2014/05/04 - 2014/05/04
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春を 告げるは、峠を越えた先の 景色と息吹…
GWの この日は、用事を済ませた知人(車あり)と 岩内町で合流することになり、ただ単に バスで向かったのだが…、 一筋縄には いかず;
春うらら氏に、春風の心地よい解放感をと、はたまた運動不足解消にも、と そそのかされて;…
雪に覆われ続けた、長い冬から脱した解放感たるや 北海道人には ひとしおのもので、それはGWの行動力に現る。それがこの年は 常軌を逸し、陽気な 春うらら氏の誘いに まんまと屈して、岩内行きのバスを途中下車;…
もはや、旅行記のテーマすら どれにも当てはまらない、歩く旅に 興じたのであった。
安直に 下車したのは “国富”という集落で、岩内町までの距離は 約13km;
それでも 歩き始めると、
国鉄 岩内線の残影に、遠くから見守る 蝦夷富士、美瑛を思わせる 丘陵の景色に、疲労のシグナル的 脳内BGM…… と、歩き飽きることはなく なんとか岩内町へ。
歩き倒したその先には、情感に沁みる 茜色のフィニッシュテープと、胃袋にしみる ほっぺ落ちフードが待っていて。そんなこんなで、実に思い出深い苦行…、じゃなかった; 実に愉快な旅路となった。
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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共和町 国富(くにとみ)
GWながらも、そこまでの混雑ではない バスに揺られる。文庫本を 読みながらとあって(持つべきものは 地図じゃないか自分…;)、あっという間に 余市町を通過。
それから 車窓左右には、にわかに 山が迫りはじめ、稲穂峠へ。
冬の間、特段の用事が無い限り 気軽に 峠越えをする機会など皆無なため(雪道峠を攻めるほどの運転技術と度胸なし;)、峠の向こう側に足を運ぶのが、春 到来を大いに実感できて 嬉しい。
稲穂峠を 下りきると 町が現れ、そこが 国富地区。(写真) -
共和町 国富
国富のバス停では、土地の人 2、3人が下車し、各々の帰る場所へと散っていく。
私も 浮足立たないよう住人を装い、バスを降りても 立ち止まらず&途方に暮れず、岩内町の方向へと すみやかに歩行開始。お、降りてしまった…
もう地道に、歩くしかないのであった; -
国富駅跡
この先の 遠い道程に、内心 穏やかではないものの、焦らず気ままに 国富を散策。
つま先の勘が働き、国道から脇道へと入り 突き当たると、写真の光景。
家並みは途切れ、林に囲まれた 場末に、駅のホーム跡が ゆるやかにカーブを描いていた。 -
国鉄 岩内線跡 ・ 国富
昭和60年(1985)に終焉した鉄路・岩内線は、 国富を通って 日本海へと抜けていた。この煉瓦遺構も、国富駅跡の近くに ひっそりと残っていて。もはや、周囲の自然と寄添うように。
先のホーム跡 同様、その余生全貌は、鬱蒼とする前の限定風景。 -
国富
廃線跡を偲びつつ 国道へと戻ると、澄んだ川面の向こうに 鳥居が見えて、吸い寄せられるように それを くぐる。 -
共和町 ・ 国富稲荷神社
春色が ゆらゆらと。
参道を上りきると、見晴らしも良くて。 -
国富稲荷神社
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国富稲荷神社
神社前の路地で、土地の おばぁさんと 「こんにちは」の挨拶。
手押し車に 眼を向けると、その空いた中央のスペースに、黄色い花一輪が ぽつんと添えてあって。(野菊だったのかな…)
思わず 頬を緩め、国道の歩道を 私とは逆方向へ、ゆっくり遠ざかる 小さな その後ろ姿を、立ち止まって しばらく眺めた。 -
国富
国富を出て いよいよ、岩内町への長い道程へ;
どんな道程なのか、どれくらいの時間が かかるのか…、待ち受けるは 陽だまりの道か、それとも…
なんて思案するだけで 見当もつかず、目標すら 掲げず 歩きだす、という暴挙;
でも、ひとたび歩き出せば ワクワク、すがすがしい空の下、実に脳天気なのであった;・・ -
国富 〜 共和町市街
国道を 少し歩くと、看板に“跨線橋”という名が 記された橋を渡る。鉄路は無くなれど、その名残が 30年弱 経った今も。
