2015/08/27 - 2015/08/28
16位(同エリア147件中)
玄白さん
ひたすらオーロラとツンドラ紅葉を撮影する旅で、一般的観光はいっさいプログラムに含まれていないツアー。ホワイトホースは、オーロラ撮影の機会はあるが、ドーソンシティへ移動するためのストップオーバー的宿泊地である。
それでも8月28日はドーソンシティへの出発時間11:00までわずかな自由時間があったので、市内をぶらぶら散策し、町外れの観光ポイント、Fish Ladderまで一人で足を伸ばしてみた。
ツアー日程の概略は以下の通り
8月27日 成田よりバンクーバー経由でホワイトホースへ。
当日23時よりオーロラ撮影
8月28日 バスにて北米最後のフロンティア、ドーソンシティへ移動
夜中にミッドナイトドーム山頂上にてオーロラ撮影
8月29日 ロケハンをかねてツンドラ紅葉のポイント、トゥームストーン準州立公園へ。23時、ドーソンのユーコン川河畔にて3回目のオーロラ撮影
8月30日 寝る間もなく、早朝4時半に再びトゥームストーン準州立公園へ。
グリズリー山脈のモルゲンロートとツンドラ紅葉撮影
9時ごろホテルに戻り、夜のオーロラ撮影に備え、仮眠など。
23時、ユーコン川河畔にてオーロラ撮影
8月31日 クロンダイクハイウェイをひた走りビューポイントで撮影しながらホワイトホースに戻る。夜は、シュワカ湖畔にて最後のオーロラ撮影
9月1日 早朝4時にホテルをチェックアウトし、帰国の途へ 翌日成田着
以上の通り、一般的観光などはなく、ひたすらオーロラと紅葉の撮影のためだけの実にストイックな旅行スケジュールである。
以下単純な時系列ではなく、内容によって5編に分けて旅行記を作成したいと思う。
(1) オーロラ編 (http://4travel.jp/travelogue/11049575)
(2) ツンドラ紅葉編(http://4travel.jp/travelogue/11050138)
(3) ホワイトホース街歩き編(本編)
(4) クロンダイクハイウェイドライブ編
(5) ゴールドラッシュに沸いた北米最後のフロンティア、ドーソンシティ編
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 観光バス
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8月27日
エアカナダ004便でバンクーバーに定刻どおり到着し、1時間半後に慌しくホワイトホース行きエアカナダ289便に乗り込む。
離陸後、まもなく眼下にはロッキー山脈の山並みが入ってきた。 -
あちこちに険しい山あいの谷を氷河が流れている。
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鮮やかなターコイズブルーの氷河湖も見える。しばし、上空からのロッキー山脈の絶景を楽しんだひと時だった。
2時間半ほどでホワイトホース空港に着陸。 -
とても小さな空港である。左側にエアカナダとエアノース航空のチェックインカウンターが並んでいる。写真には写っていないが、左後方に、荷物のターンテーブル、セキュリティチェックゲート、待合室、小さなみやげ物屋があり、1フロアで空港のすべての機能が揃っている。なお、この空港では両替はできない。
地方都市のバスターミナルと変わらない。 -
今回はツアーなので専用のバスが手配されていたが、一般にはダウンタウンへの移動はタクシーがメインのようだ。乗り合いバスもあるようだが、一時間に一本くらいしかないらしい。
待つこと、20分。今回のオーロラ観測ポイントやドーソンシティ往復に使用する大型バスで、今宵の宿、Best Western Goldrush Inn へ。 -
ロビーで、今回のツアーで同行してオーロラ撮影ポイントへの案内、撮影指導していただくホワイトホース在住のプロカメラマン谷角靖氏と合流。
狭いロビーの真ん中の柱には北米のシンボル的動物、Moose(ヘラジカ)の剥製が鎮座している。 -
ツアーで使う田舎町のホテルなので、期待はしていなかったが、意外と広く清潔感があるホテルである。
ただ、廊下や上の階で人が歩くとギシギシ音がするので、神経質な人にとっては難点かも。無料のWifiは使える。
エレベーターはいらいらするほどスローモー。
ホテルステイを楽しもうというわけではないので、まあ、これで十分。 -
長旅の疲れを癒したいので、今日は街には出掛けず、一風呂あびて仮眠。
夜10時から谷角氏によるオーロラ撮影のレクチャアがあり、引き続きオーロラ撮影ポイントに移動するも、オーロラ編で記したとおり、雨が上がらず撮影は断念。夜中の1時半ごろホテルに戻る
8月28日
今日はドーソンシティへの移動日。11時出発なので、朝食後、市内を散策。大した見所があるわけではないので、日課のウォーキングを兼ねて町外れのFish Ladderを見に行ってみることにする。
