2015/09/22 - 2015/09/22
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地酒大好きさん
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3日前に岐阜県中津川市の山に登ったときに、その山から近くの恵那山が大きく見えました。今日はその恵那山に登ってきました。
恵那山(2191m)は百名山の一つとして有名ですが、わたしはそういう多くの人で混み合う山が嫌いで、静かな人が行かないような山が好きです。しかし、先日見た恵那山はどこか人を引き付けるものを感じて、どうしても登りたくなり今日行ってきたものです。
登山ルートを調べると、昔からある黒井沢ルート(数十年前に登りました)、神坂峠(みさかとうげ)ルート、近年開かれた広河原ルートが主なものです。広河原ルートは短時間で登れるので最近は人気のようです。この中で一番ハードそうなのが、御坂峠ルートです。わたしはこのルートを歩くことに決めました。
ガイドブックではこのルートの所要時間は、上りが4時間10分、下りが3時間10分の計7時間20分の健脚コースとなっています。そのため、前夜から登山口がある御坂峠で車中泊して、翌朝早くから登ることに決めました。昨日の午後から家を出て、御坂峠に向かいました。御坂峠までは中津川市から山道をどんどん車で上ります。午後4時ごろ峠の駐車場に着いたのですが、気温は14度で肌寒いくらいでした。それもそのはず、標高が1569mもあるからです。
Wikipediaによると、御坂峠にはこんな歴史があります。
神坂峠は、古くは信濃国の伊那郡と美濃国の恵那郡(木曾谷)との境であった。古代において坂とは「峠」の意味であり、東山道が通る交通の要所であり難所であった。
その険しい道程から東山道第一の難所として知られ、荒ぶる神の坐す峠として「神の御坂」と呼ばれた。神坂峠は、急峻で距離も長かったため、峠を越えられずに途中で死亡する者や、盗賊が出ては旅人を襲ったとの記録が、いろいろな古典に書かれている。後に、東山道(中山道)は神坂峠を避けて、木曾谷を通るようになったため、神坂峠を越える者は減少した。
神坂峠の頂上からは、古代に祭祀で使用された(滑石で作った鏡、刀子、剣、勾玉、臼玉、管玉、棗玉など)や須恵器、土師器、灰釉陶器、鏡、刀子などが発掘されており、神坂峠遺跡と言う。これらは現在阿智村の中央公民館に保管・展示されている。
平安時代初期に、伝教大師最澄は、この峠のあまりにもの急峻さに驚き、旅人のために峠を挟んで両側に広済院と広拯院という「お救い小屋(仮設避難所)」を設けた。
車中泊では寒いかなと思い、近くにある萬岳荘(ばんがくそう)という、中津川市と長野県阿智村との共同経営の宿泊施設に空き部屋がないか聞きに行きました。管理人の話では、素泊まり専門だが部屋が空いているとのことでしたが相部屋(雑魚寝のこと)とのことで、断りました。他人の気配があると熟睡できない性格だからです。仕方なく車中泊にしました。
夕方6時ごろになると暗くなり、寝るしかありません。夜が更けるに従って冷えてきます。冬服の上に寝袋を着て寝ることにしました。6〜7台分の駐車場には真夜中や早朝に車がどんどん来ます。朝6時に起床すると満杯でした。ナンバーを見ると、沼津、宮城、宮崎、浜松、多摩、習志野などで、百名山だけあって全国から登山者が集まってくるようです。早い人は5時台から出発したようです。わたしも手短に準備をして6時半には出発しました。
天気予報では高気圧に覆われて晴れるとのことでしたが、ガスがかかって視界は10mぐらいしかありません。標高1569mの登山口から登り始めます。恵那山の標高は2191mですから、単純標高差は620mちょっとですが、途中の二つの山や多くのピークを登ったり下りたりしますから累積標高差は1000mを超えると言われています。距離も往復で12.4kmあります。朝露でササの葉がいっぱい水を含んでいるためズボンや靴が水浸しになります。ガスで展望が利かずただひたすら歩くだけです。登山道の両側にはアキノキリンソウが延々と咲いています。どういう訳かリンドウの花はまったくありません。先発した人を抜いていきます。イカルやルリビタキの声が聞こえますが姿はガスで見えません。ヒガラの声が聞こえたので呼び声を出すと集まってきてくれました。これはすぐ近くなので姿を見ることができました。かわいいヒガラが大好きです。恵那山はどんどん崩落していて、登山道も一部崩落してなくなっている場所もありますが、新しい登山道が開かれています。崩落している場所は危険なのでロープで立ち入り禁止となっていますが、見たくてもガスで見えません。危険な場所を覗き込みましたが、ガスで見えないため恐怖感はありませんでした(下山時に晴れ間に覗き込むと、ぞっとしましたが)。あれだけたくさん咲いていたアキノキリンソウは標高が1800〜1900mまで来るとまったく見かけなくなりました。汗をかきかき3時間30分で頂上に到着。
頂上にはすでに数十人の登山者がいて驚きました。ほとんどの人は簡単に登れる広河原ルートを来たそうです。多くの人の話題は、百名山を踏破する目的で登ってきているようです。かれらは頂上に立つことだけが目的ですから、できるだけ近くまで車で来て短時間だけ歩き、植物や鳥などには興味がないようでした。もう30山に登ったとか、70山に登ったとか自慢をしあっていました。わたしはそれを聞いて、そんな登山が楽しいのかなあと他人事ながら呆れました。この山は昔から信仰の山で、社(やしろ)がいくつかありました。どれも新鮮な米や野菜が供えてありましたが、だれかが毎日供えに来ているようです。新しい避難小屋やバイオトイレもあり、地元自治体も力を入れて管理しているようです。頂上の展望台に上がっても、ガスで見えなかったのですが、晴れていても周囲の樹木が大きくなりすぎて展望は無理です。このため、せっかく登ってきても楽しみがないという声を多く聞きました。
ツツジ、特にドウダンの紅葉がきれいで、真っ赤に紅葉しているものがたくさんありました。頂上のドウダンの紅葉は今がピークです。晴れ間が出た隙に写真をたくさん撮りました。人が多すぎるのでわたしはすぐ下山を開始。かなり下った時間でもまだ御坂峠から登ってくる人にたくさん会いました。かれらは日没前に下山できるか心配になりました。わたしの下山時間は時計を見ていなかったのでどれだけかかったかは不明ですが、3時間はかからなかったようです。御坂峠に来ると浜松市から来たという昆虫採集の男性を発見。何を目的に来たのか聞くと、カミキリとのこと。チョウやトンボにはまったく興味がないと言っていました。いろいろ各地を回っているが、ここが穴場とは知らなかったとも話していました。かなりの成果があったそうです。興味がある人はどうぞ出かけてください。
恵那山は他のルートは知りませんが、このルートからは展望があまり利かずちょっと期待はずれでした。百名山ではなくても、もっとすばらしい山はたくさんあります。
参考: 今日の歩数は27,000歩以上でした。
- 旅行の満足度