ちょうど 線路跡の真上に差し掛かると、ワンワンと汽笛に代わり、元気なワンコの声が響いてきた。というか 私への警笛か; 、変人ですが 怪しい者では ございません;… -
国富 〜 共和町市街
国富の町から 歩くこと15分、雄大な山並みを 望見しながらの道に。
まだまだ 白を まとう それらは、ニセコ連峰だそうな。
間近には、半年近くぶりのミドリも。長い冬は 白一色、木々も寒々しい光景だったから、情感にも 眼にも嬉しい、彩色。 -
国富 〜 共和町市街
15時を回り、風はあるものの まだまだ暖かい。ただ、国道は 思いのほか車の往来が多い。勝手ながら、そんな喧騒から 早くも 逃れたくなってきて…
写真左手に、国鉄 岩内線の残影。 -
国富 〜 共和町市街
新緑のなかに 満ちみちた流れ。でも実に なめらかに、瀬音も 聞こえないくらい…。どこから流れてきた 雪解け水なのかな。
ひとつ明白なのは、すこぶる 冷たそう;… -
共和町 幌似
食傷気味になってきた 喧騒国道を逸れて、共和町の静かな市街を 横断。
蛇行する川を 再び渡る橋の上、ふと振り返れば、町並み越しに ニセコ連峰のパノラマビュー。 横たえる それを前に、日常から遊離している 幸せを噛みしめる。 -
共和町 幌似
そして 青々とした流れの先には、羊蹄山の姿も。5月になれど まだまだ真っ白。
今回の道程で 望めるとは予想外で、また これまでの経験上、その山頂まで 顔を出している確率は 半々くらいだったから、ことさら嬉しい光景。
その気分上々は、このオカシナ歩き旅を 蝦夷富士も見守ってくれている、なんて勘違いを誘発; いやいや、見守っているはず…羊蹄山(えぞ富士) 自然・景勝地
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幌似鉄道記念公園(共和町)
そんな思案橋から 少し進めば、この全行程で唯一;の 観光的施設。 -
幌似鉄道記念公園
ホーム跡だけが残る 「国富駅」の、次の駅だったのが ここ「幌似駅」。
その駅間距離は 3.5kmとのことだから、岩内町のゴールまでは、まだまだ10km弱;
幌似駅跡は 沿線で唯一、その原形を とどめていて、“ 昭和 ”が 一時停止ボタンを押されたようで。 -
幌似鉄道記念公園
この光景は、まるで現役の駅のよう… -
幌似鉄道記念公園
岩内まで一枚ください、と切実に思いながら…
小さな駅舎内も 見学可能で、利用できる 記念スタンプが置いてあるのも、嬉しい演出。
家族連れも やって来て、駅は 束の間の賑わい。 -
幌似鉄道記念公園(共和町)
古びた客車内にも、入ることができて。ボックスシートや扇風機を懐かしむ。 -
幌似鉄道記念公園
車内が綺麗な光景に、土地の方の愛着も うかがえる… -
幌似鉄道記念公園
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幌似鉄道記念公園
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幌似鉄道記念公園
ここからも 羊蹄山の白き頂を 望めて。 -
共和町 幌似 〜 岩内町
庭の お手入れをしていた住人の方に 道を教えてもらい、再出発。
しばらくは、ニセコ連峰が横目に流れる、絶佳の一本道。
自然と 視線も長く延びる。 -
共和町 幌似 〜 岩内町
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共和町 〜 岩内町
景色を 遮るものもなく、雄大さを 余すことなく。 -
共和町 〜 岩内町
たしか 前田(共和町)という名のエリア。
この地区にも、岩内線の駅があったようだが、その跡は わからず通過。 -
共和町 〜 岩内町
幌似鉄道記念公園から ちょうど1時間。時刻は17時を回り、西の空が 顔色を 変えはじめた。
場末ゆえ 大きく感じる、共和高校を 過ぎたあたりから、大地も印象を 変えはじめ、美瑛に似た 丘陵セカイの中へ。 -
共和町 〜 岩内町
足を止めて 休むには、格好の場所。
歩き始めて かれこれ3時間ほど…、このあたりから 脳内に ある喚起が;。
ウォーキング・ハイ発動か、ただの疲れからか、はたまた ナミナミの丘陵セカイに 肌が合わなかったのか …… 脳内では、日本人から愛される歌謡曲・2曲の、リピートが止まらない;
