2015/06/28 - 2015/06/28
139位(同エリア524件中)
ロク69さん
6月28日(日)と29日(月)は、途中で1泊して、2つの峠(pass)を越えて歩く予定だ。昨日までの快晴の好天は続いてくれるのだろうか?
なお、このコースは、「オートルート」(Haute Route)と言われるシャモニー(仏)とツェルマットを結ぶ高所を歩くルートの一部で、スイス側ではエラン谷、アニヴィエ谷、マッター谷などがそのコースになっている。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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6月28日(日)の朝は、マッターホルンの穂先が真っ赤に染まることで始まった(5時40分)。アパートの部屋は4階なので、穂先のみだが山の様子が分かるのでとても便利だ。期待に違わず今日も良い天気のようだ、手早く朝食を済ませ、弁当用の梅と塩昆布のおにぎりを作って出かける。7:30のツェルマット発の電車に乗り込む。
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ザンクト・ニクウラウス(St.Niklaus、1127m)には8時15分に到着、Jungenまで運び上げてくれるゴンドラの出発時刻も8時15分だ。ゴンドラ乗り場は駅の線路の下を潜って、3分ほど歩いたところだった(最初、線路の越え方が分からず少し戸惑ったが、何とか乗り場に着いた)。走って乗り場に駆け込むと管理のおじさんが出てきて、「そんなにあわてなくても良いよ」という感じで切符を渡してくれた。見回すと乗客は誰もいないので、出発を待っていたようで助かった。
我が家2人だけを乗せて出発、見る見る高度が上がってSt.ニクラウスの村が小さくなり、谷の奥にはブライトホルンが見えてくる。
ユンゲンバーンのURL:http://www.jungenbahn.ch/index.html -
ゴンドラから村の拡大。架線の下部には教会の塔が見える、また出発したゴンドラ乗り場も確認できる。電車の線路も左手に見えている。
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8時25分に上部駅のユンゲン(Jungen、1998m)に着く。降りた場所には各地への行き先表示板がある。目指すアウグストボード・パス(Augstbordpass、2893m)まで3時間15分、宿泊地のグルーベン(Gruben、1818m)まで5時間5分とある。小さな池を回りこむようにコースを歩き始める。
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南方向には真っ白な高峰群が見えてくる。左からブルネックホルン(Brunegghorn、3833m)、中央奥にはワイスホルン(Weisshorn、4506m)、右にはビスホルン(Bishorn、4153m)と連なる。
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左手には青空の下にミシャベルの山々が美しい。中央のやや低いピークはウルリヒスホルン(Ulrichshorn、3925m)、右の鋭いピークはナーデルホルン(Nadelhorn、4327m)、すぐ右にはシュテックナーデルホルン(Stecknadelhorn、4241m)、さらに右はホーベルクホルン(Hobaerghorn、4219m)、これに重なるように見えるのが黒いディルホルン(Dirrhorn、4035m)だろう。またすべての山群の右奥にかすかに見えているのが、主峰ドム(Dom、4545m)だ。
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少し登った地点からの眺め。左のミシャベル山群、真ん中のマッタータール(谷)とブライトホルン、右はブルネックホルンとワイスホルンが一望できる。
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さらに登ってミシャベル方面を見る。高度が上がって奥のドムがはっきりと見え出してくる。また手前のホーベルクホルンとディルホルンの重なりも違ってきている。
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歩き出して山々に見とれながら進むと、樹林帯を過ぎステイタルグラート(Steitalgrad)の尾根筋を越えると北側斜面になるせいか、残雪が随所に現れる。一部ガスも出てきたようだ(10時45分ごろの様子)。
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さらに進むと右にシュヴァルツホルン(Schwarzhorn、3201m)と左側のアウグストボード・パスが見えてくる。先ほどのガスは一過性ですぐに消えたが、向かう峠へは残雪が多そうだ。
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峠付近の拡大。見る限りルートははっきりしないが、コース上にどの程度の雪が残っているか少し不安になる。
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コースはしばらく、高度2450m付近を大きなアップダウンなく続く。エンブド(Embd)村からのコースと合流するあたりから本格的な登りが始まる。常に右手のシュヴァルツホルンが目標となる。
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歩いてきたコースを振り返ると、マッタータール、サースタールを隔てた山々が見える。谷にはガスが沸いてきている。