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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恵那山の「御坂峠ルート」はこの御坂峠(1569m)の登山口から始まります。4時間前後かかる長丁場の始まりです。
周囲はガスに覆われてはっきり見えません。気温は10度でした。 -
早朝のため、露がササの葉にいっぱい溜まっており、ズボンも靴もびしょ濡れになります。
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登山道には延々とアキノキリンソウが咲いていました。
標高が1800mから1900mまで上がると、まったく見かけなくなりましたが。 -
ツルリンドウの実も赤く色づいていました。小さい植物なので登山者に踏みつけられているものも多く見かけました。
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大きな段差がたくさんある登山道ですが、こんな手作りのはしごがあれば大助かりです。作ってくださった方に感謝です。
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登り始めて1時間ほどでこの鳥越峠(とりこしとうげ)に着きます。ここは登山口よりも低い標高1550mとあります。せっかく登ってきたのに、ここで大きく下りました。もったいないですね。このルート中で一番低い地点です。
看板には「恵那山まで3時間」と書いてあります。 -
次のピークである大判山です。標高は1696m。何の変哲もない山頂です。周囲はガスで何も見えませんでした。
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古いですがこの標識のおかげで迷わず進めます。いたるところに表示してありました。
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枯れた木の幹に発見したミズゴケとキノコと小さな葉がある小宇宙。キノコの大きさは3cmぐらいでした。
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標高1900mぐらいの登山道は、写真のように岩がゴロゴロして歩きにくく、しかも急登でした。これが30分ぐらい続きました。
岩は濡れていて滑りやすく危険でした。 -
山頂まであと2.0kmの標識。もう少しの頑張りです。周囲は亜高山帯の雰囲気です。
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頂上近くはこのような原生林です。
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ゴゼンタチバナの赤い実を発見。亜高山の植物です。
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いよいよ頂上に近づきます。ガスが切れて晴れ間が広がりました。
登山道の両側には赤く色づいたドウダンツツジのなどのツツジがたくさんあります。 -
このような小さな社(やしろ)が5〜6あります。昔から信仰の山だったようです。
どの社にも白米と新鮮な野菜が供えてありました。だれかが毎日供えに来ているようです。白い紙(しで)も真新しく、定期的に交換されているようで、管理がきちんとされています。 -
頂上にあった避難小屋です。ここで今夜泊まるという団体さんに会いました。
(写真に写っているカップルには了解を得て撮りました。) -
きれいな新しいエコトイレもありました。
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頂上の看板です。古くて文字が読みにくいのですが、右上に2190mとあります。
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もうひとつの新しい看板では2191mとなっています。どちらが正しい標高でしょうか。
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頂上の展望台。空は青いのですが、周囲はガスに包まれていました。周囲の木が伸びすぎて視界を遮っていますから、ガスがなくても展望は利きません。残念です。
この下では多くの登山者が百名山に登った自慢話をしていました。ほとんどが短時間で登れる広河原ルートを登ってきていました。 -
頂上は広いので歩き回りました。ドウダンツツジは真っ赤に染まっていました。今が紅葉のピークで秋真っ盛りです。
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隣の緑のシラビソらしきマツの仲間の木と好対照の真っ赤なドウダンツツジです。
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下山時の写真です。登りの時にガスで見えなかった崩落地です。覗き込むと恐怖感をおぼえました。こんな崩落地がたくさんあります。登山道も崩落しているところがあり、新しい登山道が崖より内側に開かれています。
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登山道の両側にはササの原が広がっていますが、よく見るとものすごい密度でササが生えています。これならクマも歩けないでしょうね。それともこんなササなど乗り越えてやってくるかも知れませんね。
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下山して車で林道を下ると、水が勢いよく流れ出ている強清水(こわしみず)がありました。車を降りて水の中に手を入れると冷たさで手がしびれるくらいでした。どうしてこんなに冷たいのか不思議です。
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強清水のそばに立っている看板です。看板には「動物などの大腸菌に汚染されている可能性があるため飲料には不適当」とのことが書いてありました。昔の人はここで喉を潤したのですね。
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ところでこの植物は何でしょうか? 白い小さな花を咲かせていました。
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この旅行記へのコメント (1)
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- 地酒大好きさん 2015/09/24 21:34:26
- シラタマノキ
- 一番最後の写真にある白い花は、実(じつ)は実(み)でした。シラタマノキという植物の実です。
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