「負けないで」 & 「サライ」…
もう気分は、“24時間マラソン”なのであった…(歩いているから、その終盤という体);。 -
共和町 〜 岩内町
愉快に 口ずさみつつも、丘の アップダウンが、足の疲労に 追い打ちをかける;
さらに 岩内の町並みが、一向に 見えてこない状況を前に、いよいよ不安感も 湧いてきて… 。
残り 何キロあるのか、このペースだと何時に着くのか…
かくなる上は、無理は禁物、 知人に車で 迎えに来てもらおう・・・
って ここまで来ての よこしまイカンイカン; -
岩内町
そんな ヨソ者を 不憫に思ったのか、不意に 歩道横の草陰から “ガサゴソ” と音がして、ハッと見ると キタキツネの姿。おお、沿道に応援かな、でも そそくさと 走り去って行ったが;。
国道へと 戻り、しばらく進んだ 18時少し前、ようやく念願のカントリーサイン。 共和町と岩内町との境界は、意外や 町の中。
日本海に面して 良港を有する 岩内町、描かれているのは、名所・弁慶の刀掛岩と 茜色の夕陽を、ゆるキャラ「たら丸」が眺めている…というデザイン。
ゴールが近い この光景に、気力は挽回。 -
岩内町
いよいよ 日本海が近づき、カントリーサインのように 落陽との共演が観賞できるかもしれない、と 気持ちが はやる。
またまた つま先の勘が働き、ゆるやかな上り坂が 延びる脇道へ。 -
岩内町
その道は 市街地と 丘の上とを結ぶ、ちょうど 見晴らし抜群の ルートで。
そして、まさに絶妙な タイミング、惚れ惚れするような光景に、立ち止まって 息を呑む。迎え(軟弱SOS)を 頼まなくて 良かった;〜 -
岩内町
夕陽氏の 激励をサンサンと受け、ラストスパート。
坂を 下り、港町の家並みを抜け、国鉄 岩内線の路盤跡と 再び合流(写真)。ゴールとする 「道の駅〜いわない」(元 岩内駅跡)が、いよいよ 近づく。
真に 合流予定の知人は、その待ち時間で 悠々とカラオケに 興じているのであった…(「負けないで」&「サライ」を メールで リクエスト;) -
岩内港
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岩内港
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岩内町
共和町 国富を 歩き始めたのが、かれこれ14時のこと。 春風の中、山あり谷ありを 越えて(いや、ただの計画&体力不足・・;)ようやく、18時10分に 到着。ふぅー
沿道に 人影はなく、ゴールといえど 特段なにもない 殺風景(知人は もはや、マイクを離せず カラオケに夢中…)。
ならば、 気分だけでも盛り上がろう・達成感を噛みしめよう、と マラソン選手のフィニッシュ・ポーズでも しようか…、と思ったが、感動も何も、それどころではない。 -
岩内港
もう さっきの落陽の行方に 夢中で、余力を振り絞って 近くの港へと急ぐ。
港ゆえに 水平線までは望めないが、それでも十分な 情感に沁みる光景。これまた 絶妙のタイミングで、嬉しさに 疲労も忘れる。しばし その茜色を、しみじみと 目に焼きつけた。 -
岩内町 ・ Bee NuTs Cafe(びーなっつ かふぇ)
冬の閉塞感と 運動不足を解消した 私に対し、その表情から 熱唱で何かを発散した知人と、ようやく合流。そして、もはや 薄暗い 港町の路地を抜けて、お目当ての お店へ。
夕景からの ジューシー ハンバーガー〜
厚み十分の その頂きには、夕陽のような まん丸 トマトも。さらに、それをオニオン氏が支えるという、疲れた身体には 有難いヘルシー具合。大地の恵みに感謝。
ボリューミーをペロリと たいらげて、車で帰路に。まさに 歩いて来た道を、国富方面へと 抜けるルート。ここを、 ついさっきまで ひとりで歩いたのか、脳内の異変に見舞われながらも歩いたのだな… なんて感慨が 湧く…ことも 一切なく;。
というか辺りは すっかり闇の夜道と化していて、今 どの辺りか すらも、 てんで把握できない…。 そうこうしてるうちに(岩内を出て ものの何分か)気付けば、 小さな“国富集落”を あっという間に 通過しているのだった…。
嗚呼 道楽。
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