2015/08/16 - 2015/08/16
147位(同エリア306件中)
j-ryuさん
- j-ryuさんTOP
- 旅行記933冊
- クチコミ0件
- Q&A回答8件
- 1,740,428アクセス
- フォロワー228人
☆福島県の季節の移り変わりを山野草や風景を中心に紹介している「福島・四季・彩々」、このシリーズは回を重ねてもうPart,50になりました。
今回も山野草やら、滝やらと場所も素材もまとまりのない写真ばかりなので「福島・四季・彩々」で括りました。
猛暑酷暑の夏でしたがお盆を境に朝晩はすっかり涼しくなった福島です。
日中はまだまだ残暑の日々ですが山野草は少しずづつ秋の草花が咲き始めています。
まさに『秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる』(藤原敏行)の季節となりました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
-
☆アケボノシュスラン(曙繻子蘭/ラン科シュスラン属)
今年も隣り村の森の奥でアケボノシュスランが見頃になりました。
6年前、偶然見つけた福島県でも最大級(?)の貴重な群生地で
うす暗い森の中を流れる小さな小川沿いに足の踏み場もないほど群生しています。 -
☆アケボノシュスラン(曙繻子蘭/ラン科シュスラン属)
赤く毒々しいキノコはヒイロタケ(緋色茸)か?
昨年は裏年だったのか、天候不順なのかあまり花付きが良くありませんでしたが今年は稀にみる当たり年。
木漏れ日の射しているポイントを撮影していますが日陰にもたくさん花が咲いています。 -
☆アケボノシュスラン(曙繻子蘭/ラン科シュスラン属)
アケボノシュスランは北海道〜奄美大島まで広く分布し、山あいの湿った林床、特に空中湿度が高い所に自生しますがその特殊性もあり自生地は限られています。 -
☆アケボノシュスラン(曙繻子蘭/ラン科シュスラン属)
-
☆アケボノシュスラン(曙繻子蘭/ラン科シュスラン属)
-
☆アケボノシュスランのレッドデータ
※日本レッドデータ検索より
http://www.jpnrdb.com/search.php?mode=map&q=06050316586
◆灰(絶滅)、赤(絶滅危惧?類)、橙(絶滅危惧?類)、黄(準絶滅危惧種)、他(希少、不明) -
☆アケボノシュスラン(曙繻子蘭/ラン科シュスラン属)
福島県を含む19都府県で絶滅危惧種に指定され
特に東京、千葉、埼玉、香川、長崎ではもっとも危険度のたかい絶滅危惧種?類です。 -
☆アケボノシュスラン(曙繻子蘭/ラン科シュスラン属)
-
☆アケボノシュスラン(曙繻子蘭/ラン科シュスラン属)
アケボノシュランはラン科では珍しく茎が蔦のように地を這い節々で根を張り所々に草丈5〜10cm弱の常緑の茎葉を出し群生します。
茎葉同じくらいの長さの花茎を伸ばし8mmほどの小さな花を10個嫌い咲かせます。 -
☆アケボノシュスラン(曙繻子蘭/ラン科シュスラン属)
-
☆アケボノシュスラン(曙繻子蘭/ラン科シュスラン属)
-
☆アケボノシュスラン(曙繻子蘭/ラン科シュスラン属)
名前の由来は朱鷺色した花を明け方の空の色(曙)に例え
葉の光沢を織物の繻子(シュス、サテン)に見立てた命名だそうで
花はほんのわずかしか開きません。 -
☆アケボノシュスラン(曙繻子蘭/ラン科シュスラン属)
-
☆ツルフジバカマ(蔓藤袴/マメ科属名ソラマメ属)
町内の田んぼ道の土手でツルフジバカマが花盛りです。
ツルフジバカマは北海道〜九州や東アジアに広く分布します。
緑が濃くなるこの時期は光があまり射さない森の中より明るい林縁や土手などの方がたくさんの花が見られます。
ただ里地の林縁や土手は下刈りされる割合が高く宿根草とは言え毎年同じ場所、
同じ時期に咲いているとは限らないので
こまめにあちこちチェックしないと花の盛りを見逃してしまいます。
ツルフジバカマは福島ではさほど珍しい花ではありませんが
京都、奈良、三重では絶滅危惧種1類