街は南北に細長く京都のように整然と区画されている。街の中心部を東西に貫くメインストリートの様子。ホテルも、この通りに面している。東西方向は端から端まで歩いて15分くらいだ。
ホワイトホースが州都となっているユーコン準州は面積は日本の1,3倍の広さだが人口はわずか3万6千人。そのうち2万7千人がホワイトホースに集まっている。小さな田舎町だが、ユーコン準州にとっては大都会なのである。 -
メインストリートの東の突き当たりにあるホワイト・パス・アンド・ユーコン・ルート鉄道の駅舎。
ホワイト・パス・アンド・ユーコン・ルート鉄道はアラスカの港町スカグウェイとホワイトホースを結ぶゴールドラッシュ後の銅、銀、鉛などの鉱物資源輸送用として建設されたが、現在では廃線となり、駅舎は復元された建物で、今は博物館として利用されているという。
時間がないので入館はあきらめた。 -
駅舎の隣にたつトーテムポール。
北米西岸の先住民族の習俗として有名である。人々の出自、家の紋章、彼らが伝えてきた伝説、物語の登場人物などを彫刻したもので、宗教的意味合いは全くないのだそうだ。 -
駅舎の裏側は、ユーコン川の岸辺である。
廃線となった線路を利用して、2000年から観光用にウォーターフロント・トロリーという市電を走らせているという。北のSpook Creek Stationと南のS.S. Klondike National Historic Siteの間、2.5kmの区間である。
ビジターセンターでもらった資料によると、始発は10:00なので、まだ電車の姿は見えない。 -
線路とユーコン川の間に自転車&歩道がある。この遊歩道に沿ってFish Ladderまでの雨の中のウォーキングだ。
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滔々と流れるユーコン川。全長3185kmの北米第5の河川であり、ホワイトホースは、その上流部に位置する。ドーソン、アラスカのフォート・ユーコンなどを通ってベーリング海に注ぐ。
ユーコンとは、先住民の言葉で文字通り「大きな河」という意味だそうだ。
夏場は、カヌーによる川下りが人気で、大勢の観光客で賑わうらしい。今回のツアーで同行しているプロカメラマン谷角氏も、最初にカナダに来た時は写真ではなく、スキーとカヌーのインストラクターをやっていたそうだ。 -
20分ほどでホワイトホースの街の南端に来た。Rotary Peace Parkという公園がある。
子供の遊具があり市民の憩いの場のような公園だが、朝9時前の雨降りの日とあって、誰もいない。
奥に見えるのがS.Sクロンダイク号。S.Sとは Steam Shipの略。 -
イチオシ
S.S. Klondike National Historic SiteというRotary Peace Parkに隣接する歴史公園にやってきた。
クロンダイクのゴールドラッシュの時代、1929年に建造され、ホワイトホースとドーソンシティ間で人や物資の輸送に使われた外輪式蒸気船である。カナダ国定史跡に指定されていて、内部はカナダの水上交通に関する資料が展示されている博物館になっている。時間がないので、外から眺めただけ。SS クロンダイク号 博物館・美術館・ギャラリー
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前方デッキ側からの撮影
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船の近くにテントが張ってある。
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中をのぞいてみると、S.S Klondike号やゴールドラッシュに頃の水上交通に関する解説ビデオを上映していた。
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イチオシ
S.S.Klondikeの内部に入れるのは9:30から。オープンまでまだ時間があるし、10時40分くらいにはホテルに戻らなくてはならないので、Fish Ladderに急ぐ。
この付近からは対岸のユーコン川河畔は森が続いている。 -
街の西側は崖が続いている。崖の上は、ホワイトホース空港の滑走路である。
ホワイトホースも、そろそろ黄葉が始まっている。アスペンの黄葉が多く、紅葉は少ない。 -
ユーコン川を渡り、先ほどの対岸の森の中に入っていく。ところどころ、サイクリング用の舗装路と合流するが、歩きやすい散歩道が続いている。
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道端には野生のドッグローズの実、すなわちローズヒップが成っている。4つに割って乾燥させれば、ローズヒップティが作れるが、誰もそんなことはしないのかな?