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峠には12:20分に到着した。最後の登りが特に厳しく、高度差200mは残雪の登りが多く疲れも大きい気がした。それでも峠に着くと元気が回復して持参のおにぎりで昼食、休憩とする。登ってきた東方向の眺め、右手のワイスミース(Weissmies、4017m)、ラッギンホルン(Lagginhorn、4010m)、フレッチホルン(Fletschhorn、3892m)の3山が美しい。中央の黒い山はオイサーロートホルン(Ausser Rothorn、3147m)、左の山群はベスホルン(Boeshorn 別名Rauthorn、3269m)だろうか。
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ワイスミース3山の眺め。普段はこの山々を揃って眺める機会はあまりなく、こうして居並ぶ景観は感動的だ。この峠はそういう意味では、これらの山々の素晴らしい展望台かもしれないと感じた。
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その左手の山並みも印象的だ。ベスホルンなどを中心とした3000m級の山々であるが、その形や雪の付き方など特徴的で美しい。
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峠の反対側(西方向)の眺め。今日泊まるトゥルトマンの谷を隔てて、明日越える予定のメイド・パス(Meidpass、2790m)方面がくっきりと見える。メイド・パスは中央やや右奥のレ・ディアブルレ(Les DiabLerets、3210m)の左手前あたりだと見当がつく。この峠を越えれば、ドイツ語圏からフランス語圏に変わると聞いた。我が家のなじみの深いアニヴイエの谷でもある。
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明日向かうメイド・パス方向をさらに見つめる。後方にある白い2つのピークは左がレ・ディアブルレ、右はヴィルドホルン(Wildhorn、33248m)だ。パスは前者(左)のピークの左下あたりの小さな三角形の右下だ。また、左下方の山腹には登っていくルートがうっすらと見えている。
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同じく左方向を見ると、右からル・トゥーノ(Le Touno、3018m)、その左の台形の山はとトゥルトマンシュピッツェ(Turtmannspitze、3080m)、この2山の手前の間にはこんもりとしたメイドホルン(Meidhorn、2875m)がうかがえる。さらに左のギザギザの稜線から急に立ち上がっているのがブルギホルン(Burgihorn、3070m)、続いて左にポアント・デ・ラ・フォルクレッタ(Pointe、de la Forcretta、3076m)と連なる。このあたりを越えればアニヴィエ谷のチナール(Zinal)へ通じている。
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アウグストボード・パスの北方向は、手前の岩稜の向こうにシュヴァルツホルンが見える。天候は快晴だが、トゥルトトマン谷からの西風がとても強いので東側に寄って風を避けながら昼食(持参のおにぎり)とする。
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反対の南方向、峠には行き先表示板と「吹流し」がある。西風に煽られて音をたてて流されている。
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メイド・パス方向をもう一度詳しく見てみる。中央の小さな三角の右下の雪が残っている箇所がメイド・パスだ。右手の3本槍のような山はメイドシュピッツ(Meidspitz、2935m)、左側のギザギザの連続はメイドゼンド(Meidxaend、2871m)だ。写真左下にはオーバーシュタッフェル(Oberstafel、2338m)の集落が見える。よく見るとコースの左側に小さな白い三角がある、翌日分かることだがこれは道脇にある白いテントなのだ。コースは左上がりに登って行き右の尾根の向こう側を進む。最後に右へ大きく回りこんで最後の斜面をトラバースして到達するようだ。
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20分の昼食・休憩ののち12時30分に出発する。トゥルトマン谷のグルーベン(Gruben、1818m)目指して1000mを降っていく。1時間ほど歩いてきたらローヌ谷の向こうに美しい山々が見えてきた。右から風格あるバルムホルン(Balmhorn、3698m)、それに寄り添うアルテルス(Altels、3629m)、少し離れてリンダーホルン(Rinderhorn、3448m)だ。右端奥の山はドルデンホルン(Doldenhorn、3643m)だろうか。
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峠から1時間30分降るとトゥルトマン・ヒュッテ(Turtmannhuette SAC、2519m)への分岐地点(2270m)にやって来た。600m降ってきてあと残りは450mの降りを残すことになる。空は相変わらず雲ひとつない快晴で気持ちよく歩ける。
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グルーベンに近づくと目の前にニュッキとしたメイドホルンが現れる。まさにこのあたりのシンボル的な存在で、とても目立っている。
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14時25分にグルーベンの山岳ホテル「ホテル・シュヴァルツホルン」に到着した。ここはトゥルトマン谷の最奥の集落であるが、小型バスの便も日に数本ありまた車でも来れるので多種多様な訪問客で賑わっている。