大阪、兵庫、鳥取、高知では絶滅危惧2類に指定されています。 -
☆白花ツルフジバカマ(白花蔓藤袴/マメ科属名ソラマメ属)
青紫のツルフジバカマの中で白花のツルフジバカマを見つけました。
青紫の濃淡の違いはあってもこれほど白い花は初めて見ました。
青紫の色素のアントシアニンの生合成に関与する遺伝子は変異しやすく、
アントシアニンを合成する赤花や青花から白花が生じる突然変異がしばしば見られるそうですが黄色の色素は変異しにくく、黄色い花から白花はできにくいそうです。 -
☆カセンソウ(歌仙草/キク科オグルマ属)
町内の田んぼ脇の土手でカセンソウやオグルマが咲きました。
カセンソウ(歌仙草/キク科オグルマ属)は北海道〜九州まで低地〜山地の明るくやや湿った草原などに自生し、草丈は40〜80cmくらい
茎は細く、毛が密生し茎の上部で枝分かれし、
花径3.5cmほどのキク科らしい舌状花を数個咲かせます。
今年は見頃を待っていたら雷雨に遭い少しみすぼらしい花になってしまいました。
新しい花が咲くのを期待していたら今度は下刈りに遭い全滅(-"-)〆。
里地型植物の宿命ですね。
23都府県で絶滅危惧種に指定されています。
-
☆カセンソウ(歌仙草/キク科オグルマ属)
カセンソウは、オグルマ↓によく似ますが、同じ地域ならカセンソウの方がやや早く開花します。
カセンソウの葉は長楕円状披針形で先が尖り、基部は茎を抱きます。
葉質は硬質で、ざらざらし、葉の裏には隆起する脈があります。
判別で一番分かりやすいのは総苞片(ガク)で花を下から見上げると
総苞片(ガク)の数や幅があきらかに違います。
カセンソウの総苞片(ガク)は幅広で数は少なめ、
↓オグルマの総苞片(ガク)は細くたくさんあります。 -
☆オグルマ(小車/キク科オグルマ属)
-
☆オグルマ(小車/キク科オグルマ属)
オグルマ(小車/キク科オグルマ属)は北海道〜九州の日当たりのいいジメ地や土手などに自生し分布域は広いですが東京、石川、大阪、和歌山、愛媛、香川では絶滅危惧?類に指定され18都府県で絶滅危惧種になっています。
福島県は指定こそされていませんが、私的にはあまり見かけません。
指定されていないってことはどかにたくさん自生しているのでしょうか?
-
☆レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)
隣り村の奥山でレンゲショウマが見頃になりました。
レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)は日本の固有種で
主に奈良県〜福島県の太平洋側の深山落葉樹林下に自生します。
以前は福島県が北限とする資料が多かったのですが岩手や宮城でも稀に自生しているそうです。 -
☆レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)
元々分布域が狭く数も少ないレンゲショウマですが
ほんのり紫がかった気品ある美しい花が山野草愛好家に人気があり
盗掘されやすく、自生する都府県の多くが絶滅危惧種に指定している貴重な花です。
福島県でも点々と自生地はありますが、奥山の林道や登山道からは離れたような場所に人目を避けるかのように、ひっつそり咲いています。 -
☆レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)
-
☆レンゲショウマ(蓮華升麻/キンポウゲ科レンゲショウマ属)
レンゲショウマは花がハスに似て葉っぱがショウマ(更科升麻)に似るのでレンゲショウマです。
確かにサラシナショウマの葉っぱはにそっくりですが
花そのものはサラシナショウマや他の〇〇ショウマと花はまったく似ていません。 -
☆ヒナノウスツボ (雛の臼壺/ゴマノハグサ科ゴマノハグサ科)
ヒナノウスツボ (雛の臼壺/ゴマノハグサ科ゴマノハグサ科)は図鑑や資料的には
関東以西〜九州の山地林下に分布、自生とありますが
福島県でも浜通りや県南部でも稀に見られます。
