRの駅名にもなっているビーチで確かに綺麗な砂浜です。御坊を過ぎて山間部に入って行くと印南町、ここに今回お世話になる農家民泊があります。印南町の山奥にある「矢戸田自然塾」さんです。
-
山間部の集落の一軒家が本日のお宿です。かなり年季の入った建物ですがちゃんと看板がありますのですぐに分かりました。着いてすぐに宿主さんご夫婦が出てこられご挨拶から始まり今後のアクティビティのお話と収穫できる野菜の一覧をもらいます。
-
お宿に通されるといきなりのかまどがドカンと鎮座です。このかまどでご飯を炊くんですね、そのうちに。まぁ、まだ夕飯には時間があるのでそのうち炊き方を教えてもらうことにしましょう。
ここは一日一組限定、普通のお家を貸切で泊まれるようになっている民泊です。ちゃんと宿泊業の許可も取られており和歌山県のグリーンツーリズム推進ホームページにも掲載されている立派なお宿です。築数十年の気合の入った民家ですが、民泊をするにあたってかなり手を入れておられてかまどや五右衛門風呂は自作のようです。もちろんオーナーは地元の農家さんで自然農法にこだわった農家さん。 -
到着まもなく第一のアクティビティ、お茶摘みです。お茶摘みは初夏なんですが、今頃の季節でもちゃんと新芽が出ていて柔らかいお茶の葉っぱを摘んでゆきます。バケツ一杯になるまでにほぼ一時間、全くお茶の香りというものがしないままにバケツ満杯です。
-
印南町名産の「千両」です。冬になると実が真っ赤になってお正月の縁起物として出荷されるそうです。この辺りの農家の貴重な現金収入のようです。
-
山中にある備長炭の炭焼き窯。確かに備長炭は紀州名産ですが今でもこんな窯があるもんだと感心します。この日は作業はお休みでしたが炭を取り出すときには1200℃にもなるそうで、真っ赤な備長炭を見てみたかったですね。
-
お茶摘みが終わるともう夕刻近くになっております。これから第二のアクティビティ、薪割りです。薪を割っておかないとご飯も炊けませんし、お風呂にも入れませんので。大きい斧を持って慣れない薪割りに精を出します。スパっと割れた時の感触はなかなかいい快感です。お風呂を沸かすのにかなりの薪が要るので大汗をかきながら薪割りです。
-
薪割りの横では摘んできたお茶の葉っぱを蒸してゆきます。
-
次に蒸したお茶の葉っぱを木箱に入れて揉んでゆきます。かなり力を入れて揉んでゆくと葉っぱがヘナヘナになって粘り気が出てきて完成。カゴに入れて二日間乾燥させます。
-
次に畑に行って今日の晩ごはんのおかずとなる野菜収穫です。なす、おくら、かぼちゃ、モロヘイヤ、茗荷等々適当に摘んでカゴに入れて持って持って帰ります。おくらの実がなっているところは初めて見ました。自然農法なので虫食いもあったりして食べ頃のものを選別して収穫したところ、今晩分ではとても収まり切れない程の収穫量となってしまいました。
-
-
湯気が思いっきり出て出なくなったところが出来上がりのサイン、ここで火を落とさないと焦げるようです。おこげもいいのですが失敗すると大変なのでご指導通り。おかずは先程摘んできた野菜類を天ぷらにするのとおひたし、買ってきたエビの天ぷら等々。新鮮なのか自然農法なのかは分かりませんが、野菜本来の濃い味を塩だけで食べるともう満足です。もちろんビール等お酒の持ち込みも可です。
-
食後はお風呂焚き。五右衛門風呂に水を張って薪で沸かすというシンプルなもの。この五右衛門風呂の隣にはユニットバスもあって洗うのはそちらの方で。五右衛門風呂にはすのこを沈めて入ります。思ったよりも小さいお風呂で肩まで浸かることができません。側面も結構熱くてすのこの上にかがんで入ります。やはり昔の日本人の体格は小さかったのかも、と思いました。
-
さて、翌朝。お散歩に集落の道を山方面に登ってゆきます。集落の上半分は廃屋となっており無人です。田んぼや畑も草だらけ。ここもいわゆる限界集落です。
-
帰ってかまどで茶粥です。昔は茶粥に梅干しが朝食の定番であったらしいです。梅干しはお隣南部町の特産ですが、この辺りでも梅畑がいっぱいあって梅干しは造られているとのこと。
-
朝食後は今回のメインイベント、稲刈りです。実はもう稲刈りは終わっていたのですがこの日のためにちょうどいい加減で稲穂を残していてくれたものです。素人がやってちょうど一時間程度の量がこれ。
-
宿主のおとうさんに教えてもらいながら稲を刈ってゆきます。思った以上に鎌の切れ味は良くてスパスパ稲を刈ることができます。でも中腰で作業をするのは思った以上に重労働。
-
そろそろ腰が痛くなる頃に稲刈り終了。まぁ、アクティビティですから。これ以上だと重労働になってしまう。手で刈るのはこの農家くらいなもんで、普通の農家はコンバインで刈ってしまうとのことです。確かにこれは重労働かも。
-
木の竿に稲わらを干して完成です。ここまででおおよそ2時間弱。結構疲れた、ここでビールといきたかったのですがアクティビティはまだまだ続くのでじっと我慢。
-
干した稲わらはなかなか絵になります。最近は確かに稲を干している光景にはお目にかかっていないです。
-
午後からは晩ごはんに食べる魚を求めて渓流釣りです。ハエという小さい魚を釣るのですが、まずは餌になるミミズを取るのに畑を掘り起こすところから。
こんな渓流にいる魚なのでかなり飢えているのでしょうか、結構釣れました。 -
この日の夜ごはんはバーベキューセットを借りてお魚バーベキューです。炭はあの炭焼き窯で焼いた備長炭です。
-
食後はナイトサファリです。宿主さんの車に乗って林道へと。真っ暗な中を車のヘッドライトに照らされる動物の目がキラっと光ります。ウサギ、タヌキを見ることができたのですが、残念ながらシカ、イノシシ、猿はこの日は出てこず。
-
翌朝、自分たちが刈ったたんぼまでお散歩。
-
この辺りでは花の栽培も盛んで菊の畑が多かったです。
-
稲が干してある光景はいいものです。古き良き日本の風景です。
-
肥料や農薬を使わない自然農法とのことですが結構お米の実入りは良いようです。
-
干しておいたお茶の葉っぱをフライパンで炒る作業。ここで初めてお茶の芳ばしい香りがしてきて魅了されます。後で飲んでみると番茶とほうじ茶の中間の味で、これはお食事茶としてはいいかも。この後、梅ジュースの仕込みをして全アクティビティ完了です。薪を使ったかまどでのご飯炊き、お風呂焚きはかなり上達しました。ということでいろいろな体験をして2泊3日の農家体験は終了です。
-
このあと印南の海に行って海沿いのレストランでお刺身料理を堪能して今回のシルバーウィークの旅行は終了です。普段の旅行とはかなり毛色の違った農家体験ですがいろいろ分かったことが多くて次回も行楽地が混雑を極めるゴールデンウィークあたりにのんびり農作業をしようと思います。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
PR
0
29