なお、このホテルの宿泊予約は下記のHPから日本であらかじめ行っておいた。
(日によっては、大変込み合う場合があるらしい。)
ホテルのURL:
http://www.hotelschwarzhorn.ch/index.php -
まずは無事の峠越えを感謝してビールと赤ワインで乾杯とする。火照った身体にとても美味しい。
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続いてファンダン(Fandant、白ワイン)も頼んでみる。グラスをかざして山々を取り込んでみると、味が一層美味しくなるような気がする。
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テラスから見上げる山々、奥の高峰はレ・ディアブロン(Les Diablons、3609m)、その手前はフリリホルン(Frilihorn、3144m)だ。その向こう側にあるアニヴィエ谷の村チナールに思いを馳せる。
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グルーベンの集落と南方向の眺め。ドイツ語圏とフランス語圏とを分ける山並みだ。
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ホテルはダブル(ツィン)ルームと大部屋(ドミトリー)が数部屋ずつあるようで、我が家が予約したドミトリーは3,4階にある。一番端の4人部屋があてがわれて屋根裏部屋のようだ。小さな窓が一つあって裏庭、裏山が眺められる。この日のこの部屋は幸運なことに我が家だけの独占だった。
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その窓からの眺め。裏庭といっても開放感があって大いに寛げる。鳥の声、風のささやき、眼に染み入るみどりの木々など夕食までの時間をたっぷり楽しんだ。またシャワーも設置されていて快適だ。
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夕食は6時から、きれいな食堂で専属の女性が面倒を見てくれるのがうれしい。
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まずは赤ワインを注文、SION産の美味しいワインだった。
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スープは雑穀が入ったポタージュ風で、緑色のトッピングが風味を添えている。
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サラダはキウリ、ニンジン、トマト、レタス、コーンのドレッシング和えで、美味しくいただく。
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メインはポークの切り身(大きい)、フライドポテト(多い)、ニンジン、カリフラワー添えでボリュウム満点だった。
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デザートはアイスクリーム(下はプリン)で食べきれないほどだった。「ホテル」というだけのサービスと食事の内容だった気がする。
なお、今夜の宿泊人数は20時ごろに遅く到着した7〜8名のグループを入れても25名程度だったようだ。 -
部屋に戻ってあとは寝るだけ。明日のメイド・パス越えを考えながら眠りに就く。
本日の全行動時間5時間55分、うち休憩等30分、実動時間5時間25分で、登り895m、降り1075mだった。
峠直前の残雪の登りは苦しかったが、「峠を越える」というロマンチックで甘美な体験ができてとても幸せな一日だったと思う。この好天が明日も続きますようにと祈りながら眠る。
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この旅行記へのコメント (2)
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- belleduneさん 2015/07/29 09:46:50
- いつものようにグラスに映る景色を...
- ロク69さん、前にロク69さんが撮られたグラスに映った山の景色は、依然としてPC横の壁に貼ってあります。今回のグラスに映り込んだ赤と白のパラソルと山の写真も壁に貼りました。酷暑の東京にいながら、スイスに要る気分を味わっています。白ワインを飲まない私は、水を入れたグラスで試みましたが、スイスでは1度も成功しませんでした。次のアップを楽しみにしています。
- ロク69さん からの返信 2015/07/29 12:09:09
- RE: いつものようにグラスに映る景色を...
- belleduneさん
こんにちは、ご無沙汰しておりますがお元気でご活躍のことと思います。
掲示板へのご連絡ありがとうございました。
2年前からスイスには一眼レフカメラをもって行かなくなりました。ズームレンズを付けると1.4kg程度になるので、最近はコンデジ専門です。そんな訳で、ワイングラスの写真はとても撮りにくいので良い写真はなかなかありません。また、飲むワインも赤が多くて白ワインは少ないです。
今回は、赤いパラソルが良いアクセントになったでしょうか。
今夏の現地17泊のハイキングは快晴続きで、少し疲れました。
(休養日も取らずに歩いていました。)
belleduneさんの精力的な旅行記には大変感心しています。これからも元気に楽しく各地を旅されることを祈っています。
どうぞよろしくお願いします。
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