草丈は80cmほど、壺状の花は8mmほどしかありません。
遠目はチョコレート色の渋い花ですが逆光ぎみにクローズアップで見ると
個性的で中々味わいのある花です。 -
☆ヒナノウスツボ (雛の臼壺/ゴマノハグサ科ゴマノハグサ科)
ヒナノウスツボの仲間にはオオヒナノウスツボ、サツキヒナノウスツボ、エゾヒナノウスツボなどがありますが
図鑑などで見るか限り花はどれも良く似ていて区別が付きにくいようです。
主な特徴はエゾヒナノウスツボは北陸以北の海岸部に自生、葉柄には翼があって半ば茎をいだく。
サツキヒナノウスツボは関東以南の水分の多い場所に自生し花柄が葉の脇から出る。
オオヒナノウスツボは全国に分布し、葉の柄近きは心形で、
花柄はたくさんあるが茎は太く分岐しない。
ヒナノウスツボは福島県以南に分布し、葉は薄く楔形、花柄は円錐放射状に出る。 -
☆ヤブミョウガ(藪茗荷/ツユクサ科ヤブミョウガ属)
ヤブミョウガ(藪茗荷/ツユクサ科ヤブミョウガ属)は一般的には関東以西〜沖縄、東アジアの温暖で湿潤な場所に自生するとありますが
福島県でも“いわき市”の山あいにわずかに自生しています。 -
☆ヤブミョウガ(藪茗荷/ツユクサ科ヤブミョウガ属)
-
☆福島県天栄村 明神滝&立矢川渓流ルートマップ。
※Google Map に加筆。
https://www.google.com/maps/@37.2888088,140.0884685,7751m/data=!3m1!1e3
明神滝&立矢川渓流は私の旅行記で既に何度も登場済みの定番スポットですが
そろそろオタカラコウが見頃だろうと出かけてみました。 -
☆明神滝&オタカラコウ(雄宝香/キク科メタカラコウ属)
オタカラコウは主に福島県南部〜九州に分布し、深山の谷川や湿った斜面に自生します。
福島県より北でもわずかに自生するそうですが稀なようです。 -
☆明神滝&オタカラコウ(雄宝香/キク科メタカラコウ属)
以前は我が家から車で50分ほどの福島県と茨城県境の八溝山麓に見に行っていましたが、昨年の春にお隣り天栄村の立矢川渓流でオタカラコウの葉っぱらしい群生を見つけ何度も足を運びようやく開花を確認できました(^^♪。
立矢川に自生しているってことは、尾根一つ隣りの黒沢や明神滝に自生していても可笑しくないはずなので、この春に確認したらやはりオタカラコウの特徴的な大きな葉をか確認できました。
もう何度も訪れている明神滝ですが、オタカラコウの葉っぱは蕗(フキ)と瓜二つなので遠目では見極めはかなり難しいです。 -
☆明神滝&オタカラコウ(雄宝香/キク科メタカラコウ属)
-
☆明神滝&オタカラコウ(雄宝香/キク科メタカラコウ属)
-
☆明神滝&オタカラコウ(雄宝香/キク科メタカラコウ属)
-
☆メタカラコウ(雌宝香/キク科メラタカラコウ属)※撮影は7/23
メタカラコウは本州以南の主に深山の渓流沿いや湿った谷間に自生します。
蕗(フキ)に似たハート形の根性葉から50cm〜100cmほどの花径を伸ばし、頭状花を多数咲かせますが、舌状花(ハナビラ)は1枚か2枚、申し訳程度にあるか全く無く少々華やかさに欠けます。
近似種のオタカラコウに比べ華奢なことから雌宝香と呼ばれます。
花期はオタカラコウは8月下旬〜9月上旬ですが、メタカラコウは1ヶ月ほど早くより早く7中旬〜8月上旬頃です。 -
☆明神滝&オタカラコウ(雄宝香/キク科メタカラコウ属)
-
☆明神滝&タマアジサイ
前々回の旅行記(7/28)で一度紹介したタマアジサイがまだまだ花盛りでした。
タマアジサイの自生地は岐阜〜福島の一部に限られて、山あいの川筋など湿度の高い所に自生しアジサイ科の中では唯一、蕾が玉状なので自生していれば開花前にタマアジサイだとすぐ分かります。 -
☆明神滝&タマアジサイ
タマジサイはアジサイ科の中でもっとも遅く咲き出す種類です。
また、他のアジサイのように一斉に開花せず玉のような蕾が割れては咲き、割れては咲き、順繰り開花するので、株全体としての花期は7下旬〜9月下旬と長い期間咲き続けます。 -