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ローズヒップ
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紅葉したヤナギラン。ユーコンでは、どこにでも生えている草だ。
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サイクリングロードと合流。
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アスペンの林の中に来た。幹は白樺そっくりだが、葉が白樺より小さい。
少し、黄葉しかかっている。 -
ユーコン川は、ところどころこんな早瀬がある。クロンダイクのゴールドラッシュが始まったころ、またそれ以前は、ホワイトホースからドーソンシティまで行くには夏は筏でユーコン川を下るのが、唯一の交通手段だったそうだが、こういう早瀬が危険な難所だった。
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ホワイトホースダムのすぐ下流にかけられた橋
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イチオシ
Whitehorse Dam 落差は大きくないが水量が豊富なので水力発電用ダムとして1958年に建設された。
ユーコン川がダムによって塞き止められて出来たダム湖はシュワカ湖と名付けられた。昨夜、オーロラ撮影に出掛けた湖である。
今ではシュワカ湖の湖底に沈んでしまったが、かつては白く波しぶきを上げている早瀬(Rapid)があり、あたかも白馬が走っているように見えたというので、Whitehorse Rapidと言われていた。ホワイトホースという街の名前の起源である。 -
イチオシ
ユーコン川は豊かな水産資源、特にサケ類が多く、産卵期には大量のサケが上流に遡上する。しかし、ダムができたことでサケが遡上できなくなってしまうので大規模な魚道(Fish Ladder)が設置された。
これが、ホワイトホースのちょっとした観光スポットになっている。 -
Fish Ladderのそばに小さな資料館のような小屋が建てられている。入場無料だが、入口に寄付金を入れる箱が置かれているので1ドルコインを入れて、中に入ってみた。
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魚道の中を水槽のように横から覗けるようになっている。産卵のシーズンが始まるので、おびただしいサケが泳いでいる。
すでに魚体は、婚姻色で赤くなっている。 -
小屋の外に出ると、ときどきタモでサケを救い上げ、大きさや種類などを確認、記録してから放流している。
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その様子を子供達が熱心に見学している。ときどき、捕獲したサケを係員が高く持ち上げてみせると、歓声を上げている。
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そばに小さなテントが張られている。
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中には先住民のサケ漁の道具や、漁の様子を示す古い写真などが展示されている。
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ダムを間近にみることができる展望台も作られている。
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落下防止用に金網で囲まれているので、網の目の間からもう一枚ダムの放水の写真を撮影。
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なかなか興味深いところだったので、思わず時間を食ってしまった。
ドーソンシティに出発する集合時間が50分後に迫っている。あわてて、帰りは来た道を小走りに引き返す。S.S Klondike号を見学する時間はなくなってしまった。
束の間のホワイトホースちょっぴり観光であった。
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