☆明神滝&オタカラコウ(雄宝香/キク科メタカラコウ属)
-
☆オタカラコウ(雄宝香/キク科メタカラコウ属)
-
☆明神滝&ツリフネソウ(吊り舟草/ツリフネソウ科ツリフネソウ属)
赤紫のツリフネソウも咲いていました。
黄色のツリフネソウも咲いています。 -
☆明神滝&男郎花(オトコエシ/オミナエシ科オトコエシ属)
知名度も華やかさも女郎花の影に隠れあまり目立ちませんがちゃんと男郎花(オトコエシ/オミナエシ科オトコエシ属)もあります。
おそらく女郎花に対し、花がそっくりなので男郎花になったのだろと思われます。
分布地も自生地はほぼ同じような所ですがオトコエシは日陰でも育ちます。 -
☆立矢川渓流&オタカラコウ(雄宝香/キク科メタカラコウ属)
明神滝のオタカラコウを堪能したあとは、尾根一つ隣りの立矢川に向かいました。
明神滝からは車で7,8分です。
県内では八溝山麓の群生地以外で見つけた2ヶ所目の群生地です。
群生といっても1ヶ所にまとまって咲いていると言うよりは
川沿いに小さな群生が点々と自生しています。 -
☆立矢川渓流&オタカラコウ(雄宝香/キク科メタカラコウ属)
天栄村では涌井の清水で少し見られますが、周囲では見られないので人為的なものかも知れません。
同じ県内とは言え、八溝山麓と明神滝周辺は直線距離で約50kmも離れていて
その中間にオタカラコウの自生例は聞いたことがありません。
風が種を運んだのか、鳥が運んだのかは分かりませんが
隔離分布の不思議です。
地球規模なら50kmなんて隔離分布とは言わないのかな(^_^;)。 -
☆立矢川渓流&オタカラコウ(雄宝香/キク科メタカラコウ属)
-
☆立矢川渓流&オタカラコウ(雄宝香/キク科メタカラコウ属)
-
☆立矢川渓流&オタカラコウ(雄宝香/キク科メタカラコウ属)
-
☆立矢川・乙女滝&オタカラコウ(雄宝香/キク科メタカラコウ属)
立矢川には“立矢川の滝”という優美な滝がありますが、残念ながら滝の傍らでオタカラコウは咲いていませんが、“立矢川の滝”の上流の“乙女滝”周辺では見られます。 -
☆立矢川・乙女滝&オタカラコウ(雄宝香/キク科メタカラコウ属)
-
☆立矢川・乙女滝
乙女滝は一つの滝ではなく6,7つの小さな滝が連続している渓流瀑を総称して乙女滝と呼びます。
前日に少し雨が降りましたがこの夏は渇水が続いたので
滝の水量はかなりショボイです。 -
☆立矢川・乙女滝
-
☆立矢川・乙女滝
豪快な滝は一つもありませんが乙女滝の名に相応しいとても優しい癒し系の滝が連なっています。 -
☆立矢川・乙女滝
-
☆立矢川・乙女滝
-
☆クサボタン(草牡丹/キンポウゲ科センニンソウ属) 雌株
羽鳥湖高原でクサボタンが花盛りでした。
クサボタンは本州の山地の林縁や草原に自生し当地では標高500mくらいから見ることができます。
名前は葉がボタン(牡丹)の葉に似るところによります。
でも、キンポウゲ科はボタンの葉に似ているものが多いし、クサと言いながら草では無く半低木です(^_^;)。
クサボタンはボタンズルやセンニンソウ、カザグルマ、テッセン、クレマチスなどと同じセンニンソウ属ですが、他はみな蔓性ですがクサボタンだけは蔓になりません。
ハナビラに見えるのはガクであるのは他のセンニンソウ属と同じです。 -
☆クサボタン(草牡丹/キンポウゲ科センニンソウ属) 雌花
クサボタンは雌雄別株で雌・雄株共に、雄しべ・雌しべがありますが
雌株の雄しべの葯は貧弱で、雄株(写真下)の雌しべは外観からは見えなく結実もしません。
遠目では雌株も雄株もほぼ同じなので、花を確認しないとどちかは分かりませんが、結実後に綿毛のような痩果(そうか)があれば雌株です。 -
☆クサボタン(草牡丹/キンポウゲ科センニンソウ属) 雄花
-
☆クサボタン(草牡丹/キンポウゲ科センニンソウ属)の痩果(そうか)
中央の綿毛のような痩果(そうか)が雌株で、そのすぐ左で何も実っていないのが雄株です。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
57